2006年6月17日 足尾 餅ヶ瀬川押溜沢→下中手沢下降

メンバー:単独
装備:ザイル(特に必要なし) 靴:フェル
参考ガイド:日本登山体系
遡行図・概念図はこちら

悪天を告げる天気予報、ワールドカップ月間。。。当初moto.pさん、kuroさんと計画を立てていたが、自分の都合が流動的なため、
白紙にさせていただいた。が、前日の天気予報で、関東北部は"晴れ間ものぞく"との事で、急遽近場の沢
と言うことで、先週行った庚申川の一本南に位置する餅ヶ瀬川流域を狙う。ちなみに、この流域の遡行記録はWEB上では皆無。。。
 栃木住民として抑えておかなければいけない責任感で調査遡行する。

アプローチCR-X
4:23自宅発→(日光宇都宮道路)5:50餅ヶ瀬川林道ゲート着
6:05ゲート手前出発→6:55押溜沢出合着→8:20(1:2)二俣→
10:10稜線登山道→
10:55下中手沢下降開始→12:45餅ヶ瀬川出合、13:15同発→
13:35林道ゲート着
13:50ゲート発→(日光宇都宮道路、食事)15:50自宅着

餅ヶ瀬川林道への入り口は餅ヶ瀬川のすぐ南側(右岸側)。入り口には何の目印も無い。
林道は舗装されたまま対岸に渡り、餅ヶ瀬集落を抜けるとダートになる。道の状態は悪く
CR-Xだと1、2回下を擦ってしまった。1/25000地図を見るとこの先、林道は再び右岸に渡りすぐに左岸に
渡るように書かれてあるが、その前にゲートが早くも現れる。
 ゲート手前100mのところに2台程度のスペースはあるものの釣人の車ですでに満車。仕方なく林道直前に
駐車する。
パッキングして押溜沢出合まで林道を歩く。道は二俣となり、左に入ると1/25000地図の通りに林道が
右岸→左岸と沢を横断。ゲートから20分程進むと巨大堰堤があり、そのすぐ上で下中手沢が出合う。
やはり前日の大雨で水量は多い。。。
さらに地図を睨みながら林道を進むこと20分、林道左脇に"保安林"と書かれた看板が現れ、その少し先にある
沢筋を餅ヶ瀬川に下る。チョット下りで渋いところがあったのでもっと良い降口がありかも。
林道から見える下中手沢   保安林の看板

ここより50m程上流に押溜沢出合。水量比は(1:2)。特徴は出合の平坦な地形で地図とよく見比べて判断することに
なるだろう。ゲートからここまで1時間切る程度。
林道からは見えない押溜沢出合

押溜沢に入るとすぐにインゼル。滝と言って良いのか判らないような小滝はあるもののいたって平凡だ。
左岸から7m滝で出合う枝沢を過ぎ、釜を持った3m滝は水流右シャワーでTRYしようとしたが、あまりの水流に敗退。
そのまま小さく右を巻く。
7m滝で出合う枝沢
(1:5)の出合を過ぎると、両岸が迫り大きな釜を持った3m滝。両岸とも高巻きする場合は結構高く巻き上げられて
しまいそうなので、頑張って右壁をへつるが、意外と嫌らしい感じだった。
(1:5)の出合     微妙なへつりの3m滝

(1:2)の二俣は顕著。左俣は一段上がったところに流れている。遡行する右俣はここでクランク状に屈曲、
ここから押溜沢のハイライトが始まると言っていいだろう。
屈曲したところに2段滝。奥の滝は顕著で、ガイドに書かれた10m滝であることは疑い様が無い。
(1:2)の二俣      右俣最初の2段滝
左岸を巻けるが、より水流に近い右壁も3級レベルで直登可能。この滝のすぐ上にも4m滝。これも右から直登。
さらに5m3条の見事な滝。これを真ん中の水流左から超えると、明るい様相になり、ナメも現れる。日差しも
出てきて実にいい感じだ!
3mナメ滝を超えると(3:2)の二俣。左俣は延々とナメが続いており、出合もナメ滝で実に美しい!しばし休憩とする。
5m3条滝      (3:2)の二俣

 (3:2)二俣を過ぎてすぐ先に(1:1)の二俣、右俣も明るくて面白そうだが、ここはガイドの通りに左に入る。
(1:1)の二俣

さらに先に進むと(1:2)で左から枝沢が入るここは右。 するとなんと人影!!!  近づくと釣り人。。。なんと
なんと。かなりの岩魚を吊り上げている!!!
むこうもビックリしたようで、話を聞いてみると朝4時にゲートを開けて入ってきたらしい。割と近道みたいなのが
あるらしく(?「下から上がってきたの?」と驚いていた。
今まで魚影は見なかったが、こんなに釣れるんだったら、俺も竿を持ってくればよかった・・・

 この先は沢は細かく分岐。(1:1)を左、その先の(1:1)も左と進む。源頭には50m程のナメがあり詰めの厳しさを
和らげてくれる。最後の5m滝を左から越えると正面に崖。
ここから水が湧き出しておりおいしくいただく。稜線はこのすぐ上だ!。左から回り込んで10分もかからないで
稜線に出た。やぶこぎ無し!
源頭部のナメ     最後の5m滝

 ここは袈裟丸山の東1878mピークと1685mピークの間。当初押溜沢の支流を下ろうかと考えたが、林道歩きが
長くなるのと。下部が平凡だったため、全く情報の無い隣の下中手沢を下ることにした。
地図を見ると下中手沢を下るには小丸山(地図では1676mピーク)を超えた所から下降するようだ。稜線登山道を
移動すると途中非難小屋がある。わりと使えそう!(水は無い)

小丸山はちゃんと道標が立っており間違うことは無い。その先2〜300m登山道を進んだところで強引に降りようと
したが、ここは懸垂したほうがいいくらいの急斜面だったので、もう少し稜線を下りひとつ小尾根越えたところから
下降を開始する。
非難小屋       小丸山山頂

下中手沢の下降だが、どうもショボ筋から下ってしまったようで、途中クライムダウンできる15m滝があるが、
水が殆ど流れていない。しばらく下るとようやく左から合流した沢筋から水が流れてくる。
この先も様相はいたって平凡。押溜沢より暗い感じ。。。滝は皆無に近い。右岸から(1:1)、(1:1)と沢筋が入って
きており、こちらの方が滝はあるのかもしれない。所々に釣師が使う道のようなものがあり、
これを利用すると早く下れる。
下中手沢4m滝     下中手沢(1:1)出合

だいぶ下ったところで、沢に木の廊下みたいなものが作られており、そこから左岸
側尾根に仕事道が伸びていた。これを利用すると早いのかもしれないが、そのまま沢を下る。ここから
ゴルジュっぽくなり岩もかなり大きいものが現れる。
水流はかなり激流だったが、難なく通過できた。ゴルジュを抜けると餅ヶ瀬川出合にでる。
2時間かからなかった。。。温泉代わりに下中手沢の水にズッポリ浸かる。人が居ないので
何でもアリ。軽く焚き火をしてからゲートに向かう。

P.S:押溜沢は初級者を連れて行くのはよいだろう。癒し系だ。下中手沢下降も困難なところは無い。
   魚は結構居るので竿を持っていくと良いかも。地図は必携!

遡行図(カーソルあてて)  概念図(カーソルあてて)
 






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