2002年2月23,24日 南会津、大戸沢岳北東尾根&三岩岳東尾根滑降

メンバー:植木、稲葉、弘田
地図:内川、会津駒ケ岳

昨年から誘われていた山スキーに初TRY。高畑スキー場から
見える会津駒ケ岳周辺の山々を滑る

アプローチ:AM4:53自宅発→5:48JR矢板駅、
       6:17矢板岳友会本部発→
       8:52大戸沢スノーシェッド着

初日:大戸沢岳北東尾根、天気:曇り、晴れ(山頂付近ガス)

R352大戸沢スノーシェッド出口標高850m発(登山開始)→
11:20:1386m平地→12:10:1553m平地→14:07大戸沢岳9号目
(約1900m)着(滑降開始地点)、14:42滑降開始→
15:24:R352大戸沢スノーシェッド出口着

JR矢板駅で植木さんと合流、駅近くの矢板岳友会本部で稲葉さんと合流し、出発、
天気は良いと聞いていたが、冬型の気圧配置で結構寒い。
 会津駒ケ岳周辺の山々は山スキーのコースが何本もあるらしい。今日はガイド本にも掲載されている、

メジャーコースに取り付く。高畑スキー場を過ぎて、下大戸沢を過ぎて最初のスノーシェッドの出口が登山基点
となる駐車場は無し。

早速、行動準備に入る。気温はこの場所で氷点下1℃。服装は、上は防寒アンダーシャツ+
ヤッケ、下はヤッケONLY+ロングスパッツ。立っているだけだと寒いが登りだすと丁度
良い。スキーは始めから履いて歩く。稲葉さんはボードなので、スノーシューを履く。
雪は、昨日の暖かさで締まっており、その上に若干の新雪が積もるという状態。
 さてスキーでの歩行だが、植木さんのトレース跡を利用しているせいもあるが、メチャクチャ歩きやすい。
特にビンディングに設けられた"クライミングサポート"のおかげで、急斜面も楽チン!今までの雪山登山の
クライミングサポート
辛さがウソのようだ!ゲレンデスキーヤーから見れば、スキー板みたいな重いものを足につけてよく山に登るなぁ
と思ってしまうが、板を持ち上げて歩く事は方向の切り替え以外にはしないので全く苦にならない。
ゲレンデスキーヤーから見ればスキーは滑る道具としか見る事は出来ないが、
偉大な"登る道具"でもあるのだ!!!
大戸沢岳の登り
大戸沢岳の下り

 さてシールをつけてのスキー登山だが、40度くらいの傾斜ではさすがに登れないので、斜面をジグザグに登る。
まっすぐ登りたくなるのが登山者の気持ちだが、ジグザグに登った方が楽チンだ。このコース取りはチョイト経験が必要か?
(自分も2,3植木さんから指導を受ける)
それにしてもスノーシューを履いた稲葉さんは辛そう。間隔がどんどん大きくなる。
 標高1380mの平地に着いて休憩。休むと寒くなる。体が冷え切らない内に登り始める。
この辺りから木々の密度も下がり、滑るには面白そうな斜面になる。結局、標高1900m近く(9合目)まで登ったが、
それより上はガスっており、私も含め、山頂は踏まなくても良いという事で意見が一致し、来た道を滑ることにした。
最初の2~300mは木が全く無い全面パウダーゲレンデ状態!気持ちがいい!ただ、その後は、ターンをする度に
雪質が変わり、自分の超軽量の板では、モロに雪質の影響を受け結構てこずる。登るより滑る方が疲れる。。。
特にラスト300m程は木の密度も多く。板は潜るのだが重いというコントロールするには最悪の状況で大変だった。
まずテレマークスキーでは降りてこれないだろう。
稲葉さんもよくボードでこんな所が降りてこれるものだ!。
 
国道まで降り、車で桧枝岐温泉に向かう。"燧の湯"(500円、石鹸ありシャンプー無し、露天付き)にはいる。
休憩室で6時までテレビを見。桧枝岐スキー場の"秘密の場所"にテントを張る。風雨もしのげトイレも近い。
こりゃぁ秘密の場所だわ!
晩飯は餃子スープ。メチャクチャ腹いっぱいだ!
寝袋は-10℃用のダウンの寝袋(シュラフカバー無し)+上スキーウエア+下Gパンで全く寒くなかった。


2日目:三岩岳東尾根 
天気:晴れ時々曇り、(山頂付近はガス)
地図:桧枝岐

AM5:00起床、6:45桧枝岐スキー場発(車)→6:55小豆温泉窓明けの湯入口着、7:30同発
(歩き始め)→7:42 R352登山基点から登山開始→8:16最初の小尾根ピーク→9:45 
1250m平地、10:00同発→11:42 標高1700mOVER地点(登り終了)、12:13滑降開始→
13:24 R352登山基点到着→13:45小豆温泉窓明けの湯入口着

秘密のテントサイトは秘密厳守(?)の為,朝7時には撤収しなければならない。5時起床で早速食事の支度をする。
昨日の餃子スープの続き+うどんを食べる。「さーて何処に行こうか?」と植木さんが言うが、何も知らない私は
「何処でもOK!」ということで、三岩岳東尾根を登ることにした。
 
登山基点は宇都宮側から行くと、小豆温泉「窓明けの湯」の入り口があるスノーシェッドの手前になる。
車は、「窓明けの湯」の入り口入ってすぐ左に空き地があるのでここに停めて置けばまず問題はないだろう。
 
支度をして登山基点に向かう。夏は三岩に登る登山道があるが、少しそれた登りやすい所を見つけて取りつく、
スキーは始めから装着。最初の尾根に出るまでの急登がきつい。稲葉さんが登ってくる間に、小尾根ピークで
植木さんからビーコンの使い方を講習してもらう。

ビーコンは電波送受信器で雪崩で埋没した人を探し出すのに使う。
常に送信状態にして登り、仲間が雪崩に巻き込まれたときに、受信に切り替え捜索する。取り扱い説明書を読んだだけでは難しいので、
片方のビーコンを隠し、見つけ出す練習をやった方が良い。

などなど、自分も植木さんから、いろいろ教えてもらった。
 
 稲葉さんも到着し再び出発。馬の背尾根を超え、多少の下りも交えながら高度をどんどん稼いでいく。
高度1500mを超えると木もまばらになり1600mではもう所々しか木がない状態だ。最後の急登を上がり
標高1700mを超えたところで休憩。ここから先は三岩岳の山頂に向かいだらだらとした傾斜が続く。
稜線はガスで見えたり見えなかったり。。。

三岩岳は完全にガスに覆われ、違う尾根を下るには少々危険と判断。北風がピューピュー吹く
中、植木さんが「山頂に行きたいですか?」と聞くので、自分もピューピュー吹く北風に「別にいいっすよ!行かなくても!」
の返事、稲葉さんも「全然OK!」という事で。ここから滑走することに決定。
 
三岩岳下降途中から
三岩岳下降

さて、この場所、20度弱の尾根を下るか、30度以上の谷に途中まで降りて尾根にトラバースするルートの2種類が
あるが、植木さんは谷ルートにメラメラ炎を燃やしている。稲葉さんも谷ルートみたいだ!雪崩の危険が多分にあるので、
雪質チェックを行う。(これも2種類くらい教えてもらった)
 自分は尾根ルートに行こうと思ったが、植木さんがあまりに気持ちよさそうに滑るので、谷ルートに行く。
下はベト雪だが1700mのここはパウダーの世界。6,7kgの荷物を背負っているが気にならず、ショートターンを
バシバシかます。斜度があるので、板が全部浮きあがるくらい
浮かび上がる。もう最高!

 尾根に出てからはパウダーと硬い所、1回1回のターンで雪質は変るが、それはそれでまた面白い。
昨日より調子よく滑れるので、ついつい調子に乗ってガンガン行ってしまったら自分だけ尾根を間違えてしまった
ようで、植木さんの声でようやく、尾根を間違った事がわかるという危険な状態に陥る(^^)ゞ
ギリギリ登り返さずにすんだが、ゲレンデスキーのようにあまり調子に乗って滑ると遭難しそう!(俺みたいなタイプが一番危険?)

 ラスト標高差300mは黒檜沢に下りる。最初は良かったが、谷筋近くは小雪崩の跡が多数あ
り、小デブリをトラバースしながら進む。稲葉さんはスノーボードで超大変そうだがなんとか突破してくる
(スゴスギ!!!)

 400m程沢筋をトラバースすると国道にたどり着いた!!!たった1本滑っただけだが結構中身は濃かった。
今日の温泉は湯ノ花温泉!200円で入れる。お客は誰もいないのでお酒とつまみを持ち込
んで満喫。

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