2006年4月1日 奥多摩小坂志川ウルシヶ谷沢→小坂志川本流
(ウルシヶ谷編)
メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m
参考ガイド:東京周辺の沢
先々週の丹沢からの帰り道の渋滞で少々辟易したため、奥多摩を今回狙ってみる。雲取山周辺はまだ雪が残っているとの事で、
南秋川流域、の軍刀利沢をメインに、考えたが、遡行時間が短いため、その前に小坂志川ウルシヶ谷を押さえておこう!
と出発した。
アプローチ:CR-X
3:32発→(R4,R16) 5:55青梅→6:20武蔵五日市→6:50小坂志川林道ゲート着
7:20出発→7:55ウルシヶ谷沢入渓(左俣遡行)→9:00市道山山頂、9:10下降開始→
9:55右俣合流地点(右俣4段滝登攀)→11:00林道ゲート着
本当はツーリングがてら、バイクで・・・と思ったが、寒そうなので挫けてしまった。
武蔵五日市から南秋川沿いの道を走り、"笹平"というバス停から左に道が伸びている。
これが小坂志川沿いの林道となる。途中から砂利道になるが道の状態は良い。林道ゲート手前200m地点で
右岸から合流する沢筋がウルシヶ谷沢だ。沢に沿って車が通れる作業道があるので間違わないだろう。
この作業道はまさに作業中なので、車は林道ゲート手前に停めた方が良い。駐車スペースは精々4台といったところか。
入渓準備を整え出発。ガイドにはウルシヶ谷沢沿いの作業道は無く、様相がかなり変わっているようだ。
作業道をずっと進んでしまうとガイドに書かれている(2:1)二俣の右俣を進んでしまうことになるので注意。
(ルートミスしてしまった)
本流は水がチョロチョロしか流れておらず、かなりショボイ印象だ。
ただ、少し入ると、ようやく沢登りらしい水の流れになるのでホッとする。
入渓して5分もすると大岩のある小滝に出くわすが、この上が右俣と左俣を分ける二俣になっている。
ガイドにも書かれている通り、右俣はつい見過ごしてしまいがちで、ガイドを良く見ない私は、迷わず左俣に
入ってしまった。山頂についてようやく気付いた。
最初に現れた5m滝の左上に、きれいなシュリンゲが数本ぶら下がっているのを発見!
ラッキー!!!と言わんばかりに直登後回収しにいく。
次の3m、5mと水流沿いを直登。3級レベル。次の10m滝は水流左から取り付くのが簡単だが、あえて水流右から
直登、出だしがちょいとホールドが細かいが、上部が細かいよりは精神的に楽で3級+から3級-にグレードが
変化する感じで特に問題は無いだろう。
10m滝を越えると水量もわずかになり、後は本流らしい沢筋を詰めあがるのみ。
藪こぎは無く、出たところは市道山の南側歩いて1分の所だった。
とりあえず市道山の山頂で記念写真を撮り、右俣を登ったつもりでいた私は、左俣への
下降点を目指して笹平の登山道を進もうと足を踏み出した瞬間
"んっ!。。。ちょっと待てよ、一応地図で確認しておこう"
と1/25000地図を広げると、自分が地図にウルシヶ谷と記載した沢筋からは、稜線を南に歩いて市道山山頂に
出ることになっているが、実際は稜線に出てから北に進んで山頂だった。。。ガイドも広げると
"そー言えば4段28m滝なんてなかったよなー"
"でも大きな二俣なんて無かったし・・・"
ともう一度ガイドを良く見ると、二俣の所に、『枝沢という感じで注意しないと確認できずに通過してしまう』
と書かれているではないか!
違う沢に下りてしまうところだった。。。
一瞬、右俣を下ろうか。。。と思ったが、"4段28m滝だけ登れればいいや!"ということで、山頂から真西に伸びる
小尾根(若干踏み跡あり)を少し下った所から左俣を下る。
一番大きな10m滝で1回懸垂下降であとはクライムダウンでOK。
遡行図を見ながら下ると、
「あー!!!ありました、ありました! 右俣が!!!」
いかにも枝沢の滝という感じで出合っていました。
時間は10時前、今日は、もう一本遡行するつもりなので、この4段28m滝だけ登って終了するつもりで取り付く。
さて、最下段の15mだが、実際は10mくらい。ガイドには"左のクラックから(3級)"と書かれてあるが、水流通しに
登れそうなので、チャレンジ。こちらは3級+くらいか。2段目はだんだん幅が狭くなっていく最後の落ち口を越える
のが少し嫌な感じだが、割とホールドがあるので強引に狭い出口を突破。3段目は倒木を乗り越えて、4段目は・・・
無い?
ということで終了する。
下降は左岸からで30mザイルでは数回の懸垂下降を必要とする。
。。。と、お粗末な事に2回目の懸垂途中で岩とロープの間に左手を挟んでしまい、小指に近い手の甲をパックリ切って
しまった!!!一瞬手を見るとちょうど皮の厚さだろうか深さ2mm下の手の本体(?)みたいな組織が見えたとたん血が 出てきて小指が真っ赤に染まる。。。"まずい"と思ったが、ここからもう一回懸垂しないといけないので、とりあえず血を 流しながら懸垂下降。
沢の水で傷口を洗うと、一昨年前、大常木谷で独身貧乏貴族さんが指を切った時と同じような深さと大きさだった。
"たしかあの時は、しばらくしたら血止まったんだよなぁ" と思い出し、乾燥させれば駐車場まで戻る間に
血止まらないかなぁーと血を垂らしながらそのまま沢を下って車に戻る。
15分後、車に到着。やはりそう簡単に血は止まらないが、日々の暴食によるドロドロ血が功を奏したか、
ちょっとぽたぽた落ちるのは無くなった・・・。
とりあえず、抗生物質配合のブヨ刺されの塗り薬を塗ってテーピング。様子を見ている間に、この手で遡行できる
簡単な沢はないかを検討する。
たまたま7,8本分の遡行図をコピーしてきたのはラッキーだった。一応この時点で滝の多い軍刀利沢は却下、
これまた偶然ここに車を置いたまま遡行可能な小坂志沢本流が滝が少なく簡単そうだったのでこの沢を
遡行することにする。。。
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