2006年4月22日丹沢 鳥屋待沢右俣→大小屋ノ沢下降

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
参考ガイド:東京周辺の沢、丹沢の谷110ルート

ガイドに☆☆☆と評されている鳥屋待沢はいつかは行かなければ・・・と思っていた。今年3月水無川本谷の車アプローチで
帰りの渋滞にうんざりだったので、バイクアプローチで"ツーリング沢登り"と題して出かける。

アプローチ:CB1000SF
3:45自宅発→5:07首都高新井宿→5:37用賀(一般道)6:15厚木→
7:30鳥屋待沢入渓点着

7:55出発→(F3 10mで遊ぶ)10:06 F3上発→10:50二俣12:35稜線13:10大小屋ノ沢下降開始
15:00谷太郎川出合(林道終点)着→15:20鳥屋待沢入渓点着

15:50出発→(一般道)17:07渋谷→18:05 R4号外環交差点→19:55自宅着

R246→R412→県道60→県道64と進む。県道60号を入ると夜中やってそうなコンビニは無い(?)ので、
厚木市内で買い物を済ませておくとよいだろう。県道64を少しいくと小さく谷太郎林道の看板がある、
注意していないと見落としてしまいそうだ。ここを入り沢に沿って進んでいく。道は完全舗装。
"権現橋"がかかる沢が鳥屋待沢だ。駐車場は無く。林道脇スペースに車を置くことになる。
ちなみに林道終点(駐車スペース4台程度)から歩いて20分手前になる。

入渓準備を整え出発。大きい堰堤が3つ程越えると明るく広々としたバックウォーター
ここまで荷物運んでバーベキューというのも良いだろう!
県道64号線のこの看板の所を入る
権現橋から見た鳥屋待沢
大堰堤上のバックウォーター


ここから、"F1 5m"とガイドに書かれているところまでは、結構長く40分程の小滝を交えた沢歩き。
新緑が綺麗で気分も良い。
小滝
平凡ですが綺麗
F1 5m

F1を難なく超えると沢は左に90度曲がり、そこに"F2 3段7m"が現れる。いろいろルートが選べ、これも快適に
超えられるだろう。

その先には見事な滝が現れる。ガイドには"F3 10m"と書かれている滝だ。
右から回り込んでそのまま水流右を直登出来そうな感じだが、かなり傾斜が強い。釜は浅いので落ちたら
ヤバそう。。。ここはムリをせずに、単独なのでガイドに書かれている通りに右岸を巻きトップロープで直登する。
 落ち口に挟まった岩に支点を取り、懸垂下降。10mくらい下ったところで右手に違和感を感じ
ザイルを見てみると、ザイルの表皮が結構切れており、結構ヤバイ感じになっているではないか!!!
一旦停止してチェック・・・
ゆっくり降りていけば大丈夫かな?と都合よく解釈してさらに降りていく。ザイルは下まで届いていなかったが、
下からフリーで間違いなく登れると思うところから、プルージックを掛け登りかえす。ホールドは豊富とは
言わないが、ガッチリ取れる。スタンスも安定しており、残置ハーケンも1箇所発見。水流にも足を置いたりして、
見た目スリリングだが、4級〜4級+レベル。上部5mは3級レベルで。ラストの落ち口への一歩も右岩をガッチリ
掴め、かつ右壁にハーケンもしっかり打ち込めるので、思ってた以上に安心だ。
                                     大滝を堪能して充実度が一気にアップ!!!
F2 3段7m
F3 10m(カーソルを当てて)
F3 10mをトップロープで登り返す

先に進むと両岸が狭くなりトイ状の小滝が現れ、これを両足ツッパリで超えていく。ゴルジュ出口の4m滝
両足ツッパリで上っていき、水流右に勢いで体重移動するところがポイント。失敗すると釜にドボンとなってしまう。
滝上、左からは40m以上のナメ滝。ガイドには"立派な"と書かれてあるが、別に取り上げるほどでも無い。
トイ状の小滝
ゴルジュ出口の4m滝
40mナメで入る枝沢

F4 5mを水流右凹角から越えると二俣に到着。と言っても、左俣は全くと言っていい程、水は流れてなく、
右俣からのみ7m滝となって勢い良く水を落としている。さらに上の滝も見えていて、どう考えても右俣遡行の方が
面白そう。

さて、この最初の7m滝、ガイドには右岸巻きと書かれてあるが、水流右から直登可能か?と取り付いてみた。
しかし、やはり下段上部に良いホールドが無く行き詰ってしまう。ここでクライムダウンすれば良かったのだが、
そのまま右に移動して巻いて登ろうとして大ハマリ! バンドと見えたところは体重をかけたら崩れ落ち。
草掴んで一歩上がったらその先も同様に悪い。

「お願い!お願い!崩れないで、木折れないで・・・!」

セーフだった・・・
右俣最初の滝はガイドの通り、左を巻きましょう。。。
F4 5m
二俣(右俣からしか水は流れていない)
最初の7m滝(カーソル当てて)

左を巻いた場合は上の5m滝も巻いてしまう様だが、右から登ったためこの滝は水流右を直登。
次の滝も水流右。ガイドにはこの二つの滝が10m滝としてひとつに書かれている
このすぐ上にも5m滝があり、ここは左を快適に直登。滝上で休憩がてら焚き火で温まる。

次に現れる3mトイ状は左から取り付いて落ち口にトラバース。すぐ上の4mはまともにシャワーを受けないと直登
出来ないので、小さく左から巻いた。
5m滝
3mトイ状とすぐ上の4m滝
左から巻いた4m滝

この先はゴーロ帯、一旦伏流となり、ゴルジュ入り口になる二俣で水が再び流れ出す。
この二俣は左に入る。最初の3m滝はやさしいが、次の4mCSは狭くて見た目嫌な感じ(3級+?)。
二俣
3m滝
4mCS

 ここで水は消え再び二俣。 左の方が明るく開けた感じであるが、本流は狭いCSゴルジュ。実は、先ほど越えた
4mCS滝を含めゴルジュ内には6つのCS滝が出てくるのだ!!! 難しいのは3番目、5番目、6番目。 
どれも高さは無いのだが 3番目は左から取り付くが落ち口に向かっての最後一歩が"飛び"になる。
 5番目も左なのだが岩がボロボロで岩を崩しながらかなり運任せ。6番目は残地シュリンゲに足を掛けて、
挟まった岩を鷲かみして、かなり力任せで登る感じ。 初級者の女性ではザイルつけて引っ張りあげる感じに
なるだろう。
 巻きは無いと考えたほうが良く。これらのCS滝を避けるなら水が消えたところの二俣で左の明るく開けた方に
行くしかない
3番目
左から取り付いたが、落ち口に
向かっての一歩は”飛び”
5番目
パッと見左からだが全部ボロボロ
確認しながら取り付くように
6番目
残置シュリンゲに足をかけて登る。
良いホールドが無く力任せ

CS滝連続ゴルジュが終了した所で二俣が現れ、ここは左に入る。適当なところで尾根に上がって少し歩けば稜線
に出る。遊びすぎたのかハマッたからか遡行3時間とガイドにあるのに4時間半もかかってしまった。

CSゴルジュを抜けた後の二俣
ラストの詰め
三峰山山頂です

 女子中学生とおじさんで賑わう三峰山山頂で地図と数枚持ってきた素行図を取り出す。
当初左俣を下降する予定だったが、水も殆ど流れて無さそうだったので、隣の『大小屋ノ沢』を下降することにした。
 
南に進み、登山道が稜線からそれる所をそのまま稜線を少し進んだ所で下降を開始したが、
この辺りは非常に急下降になるので、稜線を鞍部まで下りきった所から下降を開始したほうが良いかもしれない。

沢筋のガレを下っていくと二俣にでて左股に進むよう赤テープが巻いてあった。F7 10m滝を懸垂下降、F6 10m
右岸を巻いて降りる。F7、F6、どちらも直登は難しいが右から小さく巻ける。F5 2段10mも懸垂。F4周辺のゴルジュ
は右岸を巻いて降りる。F3 10mナメは傾斜も緩いのでそのまま下降。ここから先は伏流となってしまい、この沢の
魅力はF3以降に集中される感じだ。

 再び水が現れ、ナメを堪能するとF2大岩10m滝。しかし、ここまで下ると仕事道が右岸についているので
何の問題も無い。当然F1もまだ残っているのだが、安易に仕事道を
そのまま下って終了する。ここは丁度、谷太郎林道の終点駐車場になっており、ここから20分の林道歩きで
鳥屋待沢出合に到着した。
F6 10m右岸を巻いて降りた
F4 5m(上の滝)右岸を巻き
F3 10mナメ。クライムダウン
F2 10m。右岸作業道で巻く

 帰りはバイク!渋滞知らず。すり抜けで2000台くらいは車を抜いたかなぁ〜m(_ _)m

P.S:鳥屋待沢は10m大滝を巻いたとしても、右俣上部ゴルジュは難しい印象。
   大小屋ノ沢は上流部は楽しいので、下流部は仕事道利用でサクッと楽しむには
   お勧めです。ただラストのツメはキツイかも・・・


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