2006年4月30日 丹沢 東沢本棚沢(完全版)

メンバー:moto.pさん、ひろた
装備:ザイル9mm×45m、カム、靴:フェルト
参考ガイド:東京周辺の沢

moto.pさんから「東沢本棚沢のリベンジしません?!」お声がかかった。昨年7月、核心の滝を二つとも見過ごすという、
マヌケな遡行をしてしまい、今回本棚25m、涸棚40m狙いで遡行を開始する。

アプローチ(CB1000SF)
2:50自宅発→4:05首都高新井宿→4:35用賀→6:08西丹沢自然教室
7:00出発→8:05林道横断点から入渓→9:05本棚下→10:40涸棚下
12:25遡行終了→12:40登山道に出る→13:45西丹沢自然教室着
14:10帰宅開始→(オール一般道)17:10外環/R4交差点→18:35自宅着

日曜は土曜と違ってトラックの数が少なく、予定より1時間近く早く現地に到着♪ 
バイクなので遡行準備に時間がかかり、丁度身支度が整った所でmoto.pさん到着。

昨年遡行した沢なので、何の迷いも無く歩き出す。ツツジ新道がと東沢と交わる所から入渓すると、いくつも堰堤
を越えなければならず。これが結構カッタルイので、さらに20分ほどツツジ新道を登り、林道終点にでるわき道を
下って入渓点にでる。ここまで西丹沢自然教室から1時間チョット。このルートで取り付いた方が早いだろう。

林道と東沢の横断点から入渓。4月なので水は冷たい。序盤のナメを堪能すると、チョット厳しい8m滝
昨年も直登し、ルートも判っているのだが、脆い事もあり、どうもこの滝は不安が付きまとう。
事前に、本棚は私、涸棚はmoto.p氏と決まっていた(?)ので、

moto.pさん:「ザイル使っての今期登攀初めてでしょ?本棚の前に馴らした方がいいんじゃない?」

等と、もっともらしい理由をのたまうので、私がリードする事にした。右から取り付き、1つ目、2つ目と残置ハーケンに
ビレイを取る所まではまだ良いのだが、昨年同様。水流側にトラバースする一歩が怖い。枯葉が堆積しているので
手で払って、左手ホールドを探すが、昨年よりも動くホールドが多くなった感じ。。。その中でも一番安心できる
ホールドを取って核心の1歩をクリヤーする。 moto.pさんはもちろん楽勝クリヤー。
8m滝
8m滝全景(カーソルを当てて)
8m滝登攀

この先は、二俣を右に入るとすぐに、本棚25mが現れる。

全体的にホールドは無く、滑っているので、あまり直登したくなる滝では無いのだが、この滝を登る為にここへ
来たので、迷うことなくルートを見出す。。。左下から右斜め上に階段状に上がっていくラインが、あるのはあるのだが
水流をトラバースする所はかなり下から見ても厳しそう。残置ハーケン/ボルトの位置も下からは良く見えない。
本棚25m
(カーソルを当てて→Aのハーケンはカラビナが通らない)
取り付きから見上げる

「取りあえず、チョット登って見てみますか!」とザイルを取り出し。私がリードする。

最初の5、6mは階段状ラインを直上。残置も2箇所あり、ホールドがしっかり取れるので、そんなに難しさを感じない。(3
級+)
しかし、ここからさらに右上に上がる階段状ラインは難しさを増し、残置ハーケン類も見当たらない。さらに水が流れて
いるので、ホールドの状態も良くわからず。無理にこれ以上突っ込むのは危険と判断。水流左の若干乾いた部分
にルートを見出す。案の定左壁最上部から長い残置シュリンゲがぶら下がっているのを発見!
「やはり、ルートはこっちか!」と 一発ハーケンを打ち込んでから左壁を直登。この左壁の直登も”超〜ビミョー”
と言う事は無く。エンヤコラ、エンヤコラと登って行き長い残置シュリンゲに手が届いた。ここは十分なスタンスがあり、
一呼吸置ける。
 ところでこのシュリンゲ、古い物で1m以上の長さがあり、残置ハーケンからぶら下がっているのだが、
とても手が届く所ではなく、いったい何時/誰が打ったのか・・・?スゴイ不思議だ!
 ここから水流側にトラバースする。良い所に残置ハーケンがあり、シュリンゲに捕まりながら、ヌンチャクを掛ける。

さて核心はこのトラバースからで、ヌメッた小さなスタンスに足を置かなくてはいけないので、どうも踏ん切りがつかな
い。

moto.pさん:「ど〜ぉ?」
ひろ:「ここ行くしかないんだけど、どーも勇気がでませんなぁ」

と、近くにランニングビレイが取れているのに弱腰。。。
滑りませんように・・・と体重移動。
ひぇ〜ひぇ〜〜という1,2歩をクリヤーして、そこからまた2m程度直上がる。この辺りに”残置無いかなぁ〜”
思ってたら、これまた”良くこんな所で打てるなぁー”と言う所にハーケン発見!ただ、これにはカラビナが掛からない。。。
ギアを確認するとmoto.pさんから預けうけた細いテープを一本発見!これを通して一安心。 このまま直上して、
滝上から3mのバンドに到着。このまま水流左を直登する事も可能だが、バンドを利用し容易に水流右にトラバース。
そこから凹角上を容易に登って終了した。
本棚直登
ここから右はムリ。左にトラバースして直上
立っている所に長い残置シュリンゲ。ここから核心、右へ!
滑っていて悪い。核心部ビビリ中
あと2歩でようやく安心出来る。その後水流をトラバース。

moto.pさんは私が打ったハーケンがなかなか抜けなかった以外に何の苦労も無く、あっという間に到着。早いっ!

ここからは、快適なナメ滝やルンゼがあり、楽しい所だ。ただ、昨年より水は少ない。

大岩のある20m滝は昨年左岸を高巻いたが、今回は右岸側ルンゼを詰める。なぜか綺麗な残置シュリンゲが
有るので、いただいていく。
快適な滝が続きます
早くも水涸れ
20m滝(水は右から滴る程度)

20m滝の巻きを了するとゴーロ帯。少し進めば右側に40m涸棚。滝下で休憩。ここでmoto.pさんがフラットソール
を取り出す
40m涸滝(カーソルを当てて)

「あれっ!フラットソール持ってきたの?!」
「計画書に書いたじゃん!!!」
「うっ・・・!、良く見てない(^^)ヾ」

ここはmoto.pさんがトップなので、まぁ良しとする。。。

moto.pさんが登り始める。下部は残置がいっぱいあるとの事だが、「これは沢靴だと難しいかもなぁー!」との事。
だが、快調に登っているので、あまり不安は無い。ザイルはどんどん伸びて行き、落ちクチ下5mに有った赤い残置
テープを「おぉーこれは物がイイ!」と回収。「上から投げるよー」といって、もらい物の大好きな私にプレゼント。
最後はチョト渋いのか。「ここまでフリーで来てA0したくないなぁー」なんて声が聞こえたが、完全フリーで突破した模様。
45mザイル残り3mで「ビレイ解除ー!!!」のコール。
涸棚直登
パンツ見えますよ!
左に微妙なトラバースを終えてここから直上
残り5mで再び右に。ここから先で
私落ちましたぁー
ここまで登ると安心!

私も登り始める。出だしは問題ないが、10m登った所から左の凹角に向かってのトラバースが良いスタンスが無く
厳しい。カチが見つかったので、これを取って無事トラバース。凹角中にはホールドに困らないが、凹角を上がり切って
右にトラバースする所も結構微妙。ここも何とか落ちずにトラバースしたところからルンゼを2m弱あがるのだが、
ここにスタンスが無く残置ハーケンに足を置いたりもしたが、結構苦労する。う〜〜〜ん・・・と強引に持っていこうと
したら落ちてしまった!!!
セカンドだから良いようなものの、完全死亡パターン!

再チャレンジして何とか越えた。ふぅ〜〜。。。
40m涸棚

この涸棚の上にも涸棚があり、ここはこのまま私がザイルを引っ張る。特に難しいところも無く突破。。。

これで滝は全部終了。ここから先はガレを詰めるだけで、昨年檜洞丸まで登ったので、遡行終了としツツジ新道に
向かってトラバースを開始する。僅か10分程度で登山道に出れた!
涸棚上(カーソルを当てて)
ここからは平凡なので、ここで終了

後は忍者のような素早いmoto.pさんの下りに付いて行く事1時間。。。府中の自治会費が200円/月。
俺んちは栃木の田舎なのに1000円/月。。。なーんて話になり、プンプンしてたら西丹沢自然教室に到着した!

P.S:涸棚はフラットソールが要りますねー。


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