2000年6月23〜7月2日 北海道登山ツーリング

(美瑛岳〜十勝岳〜富良野岳、利尻岳、斜里岳、雄阿寒岳雌阿寒岳)

単独:バイク CB1000SF

6/23(金)(雨→曇り)
13:05自宅発、→(白石IC)→17:15仙台港着、20:00フェリー発(太平洋フェリー"きそ")

白石ICからフェリー埠頭まで50km弱、3:30会社出発で、仙台宮城まで高速を使えば、フェリーには間に合う。
仙台-苫小牧間は太平洋フェリー、と東日本フェリー(2007年現在航路なし)があるが、太平洋の方が船が大きく、
”ショー”もあったりと、太平洋の方がいい。船は、"きそ"、"きたかみ"、"いしかり"があるが"いしかり"が一番
きれいそう。まだ自分は"いしかり"に乗っていない

この日のフェリーのショウはマリンバ演奏だった。2等は、3年前とちがい、座敷部屋を利用していた。
エアマット、アイマスク、耳栓は必携。


6/24(晴れ)
10:45苫小牧港着→(道道74) 12:10穂別→ (道道610→R237)14:25JR富良野駅→
15:50白銀荘着(十勝岳登山口)16:30登山開始→17:35十勝岳非難小屋着

青森沖までぐづついた天気だったが、苫小牧に入ると晴れ。ガソリンは仙台より苫小牧の方が安い。
土曜日の穂別の街は人通りが非常に少なかった。富良野に向かう道で、芦別岳が正面に見える。
次回登ってみたい。富良野駅では前回はかなりのバイク乗りがいたが、今回は誰もいなかった。
概してバイク乗りの数が減っている。

白銀荘のキャンプ場についたが、日が長い事もあり、急遽、十勝非難小屋まで登る事にした。
登山口はキャンプ場の左隅の枯れ木が3本くらい立っているところ。
登山届けポストもなかった。十勝非難小屋は15人くらいは余裕で寝れる。宿泊客は少ないせいか、非常に
ホコリっぽいが、嫌な匂いみたいのはなく、ほうきで履いてマットを敷けば寝れる。
水は雪渓がすぐ横にあるが、今年は雪が多いので当てにはならない。トイレは無し。この日は俺一人きりだった。
十勝岳非難小屋



6/25(快晴)
2:25起床、3:20十勝岳非難小屋発→4:50美瑛岳美瑛富士分岐→5:30美瑛岳山頂着、
6:20同発→8:30十勝岳山頂着、9:10同発→10:30上富良野岳山頂→12:03富良野岳、
12:45同発→14:55十勝岳温泉→(30分程車道歩き後車で拾ってくれた!)
→15:45白銀荘キャンプ場着

十勝非難小屋から5分も下れば、美瑛岳への分岐に出る。この次期3:20でもヘッドライト無しでOK。
散々歩いたところでやっと美瑛岳美瑛富士分岐に出る。実はここからも結構山頂までは長く感じた。
美瑛岳山頂はあまり広くない。美瑛側の反対側は大原生林が広がり、北海道でしか見られない風景。
美瑛岳から十勝岳は荒涼とした火山特有の地形を歩くのだが、ガスがかかったらルートが不明
になるので非常に危険。地元の人も天気が悪いと歩かないようだ。
美瑛岳からの十勝岳

十勝岳主陵尾根からは携帯はつながる。十勝岳から富良野岳はルートは迷わない。途中の小屋は15人くらいは
寝泊まり可能できれい。水はないが近くの雪渓から拾う。トイレもあり。ただし昨晩はかなりの人数でごった返し
していたそうだ。富良野岳山頂も狭い。南側にピークがある為、こちらで休憩するのも良い。
富良野岳から十勝岳温泉へのルートも結構長く感じた。

十勝岳温泉ではタクシーもなく仕方なく白銀荘まで歩くが車道歩きは非常につらい。
30分ほど歩くと車で拾って頂いたラッキー!。ちなみに十勝岳温泉から白銀荘までは1時間半くらい。
白銀荘の温泉は500円でサウナ、多数の露天風呂がありお勧め、但し休憩所はカップヌードルとジュースしか
置いてなかった。白銀荘のキャンプ場では軽トラにバイクを乗せて縦走を可能にする人もいた。
ちなみにこのキャンプ場は下が芝生、トイレも水洗。



6/26(晴れ)
2:45起床、3:30白銀荘キャンプ場発→4:35旭川(朝食)→
(道道72→R275→R239→R232)
6:25羽幌→8:00天塩(道道106)→9:30稚内港着、11:10フェリー発→12:50鴛泊港着、
(山水さんに車で島を廻ってもらう)、15:40利尻鴛泊登山口キャンプ場着(同泊)

朝飯も作ると時間がかかってしまう為、早々出発。今回はサロベツ原野ではいい天気。ここから利尻山も
ばっちり見えた。
サロベツ原野から利尻岳

稚内―利尻のフェリーは日本一料金が高いらしく、人間独り1880円だがバイク1000ccを運ぶと更に片道
4500円以上かかる。また利尻でレンタサイクル、レンタバイクもあるがバイクは結構料金が高めだった。
(1日レンタルとかはなかった)ので、バイクはフェリーターミナル向かいの有料駐車場においておく。一日500円、屋根付。

稚内からのフェリーの15時半出発の最終便はものすごくごった返すとの事。今回乗った便も北のはずれの
フェリーとは思えないほど乗客がいた。利尻ではあらかじめ
”ご近所さん”で連絡しておいた山水さんとご対面。
なんと、親切にも島を一周してくれた!
ウニは礼文より利尻の方が美味しいらしい。
また礼文は利尻より開発が10年くらい遅れてる。
など貴重な情報を教えていただいた。
ちなみに利尻の人口は8000人で漁師は5割、農家は寒い地方なのでイナイとの事。


たまたま今日はお祭りだそうで、車の荷台に人が乗って移動していた。殆ど無法地帯!。
山水さんには鴛泊登山口にあるキャンプ場におろしてもらい別れた。ありがとうございました!

ここは無料のキャンプ場だがちゃんと管理人さんがいて、携帯トイレとちり紙までいただいた。ここから500m歩くと
甘露水という名水100選の水があり、これが本当にうまいのだ!


6/27(曇り)
3:00起床、4:15鴛泊登山口キャンプ場発→5:15五合目→6:40長官山、6:50同発→8:15
利尻山山頂着(北峰)←→(南峰)12:10下山開始→13:20利尻山避難小屋発→14:30登山
口着→15:00利尻富士温泉,16:25同発→16:45鴛泊フェリーターミナル、
17:30フェリー発→19:10稚内港着、19:45宗谷ビジネスホテル着(同泊)

今日は予報どうりの曇り空、に多少の青空が混じる。8合目にある非難小屋に1泊する覚悟でテントのみを置き
登山開始。 甘露水を組みしばらく樹林帯をあるく。これより先は給水ポイントは雪渓のみ。
6合目で割と拾い休憩ポイントあり、島の1/4が見渡せる。
利尻6合目からの鴛泊

6合目から8合目になる長官山までは急登。長官山直下に見晴らし休憩ポイントあり。長官山を過ぎて
10分も歩けば非難小屋につく。特に汚いということもない。トイレなし水場もない。

ここからの登りはザクザクの道の登りとなる。とにかく歩きにくい。9合目過ぎて沓形からのルートと合流。
山頂には大きな祠がある。南峰へはちょっとしたガレ場を行くが地図に書いてあるほど危険でもない。
展望は最高のはずだが今日はガスで何も見えない。せっかくここまで来たのに・・・

4時間ねばった・・・    が駄目だった。

ちなみに携帯は鴛泊り方向が見えていればつながる。

明日の雨を聞いて非難小屋で泊まらずに下山を決め、温泉、洗濯、フェリーに間に合わせる為、山を駆け下りた。
温泉は登山口から30分ほど歩いたところにある。タクシーは観光シーズンなので呼んでも来ないと
思っておいた方がよい。たまたま役所の車が来たので乗せてもらった。温泉にはコインランドリーがあり洗剤も
備え付けであった。休憩所はきれいで落ち着いた感じ。温泉から20分ほど歩くとフェリーターミナルに到着する。
"力丸"という料理屋がうまいらしいが見つけられなかった。山水さんにお礼の連絡をし、雲に隠れた利尻山を後にする。

稚内のバイク置き場でビジネスホテルを探してもらった。きれいなところは満員で、結構古び
たビジネスホテルに泊まった。料金は5600円。それでも充分くつろげた。


6/28(雨のち曇り)
6:00起床、8:00宗谷ビジネスホテル発→(R40)9:45音威子府→
12:00当麻(R39)→14:20北見→(屈斜路湖経由)
16:40清岳荘(斜里岳登山口)着

天気予報どうり雨、それも結構降っていた。どうしようか迷ったが、ここに連泊してもしょうがないので、出発する。
走り出してしまえば、多少の雨は気にならない。音威子府にはいると雨も止み始めた。
途中通った層雲峡

旭川から北見のルートは一年前の3月に通っているので、とにかく斜里岳を目指す。斜里岳登山口までのダートは
結構長い。
清岳荘は素泊まり700円、トイレはあるが汚い。水は沢水の為、沸騰させる必要がある。
おっちゃんは意外に感じのいい人だった。
しかも就寝時に登山ルートの説明までしてくれた。この日の宿泊者は平日と言うのに10人くらい。
でもみんな定年を過ぎた人たちだ。


6/29(晴れのち曇り一時雨)
3:30起床,4:10清岳荘発→4:40下二俣(旧道ルート)4:45水場→5:40七重の滝→
7:00斜里岳山頂着、7:40下山開始(新道ルート)→8:40熊見峠→9:15下二俣→
9:50清岳荘着、10:35同発→11:10清里オートキャンプ場着(洗濯)12:30同発→
13:40宇登呂着(昼食)→15:00岩尾別温泉→15:40知床峠→16:10羅臼→19:30
阿寒湖畔キャンプ場着(同泊)

清岳荘に不必要な荷物を置かせてもらって登山開始。旧道と新道の二つのルートが選択できるが、
旧道は殆ど沢登ルートで非常に楽しい。目印が雪渓に隠れるところもあるがとにかく沢沿いを登ればok、
この時期にこんなに雪渓があるのは、最近珍しいとの事。

下二俣を旧道側にのぼってすぐに、湧水があり(常水)ここで水を汲む、これより上部は沢水しかない。
”→”を間違って新道側に行ってしまった人も結構いた。とにかくここも沢沿いを歩けば正解。
山頂からは360度の展望で国後島も見えるはずだが、雲海だった為下の様子は見えなかった。
しかし、ただただ奇麗だった。
斜里岳山頂

 下山ルートは新道を行く。途中南斜里岳への獣道があるが熊のテリトリーのため行かない方がいい。
清岳荘を後にし、教えてもらった清里オートキャンプ場に洗濯とシャワーを浴びに行く。。。
 
 ウトロの定食屋で刺身定食を食べ、岩夫別温泉の露天風呂に入る。お湯は良いのだが虫がいっぱい。
結構刺されてしまった。

知床峠を登ると国後島が見えた。思ったよりも非常に近い。”返還しろ!”と言うのもよく解る。
バイクを飛ばして阿寒湖畔キャンプ場をめざす。途中食事をしてついたのが19時半くらいだった。


6/30(晴れ)
3:00起床、3:50阿寒湖畔キャンプ場発→4:15雄阿寒岳登山口(登山開始)5:30四合目
→5:50五号目→6:30雄阿寒岳山頂着、7:05下山開始→7:40五合目→9:00登山口着、
→10:15野中温泉着(雌阿寒岳登山口)登山開始→12:00雌阿寒岳山頂、12:30同発→
12:40阿寒富士分岐→12:50阿寒富士登り口→13:10阿寒富士山頂、13:35下山開始→
13:44阿寒富士登り口、13:55下山開始→14:50オンネトー登山口→15:35野中温泉着、
(入浴)17:30阿寒湖畔キャンプ場着(同泊)

今日は雄阿寒岳、雌阿寒岳のダブルヘッダーを視野にまず雄阿寒岳をめざす。
途中、昨日斜里岳であった2人組みのパーティーに出会った。

雄阿寒岳の登りは阿寒湖畔から始まるが、3合目までがダラダラで非常に長い。熊も出そうな感じ。
3合目から4号目、5合目までが急登。5合目からは展望も開け、ここからダラダラで6合目、7合目と間隔も
短くなる。結局登りコースタイム3時間半が2時間15分で登れた。山頂は360度の展望。パンケトー、ペンケトーも
見える。ちなみに9号目の窪地でビバーク可能。
雄阿寒岳山頂

 下りも同じ道をもどる。下りも結構時間がかかった。登山口到着後、上だけ着替えて、バイクにまたがり、
途中のコンビニで液体栄養補給剤で軽く栄養補給、雌阿寒岳の野中温泉登山口を目指す。登山口で飲料水を補給可能。
  
 雌阿寒岳は雄阿寒岳に比べ登山ルートも明るく、心地よい、こちらは活火山なこともあり、森林限界も登ってすぐだ。
森林限界を超えると、足元がなぜかふらついて来た。
甘い物はちゃんと取っていたのだがこれは塩分が足りなくなっている症状。。。
早速食料袋を覗くと、おすましの素がひとつ入っていた。ラッキー!
仕方がないので、これを直接口に入れ、水で流し込んだ。。そうするとあ〜ら不思議20分くらいで具合がよくなった。

雌阿寒岳の山頂は大きな火口の外輪山の一番高いところで、いつ崩れてもおかしくないと言った感じ。
周辺は火口ばかりで荒涼としている。阿寒湖畔から登るルートもあるが、こちらは非常に長い。

 外輪山を廻ると、オンネトーへの下山ルートと阿寒富士の分岐にでる。阿寒富士に登る人は少ない様だが、
折角ここまで来たので登ってみた。阿寒富士は冨士山のように見えるが火口はなく、山頂は横に伸びた尾根と
いう感じ。棒が一本立っていた。

 オンネトーへの下山ルートはちょっと暗め、熊も出るとのこと。オンネトーから野中温泉へのルートは途中
二股にぶつかるが、それを右に進む。このルートも歩く人は少なく、熊も出そうで非常に不気味だ!

ヘトヘトになってバイクに戻ると雄阿寒岳で、すれ違った例の二人組みのパーティーに迎えられた。。。
野中温泉は、安いが、洗い場が無い。シャンプー石鹸持参。


7/1(曇り後晴れ)
3:30起床、4:45阿寒湖畔キャンプ場発→(R240、R38、R336)8:50広尾町→
(海岸でツブ貝拾い、焼いて食べる)10:55襟裳岬着、12:25同発→
1:35三石温泉(入浴)、14:35同発、16:40苫小牧フェリー乗り場、
19:00(太平洋フェリー"きたかみ")出港

すべての山行を終え、今日は苫小牧へ戻るのみ。帰りがけ一度も行った事の無い襟裳岬を目指した。
途中の海岸で引き潮時なのか磯で何かを拾っているので、俺も行って見るとツブ貝がいっぱい落ちていた。
拾って海の水で煮て食べる。網で焼いた方がうまかったかも。醤油が無かったのが残念。

 襟裳岬は風が非常に強く、昔は草木が育たない砂漠だったそうだ。現在は植林に成功して今の景観が
保たれている。また非常に霧が発生しやすいところでもある。

森真一の"襟裳岬"の作曲が吉田拓郎だったのをここではじめて知る。もちろんここの売店では襟裳岬の曲が
エンドレスで流れていた。

 三石温泉は400円だが今ひとつの温泉。露天があればいいのに。。。

太平洋フェリーは7/1から料金が値上がりをする。帰りは2等寝台。夕食バイキングは1800円でステーキが
食べ放題。今まで失ったカロリーをここで一気に補充した!

7/2(晴れのち雨)
5:00起床、9:30仙台港着→(R4→白石IC)13:15自宅着

ラッキーにも仙台は晴れ、ただし夕立の可能性大なので急いでもどる。案の定、那須塩原で
思いっきり降られた。


服装について
Tシャツは山用 2枚、ノーマル2枚、→OK
パンツ3枚でちょうど良い。
靴下 山用2枚、ノーマル2枚→OK
海パン、短パン各1→(山用2枚がBEST)
トレパン1あまり使用頻度なかった。(稜線で泊まらなかったから?)
長袖シャツ1→厚めの物でないとバイク時寒い。
保温下着→要らない
手袋→軍手1枚あればok
タオル1枚→ok、バスタオル1枚→OK
防寒着→バイク用でok


お金

23日
高速代3450、フェリー代(2等)11300円、ポッキー157円、ラーメン400円、酒つまみ357
円 計15664円

24日
ガソリン1589円+893円、山用食事1088円、ジュース150円、ソフトクリーム300円
計4020円

25日
温泉500円、カップヌードル180円、ジュース150円
計 830円

26日
朝弁当650円、フェリー1880円、お土産5770円、ガソリン1570円、山食料1372円
うに寿司1000円、薬1020円、おつまみビール600円
計13862円(実質8092円)

27日
温泉400円、コインランドリー300円、三色丼2000円、フェリー1880円、ケンチキ682円
ホテル宗谷5460円、焼き肉1380円、ジュース130円
計12232円

28日
朝食404円、ジュース120円、カップラーメン102円、ガソリン1778円、清岳荘700円
計3104円

29日
シャワー100円、コインランドリー400円、ジュース120円、ガソリン1659円+1338円
チャーハン750円、パン&酒353円、刺し身定食1600円
計6320円

30日
酒170円、虫除け720円、ドリンク剤120円、温泉200円
計1210円

7/1日
朝食550円、ガソリン1607円+1204円、カニ焼き600円、ソフトクリーム100円、温泉400
円 お土産5166円+送料1060円、ジュース143円、フェリー代(2等寝台)14100円
夕食代1800円、
計26730円(実質20504円)

7/2
朝食代1100円、牛乳80円、高速代(白石IC)3450円
計4630円

TOTAL経費 88602円(実質76606円)


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