2002年8月10、11日 宮城 名取川 大行沢→カケス沢右俣

メンバー:植木、ひろた
装備:ザイル8mm×20m、靴:フェルト
地形図:作並、山寺

夏休み、植木さんがナメばかりでオススメと言う事で、仙台まで足を伸ばしてみた。
カケス沢は2万5千分の1の地図にも掲載されていないが、白水社の日本登山体系東北版のp292を参照してほしい。

初日:(晴れ)アプローチ:CR-X
AM 4:06自宅発→4:52JR矢板駅(植木さん宅へ)、5:05矢板発→(那須IC〜途中渋滞)8:10仙台南IC→8:43二口温泉着、

9:15出発9:22大行沢入渓→9:53下部ゴルジュ突破→10:30 F1 7m滝上→(巨岩帯)11:45 F2 10m2段滝
13:11カケス沢出合(幕営)14:27同発(本流遡上)→15:25ハダカゾウキ沢出合→15:30樋ノ沢非難小屋→16:00本流遡上終了
(引き返す)→16:40カケス沢出合着

お盆休み初日と言う事で、車が多い、矢板から北は大丈夫かと思ったが、考えは甘く、不運にも矢吹で事故渋滞
にハマる。
 基点となる二口温泉には無料駐車場があり100台以上駐車可能。その先のキャンプ場までなら、一般車両通行止
の看板を無視して入っていけるが、歩いても大した距離ではない。
トイレは観光センターのトイレがあるが、開館時間外は無し。携帯は繋がらない(ボーダフォン)
 
 駐車場から大行沢までは5分程、いきなりナメで始まる。入渓するやいなや、”めじろ”と呼ばれるアブにたかられる。
大行沢入渓点

先頭を歩く人に虫は集まるそうで、虫に弱い自分は、植木さんの後を歩く。ナメを歩くとすぐに深い釜を持ったゴルジュ
となるが、両岸とものっぺりしておりホールドは非常に少なく、微妙なバランスで突破するが、二人とも釜に
ドボンしてしまう。このゴルジュは5m滝をもって終了するが、この5m滝の突破は水流左を突破するが、
ここにたどり着くのにも微妙なバランスが必要。
 
ここを過ぎると、ナメと平凡な様相となり、右岸がハングしている8m滝が現れる。左岸を巻けるが、水流左も簡単に
直登出来る。

 ここから巨岩帯となり、ここの突破が非常に疲れる。途中梯子滝という落差50m以上の滝が左岸に見えるはずだが、
登ってる最中には全く気付かなかった。長〜い巨岩帯(メチャクチャカッタルイ)が中岩帯、小岩帯と様相を変えると
ようやく、ナメが続く、ここからはひたすらナメだ!。と思うと早くもカケス沢出合(1:10)に到着した。
カケス沢出合にはちょうど登山道(2万5千分の1にはこの道は載っていない)が大行沢を横断しており、左岸側の登山道
を見ると案内板が立っているので、間違う事は無いだろう。
出合を本流側に20m程あがった、右岸にBESTなテン場がある。しかも焚き木の置き土産+ちたけの群生地帯だ!
 山火事を起こせるくらいの焚き木をさらに集め、幕営準備も整ったところで、
今日はまだ時間があるので大行沢本流を行ける所まで行く事にした。
 しばらくナメを歩くと左岸側に小屋が見えてくる。ちょうど左からハダカゾウキ沢が入ってくるところである。
 樋ノ沢非難小屋は非常にきれいで、快適。水はきれいな湧き水が出ている。
樋ノ沢小屋より上部の大行沢

再び、大行沢本流にもどりウォータースライダーを楽しんだ後、16時まで本流を遡上し、テン場まで引き返す。
 熱くて近寄れないほどの焚き火で夜をすごす。が、蚊の来襲で、防虫ネットしてたが上から顔中を刺されてしまった。

2日目(晴れ→曇り)
5:20起床、7:33出発→→9:45北石橋下着、→11:03稜線着、11:23下山開始→12:03北石橋→12:53
カケス沢出合(デポポイント)着、13:06同発→(一般登山道)15:02二口温泉着(温泉)
16:00二口温泉磐司山荘発→(食事、仙台南IC〜西那須野IC)20:30自宅着

朝は”ちたけラーメン”いいダシがでてうまい。荷物をデポして、カケス沢にはいる。水量の少ないナメ床を登ると、
水の流れていない直径2m程の釜に25cm級のイワナが3匹泳いでいた。早速竿をだすがなぜか釣れない。
ヤケになり岩陰に隠れたイワナを手づかみしようとしたらなんと掴めた!しっかり掴んだがやはり逃げられた。残念。。。
 
 水量は少なく滝らしい滝も無いので”0.5級”くらいの沢かと思ったが、2+はあるとの事。ホントかなぁと思っていたら、
ようやく滝が現れてきた。5mの釜をもった滝は水流右のルンゼを利用し微妙なバランスで突破。これを過ぎると、
幅の狭いゴルジュが続き、へつり、突っ張りと技の応酬で突破していく。20m4段滝はラスト1mのところに良いホールド
がなく、お助け紐を出してもらう。結局このゴルジュ突破で「さて、どこから登ろうか。。。」と思うところが3回くらいあった。
一応全て直登可能。この滝を越えると上部スラブが美しい。

 ゴルジュ帯を突破すると、ナメ滝などが現れる。さらに進むと、北石橋(きたしゃっきょう)にたどり着く。
自然の石橋の下にナメ滝が流れすばらしいところだ。
北石橋

 北石橋のナメをくぐると、右から登山道が合流し、ここから先は沢筋が登山道となる。登山道と言っても沢の両岸の
草を刈った程度の物で、一般登山者にはかなり歩きづらい。沢も源頭の様相となり水量もすくなくなる。
途中、沢が二俣に分かれるが、本流筋ではない水の流れていない方が草が刈られており、こちらの方が早く
稜線に出られる。
 「もう少し本流を進んで見ましょう」と言う事で右に入ってみたが、藪がうるさくなってきたので引き返し、左に入る。 
草を刈ったところを忠実にたどると、二股から10分程度で稜線に出た。

ここは、登山道がちょうど交差しているところだが、”山寺”への登山道はがけ崩れのため通行止めとなっている。
復旧の見込みはなさそう。
 
 ここで休憩してる最中、”ブヨ”にさされてしまい、ブヨに対しアレルギー反応をしてしまう自分は、この後、左腕が
パンパンに腫れ上がってしまう羽目になる。

下山は、カケス沢に平行にかかる登山道を引き返す。北石橋までは沢靴の方が歩きやすい。
途中からは、またチタケを拾いながら下山。

 カケス沢出合からの一般道は整備されているが、非常に長く感じた。2万5千分の1の地図で
は大行沢に平行に通っているように見えるが、かなり沢から離れたところもある。この登山道でも大量にチタケが
採れる。

 温泉は登山口にある二口温泉磐司山荘に入る。(600円、石鹸/シャンプーあり)10人も入れない大きさだが、
ちょうど人数も少なく快適だった。 
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