2003年11月8日丹沢モミソ沢、小草平ノ沢下降、勘七ノ沢

メンバー:安藤さん、弘田
装備:ザイル9mm×40m、9mm×20m
天気:晴れ
参考ガイド:東京周辺の沢

会社の出張で御殿場に行く予定があり、ついでに週末は丹沢を計画。出張自体は日程がズレたのだが、 相互リンクさせて頂いてる安藤さんが週末OKとなり、今回の遡行となる。

前夜移動(アプローチ HONDA CR-X)
18:12自宅発→20:28常磐 柏IC→21:05渋谷通過→21:35横浜町田IC→22:40小田急渋沢駅

高速代を削減する為に、常磐道 柏ICから高速に入るが、ここまでかなり時間がかかるため、 谷和原ICから乗った方が早い。首都高から見える
東京タワーがカッコよく,これを見るとつい角松敏生の
「TOKYO TOWER」を口ずさんでしまうのはファンクラブ会員の性か。。。
東名に入り通常は秦野中井ICが一番近いが、横浜町田ICで降り、R246で行く。R246はこの時間帯は流れもよくこちらはお勧めだ!
小田急渋沢駅集合なので、近くの"中央運動公園"の駐車場で仮眠しようとしたが、「夜は閉鎖します」との 看板が会った為、仕方なくR246沿いの
お店の裏の駐車場で仮眠した。


当日
6:35小田急渋沢駅→7:02戸沢、7:21同発→7:24新茅ノ沢下降→7:47モミソ沢遡行開始 8:36 12m大棚下→9:10大棚上、9:20同発
9:45稜線着→9:52堀山の家、
10:15堀山の家出発→10:23小草平ノ沢下降開始→11:40 3段12m滝上→
12:00勘七ノ沢出合→12:45勘七ノ沢F4下→14:00同F5上15:28稜線(花立山荘)、 15:50下山開始16:40戸沢着
20:20横浜町田IC→21:19常磐自動車道ゲート21:29谷和原IC→10:40自宅着

天気予報では今日はなんと9月下旬の暖かい陽気とのこと、まさに沢登り日和でラッキー!

小田急渋沢駅に行くと、安藤さんから電話があり「寝坊してしまった!」との事、安藤さんの案で、モミソ沢は単独で登り、稜線の堀山ノ家9:45分に合流する
ことにする。。。

 
水無川周辺の沢の基点となる戸沢までの林道は2WDクーペのCR-Xではチョイト厳しいところも合ったが、タイヤサイドを切らない様に注意し、なんとか
到着。ここからモミソ沢へは林道を5分程もどり新茅ノ沢
(看板ありにかかる橋から下降する。(下降は問題無し) 水無川に下りて対岸にある貧相っぽい
沢がモミソ沢だ。ガイドにある通りモミソ沢左岸にはチョットした岩トレが出来る大岩がある。

 
モミソ沢は水流が少なく全体的に狭いゴルジュ帯の様相。夏はチョット暗いかもしれない。準備運動程度の小滝を幾つか越えるとすぐさま1:1二俣。
水が少ないのに。。。これを右に入ると3段11m滝。特に問題は無いがやたらにハーケン、ボルトが連打されている。比較的きれいな物を回収しながら登る。
この滝を突破すると水も少なくなるので、早めに水を確保。

 戸沢駐車場  モミソ沢出合  モミソ沢最初のゴルジュ

ゴルジュ帯の中に小滝…という様相がこの後も続くが巻きも可能なので、初心者も問題無く遡行できるだろう。特に悩む所も無く詰めると、この沢の
核心の
12m大棚が現れる。ここはもう水は流れていない。最上部には長めのシュリンゲとカラビナがぶら下がっている。ボルトハーケンも連打。とりあえず
残置シュリンゲの方に向かって慎重に直登。 残置シュリンゲがかかるハーケンに手が届く所まで上がるが、ここから1mの登りは、左手ホールド以外
すべて
逆相のツルツル岩で、ほぼ全体重をシュリンゲに預けなければ登れそうも無い。ハンマーでハーケンの利きを確認するもののハーケンが抜けて
滑落した経験がある自分は、どうも気が乗らない。。。周囲を見ると右壁側の方が登り安そうと判断。1.5m程クライムダウンして右壁側にトラバース。
ここにも残置ハーケンがあるので、長めのシュリンゲでセルフビレイをして右壁の核心部を突破。ここでビレイ解除し滝上に出た。


懸垂下降をしてクイックドロー、シュリンゲを回収。ついでに残置してあったカラビナ、長めのシュリンゲも頂く。。。
しかし、お粗末な事に滝上でエイトカンを落し、滝下に落してしまった。。。。 結局右岸を巻いて降りて、取りに戻る。結局ここで1時間位時間を食ってしまった。
 
12m大棚(カーソルあてて)

大棚を越えると滝も無くなる。時計を見ると9時20分!9:45分の集合時間に間に合わない!!!息を切らせながら沢 筋を詰めて(ヤブ漕ぎ無)9:44分に
稜線に出た。
稜線には「塔ノ岳←→大倉」の道標あり。丁度その時安藤さんから電話が入ったが取れず。。。かけ直してもなぜか留守電なので一応
急いで堀山ノ家に向かう。


堀山ノ家に到着すると、5分遅れで安藤さんの登場。初顔合わせの挨拶をし、安藤さんの入渓準備を待って小草平ノ沢の下降を開始する。
(堀山の家は有人、携帯はSoftbankでも使える)

小草平ノ沢下降点は堀山ノ家から多少大倉側に下った所から下降したが、堀山ノ家側にトラバースした為、堀山ノ家のほぼ真下と考えて良いだろう。
ザイルは30mあれば充分だ。
ザイルを出した所は核心の7m滝、3段12m滝くらい。初心者、初級者はもう少しザイルを出す回数が多くなるだろう。
潅木があったり、ボルトがあるので、残置はしないで済む。ただ、チョット濡れる所あり。安藤さんは40mザイルを首にかけながらの下降でチョイト苦労して
いた様だが、問題無く予定どうりに下降。
勘七ノ沢出合からは勘七ノ沢のF1滝が見える。

 堀山ノ家と小草平ノ沢下降点(カーソルあてて)  7m滝を懸垂で降りる  勘七ノ沢出合

安藤さんは小草平ノ沢も勘七ノ沢も遡行経験があるようで、勘七ノ沢F1の登り方の説明を受ける。ガイドには最初の1歩が難しいとの事。。。しかしF1は
水流も多く高巻きするとかなりの大高巻きを強いられそうなので直登するしかない。


「落ちても釜に落ちて濡れるだけですから!」と言って先に安藤さんがフリーで取りつく…やいなや 
ドボン!。。。と落ちてしまった (笑)

東京在住の安藤さんだが、11月に "おやくそく" から遡行開始するとは サスガ!である。
再び安藤さんが取りつくと、難無くF1を突破していった。私も安藤さんのルートと同じルートでフリーで直登する。F2を難無く突破すると、きれいな釜を
持った小滝が現れる。泳いで取り付けばイージー、右岸は小さく巻けそう、だが今日は暖かいので…と思ったら、安藤さんが左壁のヘツリを始める。
おぉ!そこを行きますか!

だが、、ホールドも少なくバランス取りがかなり難しそうで またもや釜に。。。 しかし、滝の取りつき方向に泳ぐかと思いきや、再び戻ってきて
『もう一回!』 すごい気迫だ!!!

結局、再tryも突破には至らなかったが、私は圧倒されるだけであった。。。 私も安藤さんの気迫に押され取りついてみる。確かに難しい。安藤さんの
「頑張れ!」の声に励まされ、ギリギリで突破できた。F3は水流右を直登、


勘七ノ沢F1にて
 勘七ノ沢F2は右から F3も右から 

F4は直登不可能そうだが、人工的に創られたのでは?と思うように上手い具合にルートが
取れ直登出来る。F4を越えると、幾つか堰堤がある、中央
直登出来る物もあり。巻きは概ね左岸で、仕事道があるのでこれを利用。
この先の15mF5は勘七ノ沢の核心で、ほぼ垂瀑。見た目直登は不可能そうだが、安藤さんの話によると、水流右を直登出来るとの事。確かに近づいて
見てみると3級+の登りに見える。

 安藤さん:「TOPやりますか?」
 弘田:「どちらでもOKです!」
 安藤さん:「じゃぁジャンケンしましょう!」
と、安藤さんがギラギラ目を輝かせていたので、TOPをやってもらう事にした。 残置ハーケンが3つあったらしく、3箇所ランニングビレイを取り、楽々登って
いった!
サスガ!

 さて、私の番、トップロープである物の、フリーで登る慎重さを意識して取りついて見る。。。が、あんまりチンタラやってると悪いので、"TOPの時はここには
足を置かないよなぁ。。。"
と言う所も使って結局、緊張感ゼロで終了してしまった。
 勘七ノ沢F4にて  核心のF5(カーソルあてて)


この先は、小さいゴルジュ帯に小滝が幾つかかかり、快適で面白い!各々好き勝手なルートで超えていった。ゴルジュ帯を過ぎると源頭の様相になり、
水も急に涸れる。丁度このあたりで前方右岸に大ガレが見える。この大ガレを通りすぎるとすぐ三俣となり、ここを真ん中に入る。小さなケルン、シュリンゲ
登山靴までぶら
下がっているので間違う事は無いだろう。
三俣の真ん中の沢筋に入って10mの涸滝を直登し、ガイドの通り右から入る2本目の沢を捜す。今一つ確証は持てな かったが、「時間も時間だし」
言う事で、適当な沢筋を詰める。詰めた沢筋はガレガレ/モロモロで落石の危険があるため、先頭を行く私は早めに尾根筋へ、

安藤さんは沢筋を忠実に詰めて行った。結局どちらもヤブ漕ぎは皆無で花立山荘に到着する。安藤さんからおごって いただいたネクターが美味―!
 時間は16時近かったので、早めに下山。戸沢に到着する。
 F5上のゴルジュ  三俣  終了点の花立山荘

戸沢周辺には温泉は無いが、渋沢駅に向かう途中に湯花楽というスーパー銭湯がある。 600円でサウナを含む多数の風呂がありお勧めだ。
安藤さんと夕食を共にし、次回のお手合わせをお願いし、東京にて解散する。。。

P.S:丹沢の沢は短いが、今回のような複数の沢を組合せて遡行計画を立てられる所が 多く、お勧めスポットである事には間違い無い。沢筋の明るさを求めるなら、
   新緑前
か、11月がお勧めだ。



inserted by FC2 system