2004年7月18,19日 奥秩父 入川金山沢大荒川谷
メンバー:きむひろさん、ひろた
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
参考ガイド:奥秩父・両神の谷100ルート
きむひろさんとの梅雨明け2連荘企画の第一弾、谷川/越後の沢に行きたかったが、新潟での大雨災害直後だった為断念、以前から興味深かった大荒川谷の遡行を決行することにした。
前夜アプローチ
19:00自宅発→(一般道)20:38太田通過→21:22花園IC→22:10道の駅「ちちぶ」→22:41荒川村道の駅着
きむひろさんと道の駅「ちちぶ」で待ち合わせ。秩父の街中のコンビニで買出し、荒川村道の駅(携帯ok)
できむひろさんが用意したテントを張り寝る。
私が持っている1〜2人用テントと同サイズのテントで 「狭くて寝れないんじゃないか」と思ったが、問題無し。沢ではこれを持っていくことにした。
初日(晴れ)
5:00起床→6:00豆焼橋出会いの丘PA→7:05入川渓流観光釣り場出発→8:07赤沢谷出合、
8:30入川入渓→9:25中小屋沢出合→10:53金山沢出合→12:30ゴンザの滝→14:00小荒川谷出合
→14:45 12m2段滝上に幕営
大荒川谷遡行の場合、車1台を豆焼橋横の出会いの丘パーキングにデポし、入川渓流観光釣り場に移動するのが普通。中には自転車1台を豆焼橋に
デポするパーティーもある。出会いの丘パーキングはトイレはあるが自動販売機は無い。携帯もSoftbankでは圏外なので注意。
一方、入川渓流観光釣り場はゲート直前に10台くらいの駐車場があるが、1日500円の有料(2014年時点)。我々が到着したときには管理人は居なかった
ので100m手前のキャンプ場の管理人に相談。「道路脇の退避スペースに止めてください」との事だったのでさらに50mくらい戻り退避スペースに止めた。3連休 ということも有り、車は多かった。入川渓流観光釣り場周辺は携帯はもちろん繋がらないし、仮眠スペースもあまりなさそう。
歩き出して、ゲートが付けられている左の入川沿いの道に入ると、トロッコの軌道跡が現れ、これに導かれるように進むと1時間ほどで赤沢谷出合に
ぶつかる。迷い様も無い所だ。釣りをしながら本流を進むパーティ、などなど結構人が居た。我々より10分ほど遅れて到着した3人組は同じく大荒川谷 との事。
ここで入渓準備をし、入川本流に入る。入渓10分、早くも胸まで浸かる、先行した釣り人が苦労しているところを先に行かせてもらう。ガイドには金山沢 出合いまで第1ゴルジュ、第2ゴルジュと記されてあるが、出てくる淵、淵に興奮していたので、そんなものはどーでもいい感じだ! (中小屋沢は7m程のナメ滝で 合流しているので間違うことは無い) 随所に出てくる淵は上手くへつれば、泳ぐことは無い。難しい滝は無いが、金山沢出合直前に5mの4+〜5級の登りがあった。先ほどの3人組がかなり
苦戦。落ちても濡れるだけなので、我々も巻きを考えずTRY。微妙なバランスとツッパリ&ずり上がりでなんとか突破。きむひろさんもフリーでTRYしたが 2回落ちてしまったのでお助け紐を出す。
金山沢出合は"いかにも!"という感じなので、迷うことは無いだろう。少し入ったところで休憩兼釣りをやるが全く当たりがこない。。。
しかし、この先にも釣り人がいたが、何匹か釣れていたようなので何度も竿を出していれば釣れるということか???
この先、ゴンザの滝までは多少の淵はあるもののおおかた平凡。ゴンザの滝は直登はムリ。きむひろさんの説明だと、下から見えるのは2段でさらに 上に2m、5mと計4段の滝で、左岸の巻きが一般的だが右岸も小さく巻けるとの事。それなら小さく巻いて少しでも滝を楽しもう!と考え右岸を小さく巻くことに した。ガレを10m程登ったところから落ち口に向かってトラバースするところはなんとなく嫌な感じがあったのでザイルをだして進む。2段目落ち口上まで 進むと 「あっ!ここからは先は懸垂下降じゃん!」
という有様だった。しかも、垂直に降りると着地点が4段目の5mツルツルナメ滝下!ガイドには"初心者が居る場合にはザイル要"と書いてあったので、
9mm×20mでいいか!と思ったが、一応きむひひろさんの8mm×30mを持ってきて正解だった。残置シュリンゲにロープを掛け、私が4段目の5mナメ滝の 上に降りれるようにトラバース気味に下降。 ザイル長さもピッタリでなんとか5mナメ滝の上に出れた。きむひろさんも下りてくるが、自分が降りたところ より下のポイントまで降りてしまった為、5mの ナメ滝を少し登る羽目に。。。それでも微妙なバランスで 登ってくる。と、一瞬気が緩んだのか!足を滑らせる! 懸垂支点からのトラバース量が多い ので5mナメをドンドン滑り落ち釜に落ちる寸前で止まった!!! 自分は補助ロープも持っていないので、きむひろさんには自力で登ってきてもらうしか ない訳だがなんとか、登ってきた。怪我は肘を擦りむいた程度でホッとする。
3人組はこうしている間に悠々と左岸を巻いて我々を抜いていったようだ。
大荒川谷はこのゴンザの滝を越えるとナメが多くなってくる。この先のゴルジュは深く大きな岩が行く手をふさぐ4m滝となっている。巻き道もあるようだが、 かなりの高巻きになるので泳ぎ覚悟で突破!実際取り付いてみるとぬれるのは腰上まで、ただし滝に取り付くと頭からシャワーでずぶ濡れ。。。 でも楽しく突破! このゴルジュを過ぎると小荒川谷との出合もすぐ。小荒川谷は5mの2条滝で出合う。ここで本流は大荒川谷と名を変える。。 Bestなテン場は出合から大荒川谷に入って50m先の右岸にある。ゴンザの滝で先に行った3人組が早くもタープを広げていた。
そのすぐ先に別の3人組パーティーが釣りをしている。。。後で聞いた話によると30cm級をバラしたとか…我々はもう少し先に進み12m2段滝を越えて
左岸側台地に適当なスペースを発見。整地5分で立派なテントサイトに!薪も大量に集め早速釣りをする。が釣れなかった。。
二日目(晴れ)
6:25出発→7:35(1:2)二股→8:57三俣→11:00稜線、11:30下山開始→11:40破風山→12:12雁坂嶺→12:28雁坂峠、12:57同発
→15:07豆焼橋出会いの丘PA 15:20同発→15:40入川渓流観光釣り場→16:00大滝温泉道の駅(入浴、食事)→19:20太田→21:17自宅着
二日目は小滝とナメの連続でスタート、ナメが終わると快適に登れる15mクラスの滝、直登し終えナメ床を進むと2段20m。この滝は水流左を快適に直登
可能。再びナメ床になり12m2段滝。これは実に美しい。!難しい滝は無く、ノーザイルですべて登って行ける。
大荒川谷のハイライトは三俣まで続く。、三俣で先日から抜きつぬかれつを繰り返した3人組が追いついてきた。彼らはこの三俣を左に進むとのこと、 我々はちょっと遠回りになるが、一番水量の多い真ん中を進む。ここから先もナメが続くが、途中から岩質が変わり足尾の小中沢で見た泥壁ナメとなる。 案の定3m程のノーホールド滝が現れ行き詰る。私の苦労を見て、きむひろさんは右岸を小さく巻くことに成功。 自分は、5mm有るか無いかのわずかな 起伏に体重をかけたら運良く滑り落ちず、もう一手頑張って突破した。この先はガレが沢を埋めて、落石の危険を避け、沢筋から離れ樹林帯を進む。
しかし、ここからが大変だった。"あそこが稜線!"と思ってトラバース気味に進んだところが単なる尾根で針葉樹を掻き分けさらに直上。ブヨは顔に集るは
こりゃぁたまらん状態。この先はガレが沢を埋めて、落石の危険があるため、沢筋から離れ樹林帯を進む。しかし、ここからが大変だった。
"あそこが稜線!"と思ってトラバース気味に進んだところが単なる尾根で針葉樹を掻き分けさらに直上。
ブヨは顔に集るはこりゃぁたまらん状態。
30分以上の格闘でようやく稜線に出た。(稜線から雁坂峠に向かって歩くと10分で破風山に到着。)
早速下山開始するが雁坂嶺で確認したきむひろさんの姿が、雁坂峠で待ってもなかなか来ない。分岐も無かったし、転んで動けなくなったかな?と心配
してたらようやく姿が…急にシャリバテになってフラフラしてきたので燃料補給していたとの事。少し休んで、黒岩尾根を下降したらビックリ。まるで別人 の様なきむひろさんのハイペース!私もTOPスピードで必死についていき、2時間ちょっとで豆焼橋に到着した。
P.S 大荒川谷は極上のナメと快適に直登出来る滝が続き快適だ!遡行は手前の入川から入るのがお勧め、また最後の三俣は左に入ったほうが良いかも。
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