2008年9月28日 登川 姥沢川 南ノ入り沢左俣

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
遡行図はこちら

巻機山−割引山西面といえば米子沢のナメ、金山沢のスラブで有名。同じ西面に位置する姥沢川南ノ入り沢もやはりスラブの大滝群が控えているらしい。WEBの記録を見ると
単独での記録も多いため、私も今回単独で行ってみる事にした。

アプローチ:CR-X
18:18自宅発→20:55赤城IC前(三国峠ルート)→22:22湯沢IC前→22:32石打丸山PA(車中泊)5:20石打丸山PA→6:00姥沢川林道終点(古峰山登山口)
6:20遡行開始→7:18登山道横断点→8:10二俣→10:20スラブ滝群終了→12:37稜線登山道、12:47下山開始→14:40姥沢川側下降分岐点
→15:25姥沢川林道終点着

金山沢の時もそうだったが、姥沢川へのアプローチも判りづらいので、近くのパーキングエリア等で泊まり、朝アプローチした方が良いでしょう。。。
国道291号に入ったら橋に注意!姥沢川を跨ぐ"姥沢新橋"をみたら100m程度戻って農道に入り、網目の様になっている道をとにかく姥沢川右岸を
目指し進む。案内標識は一切無いので。農道に入っても、1,2回Uターンする事になると思うが、ご愛嬌ということで・・・

未舗装道路を数百m進むと古峰山登山口と書かれた案内板がある駐車スペースがあるのでここに車を停める(携帯アンテナ2本立ち)。ちょうどここから
北ノ入り沢/南ノ入り沢の合流点が見える。
R291に掛る”新姥沢橋”
古峰山登山口にある看板
駐車スペース(6〜7台)。奥が姥沢川

南ノ入り沢の序盤は概ね平凡なので、北ノ入り沢/南ノ入り沢の間の登山道を進み、沢を横断する所から入渓する方も多いようだが、自分は、沢通しで行 く。
まぁ確かに平凡です。魚影が無いのは残念。沢通しで約1時間進むと、ようやく登山道横断点。橋とかは掛っていないので、見落とす可能性もあります。
入渓付近の様相1
入渓付近の様相2
右岸にあった登山道横断点目印

ここから少し進むと、ナメ床♪ ここから南ノ入り沢の醍醐味が楽しめる。さらに進むとハイライトであろうナメ滝群が遠方に見えてくる。。。2条7m滝
超えるとハイライトの入口、多段18m滝がお出迎え。下半分は水流左を快適に直登。最上部は左端、灌木とナメ岩のコンタクトラインをだましだまし直登
する。
2条7m滝
多段18m滝(カーソルを当てて♪)

するとすぐ上に幅広の6mナメ滝。これも快適直登。続けざま多段状のナメ滝になり、滝の上で(1:1)の二俣になる。ここは本流筋となる左俣に入る。
下山中に判った事だが、右俣もナメ滝が連続し左俣に負けず劣らず快適な遡行が楽しめそう。
幅広6mナメ滝
多段状ナメで出合う(1:1)二俣

左俣に入っても相変わらずナメ&ナメ小滝が続き、30m7段滝が現れる。大まかに下部12m、上部18mに分かれ、下部4段は左から取り付き水流右に
横断する形で直登可能。上部3段は水流左端に取り付き、一旦草付に逃げ。再び滝に戻り、右に横断し直上。 6mのナメ滝を越えると、15mナメ滝
下部はかなり立っているので、完全直登は不可能だが、下2/3を左から巻き上部1/3は水流左を登った。
30m7段滝下部12m(カーソルを当てて!)
30m7段滝上部18m(カーソルを当てて!)
15mナメ滝


この滝のすぐ上の7mナメ滝は水流左端を直登。間髪入れずに3段17mナメ滝。これも一見直登不可能に見えるが、水流左を上手くラインをたどれば、
1部潅木を掴んだものの直登出来る。沢は少しだけ狭くなるが、またすぐに大きく開け15mナメ滝。これはさすがに絶望的なので右から小さく巻いた。
3段17m滝(カーソルを当てて)
15mナメ滝(右端を小さく巻く)

15mナメ滝上もナメ床。もう見事と言うしかない 次の12mナメ滝も一部草つきに入ったものの、すべて高巻きしなくてもOKだ。次の5mナメ滝を左から
巻くと6mトイ状ナメ。これも登れず右から巻くと3段30m滝。左のルンゼを利用して高巻くが、ルンゼが塞がれ、一段左に上がって灌木帯に入る。唯一完全
に高巻きとなる。振り返れば、姥沢の集落や石打丸山の方も見渡せ、良い眺めだ。携帯も繋がるんじゃないかな
12mナメ滝(カーソルを当てて)
6mトイ状ナメ
3段30m滝

高巻いた上には2条6mナメ。さらに階段上のナメを快適に進むと。まだありました! 多段40m滝!!! これは、快適に直登可能。この滝の上で右から
枝沢が入る。本流は左で3段トイ状15m。瀑心に入らなくても水流左を登れる。
多段40m滝
3段トイ状15m

3段トイ状滝を超えると沢の様相は一変、広々としたスラブ滝群は終了する。ここからは5m弱のナメ滝が幾度も現れる。12m滝は水流左を直登可能。
さらに5m程度の小滝がこれでもかと出てくる。直登するにも巻くにしても困難になる事は無いが、疲れる(^_^;)  一つ一つクリヤーしていくと2条滝かと
思ったら(3:2)二俣。ここを左に入る。
上部の象徴的な様相
12m滝(水流左を直登可能)
(3:2)二俣 左に入る

さらにナメ小滝のオンパレードが続く・・・。。。右壁が覆いかぶさる4mトイ状滝を過ぎるとようやく水も涸れる。マガリタケ(笹をごつくした感じ)の藪を掻き分ける
事30分、南ノ入りの頭から2分程下った登山道に到着
ナメ床です
4mナメ
2段7mナメ
最後の4mトイ状

さて、下山だが、多くの記録に下山に苦しめられたと書かれてあるように、確かに道は不明瞭。上部は登山道を笹が覆っているので、笹を選んで進めば
OK。よく見ればそれが道の様に導いてくれる。 少し進むと、潅木にさえぎられる。薄い所を選んで進むと南ノ入り沢に引き込まれるので注意。登山道は
稜線の金山沢側に付けられているのか?とりあえず、南ノ入り沢側に引き込まれては稜線に上がり、引き込まれては稜線にあがり・・・を2,3回繰り返し、
稜線上にある大木を目指すと、登山道らしい物を発見。さらに下の稜線が見え、明瞭な登山道が稜線上に付けられているのを発見
下降を続けると1m程度の白いポールが立っており、ここを右に入ると南ノ入り沢へ降りられる。(赤テープ等一切無し)
隣の金山沢側の様相
笹の部分が登山道だ
白いポール。ここを右に入る

右に入り下降を続けるとまた白いポールがあるのだが、ここで登山道を見失い沢筋を下る。幸い滝も無く下降は容易。南ノ入り沢に出て、右岸植林帯に
なれば右岸を歩いた方が早い。最後の方まで登山道に出なかったが、まぁ問題なし。15時半前には車に戻れた。

P.S:南ノ入り沢左俣のスラブ滝群は見事。ナメ滝が多いが、上手くルートを見出せばほぼ直登可能という滝は多い。もちろん高巻き可能なのでご安心を。
   下山ルートは迷いやすいです。特に視界が利かない場合は巻機山経由で桜坂駐車場まで進んだ方が安心かもしれません。
   姥沢川 金山沢中間尾を下る場合は迷ったら稜線から離れないで下さい。標高が下がってくると稜線にうっすら踏跡が付けられてます。
   尚、右俣も同様のスラブ滝が連続しており、遡行時間も短いので出発時間が遅れたら右俣に入るのも良いでしょう
   幕営適地は無いと思っていた方が良いです。ザイルは30m1本有れば何とかなります。
   2011年に新潟豪雨がありましたが、南ノ入り沢沢に影響はないのでご安心を・・・


遡行図(クリックして)
概念図(クりっくして)

南の入り沢右俣の遡行記録はこちら



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