2007年6月2日 魚野川水系 登川丸ノ沢本谷

メンバー:moto.pさん、ひろた
装備ザイル9mm×20m、靴:フェルト
参考ガイド:上信越の谷105ルート

今シーズン初のmoto.pさんとのジョイント。行き先は、"丸ノ沢本谷"と
いきなり上信越の沢を指定。いくら今年は雪が少ないと言っても「大丈夫かな?」
と思ったが、雪渓の状態については、いい"ネタ"にはなると思い決行する。

アプローチ:CR-X
3:17自宅発→(R4、R50)4:40大間々→5:45月夜野矢瀬自然公園着、6:05同発→R291ゲート
7:10ゲート発→8:02丸ノ沢本谷入渓→8:31大畠ノ沢出合→8:41堀切沢出合
9:35(1:1)二俣→11:05右俣ゴルジュ終了→12:35稜線着→13:45清水峠
→14:46丸ノ沢本谷出合→15:44ゲート着

関越トンネルを越えると高速料金が高いので、moto.pさんとは月夜野矢瀬自然公園で待ち合わせは、いつも通り。
moto.pさんの車で現地に向う。谷川岳南面は沢筋に雪をまだ湛えており、「ヤバイんじゃないの?」とお互い不安になる。
登川沿いの国道291号は清水集落への分岐を過ぎるとすぐにゲートがある。駐車スペースも少なく車2台がやっとだ。

仕方なく、入渓準備を整えここから歩き出す。登川本流左岸の沢筋にはビッチリ雪渓が残っておりヤバさ絶大。
お互いアイゼンの用意は無いが、とりあえず決行。。。
へんてこな巨大堰堤を左から越えると丸ノ沢本谷出合。ゲートから50分弱。登川本流に橋は掛かっておらず、
軽い渡渉。遡行図に従い清水峠への一般道をチョット歩き丸ノ沢本谷に入渓する。序盤は全く平凡だが、
谷川山系特有の明るさで、右奥に大源太山がそびえ、なかなか絵になる景観だ。
R291ゲート(突破不可能)
登川本流渡渉
丸ノ沢本谷入渓♪

 ガイドの通り30分程進むと大畠ノ沢との出合。ここを左に入って10分で堀切沢が右岸から4m程の滝を落として
出合う。このすぐ先に深い釜を持った6m滝。ここは安易に右を小さく巻く。この滝の上でまた平凡な様相。
沢幅が狭まってくると4m2段で始まる小ゴルジュ。4m2段も右から小さく巻く。次にガイドでは"F2 5m、4mCS"
とかかれた12m多段滝。moto.pさんは「これはムリでしょ」との事。ガイドでも"左岸を巻いた"と書かれてあるが、
「行って見ていい?」とカッパを着込んで突入。取り付いてみると多少濡れるが、瀑心を縫うように避けながら
3級レベルで登っていけた。moto.pさんも同じルートで突破。
「怪我人なんだからさぁ(笑)」
    たしかに、この水の冷たさは膝に悪いかも・・・
深い釜を持った6m滝
12m多段滝
12m多段滝に挑むmoto.pさん

この多段12mを突破すると小ゴルジュ内は3m程度の小滝が一つ二つで、あっさり終了。釜を持った4m滝は水流左。
8m2段滝は2条になっており、右の水流は枝沢の物だ。自分は本流が水流左から、moto.pさんは水流右から越える。
その後、小滝を越えると早くも雪渓が現れる!所々が寸断されている物の、容易に雪渓の上を歩けるくらいの量は
ある。雪渓の上を歩いていくと右俣/左俣を分ける二俣。雪渓が覆っており、水の音が雪の下から聞こえてくる。
8m2段滝
早くも雪渓

 ガイドによると右俣に入ってすぐ2m,4mと滝があるが、ここは完全に雪で覆われていた。次の2mも雪が覆っていて
困難を極めるかと思ったが,moto.pさんが雪の下を潜って突破。私も続く。次の5m滝はガイドに"F3"と書かれている物 で、
右の覆いかぶさった岩との隙間から登っていくが、特に難しくは無い。このF3 5m上でまた雪渓に覆われる。
F4 15m3段滝があるようなのだが、下段は雪に隠れていた。この滝の2段目3mは右からmoto.pさんが経つって
シャワー突破。私も続くが甘い岩を掴んでしまったため釜に落下! 「ギョェェ〜」って感じ。
moto.pさんに「この岩、この岩!」とホールドを教えてもらい突破する。

3段目もガイドに瀑心突破と書かれてあるが、難しそうだし、寒いしで、左の泥付壁を選択。moto.pさんはフリーで
登るが、嫌ぁ〜な感じなので私はザイルを要求取り付いてみるとやっぱり嫌な感じなのでムリせず正解。
F3 5m滝
F4 15m3段の2段目3m
3段目の泥壁を登る

 懸垂無しで沢床に戻ると3m、4mCSと続く。4mCSの奥には12m滝が控えており、ガイドでは4mCSがどうしても
突破できずに右岸を高巻いたと書いてある。ただ今回は4mCSに1本の潅木が挟まっており、そこまでたどり
着ければ突破出来そうとmoto.pさんが判断。
自分は、釜が深く「そこまでたどり着けるんかい?!」と言うのが正直な所。。。
 お手並み拝見!とmoto.pさんの突破を見守ることに。。。
moto.pさんはここを"サスケ"というTV番組さながらの両手両足ツッパリでジリジリと進む。途中スタンスがあり
ここで両足開いて休めるが、体の硬い自分は出来るかどうか???
そこからジリジリ両足ツッパリで見事潅木まで到達。「行ける!行ける!」とmoto.pさん見事突破!

"俺行けるかなぁ???"

しかたなく私も同じ方法で取り付くが、岩がツルツルなので両手両足ツッパリがかなり辛い。moto.pさんに
励まされ、なんとか両足ツッパリの所まで到達。でもこの足の開きもきつく"レスト"とは言いがたい状況。
ここから先も渋かったが潅木まで到達。な〜〜んとか突破に成功する。

次の12m滝は一瞬右の泥付壁から取り付けるかと思うが、安全に左壁から巻く。
高巻きポイントから見る右壁は嫌らしく、取り付かないで正解だったかも。
4mCS滝の突破
4mCS滝すぐ上の12m滝

再び沢に戻ると次は12m2段滝。ここは左壁を登る。滝上に出るとまた、雪渓。傾斜が急なので、
ハンマーをピッケル代わりに使って登っていく。雪渓が切れた所に2段20m滝。下の5mくらいは雪渓の下。
しかし、上段12mはどうにも登れそうも無いので、下段を右壁をヘツリ気味に上がり、そのまま右ルンゼを利用して
小さく巻いて滝上に出る。

次の5mナメ滝は水流左を直登。ここから上はビッチリ雪渓だった。ガイドを見ると、ほぼここでゴルジュは終わって
いて、この雪の下には5m程度のナメ滝が2つほどあるらしい。
12m2段滝
2段20m滝下段の突破
5mナメ滝

途中、焚き火休憩をいれ雪渓を詰め上がる。だんだん急傾斜になりアイゼン無しではちょーっと辛い。
本流を詰めると七ツ小屋山に出るが、急傾斜の雪渓を避け右の沢筋に針路変更。
こちらも急傾斜で熊笹を掴み&雪渓の端を一歩一歩進む感じで登っていってようやく雪渓終了。
笹藪を少し漕いで稜線に到着♪
雪渓を登るmoto爺
源頭部から振り返る

帰りは清水峠経由。湯檜曽本谷側は十字峡から先はビッチリ雪渓が残っていたが、1ヶ月もすれば殆ど消えて
しまうでしょう。
 帰りの登川本流は雪解け水で朝とは比べようが無いほどの増水にビックリだった。

温泉は湯沢まで戻り、山ノ湯。湯沢駅西口とんかつ"人参亭"でBIGなとんかつ定食を食べて、月夜野に戻る。
moto.pさんは、明日、”きのぽん”と上越でクライミングと言う事で前橋に向うらしい。元気だなぁ・・・

P.S:ガイドには高巻きが可能なので初級とありますが、本流に入ってからのゴルジュは高巻きも泥壁なので
   かなり神経を使うところがあり、初級とは言えない印象。ザイルは30mあれば充分。
   幕営適地は入渓点以外は一切無しです。

*今回遡行図はガイド遡行図がほぼ正解だったので書きませんm(_ _)m



inserted by FC2 system