2008年11月2日 阿武隈川源流 吹上沢→白水沢右俣下降

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
地図:甲子山
遡行図はこちら

10月から土日4連荘で沢に行ったので、今週は阿武隈川源流にキノコ狩り。
折角なので、”登山体系”すら掲載されていない白水沢出合から北に伸びる吹上沢を調査遡行してみる事にした。
下降は白水沢右俣にする。
ちなみに、白水沢左俣の記録はこちらです

4:30自宅発→(一般道)6:30甲子温泉
6:45甲子温泉発→6:58白水沢/吹上沢出合→7:50 12m滝上→9:04作業道跡(?)終了点
→9:30白水沢右俣へ下降開始→10:20白水沢左俣出合→11:13白水沢/吹上沢出合
→11:25甲子温泉着

那須甲子有料道路が今年から無料になり、早速利用してみる。さらに白河地方と南会津地方を結ぶ国道289号
「甲子道路」が全線開通。甲子トンネルも開通し、アクセスしやすくなった。
 基点となる甲子温泉大黒屋が建て替えするらしく、跡形もなくなっていた。平成21年6月に再オープンとの事。
駐車スペースは道路沿いに数ヶ所有り、困らないでしょう。

大黒屋の前を通り、白水沢へ。入渓点となる最初の8m滝は踏跡からそのまま滝の上部へ取り付け問題無い。
すぐ上の堰堤は左から越える。すぐに白水沢と吹上沢の出合。水量比は(3:2)で白水沢の方が多い。ここを右の
吹上沢に入る。
09年6月リニューアルの大黒屋
8m滝
白水沢と吹上沢の出合

すぐにゴルジュとなるが、滝は無く。ナメ床となり3m2条。2段5m滝は傾斜が寝ているので問題なし。2m2条滝を越える
と(3:2)の二俣。ここを本流となる左に入る。もちろん、キノコ採りモードなので、枯れ木を、倒木を見ては近寄って
みるが、何故か全盛である筈のムキタケが見つからない。記憶では、100mも歩けば少なくとも1箇所は群生を見つけ
られるはずなのに・・・今日は日曜、やはり土曜に採られちゃったかな???
4m滝を越えると、見つけました!ナメコの群生♪ しかし、スーパーで売ってるのと同じくらい小さい。まぁ味噌汁用ということで貰っていく。
3m2条
4m滝
ナメコ

2段5mも問題なし。様相的には奥多摩の沢を遡行している感じに近い。5m滝は小さく左を巻く感じで越えたが、岩が
脆いので注意。この時期は枯葉も曲者だ。
これを越えると、遠くに大滝らしき物が♪ 近づいてみると12m滝。下部はシャワーで登る事も可能だが、さすがに
11月。右から回り込み上部は水流沿いを直登。V−
この滝の上は、細い流れのナメ床が続く。この辺りの右岸はテン場適地となっている。沢に日が差し込むと、とても
良い感じだ。
5m滝
12m滝下部
12m滝上部
12m滝上はナメ床が続きます

少し行くと、ちょっと判りにくい(3:1)二俣。まぁ気づかなくても遡行にさしたる問題はありません。
4mナメ、3mナメを超えると右岸に大木あり。3m大岩の滝を超えると堰堤が現れる。林道が近いということか、
堰堤を超えてもナメ床が続く。6mナメ滝は直登。ナメ床の上にはまた堰堤が出現(^_^;)
4mナメ
吹上沢の御神木?
6mナメ滝

さらに3つ目の堰堤が現れる所。右岸が切り開かれているようだったので10m程上がってみたが、林道らしき物
はなく、そのまますぐ上にある4つ目の堰堤で再び沢に戻る。すぐに二俣となりここを左に入る。水流はチョロチョロ
程度。少し進むと。土管から水が流れている。この上に林道か?上がってみると、草ぼうぼう。
しかし、確かに車が通れるくらいの幅がある。これが甲子林道???こんなんだったっけ?
遡行してきた沢はこの林道上は殆ど遡行価値は無さそうなので、この林道跡を下降する白水沢右俣の方へ移動。
すると何も書かれていない看板が立っていた。やはりここは道なんだ。さらに道なりに進んでいくと、そのまま沢形に
なって遡行してきた沢に戻ってしまう様な感じになるので、右岸側の子尾根に上がり振り返ると。遠くに本物の
甲子林道が通っていた。となると、これは堰堤工事用の作業道か・・・。しかしここにたっている杭はなんなんだ?
文字も書いてあるが、部分的で解読不能。
この上に林道か?
確かに道の跡だが・・・
さらに上部に本物の甲子林道が!
じゃぁこれは何?

まぁ今さら、引き返すのかったるいので、このままこの尾根から白水沢右俣へ下降する。薄い笹藪なので、下降に
問題なし。沢型に出たが、そこは水が流れていなかった。沢形に沿って下降を続けると、右から右俣の本流が合流

白水沢右俣はいたって平凡。途中ようやくムキタケの群生を発見した♪ 右から大白森沢が(1:1)の水量で出合う。
この先も平凡なまま今度は白水沢左俣と出合う。水量比は(1:3) "左俣の方がメジャーなのにこんなに水量少なかったっけ?"
右俣本流に出ました!
大白森沢出合(右から降りてきました)
白水沢左俣出合

ここから先はナメ床が広がる感じ。幅広2mのナメ滝は左から小さく巻いて降りるつもりが、岩が脆くも崩れ釜にドボン。
幸い腰までだったが、11月のドボンは辛い(>_<)
6m滝の下降はザイル出そうか迷ったが、クライムダウン。"滑ってもいいや!"と思ったら本当に滑って、お尻が痛い。
2段8m滝は下から見て水流左をクライムダウン。15m衣紋の滝は右岸に付けられた高巻きルートをクライムダウン。
かなりの急勾配なので自信が無ければザイルを出した方が良いでしょう。登山大系にはこの滝25mと書いてあるが、
そんなには無い。この滝、前回来たときは直登は絶望的に見えたが、水流右壁が4級+で登れるかも・・・
この先の8m2段ナメは右岸から巻いて降りる。すると、吹上沢との出合に戻ってきた。
朝一登った8m滝は右岸に巻き道がつけられているが、足元が崩れそうな感じで嫌らしいので注意。
6m滝(水流右をクライムダウンするが滑って落ちた)
15m衣紋の滝(カーソルを当てて!)

基点の大黒屋に戻ったのが11時。キノコの収穫が予想以上に少なかったので、そのまま、阿武隈川本谷に移動。
すると、キノコ採りのおじさんとすれ違う。

「今年は出てないなぁー」との事、

確かに大きな籠には殆どキノコが入っていない。
「土曜日に採られちゃいましたかね?」
「うーんそうかもな」

このオジサン、阿武隈本谷を廻ったそうなので、私は一里滝沢に入って見る。多少の収穫はあったものの、予想より
遥かに少ない収穫で、残念だった。。。
収穫一覧

P.S:吹上げ沢は行動時間も短く、全く難しい所はありません。初心者を連れて行くにはお勧めの沢です。
   白水沢本流に幾つか大滝もあるので懸垂下降の練習になるでしょう。ザイルは30mで充分です。


吹上沢→白水沢右俣下降遡行図

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