家の電球の下で。。。



沢登り人口 は3万人!?
2016年11月29日
沢登りとは。。。
2015年12月2日
沢登りのはじめ方
2014年6月22日
図書館の利用
2014年1月3日補足
手嶋亨氏著「沢登り」の感想と、沢登りへのプロデュース
2013年11月16日
やっと見つけた沢靴の修理剤
2013年10月25日
沢登りの確保器
2013年10月4日、
20日補足
もう沢登りのコースガイド本は出版されない・・・???
2013年9月10日
沢の記録について
2013年8月29日
地形図
2012年11月23日
沢靴について
2012年10月28日
登山大系の時代って・・・
2012年10月25日
ルート集や遡行記録は教科書ではない・・・
2012年10月3日
沢登りに一番必要なのは?
2012年9月10日
ブヨ対策
2012年6月12日
残置が気になる?気にならない?
2012年6月6日
不合理な山岳会
2012年6月4日



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沢登り人口は3万人!?

ここ数年ずっと気になっていた、沢登り人口。。。
自分は毎週の様に行ってるけど、いったい日本でどれくらい沢登りやってる奴がいるんだろ?

これってどーやって調べればいいのか、さっぱり解らなかったのだが、『沢登り』ってググるとなり上位にヒット(←スミマセン手前味噌で・・・)し、
山行記録がほぼ100%沢の記録の「その空の下で。。。」を調べればある程度判るんじゃないかと、2016年4/1〜11/28までにアクセスしてくれた
人数をgoogle analyticsのデータを元に調べてみました!

するとこの期間に海外からのアクセス284人含め12,876人・・・

自分の記録が関東甲信越を中心に関西から東北までを網羅していることを考慮し、この期間内に小生のHPにアクセスしなかった沢屋さんが
仮に倍いたとして2万5千人。。。さらに多く見積もって3万人程度くらいか。。。まぁどんなに多くても5万人は居なさそうだ・・・

平成24年のレジャー白書によると登山人口(年1回以上山に登る人)は 860万人との事。

3万÷860万×100=0.35%!!!
山登る奴1000人居て「沢も!」って言う人は3〜4人!!!
超〜〜〜少な!

まぁー実際行ってみると、滅多に人に会わないし。。。稜線歩いてても浮いてるしー。。。
こんなもんか?

仮説に意義ある方or他に”説”を持ってる人が居ましたらご遠慮なくご意見聞かせて下さい!





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沢登りとは。。。

沢登りとは、登山道利用して山を登って行く普通の登山とは違い、河川の上流域である渓流(沢)伝いに山を登って行く一つの登山形態である。
河川自体は世界各国にあるが、日本は国土の五分の四が山。河川も急で短いのが特徴で、沢と呼ばれる場所領域が国土面積に対して多くの
部分を占めている。さらに地球上の”温帯”に国土を南北に伸ばし、降水量も豊富で四季の変化があるので、日本の沢はスケールこそ大陸には
劣るが、多種多様な植物が育ち、変化に跳んだ地形を随所に作り出している。 こうした多種多様な植物や変化に跳んだ地形を楽しむ沢登りは
日本特有の登山形態として発展してきた。

沢登りは、沢伝いとは書いたが、人が整備した”登山道”と言う決められた場所を歩くのではなく、河原を歩き、釜を泳ぎ、滝を登り、時には難所を
巻く・・・そのルート選択は登山者(遡行者)に全権がゆだねられ、すべて個々の判断で進むべきルートを自ら決めていくのだ。そこにルールは何
一つ無く、競争も無い。。。 遡行中、山菜を採り、キノコも採れる、そしてイワナ・・・これらを通常の登山では許されない焚火で調理し、酒を酌み
交わしながら焚火を囲むのは至福の時といっても過言ではないだろう。

”短くて急”と言う日本の国土の特徴から8割ほどの沢は日帰りや1泊2日で遡行可能だ。学生や社会人の休日で十二分に楽しめる陸上系アウトドア
レジャーの最高峰がこの沢登りといってよいだろう。




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沢登りのはじめ方
一般登山をやっている人で、沢登りを始めたいと思っている人も多く居るだろうが、危険が伴うので、独りで始めるにはかなりの勇気が必要でなか
なか実行に移せるひとは少ないはずだ。
一般登山経験者が沢登りを始める場合
@山岳会に入る
Aプロガイドが企画する沢登り体験コースに応募する
BWEB等を通して同じような仲間を見つけて沢にくりだす
C小生のようなプロではない経験者に連絡をとる
D完全独学の単独遡行で行く

以上、5つのパターンのどれかになるだろう

この中で、知識や技術が身につき、お金も多く掛からないのが@"山岳会に入る"だ。あなたが東京、神奈川在住だったら沢登りに力を入れてる
山岳会が近くにあるはずなので、WEBで探してみるといい。ただ、こうした沢登りに力を入れてる山岳会は東京に一極集中しているのが現状で、
埼玉在住ならまだいいが、北関東になると、山岳会に入っても沢登りをやっていなかったり、ごく偶にしか行かないという山岳会もあるので注意が
必要だ。また、入っても、数回は岩場でトレーニングしないととか、救助訓練をしないとダメとか、山岳会独自のルールがあり、これをクリヤーしないと
沢に連れて行ってもらえないので、中、長期的な計画で取り組むことになるだろう。何処の山岳会も沢に入るのは6月くらいからなので、GW前に入会
すると、すんなり6月から沢にいける可能性がある。

A"プロガイドが企画する沢登り体験コースに応募する"だが、これは必要最低限の道具さえ持っていれば沢登りが体験できる一番最短コース
になる。ただし、ガイド料は日帰りの初級者コースの遡行で1万5000円〜2万円、1泊2日の初級者コースで3万5000円〜4万円で、交通費別。持って
いない道具は有料/無料でのレンタルサービスがあるので便利だ。
また、6ヶ月〜8ヶ月間通しての沢登り教室を開いている方も居て、1シーズン15万円+若干のガイド料という感じになっている模様。
前者の体験遡行は、お金さえ払えば体験は出来るが、無事に参加メンバー全員を予定時間内に下山させるのが最重要となってくるため、あまり
遡行技術の習得は期待できないと思ってよい。後者は机上講習もあるので、技術習得にはそこでの主体性がカギとなる。
講習遡行のパーティとすれ違った事があるが、10人以上の生徒さんを連れており、沢の中で先生の声も聞こえにくいし。現場での技術習得は
なかなか大変そうだった。

B"WEB等を通して同じような仲間を見つけて沢にくりだす"だが、これが一番危険が伴うパターンかもしれない。初心者どうしで、知識がない
上に、人数の勢いでつきすすんでしまうので怖いところだ。"沢登り"というものが始められた4〜50年前は初心者どおしでスタートを切った人も多
かったかもしれないが、21世紀の情報社会で、さすがに初心者どうしで、このパターンは選択しない方が良いだろう。

C"小生のようなプロではない経験者に連絡をとる"だが。私の場合、簡単な沢で単独遡行になる場合は道具さえ持っていれば初心者、初級者
でも歓迎なのだが、すでにパートナーが決まっている場合は、初参加の初心者、初級者を連れて行くにはリスクが増えることになるので、パートナー
の了承も得ない限り難しくなる。2の沢登り講習に1年間参加していた・・・とかいう経験があれば、かなりこちらも安心して連れて行けるし、たとえ体験
遡行を1、2度して、さらに沢にいきたいなら、せめて沢登り、セルフレスキューなどの技術書は熟読してもらえると、こちらとしても助かる。あと、体験
遡行でもよいので、ブログ等で、その記録を詳細にアップしていたりしてくれると、こちらも、その方がどれくらいの実力を持った方なのか判断の一助
になるので有効だ。また、小生の知り合いなどは、皆クライミングジム等で知り合ったのがきっかけで・・・という方が多いので、こういったところで技術
を磨いていくと、思わぬ出会いがあるかもしれない。ちなみに今までご一緒させていただいた遡行者から多くの技術を教えてもらえたので、親切な方と
知り合いになって経験値を上げられればお金もかからず理想的かもしれない。

最後にD”完全独学の単独遡行で行く”だが、小生は山岳会に1年ちょっとしか在籍していなかったので、私が沢に入ったパターンはこれに近い。
すべて自分で判断して行動することになるので、実力は以外に付くかもしれない。ただ、沢登り、クライミング系の本を熟読して沢に入っても、頭では
理解してても、実際にやってみると・・・ということは非常に多い。さらに人は必ずミスを犯すもの。。。懸垂で支点が外れたことも2回くらいあったし、
落石もあった。熊にも遇う。いまこの文章を書いていられるのは偶々運が良かっただけなのと、強い守護霊さんに助けられたからだ。。。沢では必ず
何かが起こるので、まずいつかは怪我をすると思っていて間違いはない。私が単独遡行はやめた方が良いと書いても説得力がないが、最低限、
身内に行き先くらいは伝えておくのはMUSTでしょう。
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図書館の利用
沢の記録をWEBで見る機会も多くなったが、記録を見て一番判り難いのが、"その沢がどこに位置している沢なのか"という事ではないだろう
か? 北アルプス、南アルプス等といったメジャーな山塊ならまだしも、五頭と言われても、恥ずかしながら私もつい先日までピンと来なかっ
た。聞いたこともない山に詰め上げる沢を調べてみると、山陰地方の沢でとても栃木からアプローチできず、「なーんだ・・・」なんて事もよく
ある。ある程度場所が絞られても、残念ながら地形図に沢名が記載されておらず、なかなか場所を特定することができず、安倍川黒沢の
場合は、遡行した本人にメールを送りようやく沢を特定できたなんてこともあった。さらに幾重にも枝沢が入っている沢の場合、遡行者が
どちらに進んでいったのかを追うのは至難の業だ。
(昨今"ヤマレコ"ではGPSの軌跡がつけられているのもあるので、これは結構役立っておる)

また、沢の計画を立てる場合、天気に左右されるのが常だが、「新潟は雨交じりだが、宮城は雨は降らず。岩手まで北上すれば晴れ・・・」
こんな状況の場合、"じゃぁ岩手にどんな沢があるのかな"と思ったときに、すぐに調べられる資料が手元にあると便利なことは言うまでも
ない。

さらに、記録が無い沢(非常に少ない沢)を遡行する場合も、せめて沢名くらいは解らないと遡行してても気分も盛り上がってこないし、
"人に伝える"事もなかなかうまく行かないだろう。

こういった場合、各山域での沢名が記載された概念図があると解り易い。WEB記録でも昨今、遡行図をつけてあるものはよく見かけるが、
概念図をつけているものはまず無い。概念図を得るためには、先人が出版したガイド本を頼るしかないのが現状だ。

全国を網羅する沢のガイド本としては、60年代末から山岳会の自費出版等でポツポツ記録が出ているようだが、全国規模の出版物としては
"日本登山体系"全10冊(白水社)があり、1970年代後半から80年代初頭の記録集ではあるが、いまだにバイブルとして君臨している。 まず、
この本を入手するのが一番なのだが、もともと、1冊3000円以上、しかもほぼすべてが廃刊で、プレミア価格で中古市場で出回ている状態。
だが、ここで諦めるのは早計で、図書館に足を運んでみると割りと多くの図書館で蔵書している。1冊平均300ページくらいなので、全コピー
しても1500円くらいで済む。
他にも、沢のガイド本は地元図書館に結構蔵書してあった。無ければ図書館で取り寄せてもらうことも可能。県内の図書館に蔵書して
あれば、無料で地元図書館まで持ってきてもらえる。
ここまでやれば、全国規模で沢情報を集められるはずだ。沢に関する本にどんなものがあるのかはAmazonや、楽天を含めWEBでいくらでも
探せるので、それをメモして図書館に足を運べばいい。さらに突っ込んで県内に蔵書が無くても他県にあれば送料代(往復で1300円程度)
かかるが取り寄せ可能。

ここまでやっても集められないのが、各山岳会で発行している会報くらい。ただ、これも、図書館に蔵書してあるのもあるので、確認して
みるとよいだろう。各山域が位置している県の図書館に蔵相している可能性が高い。長野県大町に山岳専門図書館があり、ここの蔵書は
PDFで見れるが、かなりの会報が蔵書されていた。この資料調査は図書館の司書が無料で調べてくれる。高い地方税を払っているの
だからこういった公共サービスは利用しない手は無い。ただ、国会図書館の蔵書は地元図書館まで取りよせ可能だが、館内閲覧しかできな
い様だ。

あと、以外に沢名を得るのに渓流釣りの本が役立つ場合がある。先日、鈴野藤夫氏著『渓流釣り場辞典』なる本を偶々地元図書館で
みつけ、"これでもか!"というくらい細かい枝沢まで名前がつけられていたのを見たときには驚いた。この手の本も見つけたら中を見て
みるとよいだろう。
図書館で借りた本は、ほぼすべてPDF化しておくと、かさばらず保管でき、必要なときはそこだけプリントアウトできるのでお勧めだ。

やはり情報は手元にあったほうが良い。"情報が溢れている"という言葉はよく聞くが、ならば、見なければ良いだけの話し・・・。連れて行って
もらう沢でも、まったく知らないままに付いて行くよりは、事前に行く沢の情報をもっていると、遡行により主体性が出てくるだろう。
日本登山大系:全10巻(白水社)
バリエーションルートを全国版で網羅した集大成。
初版は1980年から1982年。このカバーの物は97年
から2000年に発行されたものだが、すでに多くが
廃刊しており、現時点で白水社から再版する予定
は無い。新刊も初版と中身は変わらない。遡行図
は7割方付いているが当然古く、遡行時期も書か
れていないので、雪渓の状態が解らないのが残念
で参考程度と考えた方が良い。およそのコースタイ
ムはあるが、これも参考程度。小生は第10巻
「関西・中国・四国・九州」以外の沢の部分は所持。
奥利根の山と谷(白山書房)
1984年初版。矢木沢ダム上流のの利根川
源水系、奈良沢川水系、楢俣川水系、矢木
沢川水系、宝川水系が納められている。
(谷川の方は無い)、著者は『登山体系』の
奥利根・谷川にも一部執筆しているようだ。
上記5水系の沢ならほぼ網羅されている。
遡行記録は1970年代前半からのもの。
『登山体系』の書き方に似ているが、遡行
図に日付が記載されているため、登山体系
よりも親切。ただ、利根川源水系、奈良沢
川水系はダムに阻まれ、アプローチが大変
で、利用する機会が少ないのが残念。
中古品として売られているが、値段が登山
体系と比べ格段に安いのもそのせいだろう
か・・・。地元図書館蔵書
足尾山塊の沢(白山書房)
1988年初版。栃木・群馬県境付近の沢の記録を
130本程度収めている。この本にしか紹介されてい
ない沢も多く、この山域の沢の計画をたてるなら
是非手元において置きたい1冊。紀行文調でかか
れ、遡行図は手書き。中古本でも出回ることは皆
無に近くAmazonでも発注不可が続く。栃木、群馬
の図書館で探すと見つかるだろう。栃木県側の沢
はこれ移行、堰堤工事が多く、結構様相が変わっ
ているので注意が必要。
地元図書館蔵書(館内閲覧のみ)。
足尾山塊と皇海山(白山書房)
2008年初版。上記「足尾山塊の沢」の続編
的位置づけの本。著者は「足尾山塊の沢」
の著者とも行動を共にしていた時期があっ
たようだ。書き方も「足尾山塊の沢」を
周到。遡行記録数は「足尾山塊の沢」より
少ないが、まぁ十分な内容。こちらAmazon
で中古品があるようだ。
地元図書館蔵書
関東周辺の沢(白山書房)
1986年が初版らしい。私が沢登りを始めた2000年
には書店には見当たらず、昨年、遂に友人から借
りる事ができた。私より、以前に沢を始めていた
パートナーの方々はこの本の沢を一つ一つ抑えて
いった人が多い。確かに秀逸な沢を140本程網羅。
再版は、東北の沢を何本か追加している。沢の内
容を見開き2ページにコンパクトに纏めており、沢に
持って行くのには非常に便利で、これ以降の出版
物の多くがが、
このスタイルでまとめている。
東京付近の沢(白山書房)
1985年(1979年?)が初版らしい。1992年
に増補版がでた様だ。この本も私が沢を始
めた頃には書店には無く、関東周辺の沢と
共に、友人から借りた。丹沢、奥多摩、奥
秩父以外に、奥武蔵、御坂、裏妙義まで掲
載され、この新版『東京周辺の沢』以上に
重宝がられている。
ただ、その後、ダム工事等の影響で、大き
くアプローチが変化している沢があるので
注意。
沢登り入門とガイド(山と渓谷社)
山と渓谷社から出ていた各登山ジャンルの入門と
ガイドの沢登り編。1990年出版。沢登りとは何ぞや
という所から装備・技術、計画。そして、ガイドとして
は北海道から台湾+ニュージーランドの沢まで、
54本の超メジャー沢の記録が取り上げられている。
地元図書館蔵書。
沢登り読本(東京新聞出版局)
東京新聞と言えば『岳人』を発行しているとこ
ろか。著者の一人手嶋亨氏はトマの風の風
の会長さんだった人で、2013年同じよう
な本を執筆している。やはり、北海道から
台湾まで全国55本のメジャー沢を紹介。
最後に台湾になるのはこの頃の最先端
だったことだろうか?小生はこの本の尾白
川の記録を参考にに黄蓮谷に入りドツボに
はまった事がある
地元図書館所蔵
帝釈山塊の沢(白山書房)
栃木・福島・群馬県境を跨る帝釈山塊のガイド本。
2001年初版の比較的新しい本だが、記録の多くは
60年代後半から80年代前半の物。ここに記載され
ている湯西川流域は近年ダムが建設され、既に取
り付けない沢も多い。書き方も古く、遡行図は手書
きで解りにくく、縦書きの漢数字でのコースタイム
が見にくい。しかし、こうした情報は貴重なのだ。
中古本で
2013年に入手。
東京周辺の沢(白山書房)
2000年初版。上記『東京付近の沢』のフル
モデルチェンジ版。遡行記録自体も90年代
前半の物に刷新している。ただ、『東京付
近の沢』に掲載されてた御坂、奥武蔵、
裏妙義は紙面の都合で割愛された。東京
周辺の秀逸な沢(約130本)を集めており、
沢登りを始めた当初はお世話になった本。
2000年頃購入。
丹沢の谷110ルート(山と渓谷社)
「***の谷シリーズ」の第1段。敷島悦郎氏が
仲間に呼びかけ集中遡行した記録集。1995年に
出版。この頃はまだ沢登りをやっていなかった頃だ
が、何故か新品で購入。グラビア沢から小さい沢ま
で片っ端から網羅しており、丹沢に行くときは何時
も利用。遡行記録はすべて90年代前半の物で、
今でも十分使える。遡行図は『東京周辺の沢』と比
較すると雑把な印象。しかし、デジカメがまだ普及し
ていない時代にこれだけの記録をまとめるのは、
本当に
大変な作業だったと思う。
奥多摩・大菩薩・高尾の谷123ルート
(山と渓谷社)
「***の谷シリーズ」の第2段。1996年に
出版。『丹沢の谷110ルート』の調査メンバ
ーが「この勢いで奥多摩もやってしまおう!
」と敷島悦郎氏を中心に集中遡行した記録
集。殆んどの記録が1995年の物で1年足
らずで本が出来上がってしまったようだ。
スゴスギ!
これも2000年当時新品で入手。
奥秩父・両神の谷110ルート(山と渓谷社)
「***の谷シリーズ」の第3段。97年出版。
前2作の調査メンバーが3度集結。95年から96年に
掛けて一気に遡行して、また1年足らずで本が出来
上がってしまった! その後中津川にダムができ、
笛吹川も林道延長工事で様相が変わっているの
で注意。大洞林道も土砂崩れで林道を奥まで車で
入れずアプローチが面倒になったのは残念。 
2000年当時新品で購入。
上信越の谷105ルート(山と渓谷社)
「***の谷シリーズ」の第4段。99年出
版。今度は、敷島悦郎氏ではなく、山と渓
谷社から釣の本を執筆していた豊野則夫
氏が、96年秋ごろ奥利根、上越国境の本
を出そうと山と渓谷社に電話したのがきっ
かけになって第4弾として出版。調査団メン
バーも前3作とは異なる。遡行記録は96年
から98年。前3作と違い雪渓が残るので、
調査期間が長くなったと思われる。小生、
沢登りを13年。いまだ、あこがれる沢が
この本に多く残されている状況。
2000年頃新品で購入。
朝日・飯豊連峰の沢(白山書房)
2002年出版。『上信越の谷105ルート』を執筆した
豊野則夫氏が朝日、飯豊に特化して記録をまとめ
たもの。17本の記録しかないが、どうやって、行し
たかなど詳細に書かれており、遡行図も詳細に描
かれている。写真はカラーで、遡行意欲を掻き立て
られるが、そう簡単に取り付ける沢では無い。
地元図書館蔵書
奥利根・谷川連峰の沢(白山書房)
2003年出版。
『上信越の谷105ルート』の調査メンバーの
御一人、岸 智礼氏がまとめた本。お隣の
朝日・飯豊連峰の沢の兄弟本の位置づけ。
19本の遡行記録しかないが、こちらも詳細
に記録が掛かれ遡行図も詳しい。
栃木県内図書館蔵書
北アルプスの沢(白山書房)
2006年出版、遡行本数23本を収めた第3弾。
遡行時期は2003年以降の物。有名どころは
すべて抑えた印象。写真はカラーで、遡行図も詳し
い。なかなか行けない沢が多く、もはや観賞用・・・
栃木県内図書館蔵書。
関東周辺沢登りベスト50コース
(山と渓谷社)
2002年出版。敷島悦郎氏編集となって
るが、前書き、あとがきが無く、山と渓谷社
側が主導して発行された印象。遡行記録
は97年から2000年が多い。写真も多く
簡潔にまとめてあるので解りやすい。
2013年末時点でここに記されている沢で
行ったこと無い沢はあと5本になった。
地元図書館蔵書。
日本の渓谷シリーズ(白山書房)
96年、97年、98/99年と3回出版されたシリーズ。
白山書房が遡行記録を募集してまとめ上げてた形
式。”98/99年版”の最後に2000年版への応募
規定が書かれてあったが、企画倒れになったのか
これ以降出版されることは無かった。聞いたことの
無い沢も割と多く興味をそそるが、山域毎にまと
まっているわけではないので、ちょくちょく目を通し
て、掲載されている沢を頭の隅に入れておかない
とイケない。
県内図書館蔵書
沢登り(山と渓谷社)
2001年出版。中村成勝氏の編集。前半は
技術解説。後半に東北から西表島までの
メジャー沢44本を紹介。見開きページで
遡行記録がまとめられ遡行図も見やすい。
地元図書館所蔵。
五頭山塊の沢(ランタン会)
新潟の峡彩ランタン会が五頭山塊を集中遡行して
まとめ上げた300ページの力作。五頭山塊の沢は
片っ端から記載されているので、これ1冊持って
いれば事足りるだろう。
新潟県立図書館蔵書
朝日連峰水源の沢
(宗像兵一、逍遥山岳会)
2006年出版。宗像兵一氏、とその所属
山岳会の自費出版。これも300ページの
力作。80年代前半から2000年代までの遡
行記録の集大成。
山形県立図書館蔵書。
東京基点沢登りルート120(山と渓谷社)
2010年出版。宗像兵一が編集した久しぶりの記録
集。御坂付近の沢以外は『東京周辺の沢(白山書
房)』と同内容で特に目新しさは感じなかった。
2011年購入。
渓流釣場辞典(新評社)
鈴野藤夫著。1979年初版の古い本である
が、網羅している関東周辺、上信越の沢名 がビッシリ書かれており、現在でも役に立
つ。
地元図書館蔵書
中部山岳の渓流(つり人社)
1976年初版。鈴野藤夫著ということで購入した。
南アルプス、中央アルプス、御嶽の沢名を詳細に
網羅。ただし残念ながら北アルプスは掲載されて
いない。
2013年購入。
宮城県の渓流(山と渓谷社)
1999年出版。”○○県の渓流”とシリーズ
で、多くの県が出版されている。これも沢名
を調べるために試しに中古で安かった”宮
城県”を購入したが、沢登りとして遡行する
場所より下流部の釣り場の紹介が主で、
ほとんど役に立たない。
2014年購入
沢登り(山と渓谷社)
2013年4月初版。トマの風の会長さん(だった?)
手嶋亨氏がまとめた技術解説とコースガイド。
北海道から沖縄まで56コース程のグラビア沢を
網羅。技術解説はこれから沢登りを始めたい人
にはお勧めで、「そうだよなぁー」と納得することが
殆んどで、自分がやって来た事&考え方が大筋
ズレてない事を確認出来てホッとしている。
地元図書館蔵書
飯豊(わらじの仲間会報13)
飯豊の沢に特化した会報。1981年発行の
古い物ですべて手書き。
203ページに及ぶが、同行者の日記等も
混じっており、遡行記録数41本となって
いる。
福島県立図書館蔵書

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手嶋亨氏著「沢登り」の感想と、沢登りへのプロデュース
2013年出版された「沢登り」手嶋亨著を読んだ。著者は第1部の終盤『誰と行くかの』ページにWEBを通じての仲間で行くことに疑問を呈して
おり、沢登りをやるなら山岳会を薦めているが、この本は、明らかに私の様な"山岳会に入っていない"人達に向けて沢登りを薦めている
本である。
私は、沢を始めたきっかけは1年チョット入っていた山岳会ではあったものの、山岳会は辞めた後、数年のブランクを経て単独で始め、この手
の技術書やガイド本を参考にして10年以上続けて今に至っている。"いっぱしの沢屋"ではないにしろ誰から見ても"沢屋"であろう。第1部
最後に、『ぜひこの道(沢登り)を楽しんでください。そして長きにわたりこれを続ける事ができたら、それは、執筆している私たちの最大の喜びでもあるのです』
と結んでいる。。。ならば、この手を本読んで沢を始め、WEBを通して仲間を広げ長く沢登りを続けている私みたいな沢屋もまたアリという事
なのだろう。。。 この本が期待していた "結果の一つ" が私なのだから・・・

さて、この「沢登り」という本では最初に "沢登ってなに?" というタイトルで始まり、沢登りに興味を持った者が読むには非常にお勧めの本
になっている。 ただ、残念な事に "沢登り" という言葉自体が非常にマイナーな言葉であり、山をやる人間以外はまず一生口にしない言葉
であるという事だ山を登らない人、釣りをやらない人はこの本が山積みされても手にとることは無く、ネット検索する事も無い・・・

自分は東京生まれ千葉育ち。父が学生時代山岳部だったものの、怖い思いをしたらしく、私が小学生の頃に上高地に連れて行ったくらいで、
父と山にハイキングすら行った経験も無く、小学時代はサッカー、中学でバドミントン、高校から吹奏楽部に所属、その後社会人吹奏楽団
から社会人オーケストラ、ゲレンデスキー、さらに遊びでゴルフと趣味の場を広げてきた。 山に入ったきっかけは開設者紹介を見てもらえば
良いのでここでは省くが、サッカー、バドミントン、吹奏楽、オーケストラ・・・この世界に居た時は"山登り"は知っていたが"沢登り"は知らな
かったし、"沢登り" と口にも出したことが無かった。現在、小生が所属しているオーケストラメンバーは今では、私が沢登りを続けている
ので、沢登りとはどんなことをする事なのかくらいは知っているが、最初の頃は 「何それ?」 と返されることが常だった。
「12月のコンサートなのに秋の3連休にオーケストラの練習入れんの辞めようよー、沢のハイシーズンなんだからさー」なんて、今年も騒いでいたっけ・・・
秋の休日練習にガタガタ文句を言う輩は音楽の世界では皆無なのだ。

山登りをやらない人は"山登り"は知っていても、沢登りに対する認知度は"無"と言っても良いだろう。WEBで、簡単に情報が入手できる
時代になっても"Google等で"『沢登り』とキーインする事すらない。 "無"の状態="思いもよらない" ので、何かのきっかけを他から与えない
限り"無"の状態から抜け出せないのだ・・・

『沢登りは面白いよー』と沢の経験者は一同に言うが、沢の遡行中で他のパーティーに遭遇すると、とっても嫌な顔をする輩も多い。まぁ滝の
登攀で順番待ちになるとさすがにうんざりする事もある。ただ、『ぜひこの道を楽しんでください。そして長きにわたりこれを続ける事ができ
たら、それは、執筆している私たちの最大の喜びでもあるのです』と、書かれてあることが本当なら、まずこの『沢登り』なる本の1ページ目を
"無"の相手の目に届かせる・・・ そんなアプローチがこれから必要になってくるだろう。そう、"Google等"の検索サイトで『沢登り』とキーイン
してもらうまでのアプローチと言ってもいい。登山界の中だけで沢登りと叫んでいても、なかなか裾野は広がらないのか・・・。

我々アマチュアオーケストラの世界では他のアマチュアオーケストラのコンサートの会場に事前に足を運び、自分のコンサートのチラシを
プログラムに挟んでもうらといった事ををしている。初級登山者が集中的に集まる富士山の下山口で沢登りの写真の入ったチラシを下山
者一人一人に配ってみるのはどうだろう。(笑)

晩秋のゴルフ場・・・
「ひろたさんって夏場はゴルフやらないの」
「"ええl、夏場は”沢登り"っていうのをやっているんですよ!」
「え、何ですか、それ?・・・」
「山登りって知ってますよね。あれって登山道を歩いて山に登るじゃないですか!沢登りは登山道では無く沢を歩いて山に登るんです。
山登りって疲れるでしょ、沢登って意外と疲れないし山登りの10倍は楽しいんですよ!」
何処まで、意味のある事かは疑問だが、これもまた沢登りの一つのプロデュースなわけだ。。。

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やっと見つけた沢靴の修理剤
フェルトソールの靴はフェルトが無くなるのが気になる人が多いだろうが、実は渓流シューズは靴のインサイド側がほつれて、砂や砂利が
入ってきてしまい寿命となるケースが実に多かった・・・特にアクアステルスソールの場合は、ゴム底面のすり減りより、この靴インサイドの
ほつれの方が早く、4回目くらいの遡行で早くもインサイドが破れ剥がれてくる。私の様に毎週遡行している場合は、靴は1シーズン持たない
のが現状だ。そうしたこともあり、剥がれては、ボンドでくっつけていたのだが、一回の遡行でまた剥がれてしまい、剥がれてはボンドで修理を
繰り返して、僅かながら寿命を延ばしていた。
沢の焚火でそんな話をしていたら、”ShoeGOO”なる靴修理専用修理剤の存在を紹介してくれた。早速、自宅に帰ってWEBでチェックすると
接着力は抜群で、固まったらゴムになる。水に強く、滑り止め効果あり。。。なんて書いてあり、まさに沢登りシューズの修理剤としては完璧と
思える内容。早速買いにたら行こうとしたらShoeGOOを見つける前に、セメダイン社から出ている”シューズドクターN”なんてそっくりな商品を
発見。値段もShouGOOより安かったんで、とりあえず、先にこちらを試してみることに。

15回くらい遡行した靴・・・靴ひもも切れている
シューズドクタ−Nで修理(見た目ザツでスミマセン)

癒し系の日帰り沢ではあったが、いつもは一回の遡行で剥がれてしまった修理面も全く剥がれる様子は無く、まさに感動・・・!、今までの
苦労はなんだったのかというくらいだ。写真はインサイド等の上側表面に使ったもので、ボロボロのアクアステルス2足で、シューズドクター-N
1本をほぼ使い切ったので、今度はShoeGOOを購入して、靴底のアクアステルスの摩耗したつま先周辺部分に塗ってみるつもり・・・
ちなみに”ShoeGOO”には用途、色なので、4種類くらいあるが、ベースの”ShoeGOO”が良いようだ。
これで、上手く行ったら、靴の寿命は3倍くらいに伸びるかも・・・


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沢登りの確保器

沢登り当初は、確保器にエイトカンを使っていたが、昔パートナーから"エイトカンでの確保は辞めてほしい"事を言われたことがある。
確かにロープ性能が高まった現在、バチッと停めるATCや、ルベルソを沢で使った方が良いと教えられ、私もATCを使っている。

しかし、岩の登攀と滝の登攀では結構条件が違う・・・。岩では"墜落"、沢では"滑落"がほとんど、そして一番大きな違いは支点の
耐荷重強度の差である。岩登りの場合の支点はボルトで固め打ちした物で、岩ゴト外れない限りまず抜けることを前提にしていない。
故に、墜落して、グランドフォールになる原因はロープ切断が主要因だが、沢の場合ハーケン、カムでの支点が多く、岩も水流で尖った
ものが少ないので滑落してグランドフォールになる原因は支点が外れる場合がほとんどだ。(沢登りでザイルが切れたことによる事故は
聞いたことが無い)

この状況を踏まえると・・・。同じ条件で打ちつけられたハーケンでも静荷重と動荷重では抜ける限界点は動荷重の方が低いのは常識。
つまり、ハーケンに極力衝撃を掛けない方が抜けにくいはず。そう考えると、確保器はバシッと停めるATCや、ルベルソより、エイトカンでの
確保の方が支点に衝撃が掛かりにくく、支点が外れ難くなるのではないかと思うのだが、いかがだろうか・・・?

P.S:確保器については相手の居る問題なので、当然パートナーが嫌がる確保器は使うべきではありません。
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もう沢登りのコースガイド本は出版されない・・・???

下の表を見てほしい、左はパソコン環境と周辺機器の歴史、右は沢のコースガイド本の発行年を書いたものだ。2013年4月に童人トマの風
から本が出たが、このような技術解説付きの本は紹介コース数にばらつきが多いので便宜上省いた。
2013年
2012年
2011年
2010年
東京基点沢登りルート120
2009年
2008年
2007年
2006年
北アルプスの沢
2005年
2004年
完全防水デジカメ登場
2003年
生活防水デジカメ、
ブログ広まりはじめる
2002年
関東周辺沢登りベスト50
朝日・飯豊連峰の沢
2001年
新東京周辺の沢
帝釈山塊の沢
2000年
『その空の下で。。。』開設
1999年
上信越の谷105ルート
1998年
1997年
奥秩父・両神の沢谷100ルート
1996年
ホームページビルダー発売 旧関東周辺の沢
奥多摩・大菩薩・高尾の谷123ルート
1995年
Windows95発売
デジタルカメラ140万画素登場
丹沢の谷110ルート
1994年
1993年
1992年
1991年
1990年
〜1980年代
登山大系
奥利根の山と谷

これを見てもらうとお判りのように、沢の記録が冊子からWEBに移行した大きな原因は、防水デジカメの登場とブログの発達と言って差し支え
ないだろう。写真やビデオまでが見れる時代に入り、コースガイド本も、同じ豊野則夫氏が編集した『上信越の谷105ルート』から、『朝日・飯豊
連峰の沢』、『北アルプスの沢』の様に多数の写真とエッセイ風に書かれるように変化していったのもWEBで多数の沢の記録が見れる背景が
あったからに違いない。2010年に『東京基点沢登りルート120』が出版されたが、それまでに出版された本とコースが9割方ダブっている所を
見ると、もう東京基点の沢で本を書くのはもう限界なのだろう。

こうなると、私のテリトリーである中部から東北にかけて、地方都市の山岳会沢ヤ(?)さんに期待したいところだが、どうも沢登り中心に活動し
ている山岳会は東京、神奈川、埼玉の1都2県に集中しているようで、今後も関東周辺以外の本によるコースガイドは期待は出来ない。

これらの本はとは別に、各山岳会から出ている会報があるが、すべてが、年度別で、山スキーや岩の記録が半分占めており、さらに遡行した
ことのある沢なんかが入って居ると、今一つお金を出して買う気が失せてしまうのは私だけか??? なぜ本はジャンル別に発行しているの
に、山岳会の会報は年度別なんだろうと疑問に思って知り合いに聞いた所、「山岳会OB、OG、山岳会上層部が見て、『うん、うん、よくやってる』と
うなずいてもらうのも理由にあるみたい」、と言っていた。。。
以前、沢登り主体の某山岳会に、年度別の記録では無く、沢の記録だけ、岩の記録だけ、山スキーの記録だけ・・・に分けて3年に一回ほどで
良いので会報を発行してもらえないか?と問い合わせた事があるが、”検討してみます。。。”との回答をもらって1年以上、音沙汰が無い・・・
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沢の記録について。

いつも文才に感心させられるHP"沢の風と空"の中で、沢の記録には、参考になる記録、参考にならない記録がある。との一節がかかれて
ある。

私の場合、WEBにアップする以上、少なからず人に見てもらいたいという気持ちもあり、他人が見て参考になる物を書きたかった。。。
若い女性だったり、福山雅治みたいな超カッコイイ男性が書く記録であれば、何をどう書いても反響は良く掲示板も大人気! 一方、山に
入って『綺麗だった』『感動した』と、私の様な"中年オジサン"の気持ちを、巧みな言葉で長々書いた所で誰も興味を示さないだろう。(笑)

私も他の沢の記録を見る場合は、次回の遡行計画を立てる際の事前情報入手がほとんどと言っていい。

では、沢の遡行計画を立てる際、事前情報として何が必要かを考えると以下のことだろうか?
●遡行した沢が何処にあるのか
●いつ遡行した記録なのか
●何人で遡行したのか(メンバーの力量は)
●沢の様相
●遡行タイム。
●難所の有無(そこをどう突破したのか)
●雪渓の状態
●テン場の有無と場所・広さ、薪の有無
●エスケープルートの有無。
●藪漕ぎの有無とその程度
●アプローチの仕方・林道の状態、駐車スペース・携帯電話の利用可否
●害虫・害獣の状況
●魚影の有無、魚止めの場所
●主要装備(ロープ長さ、靴の種類)
●温泉の有無・料金

結構いろいろあるが、登山大系の時代と異なり、現在は防水デジカメ一つ持って行けば上記したすべての情報を簡単に持って帰る事が
出来る。

これらの必要情報を正確&解りやすく書けば、参考になる記録になっていくはずだ。そして上記した情報をどう記録へ"マブシていくか・・・"
個々の記録の味付けとなっていく。

小生、文才も無く理系出身ということもあり、どうも味気ない論文風になってしまう自他共に認めるところだ。まぁ山に対する畏敬の念なんか
表現する気も無いし、上記した様にオジサンが感傷的な事を書いても、全く響かないので論文風でもまぁなんとか・・・、と言った所か。

ただ、沢のベテランさんも含め、これから沢を始めようという人、さらに私が並行して続けているオーケストラのメンバーにも楽しんでもらえる
様に、チョットだけ意識して書いている。。
例えば、沢の場所も、"神室"と書いても、場所がピンとこないので(自分がそうだ) "山形・秋田・宮城県境" と書いたり。写真をやたら掲載
しているのも解りやすく伝えたいという思いがあるからだ。登攀ルートも、専門用語を多数並べての標記するよりも、写真1枚に線を入れる
だけでその伝達力は大幅に向上すると思っている。滝の写真に人が写っていると、滝の大きさも解りやすい。

また、多数の記録が既にWEBでアップされていたり、昨今出版された本に遡行記録が掲載されている沢と、既に廃刊になった登山大系にしか
掲載されていない沢、WEB上では参考となる記録がアップされていない沢・・・ではどうしても力の入れようが変わってくるが、、多数の記録が
既にWEBでアップされた沢でも何か新しい情報をアップできないか、何か新しい切り口は無いか・・・だけは意識している。 
詳しく書きすぎる事で見た人の沢の冒険性を奪ってしまう・・・という意見もあるのは承知だが、読者は"見たくない部分は見ない"という選択肢
を持っているので、私は全く気にしていない。

これだけの記録を書くのに、同行者の写真も多数利用させてもらっている。私の意向を感じとって、写真を撮っていただくと本当にありがたい。

ちなみに、私の場合、1泊2日の遡行記録で記録をアップするのに3日〜4日を要している・・・
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地形図
沢に頻繁に行くようになった2000年当初は紙の地形図を利用していましたが、つなぎ目を合わせるのが面倒だったし、そもそも小さくて目が
疲れ、まもなく"ウォッチズ"を利用。必要なところをコピー&ペーストしてエクセルに落としてカラー印刷してました。平成23年に、"ウォッチズ"
からのコピー&ペーストが出来なくなってからは、カシミール3Dを利用してます。カシミールではスケールがコピー&ペーストが出来ないため、
"ウォッチズ"に掲載されていた500mスケールがそのまま使える事に着目して『メートル原器』として保存。カシミール3Dからダウンロードした
地図を画像編集ソフトで『メートル原器』を嵌め込み、エクセルへコピーしてカラープリントしてます。エクセルにいったん移すのは、印刷機能を
使いこなしているから。
実質1/15000〜1/8000くらいの大きさで持って行きます。ただ注意したいのはカシミールでダウンロードした地図は最新のものではありませ
ん。登山道が廃道になっている場合が割とあったりするので(特に南アルプス南部)”電子国土”で確認した方が良いでしょう。。。
昨今GPSを持って「歩いた軌跡・・・」を記載してる方が多くなってきましたが、私はGPSは使ってません。本体もまだまだ高いし、電池の消耗も
早いようですね。悪天での遡行はあまりしない事もあり、今の所、高度計と磁石で事足りてます。
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沢靴について。
沢を始めたのが1995年。このHPを立ち上げ頻繁に沢に繰り出すようになったのが2000年秋の事なので、たかだか10年そこそこのキャリア。
その1995年には既にシューズタイプのフェルトソールが出回っており、最初に履いたのもこのタイプ。当時は下山用シューズを別に用意してい
たが、今は持って行かず遡行した靴でそのまま下山している。
アクアステルス靴が登場したのは2005シーズン(違ってたらごめんなさい)。この年にメンバーがアクアステルスを履いて来て越後水無川滝沢に
一緒に行ったのだが、『濡れた岩は滑る』と言って彼だけ滝を巻いていたという事があり、一緒に遡行していたmoto.p氏と「やっぱダメなんじゃねぇ」
と会話していて、アクアステルスを否定していた訳です。その転機が訪れたのは2010年秋。やはり越後の沢だったのですが、相方がアクアを
履いていて、沢の下降で乾いた岩を2本足でスタスタ降りていくところを自分はお尻を付きながらヨチヨチ降りていたんですわ。
その年の一ノ倉沢本谷計画した時、"アクアステルス買うしかないでしょ"って事で買ったのが最初だったんですね。 

・・・で使って見た訳ですが、一ノ倉は良かった。「これ反則でしょ」っていうくらいのグリップ力だったんですけど、やはり滑った岩は全くダメダメ
で、この摩擦係数が"0"か、"1"かというデジタルチックな感覚に慣れるのにはちょっと時間がかかったもんです。
そんな事もあって2011シーズンまではフェルトとアクアステルスを行き先によって変えていたんですけど、2012シーズンに束子を使うように
なって、アクアステルスの不得意域がほぼ解消。デジタルチックな感覚にも慣れ、このシーズンはほぼアクアステルスでの遡行になりました。
束子はザックのショルダーベルトにくっつけて、必要あらばすぐに使えるようにしてあります。全部100円ショップで用意できるので、かかった
費用は300円くらい。2012年現在、この束子+アクアステルスが最強と確信しております。

靴の買い方は、栃木在住という事もあり、もうネット販売です。靴のサイズだけチェックして、履き心地は無視ですね。ネオプレーン靴下履い
て、あとは靴ひもで調整のみで、履き心地で今まで気になった事は無いです。

靴の寿命ですが、年間20回以上遡行で下りも沢靴・・・の場合、1シーズン持ちません。。。靴底がフラットソールみたいになるのは気になら
ないのですが、靴の内側サイドが破けたり、ほつれたりして、ここが理由で寿命という事が多いですね。自分の歩き方が悪いのか・・・?と思い
ましたが、どうも、靴の内側は擦れるみたいです。サイドが糸縫いでは無い”秀山荘のNINJA”が一押しでありますが、これもボンドで修理しな
がら使っても1シーズンで限界だったです。靴も晩秋になるともう品切れで、12年秋、しかたなくキャラバンの”黒部”なるアクアステルス靴を買
い、新品の状態で靴のサイドにガムテープをボンドで当て布の様に貼り付て歩いてみたのですが、1日で剥がれてしまいました。。。靴メーカー
にはこのサイドの強化対策を是非考えてもらいたいものです。
アクアステルスvsフェルトソール
秀山荘 NINJA

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登山大系の時代って・・・
私が"日本登山大系"を目にしたのは約10年前。(浅いなぁ・・・)。トポが無い沢は、とてもじゃないけど行く勇気が出なかった頃で、沢のガイド
本を地元図書館で探していた時だった。
鮮やかに彩られた背表紙が並ぶ中、一番上の棚に堅苦しいイメージを醸し出した10冊の本が並んでいた。たしか、何回かこの背表紙だけは
見ていたのだが、あまりに堅苦しい背表紙のおかげで手に取ることも無かったのだ。ある時、"この本は何が書かれてあるんだ?"と開いて
みると、やたら沢山の遡行図が掲載されて驚いたってのが最初である。。。
通常登山コースなんか全くなく、バリエーションルートしか書かれていない・・・というのを知るのは、さらに半年くらい経ってからという素人度で
あった。
"登山大系"、私の持っているものは1997年に新装復刊されたものであるが、中身は1980年代初頭に初出版された物と同じらしく、そう考え
ると中身の記録は1960年代後半から1970年代第1次登山ブームに遡行された記録だろうか。

それにしても、ボサ沢だろうが、ヤブ沢だろうが、この"片っ端から遡行している"気合いは、もう凄すぎるとしか言いようがない。この時代、
高度経済成長期で土曜出勤も当たり前だった時代じゃないかな? この時代の人に言わせれば、我々の世代は"何なまぬるいことやってんだ"
って感じだろう。 

最近書かれた遡行記録の中に登山大系は"大げさに書かれている"なんて記載もみたりするが、道具だって、アクアステルスなんて有るわけ
なく、ワラジ+運動靴なんかで遡行していたはず来ている服だって破水性、保温性なんか、比べようもないくらいお粗末なものだったはずだ。
遡行図が多少違っていたって、デジカメなんかで何枚も写真撮れるわけではなく。カメラだって持っていくことすら難しい時代。今の時代の
感覚で当時の記録を語るのは間違いだ。

丹沢なんか行くと、古い軟鉄ハーケンやボルトが、あり得ないところに打ってあったりすると、"登山大系"を書いた時代の人たちが打ったもの
であろうか???なんて、尊敬の念を感じずにはいられません。いやぁ、今の先鋭山岳会の方々も凄いけど、当時の人たちは、もう超人です
ね。
強いて言えば、これらの記録、遡行した日付が書いてあると、雪渓の状態がわかるのでより参考になるんですけど、それは贅沢なんでしょうね・・・
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ルート集や遡行記録は教科書ではない・・・
小生、遡行図付の記録を毎回書いてますが、遡行図は有れば持っては行くもののほぼ地形図しか見ないで遡行しています。
一緒に行ったメンバーの中には、滝が出てくる度に、トポを取り出し、「記録には"右岸巻き"と書いてありますけど、」「"水流右を登った"とあります
けど」言って来たり、なかには滝に取り付こうとすると、「ここは高巻いてますけど・・・」なんて言われた事もあります。もちろん、取り付いてダメで、
結果的に持っていった遡行図どおりに巻く事もあるわけですが、遡行図を前提に遡行をするというのは、一般登山道を歩いて山に登る行為
に近く、沢登りの醍醐味の一つであるルートの多様性を失っていると思ってます。これは初級者に多いと思いきや、かなり場数を踏まえた
人でも見受けられます。
まぁ、別に良い悪いというものではないので構わないのですが、「トポとルートが違う」 リーダーに怒られると"それは違うんじゃない!?"
なんて思ってしまいます。

ハッキリ言わせてもらいます。『ルート集や、遡行記録は教科書ではなく、先に遡行した人間が書いた記録に過ぎない』と・・・

私も遡行図は見ます。特に(1:1)二俣に出たときは見ます。でも、あえて遡行図と反対の沢に入ったりする場合もありますし、高巻きも
「この遡行図が右岸で巻いてるから左岸で巻いてみよう」ってことも良くありました。
もう、日本には未踏の沢なんてありません。新ルート開拓なんて、まず無いのですが、トポを見ずに自分の判断で高巻きor直登すれば、
それはあなたが行ったルート開拓であり、そこに沢登りの醍醐味があるはずなのです。
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不合理な山岳会
沢登りは、一般登山と異なり、ある程度の専門知識や技術が必要で、これらを習得するためには山岳会に入るのが一番の近道であるのは、今も変わ
らぬ事実だと思います。しかし、聞くところによると、程度はいろいろあれど、不合理な山岳会もあるようで、そんな聞いた話を紹介します

●いまどき、こんな山岳会あるのかわからないけど。実際、ある山岳会に入会していた方から聞いた話。
「上越の沢に行きたいんですけど?」と聞くと
「ならば丹沢の沢を10本以上遡行しないと会としては認めません」と言われたそうな・・・
彼は、悔しさ(怒り)半分、"丹沢だったらどこでもいいんだろー" と、お手軽な丹沢の沢を10本遡行したそうです。
"丹沢"っていうんだから南関東の山岳会ですかね? じゃぁ新潟の山岳会の人は最初に遡行する沢は何処なんでしょうね(笑)
正直、私は、裏付けの無い精神論は大嫌いです。

●私宛に「沢に一緒に行きたい」とありがたいメールをいただきました。 ただ、最後の行に、 在籍されてる山岳会で、
"泊まりの場合は前の週の火曜日に、日帰りの場合はその週の火曜日に計画書を提出することになっています。但し、2,3日前に連絡すれば場所の変更も可能です。(天
気予報との兼ね合いなど)"
と書かれてました。。。。
なんで、宿泊の場合、前の週の火曜日までに計画書を出さないといけないんでしょうか?
ましてや、電子文書やメールが飛び交う今の時代。そんなに前から計画書を提出する必要がどこにあるんでしょう。
こんな山岳会、"とりあえずでっち上げで計画書出しておこう" なーんて事やってるんでしょうねー。悪天による急な行先変更も不可能になるので
行ける本数も半減しちゃいますね。

「行き先が決まるのは泊まりだろうと3日前の水曜日くらいになることが多いです。行き先の決定は前日昼の天気予報で決める場合が多々ありますので」
と返事を書き、この方とは残念ながらご一緒することは出来ませんでした。

●一緒に行った方から「うちの山岳会、入会した山岳会以外の人と山に行ってはいけないって決まりなんですよ」 そんな事を言われたことがあります。
なので、顔写真は掲載しないでください。みたいな・・・
顔写真はどーでもいいんですけど、 "入会した山岳会以外の人と山に行ってはいけない" ってのはチョット閉鎖的ですねぇ。
所属山岳会以外の方と行く場合、その人がどういう経歴を持っているのかを所属山岳会が問うのは当然のことだと思います。
しかし、頭からNGというのは所属メンバーの可能性を奪ってますよね。
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残置が気になる?気にならない?
沢登りの記録を見てますと"こんなところに残置ハーケン(ボルト)があり、目障りなので抜いた" なんてフレーズをよく見ます。
お出来になる沢屋さんの記録に多く見られるこのフレーズですが、"自称 沢初級者"さんから「なんで抜いちゃうのーそのままにして」
なんて言われたりしたこともあります。
私も抜いちゃう場合があるのですが、それは再利用するために、"いただく"と言うのが理由です。 目障りという感覚はほとんどありません。
まぁ視力が悪いというのも理由かもしれませんが、10mも離れれば、どこに打ってあるのか解りませんからね(笑)
中には残置に対して"目の敵"みたいな反応をされる方も居るので、ある意味怖いです・・・ 自分は残置を見てもあまり不快にならないので
幸せ者です!
それにしても、ボルトは1本打つのに30分かかると聞いてます(自分ではまだ打ったことが無い)。ボルトを見ると、昔の人は本当に気合
入っていたんだなぁーと驚きと感謝の気持ちを持って利用させていただいてます。 実はリングボルト好きだったりして
丹沢に雨棚という有名な滝がありますが、ボルトが抜け落ちて、綺麗に直登できない様ですね。上から懸垂下降しながらボルト連打して
『ルート整備しましたぁ!』なんて記録に書いたら。全国の沢屋さんを敵に回すのかな(笑)
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ブヨ対策
自分は残念ながら虫に刺されると腫れやすい体質で、特にブヨに咬まれると三日間は腫れ(むくみ)が取れない。仲間からも「スズメバチにやられたらかな
りヤバイんじゃない?」と脅されているが、今の所ハチにはまだ刺されたことは無い。お盆の時期に東北の沢を避けているのも、この虫が理由。まぁ沢屋
としては軟弱ではあるが・・・
数年前に医者に相談したところ腫れ上がるのはアレルギー反応なので、花粉症の薬が効くとのこと。それ以降"セレスタミン"というステロイド入りの結
構と強力な抗アレルギー薬と、塗り薬の"リンデロン"を常備している。ブヨに咬まれた直後にこの二つの薬を併用すれば、かなり楽になる。もちろん5
月下旬にもなれば虫よけも必携で、最近はハッカ油も利用。入渓中はしかたないと半ば覚悟はしているものの、遡行終了後の着替え中、帰りの車の
中、はたまた地元でゴルフをやってる時にブヨに咬まれると本当にガッカリします・・・
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沢登りに一番必要なのは・・・
沢登りをやるうえで一番必要なのは体力だと、小生は思っております。。。登攀技術も高ければ高いほど、良いのですが、落ちることが致命的
な沢登りでは、登れる滝の限界というのは、一部のトップクライマーを除き、技術の高い低いに関わらずほぼ同じというのが。今まで遡行して
きて解りました(特に濡れている状況では・・・)。しかも、リードが登れれば、後続はゴボウで登ればOKですしネ。。。
一方、体力は遡行タイム時間に大きく影響し、タイムの遅れは焦りを生みます。特に体力の無い人の場合、高巻き、詰め、藪漕ぎ等の沢登り
で必ず起きるシチュエーションでタイムの遅れが発生、他メンバーとの差が大きく開く傾向があり、一人の遅れがパーティ全員の行動のリスク
を高めることになります。仮に明るいうちに下山出来るのと、ヘッデン付けて下山する場合のリスクを考えると、遡行タイムがリスクに与える
影響が理解できるはずです。
小生、メンバー募集を行っていますが、この”体力”については特に重要視してまして、客観的に判断しやすい昭文社の地図のコースタイムに
対してどれくらいのスピードで登り降りできるか・・・を書いてもらうようにしてもらってます。
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