2008年5月2日 奥秩父 中津川 大若沢→長滑沢下降

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
遡行図、概念図はこちら

GWの前半に丹沢継続遡行に行ってきたが、、後半も一つくらいは抑えておかないとと思い、南アの戸栗川流域を狙っていたのだが、
天気の都合で中止。ガソリン価格も急騰したこともあり、奥秩父 中津川 大若沢に変更。中津川流域は今回始めての遡行になる。

アプローチ:CR-X
3:55自宅発→5:10太田→5:45花園IC→7:30学習の森着
7:48学習の森発→8:25金山沢出合→9:26長滑沢出合→12:15稜線着→13:15白秦避難小屋、
13:25長滑沢下降開始→15:38大若沢/長滑沢出合(遊歩道利用)→16:12学習の森着
16:28同発→21:16自宅着

R140号線から中津川沿いを伸びる道に入り"ふれあいの森"を目指す。ここには、日帰り入浴施設等あるが、
コンビニは全く無いので、買い物は事前に秩父で済ませておいた方が良い。路線バスはここまで来るようだ。
今回遡行する大若沢は"ふれあいの森"から少し進んだ所にある"学習の森"というところが基点となる。駐車スペース
は10台程度。もちろん誰もいない。ここに”山道マップ”なる案内版があるのでさっと目を通しておくと良いだろう。

この辺りは護岸工事されているので、大若沢に沿った遊歩道を進み、3つ目の橋から見える"勘兵衛滝"手前から
遡行を開始する。勘兵衛滝4mは左から直登。次の6m滝も左を登る。
3m滝、2m2条・・・と現れる滝は全て釜が深い。昔は岩魚が多くいただろう。ここで、遊歩道は左岸に上がっていく。
次の7mナメ滝も大きな釜を持っていた。ここも水流左を突破する。
学習の森
勘兵衛滝4m(ここから入渓)
7mナメ滝

すると早くも金山沢が左から入る。水量比は(1:3)。ここを大若沢に入ると狭いゴルジュ内で淵になっており、屈曲した
感じで3段7m滝があるが問題無く突破できる。すぐ上にツルツルのナメ滝があるがここは両足突っ張りで登る。
ここから上流は禁漁区との看板あり。

ナメ床を所々歩きながら進むと左岸にワサビ田跡。そこに左岸から(3:2)と、かなり多くの水量で枝沢が入る。
この先大釜を持つ5m滝で左のハング気味の壁を経つったら、ドボンしてしまい寒い思いをした。
金山沢(左)出合
左岸から(3:2)で入る枝沢(右)

傾斜の緩い6mナメを越えると見事な9m滝。右を直登。岩は安定しており問題ない。V 9m滝を越え、少し進むと
長滑沢が左から入る。水量比(1:2)。ここから先の大若沢は概ね平凡な様相に変わる。
9m滝
長滑沢出合い

3m、4mの小滝を超えしばらく進むと(1:1)二俣。ガイドを取り出したが、どちらに入るのが良いのかいま一つ判らない。
とりあえずここを右に入る。やはりしばらく平凡だが、ようやく8m多段ナメ滝に出くわす。
(1:1)二俣 ここを右に入る
8m多段ナメ滝

小滝をいくつか超え、6m多条滝も快適に超える。その先にある7m2段ナメ滝は岩が中空になっており面白い。
ここから先、ナメ床を交えながら進むと2×2条のナメ滝。倒木がうるさいのがちょっと残念。左の2条滝に取りついたが
岩が脆かった。ここで水量はぐっと少なくなる。北面の沢ということもあってか雪渓も現れ始める。
7m2段ナメ滝
中空になっている
源頭部は雪渓ビッチリ

しばらく進むと沢筋に雪渓が埋め尽くす様相になり、右の尾根に取り付いた。藪コギは無い。15分程度で稜線に出たが、
踏み跡らしい物はあるが、テープ等は全く無く、獣道か登山道かの区別がつかない。案の定、少し歩くと完全にルート
不明になる。とりあえず、稜線を外さないように進むと、再び踏み跡を発見。ここにはテープがあったので、登山道で
ある事を確認。磁石を頼りに東に向け進む。この登山道は稜線より南面を通っている事が多く、違う沢筋から詰めると
”稜線には登山道が無い” と焦る事になるので注意。。。周囲はガスっていたが、1時間程度で白秦避難小屋に到着。
避難小屋は、わりと綺麗で宿泊可能。小屋帳に一筆書いて長滑沢の下降に入る。小屋から100m程シャクナゲ尾根を
歩き、そこから北に向って沢筋を下降したが、急峻なルンゼ下降になるので、非難小屋から赤沢山方面に少し戻った
ところから下降した方が楽かもしれない。
自分は、急峻なルンゼをクライムダウンした後、左岸側に幅の広そうな沢筋を見つけたのでそちらに移動した。
白秦避難小屋
長滑沢下降開始
急峻ルンゼの下降

移動した沢筋は確かに広く平凡な様相だったが、さらに左岸側から12mの凍った滝が入っていた。長滑沢というので、
ナメ床が多いのかと思ったが、予想を裏切り全く平凡。しかもこの平凡な部分がかなり長い。右岸から10mナメ滝で
出合う沢筋があったが、そっちを下った方が面白いのかもしれない。しばらく下降を続けるとようやく6m滝
この滝はクライムダウン可能。
12mの凍った滝
しばらく平凡な様相
6m滝(写真水流左をクライムダウン)

次の7m滝は左岸から簡単に巻いて降りれる。この先ゴルジュになり、ゴルジュ内小滝をクライムダウン。
するとその先にかなり大きそうな滝が出現。 覗きこんで見ると20mはありそう・・・今までの平凡な様相が嘘のような
大滝だ。30mザイルでは1回で降りる事は不可能なので、右岸灌木にザイルを掛け懸垂3回に分け下降した。
下から大滝を見上げるが直登は難しいだろう。懸垂した右岸から小さく巻いて突破する事は可能。
それにしても、ここの右岸の岩壁は60m程そびえ立っており、物凄い威圧感!
こんな壁が崩れてきたらひとたまりもないので、急いで通過する。
7m滝
20m大滝
右岸岩壁と20m大滝
右岸60m岩壁

ここから先は小滝とナメがある程度で、無事大若沢に合流する。時間はすでに15時半過ぎ。ここからは左岸に遊歩道
があるので、これを利用。整備も入っており安全な道になっている。学習の森まで30分強で到着し、無事終了となる。

P.S:大若沢は長滑沢出合までが楽しいです。長滑沢の大滝と右岸60m岩壁は一見の価値がありますが、
   上部は平凡なので稜線まで詰める価値は低いです。今回のルートだと工程時間が長いので、
    長滑沢出合先の(1:1)二俣を左に入ると多少の時間短縮になると思われます。

大若沢遡行図
大若沢概念図




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