2008年5月17日 奥秩父 大洞川 手戸沢

メンバー:moto.pさん、ひろた
装備ザイル8mm×45、8mm×30、靴:フェルト
遡行図、概念図はこちら

来週はオケの本番、日曜も練習があるため、土曜は手軽にと考えていた所、
moto.pさんが犬猫の餌やらないといけないんで、短めの手戸沢に行くとのこと
ちょうどいい機会と言う事で、相乗りした。

4:31自宅発→6:00太田→6:45花園道の駅→8:20起点駐車ポイント着
8:40出発→8:54手戸沢入渓点→11:40 8mCS滝上(遡行終了)、11:52下山開始(手戸沢/和名倉沢境界尾根)
→13:21手戸沢出合→13:40起点駐車スペース

moto.pさんとは道の駅花園で待ち合わせ。車中、彼の話で盛り上がりあっという間に大洞沢の駐車スペース到着と
言う感じだったけど、ちょうどここまで花園から60kmも走ってた。。。
三峰観光道路が左に大きく折れ 曲がり、大洞林道(こちらも舗装)が直進する分岐の所に車が7,8台駐車できる
スペースがあるのでここに車を 置く。(トイレ も水も無し、携帯はdocomoならつながる様だが、ソフトバンクはNG)
この駐車場から手戸沢はほぼ正面に見える感じ。明瞭な切れ込みなのでガスっていなければすぐ判るはず。。。

・・・と、ここで「あっ!カメラ忘れた!」 と忘れ物王moto.pさんがノタマウので、写真係りとなる(^_^;)

ここから手戸沢への下降は、和名倉沢へのアプローチと異なり、大洞林道を100m程進み、祠のような物があり
そこからまっすぐ下降すれば手戸沢の出合いに到着する。(踏み跡無し)
和名倉沢出合付近の大洞沢はダムのバックウォーターになっており橋を渡ることになるが、手戸沢出合い付近の
大洞沢は常水であれば、渡渉に何の問題もない。
ガイドに"見落としそうになるほど"と書かれてあるが、かなり顕著な流れなので、間違う事はないだろう。
全然変わらんmoto.p氏 (奥が手戸沢)
ここから大洞沢へ下降
手戸沢出合い(しっかりした流れ)

手戸沢に入るといきなり逆層の2段6m滝。しかし良く見ると水流右を簡単に登れた。次の3mはmoto.pさんが
水流左のハング壁に取りつくがダメ。私も取りついたが腕の力がないので、体を挙げる事が出来ず無理。。。
で、当然「誰が見てもここからでしょう」という水流右から登る。すると左岸から枝沢が10m滝で水を落とし、本流も見事な
2段10m滝♪ 
"ショボイ沢"と思っていたので、「なかなかイイじゃん!」と笑みがこぼれる。
右から取り付き上段の落ち口に被さる大岩を水流左へ横断する事で避け、最後は落ち口に向かって水流左を
飛沫を浴びながら直上する。岩は安定しているが滑るので注意。
次の7m滝は傾斜が比較的緩いので、moto.pさんは左の水流、私は真ん中から快適に直登。
5m滝が二つ続く所も快適。貧相な様相はまるで無く。新緑も綺麗で気持ち良い。
最初の2段6m
2段10m滝
7m
5m滝が2つ連続

3m程度の小滝を超えていくと、見事な8m滝。遠くから見ると直登は難しそう。ガイドでは左岸を高巻いているようだ。

「近くで見ると登れるように見えるかも・・・」

近づいてみると、直登ラインは水流左。最後の1.5mくらいがノッペリしていて嫌らしいそう。まぁ途中までは登っても
クライムダウン出来そうなので、私がフリーで取り付いてみる。。下から6mくらいまでは容易。そこから先、やはり
ノッペリした箇所はスタンスやホールドが乏しく、左壁も脆い。
"こりゃダメか・・・"と思ったら、水流側を見ると水流で隠れて岩は全く見えないが、スタンスがありそう。
また水流中もガバではないがホールドを発見♪恐る恐る右足を出してみる。

「ワァー!無理すんなー、今シーズン棒に振るぞぉ〜」

と下からたしなめられるが、瀑心に常に当っている岩なのでスタンスは安定。水流で飛ばされないよう注意して
水流右に横断! ここからは容易に直上出来滝上に出れた♪。3級+
moto.pさんも核心部まで水流左を直上。
「あぁ、ココねぇ〜・・・」 と私が横断したルートを確認。
ここでザイルを出して、moto.pさんも水流横断かと思ったら、そのままノッペリした水流左4級+を登ってきた。

「そっちかい!」
「だって濡れるのヤダもん・・・」

8m滝。度胸で登る(カーソルあてて))

8m滝上はナメの小滝。少し進むと6m滝だが、水流左を容易に登れる。すると、またまた見事な12m滝。。。
そもそも、この手戸沢、5,6m程度の滝ばっかりと思い込んでいたため、感動が大きい。
 この滝も高巻きするなら右。ガイドも高巻いているようだが、当然直登ルートを探る。水流右だが、水流付近は
ノッペリしており、直登は不可能。そのさらに右の壁なら何とかなりそうと判断して、moto.pさんがフリーで取り付く。
出だしは快調だが、岩は一部脆い所があり、岩を落としながら慎重に登る。最後1mが垂直で、岩の脆さもあり、
踏ん切りがつかないようだ。横にトラバースしながら、
取り付ける所を探して、見事クリアー!

当然私は 「ザイルだしてぇ〜〜!、ザイルー(@^^)/~~~ 」 と叫ぶ。
垂直壁下までフリーで上がり、そこからザイルを結んでクリアー。岩の安定が保障されれば何の問題も無いが、
フリーだとさすがに怖いと思う。3級+
8m滝上のナメ小滝
見事な12m滝
ここからの一歩が結構怖い。ガンバでーす♪

12m滝上は平凡。5m滝は水流左から。少し進むと右岸にガレ沢が2本入る。ここからは滝といっても2m以下の
小滝が続くようになる。

「もう、終わりかなぁー」と一本入れる。。。
「あ!パン車の中に忘れた!」と失態・・・まぁ、短いからいいや、と思ったら
「しょーがないなぁー」とmoto.pさんがパンを恵んでくれた!

水はまだしっかり流れているので、もうチョット進んでみる。すると3条6m滝。寝ているので何の問題もない。
ここからナメっぽい小滝を越えていくと。沢が開け右岸から12m滝で出合う枝沢が入る。本流は3m程度の二つの
小滝があり、難なく通過。すると8mCSが立ちはだかる。
「これは、難しいなぁー」
巻きは右・・・moto.pさんは巻きと判断したが、自分は強引に取り付いてみた。
下部も意外とてこずったが、ムリヤリ上がった・・・が、ヤッパリそこからスタンスホールドが少なく急傾斜で
ドハマリ・・・
「しょーかないなぁー、上からザイル出すよ」とmoto.pさんが左岸高巻きを行う。
周りを見回すと、右壁から脱出できるかな?と思い慎重に足を運んでTRY。潅木に捕まる事が出来、何とか脱出
できた。
5m滝
小滝連続
唯一登れなかった8mCS滝(カーソルを当ててください)

この滝のすぐ上には7mナメ滝。水流左が簡単だが、moto.pさんが水流右にアタック。
少し進むと伏流になり、4m涸滝。この滝の上は平凡。水の音だけが岩の下から聴こえてくる。
水が再び流れ始め、両岸が立ってくると。moto.pさんが
「これ最後の8mCS滝じゃないの?!」
「えっ!これ?」
まぁ確かにCSになっているなっているけど、崩壊して岩で埋まった感じ。。。おかげで直登は何の問題もない。
滝上に出てみると確かにしばらく平凡な様相。。。
時間をみると12時チョット前。ガイドによると源頭部は藪っぽくて、詰めた所で主稜線でもない。下降に2時間と
いう事で、ここで遡行終了とする。
7mナメ
埋まってしまった8mCS?
8mCS上で終了♪

さて、下降だが、通常遡行してきた沢を下降するらしいが、尾根筋に下草が無いようなので、隣の和名倉沢と
分ける尾根で下降してみる事にした。
地図を見ると、その手前の小尾根のもうひとつ奥に位置するが、歩いてみれば、そんなに苦労はなく30分も掛から
なかった。和名倉沢/手戸沢境界尾根はしっかりした獣道が付いており、歩きやすい。しばらく下降を続けると尾根
は二つに分かれるが、手戸沢よりの尾根に入って正解。かなり降りてきたところで、針葉樹系に変わりうっとおしく
なるが、手戸沢方向に逃げれば、針葉樹系を回避できる。出たところは、手戸沢2段10m滝上。ここも左岸をクライ
ムダウン可能。残りの滝もすべてクライムダウン可能で1時間半で大洞沢出合の到着♪
あとは林道までの100m?程のカッタルイ登りで終了となる。

moto.pさんお疲れ様でしたぁー! っていうか全然これくらいじゃ疲れないか・・・
和名倉沢/手戸沢境界尾根1085m三角点
尾根は歩きやすいです。
手戸沢2段10m滝をクライムダウン

P.S:手戸沢ガイドには星ひとつでしたが、直登出来る10m級の滝がいくつかあり、お勧めです。
   全ての滝は高巻き可能なので、レベルにあった遡行が出来ると思います。
  下降は尾根ルートだと早いので上部まで詰めても2時間くらいで戻れるでしょう。

遡行図(クリックして)
大洞川下流部左岸支流概念図(クリックして)




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