2008年6月26日 谷川 鷹ノ巣沢 B沢
メンバー:moto.pさん、ひろた
装備:ザイル8mm×50、8mm×30m、靴:フェルト
遡行図はこちら
天気の都合で鷹ノ巣Aを目指して計画。。。鷹ノ巣沢といえばC沢が有名だけど、お互いC沢は遡行済み。梅雨明け前なので、南面の沢とはいえ雪渓が心配だったが、
とりあえず行って見る事にする。
アプローチ:CR-X
19:03自宅発→21:15大間々→22:35矢瀬親水公園(すべて一般道)
5:40谷川温泉発→6:34二俣→6:47鷹ノ巣沢出合→7:00鷹ノ巣A沢出合(鷹ノ巣A入渓後敗退)→7:50鷹ノ巣B沢手前枝沢からB沢へ
→9:11(1:3二俣)→12:05俎ー尾根稜線→13:07オジカ沢の頭→14:47二俣(どたばた劇あり)→18:35谷川温泉
moto.pさんとは月夜野にある矢瀬親水公園で待ち合わせ。基点となる谷川温泉に向う。谷川温泉駐車スペースは15台くらい、Softbank携帯も使える。
この時期、谷川温泉〜二俣間はヒルが非常に多いので要注意。。。谷川本谷に入るには巌尾根の登山道がぶつかる所まで歩いてしまうと行き過ぎで、
オジカ沢に入ってしまう。。。誰でも最初は間違ってしまう、迷いやすい所だ。もちろん、我々は知っていたので、少し手前から沢に入る。
C沢の下部にはまだビッチリ雪渓が残っているのが見え、いささか不安。鷹ノ巣沢出合までは、大岩が多いが平凡。関越道の排気塔が見えたら鷹ノ巣沢
の出合。大岩にA沢で亡くなった人の追悼プレートが打ってあるので間違う事は無いでしょう。
A沢までも小滝が1つ二つある程度。少し沢幅が広くなると右からA沢が入る。5年前には大岩に"A"という文字が赤ペンキで書かれてあったが、今は
完全に消えていた。ここからB、C沢へは雪渓がビッチリ有り。ここでハーネスを付け、A沢に入る。 しばらくは樹林帯の中を平凡な様相を進む。水は
非常に冷たいので、上部に雪渓があることは容易に想像付く。樹林帯を抜け沢が明るくなるとA沢が一望できるポイントに到着。
「ダメじゃん・・・・」
やはり雪渓がビッチリ。。。ここがダメなら全部ダメか・・・敗退の2文字がよぎるが
「とりあえずB沢覗いてみますか!」
と言う事で引き返す。
B沢を下から見てみると、A沢と違い沢幅が広いせいか雪渓が無い。ラッキー!敗退せずにすんだ♪
さてさてB沢の出合はC沢の大ナメがはじまる所に申し訳無さそうに小さいナメ滝が掛かっていた記憶があるが、出合は完全に雪で埋まっている為、良く
判らない。右岸から小さく流れる沢筋が入っていたので、これかな? と思って入る。入ってみると、非常にショボクて伏流になってしまった。すると右岸側
から水流の音が聴こえてくるので、
「もしかして、一本隣なんじゃない?」
という事で15m程移動。確かにそこにはしっかりとした沢筋。
「これC沢?B沢?」
2人ともC沢遡行経験があるが、さすがに記憶に残っていないが、もう一本西側に小さな沢筋が延びているのでB沢と断定。結局B沢の取り付を間違えた
格好になったが、自分が今立っている所から下は雪渓がビッチリ詰まっているので結果的に正解だったかも。
ここから正真正銘のB沢の遡行が始まる。ナメ床を登ると、スノーブリッジ下に12mナメ滝。私から順番に取り付く。左端から登れば特に難しく無いが、
中央突破を試みると中間部がスタンスが少なくなり渋め。スノーブリッジ下で 「う〜〜ん」と唸っているのはかなり精神衛生上良くない。moto.pさんは安全に
左端から突破。ここから両岸がV字状に立ってくる。沢は間髪入れずに2段5m、6m滝。次の12m滝はかなり立っていて焦るが、左から乾いた所をフリーで
登っていける。
次の8m滝は、瀑心を突っ張りで突破するか、右壁を直登し、小さく巻くかの選択。どちらも微妙でザイルを出した所でランナーが取れない。これ以外の
選択となると大きく高巻くことになるが、沢に戻るのにかなり手間が掛かりそう。ここは一応ザイルを引っ張っての右壁直登を選択。2m弱上がった所の
外傾スタンスに足を置いて突破する1歩が核心。何とか突破して、10m程上がった所でハーケンで支点をとる。リス少ない。次の5m滝は左から突破。
すると滝と滝で出合う水量比1:3の二俣。大スラブを流れる2本の滝!B沢1番のビューポイントと言って良いでしょう♪ 遡行図が手元に無いので、
どっちが本流か判らず、
「水量の多い右でしょう!」
と自分は言うが、moto.pさんが言う左が正解。左俣は全段で80mはある滝となっているが直登に問題は無く、快適に上がっていける。右俣上部は30m
スラブ滝になっており、その上の様相は不明。右俣80m滝を越えると間髪入れずに25mナメ滝。これを快適に越えると大スラブは終了。
8m滝は頑張れば直登出来なくも無いが、moto.pさんは左から、私は右から巻いた。自分はすぐに沢床に戻ったがmoto.pさんはそのまま右岸を進み、
次の12m滝を小さく巻く形で滝上に出た。この12m滝は一見渋そうに見えるが、3級レベルで直登可能。
ナメ床を進み8m滝を直登するとゴーロ帯。5m級の小滝を幾つか越えると直登不可能な10m滝が現れ、左岸を高巻くが、なかなか小さく巻けない、
10m滝上にある6m,5m滝も一緒に巻いてしまったようだ。moto.pさんは次の10m滝も一緒に高巻いたが、この滝はフリーで登れる。
10m滝を越えると視界はぐっと開け、4m程度の癒し系のナメ滝が2,3現れる。今日はガスがかかって残念だが好天のときは素晴らしい眺めだろう。
正面の俎ー尾根スラブが見えてきたところで再び雪渓が沢を覆う。「ジャーン!」と簡易アイゼンを取り出すも、moto.pさんが持ってこなかったので雪渓の
右を小さく巻く。幸い右端の雪渓が切れており、沢筋を歩く事が出来た。最後の4mナメは意外と渋かったが何とか登り、雪渓を避ける為に左のルンゼから
回りこむように俎ー尾根スラブに取り付く。基本的に3級レベルだ。ルート取りによっては4級―くらいの箇所も出てくる。moto.pさんは慎重にルート取り。。。
最後の最後でコメツガの蜜藪に突入する箇所あるが、上手くルートを選べば楽に稜線に立てた。12時過ぎに稜線到着♪
俎ー尾根の踏み跡はほぼ消えかけており、腰下くらいの笹藪を掻き分けて進むが、結構疲れた。自分より年上のmoto.pさんだが藪の突破力は、いつも
ながらスゴイ。約40分の歩きでオジカ沢の頭避難小屋に到着。バテバテなので小屋で休んでから下山する。
P.S:鷹ノ巣C沢を遡行したとき,B沢出合は貧弱で全く良い印象は無かったけど、C沢同様明るく快適な遡行が楽しめます。核心は二俣手前の8m滝。
正面突破or右壁のいずれかを登れば30mザイルで足りますが、手前から大高巻きする場合は沢に下るのに45m以上無いとザイルが届かないかしれません。。
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