2009年3月15日 奥多摩 北秋川流域 クドレ沢左俣→右俣下降

メンバー:Ringoさん
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
地図:奥多摩湖
遡行図はこちら

先週、那須フィルハーモニー管弦楽団で、マーラー1番「巨人」の演奏会が終了し、沢シーズンに突入。 アプローチが比較的近い北秋川のクドレ沢を選択。
この時期は単独遡行が多いのだが、昨年11月にご一緒していただいたRingoさんが参加表明してくれたため、 二人で行くことになった

アプローチ(CR-X)
4:00自宅発→5:00久喜IC通過→6:04東青梅→6:25武蔵五日市駅、6:55同発→7:15神戸岩過ぎたゲート
7:40クドレ沢入渓点→8:24二俣(左俣へ)→10:40徳兵衛滝上→12:35稜線→12:55右俣下降開始→
13:55 2段20m滝上(五郎滝見物)→15:40二俣→16:03林道着

Ringoさんとは武蔵五日市駅で待ち合わせ。早速、クドレ沢入渓点となる”神戸岩”を目指す。林道は完全舗装
で問題無い。神戸岩にあるトンネルを抜けるとすぐに簡易ゲート。どうもこの先で崩落箇所が在る様だ。
ここには駐車スペース4台程度あり。さすがに携帯は繋がらない。

遡行準備をし、林道を歩きだすと5分足らずでクドレ沢入渓点となる。右岸に作業道がついており、これを利用。
最初に作業道が沢を横断するところから入渓する。
簡易ゲート手前の駐車スペース
クドレ沢入渓点
ここから入渓!

初っ端の4mを超えると、2条6m。私は左の水流を直登したが、Ringoさんは作業道を利用し左岸から巻いた。
平凡な様相を進むと右岸に作業小屋。その手前右岸から入る日陰沢には全く水流は流れていなかった。
そのまま、平凡な様相を進むと、本当の二俣より手前に一本左岸から枝沢が入る。実際の二俣も右俣には
全くと言って良いほど水は流れておらず、藪沢のイメージが強いので注意。我々は水流のある左俣に入る。
2条6m
二俣(帰りに撮影)

左俣に入るも、水流はあるが、しばらく平凡、正面に高さ50mはあろう、見事な岩壁(実際は左岸にある)が近付くと
核心部の様相を呈してくる。3mナメ滝をを超えるとナメ床が続き7m滝が行く手を阻む。ルートは水流左。私は100%
フリーで超えられる自信があるので、「Ringoさん、リードしてみます?」と振ったが、「ここはちょっと」という事なので
私がザイルを伸ばして直登する。滝上には残置支点がないのでハーケン要。V
見事な左岸岩壁
ナメ床
7m滝

この滝を超えると、左俣ハイライトの徳兵衛滝25mが正面奥に見える。両岸は幅の狭いゴルジュで今までの様相が
嘘のようだ。釜を持つ3mナメは釜に落ちないように左を微妙なバランスで経つる。その上の4mナメ、3mナメは
右から、次の3mナメはRingoさんは左を小さく巻き、私は手を水に濡らしながら直登。ここで、右岸から入る中岩沢とが
交わる5m滝を微妙なホールドを拾って右から超える。
徳兵衛滝25m
3mナメの微妙な経つり
中岩沢が交わる5m滝

さて、徳兵衛滝25mだが、水流沿いの直登は不可能で、中岩沢との間の灌木帯の子尾根がルートになる。
しかし、さすがに3月半ば・・・完全に手が悴んでしまったので、とりあえず焚き火で手足を温めた。

温まりながら、ルートを探る。木に支点を取りながら登れるので、1ピッチ目のリードをRingoさんにお願いした。
Ringoさんは見事1ピッチ目クリヤー。通常はこのまま子尾根を登り徳兵衛滝上に出るのだが、2ピッチ目を水流
に向けザイルを伸ばしてみた。

微妙〜〜〜〜ぉ・・・(^^ゞ

乾いた岩になっているが、潅木も無いため、支点はハーケンでとるしかない。レベルは4級と言ったところか?
誰も登っていないという事がグレード以上に恐怖を煽る・・・
Ringoさんはハンマー持っていないし・・・と考え、今回はパス。。。引き返して通常ルートで徳兵衛滝を終了する
徳兵衛滝25m(カーソルをあてて!)
徳兵衛滝チャレンジルートを覗く

滝上に出ると、平凡な様相。温かい日差しに恵まれ、気温は一気に上昇する。少し行くと、再びナメ小滝が現れ
良い感じになる。その先の(1:1)二俣は左に入る。階段状の小滝を快適に登ると、20m滝。これも階段上で中央を
快適に超えるが、Ringoは右にルート取りしてハマってしまい途中から右の灌木帯を巻いて上がってきた。
ナメ小滝
(1:1)二俣
20m滝

この上の5m滝は敢えて水流真ん中から突破すると、ラストの詰めの様相となってくる。。。時間的余裕もあったので、
またしても焚き火休憩・・・(笑) この先枯葉の量が物凄く、沢を埋め尽くしているが、藪こぎはなく、稜線に到着した。
5m滝
詰めの様相
稜線の道はさすがに明瞭


時間は12時半。。。下降は、予定通りクドレ沢右俣とする。木々が邪魔して尾根の形状は見渡せないが、
大岳山山頂に向かう道とトラバース道に分かれる所(標識有り)より東側に進んだ所から下降すれば、右俣に降りれる。
我々は”東京周辺の沢”に書かれている沢筋より東側に位置する沢筋から下降。急傾斜ではあるが、
ザイルを出すほどでもない。8m涸滝は容易に下降出来る。
トラバース道の分岐
枯葉で埋もれてます
8m涸滝

水流が現れると、多段15m滝。これもクライムダウン可能。すると右から水流の有る沢筋が入る。
これが、”東京周辺の沢”の遡行図に書かれている沢筋となる。
多段15m滝
正面から降りてきました。左の沢筋が本流

ここから、先両岸が立ってくると、2段20m滝に出くわす。左を見ると大滝が!!!
この大滝が右俣のハイライトとなる五郎ノ滝35mだ。2段20m滝の下降を考える前に、とりあえず、Ringoさんと
五郎ノ滝35mを見に行く。ほぼ垂直に水を落としており、直登は不可能で巻きは右からとなるが、よーく見ると
滝の瀑心を5m直登して左に斜上するバンドを利用して高巻きしてみるのも面白いかもしれない・・・
写真を数枚とって、2段20m滝の下降に入る。30mザイルなので、水流右から灌木を支点にして5m懸垂下降
して1段下りる。さらに灌木を支点にし、ザイルを垂らすとぎりぎり届いていた♪。
五郎ノ滝35m
高巻きルート(カーソル当てて)
2段20m滝の懸垂下降

2段20m滝を下りて判ったことだが、五郎ノ滝の左岸にある踏み跡を利用すれば、2段20m滝も一緒に巻いて
降りてこられる事が判った。
2段20m滝の右岸は高さ50m以上の岩壁が続いており圧巻! 下降を続け、5mナメは水流の右岸側をクライム
ダウン可能とみたが、RingoさんがNGとの事なので左岸側の灌木からシュリンゲを繋げ下降してもらった。
続く6m滝は懸垂下降。この6m滝を登る場合は水流右のクラックを利用するが、割と難しそう。。。。W+
さらに、5mナメを残置シュリンゲにザイルを通して懸垂下降。ここで右俣の核心部を終了する。
2段20m滝下の様相
5mナメの(カーソル当てて)
6m滝の懸垂

ここから先は平凡な様相になり、水も伏流と化す。藪がうざい感じの所を通過すれば、左俣との合流点に出る。
時間は15時40分。。。ここからは、作業道を利用する。あまり良い道ではないが、道は道・・・20分弱で
林道に出て、遡行を終了した。

P.S:左俣と右俣では右俣遡行の方がグレードが上。ただ、核心部以外は藪がうるさい感じで遡行感度は左俣の方が良いかも。
   地図で見ると非常に距離の短い沢だが、それにしては充実した内容で北秋川流域ではお勧めの1本だと思う。
   ザイルは30m以上を用意してください。

 



inserted by FC2 system