2009年7月19,20日 奥秩父 滝川 槙ノ沢 八百谷

メンバー:Σさん
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
参考ガイド:『奥秩父両神の谷100ルート』
概念図はこちら


梅雨明け宣言が出たものの、狙っていた中アの沢は雨模様。東京周辺しか晴れていないので
奥秩父、滝川 槙ノ沢 八尾谷を狙う、『奥秩父両神の谷100ルート』には豆焼沢の次に楽しいと
紹介されているが本当だろうか・・・?


アプローチ:CR-X(30万km突破したが、セルモーター故障、ラジエター液漏れ等々を修理し、ゾンビの様に復活)
18:45自宅発→20:17太田→21:41秩父→22:30豆焼橋出合の丘P
6:33出会いの丘P発→7:20滝沢/豆焼沢出合→9:42槙ノ沢出合→11:23八百谷出合→12:40作業小屋跡→13:05行動終了

狽ウんとの待ち合わせは豆焼橋横にある出会いの丘パーキング(ソフトバンク携帯は使えない)。
準備をしていたら、小生のHPを覗いていただいている方から声をかけられた!たぶん日本に2台と無い青のCR-X
を見たからでしょうか・・・?ありがとうございます。今後とも宜しくです!
豆焼沢と古礼沢へ集中遡行されるそうだ。

駐車スペースは以前、天狗岩トンネルを豆焼橋側に抜けた左に5台ほど停められたのだが、なんとガードレールで
ガッチリ固められ、利用できない。残るはトンネルの秩父側の道路脇スペース(3,4台)しかない。。。しかしここはちょ
っと上からの落石がちょっと不安があり、あまり勧められない。

・・・そんなところに「お日柄もよく・・・(^_^;)」と狽ウん登場。狽ウんは、いつも到着と同時に遡行準備が完了しているので、
早速出発となる。

さて、滝川流域遡行の起点となる天狗岩トンネルからの下降点だが。。。天狗岩トンネルを秩父側に100m進むと
もうひとつトンネルがあり、そこに柵で囲まれた場所がある。ここから降りるのが正解になります。(写真1参照)
100m位まっすぐ降りると旧登山道が現れ、白い看板が立っているところ(写真2参照)から伸びる尾根をさらに下降、
川が見えてくるあたりで尾根を左に回り込む(トラロープ有り)と丁度 豆焼沢/滝川の出合にピッタリ出ます。
この車いつまで乗れるかなぁ・・・
写真1:ここから降りるのが正解!
写真2: 写真1から降りるとここに出る

滝川本流から槙ノ沢までは、どっぷり水に浸かったような記憶があったが、腰をちょっと濡らす程度で並水であれば
全く問題無し。経つりもほとんど無いに等しい。だいぶ埋まっちゃったのかな・・・? 魚影は見られませんでしたが、
途中出会った釣り師に聞くと20cm弱のものが何匹か釣れたそうです。
最後下ってきた沢小屋沢出合
滝川本流の様相
ここまでしなくても巻けます(クリックして)

出発から4時間の所を3時間で槙ノ沢出合いに到着。以前来た時のイメージと全く違う様相で、記憶とは当てにならない
ものだとつくづく思う。
槙ノ沢出合(右が滝川本流)

槙ノ沢に入ってからも平凡な様相。至る所に絶好のテン場あり。F1と呼ばれる6mスリバチ状はしっかり偵察するも、
全く弱点は見出せず、ガイドの通りに左岸を高巻く。
高巻き後の3m滝は左から越える。ゴルジュ出口にある3m滝は左岸から容易に巻けるが、泳いで突破する。
左岸から入る枝沢を見送ると4m2条滝。右の水流沿いを直登。
6mスリバチ状
ゴルジュ出口にある3m滝(クリックして)
4m2条滝(カーソルを当てて)

このあたりからナメ床が続くが、所々両岸が崩壊して沢を埋めている所がある。96年9月に書かれたガイドでは崩壊地の
記載が無い為にここ10年以内のものだろう。難所は無く、槙ノ沢出合から1時間40分で八百谷出合。初日ここまで
来れば、1泊2日で抜けられるでしょう。
テン場もあったがまだお昼前なので、先に進む。2m×2の滝はΣさんが右壁を微妙なバランスで経つり突破。
私も後に続くが落ちてしまう。水深が浅くラッキー。次の4mトイ状は一見登れ無さそうだが、これまたΣさんが右壁を進み、
水流右を直上。ゴルジュ内の小滝はすべて突破でき、この辺りは楽しい所だ! 
八百谷出合(右が槙ノ沢本谷)
2m×2の滝
4mトイ状

ゴルジュ終了後の5mは右岸を小さく巻き上部は水流沿いを上がった。ガイドに書かれている15m滝は結局みつからず。
さらに進むと(2:3)の二俣。本流になる右俣には6m滝がかかる。この辺りも絶好のテン場あり。この先に作業小屋跡
あるのだが、ここはあまり良いテン場が無いので、ここで初日の行動を終了すると良いでしょう。
我々は作業小屋跡まで進む。。。両岸に現れるガレとナメ床を交互に進んでいくと右岸につぶれた作業小屋跡を発見。
ここから少し上がった沢の真ん中(1370m付近)で二人分のスペースを確保しタープを張り、本日の行動を終了する。
(2:3)の二俣にある6m滝
作業小屋跡
1370m付近で幕営(カーソル当てて)



二日目
6:30出発→8:53稜線登山道→10:45曲沢下降開始→12:05 1130(1:2)二俣→
12:08作業小屋(登山道で沢小屋沢へ移動)→13:00沢小屋沢下降開始→13:25滝川本流→
13:50豆焼沢出合→14:35出会いの丘P着

出発するとすぐに(1:1)二俣、左又には7m程度のイイ感じのナメ滝がかかっている。本流は右。倒木が多いが
すぐにナメ床状になる。しばらく小滝が続く。5m滝は水流左から超える。テン場はまだ至る所に見つけられる。
(1:1)二俣
5m滝は水流左を直登
癒し系です

特に難所もなく、進んで行くと顕著な二俣。水量比は(1:3)。左は下部が埋もれた7m滝。右は八百谷ハイライトの2段15m。
水流左の乾いた部分に狽ウんが取りつく。V 自分は、下段を水流右から取りついたが、やはりこちらは岩も脆く
かなり渋かった。W+  上段も凹角を利用し細木も掴みながらの渋い登攀で何とか這い上がる。W
(1:3)二俣 右がハイライトの2段15m滝
2段15m滝(カーソルを当てて)
上段の登攀

ここから先は概ねナメ床状なのだが右岸が随所に崩壊しているのが気になる。二俣が2つ程現れるが水流の多い方へ
進んで行く。両岸が崩壊してくると最後の詰めと言った感じになってくるが、それでも水流はしばらく続く。最後は大崩壊地
となり、狙い通り東仙波の北側の稜線に出た♪
崩壊していないとナメ状
源頭部は両岸が崩壊
最後の詰めとなる大崩壊地

さて、下山だが、今回は曲沢を下降する。稜線登山道を和名倉山方向へ進む。エアリアマップには八百平から川又へ
延びる登山道があるのだが、1/25000地図には掲載されていない。実際、鞍部から少し和名倉山に向け上がった所に
道標があった。道は明瞭。。。WEBの記録をみると、手前の金山沢へ間違って降りてしまう人が多い様ですが、登山道
曲沢を横断するところはしっかりとした水が流れているので、地図を見ながら進むレベルで間違う事は無いでしょう。
八百谷終了点の稜線
川又へ延びる登山道分岐
登山道が曲沢を横断する地点

曲沢の下降は問題になる所は無い。標高1270m付近の二俣から先は左岸に踏跡があり、これを利用する。
標高1130m付近の二俣を過ぎて狽ウんが右岸を見上げると作業小屋跡を発見。折角なので覗いてみる。
この右岸作業小屋からは赤テープ付きのかなり明瞭な道が伸びていた。この道は、1/25000地図にも、エアリアマップにも
記載は無い。曲沢はこのまま下降を続ければ滝沢に出るのは明らかなので、この道がどうなっているかを確かめる
意味合いで、この道を進んでみる。 ルートを、沢小屋沢まで移動し、沢小屋沢下降に変更する。。
標高1130m付近の二俣
右岸に作業小屋跡
小屋から延びる明瞭な踏跡を発見

道は明瞭。アップダウンは少なくて歩きやすい。水流を横断する所が沢小屋沢なので、間違う事は無いでしょう。
沢小屋沢は至って平凡で下降しやすい。30分もかからず滝川本流が見える。沢小屋沢最後の滝は右岸から難なく
クライムダウン可能なところが最後の滝のすぐ右岸側に1箇所だけある。ここを見つけられなくても30mザイルがあれば
懸垂でOK。

夏の日差しを受けながら滝川を下り。豆焼沢出合で、天狗岩トンネルへの登りの準備として、沢の水で充分体を冷やす。 
あとは一頑張りで、基点駐車場にもどる。
沢小屋沢横断点
滝川本流が見える
豆焼沢出合いにて♪


P.S:槙ノ沢八百谷は概ね平凡で、1泊2日でしたら初級者、初心者も楽しく遡行できると思います。
   ちょっと崩壊が進んでいたのが残念・・・。今回は無理やり泳ぎましたが、小さく巻けるので、秋でも遡行可能です。
   テン場は至る所にあり。ザイルは30mで十分です。

概念図(クリックしてください)

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