2009年11月15日 奥秩父 中津川 相原沢本流→右俣下降


メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
地図:中津峡
遡行図、概念図はこちら

11月中旬に入り、さすがに上信越の沢はムリ・・・奥秩父の沢を狙う。中津川 大滑沢
辺りを考えたが、日の長さも短く、来年行く沢が無くなってしまうので、その一本北に位置する相原沢を選択。
WEBで検索するが、"秩父槍ヶ岳"の記録しか引っかからずず。この沢の記録は皆無。。。
おそらく、"たいした沢ではない"のが濃厚だが、こんな時期には丁度良いと思って
調査遡行してみる。地図を見ると枝沢が多いが、まずは水流の一番多い筋を進む事にする。

アプローチ:CR-X
3:34自宅発→4:43太田→6:02西武秩父駅前通過→6:40相原橋
7:00相原橋→8:00 750m二俣(右俣出合)→8:50 870m(2:3)二俣→9:50 1030m(2:3)二俣
→(途中大休止)11:30稜線→12:00相原橋への登山道着(右俣下降開始)→13:35 750m二俣
13:50相原橋着

相原沢入渓点には相原橋というバス停があり、"相原橋"なるものが掛かっているので間違う事は無い。
左岸には"秩父槍ヶ岳"への登山道も付けられていた。この登山道は残念ながら1/25000地図には記されていない。
駐車スペースは橋の横に3台分あり、さらに30m離れた所に4台くらい停められる。Softbank携帯は使えない。

相原橋真下には堰堤があり、この上から入渓。登山道は暫く沢と平行しているので、橋から見える2つ目の堰堤上から
入渓するのも良いでしょう。
二つ目の堰堤下には5m滝があり、これを右壁に取り付くが、落ち口にトラバースする1歩が良いホールドが無く
最初から緊張させられた。これを越えて、堰堤を右から巻くが、結局登山道近くまで巻き上げられる。。。
入渓点となる相原橋
2つ目の堰堤と手前5m滝
堰堤すぐ上に登山道が付いてるじゃん!

堰堤上は平凡な沢床が広がる。実質ここから入渓するのが一般的でしょう。1.5m程度の小滝で始まり、その後も
滝と呼んでい良いのか解らないくらいの小さな小滝を快適に超えていく。水量は多く、ナメもあり、貧相な感じは
しない。4m滝は水流左から、ここでミニゴルジュになるが、腰下程度を濡らすくらいで次の滝も突破
2段4m滝を超えると(3:1)二俣。地図を見るとここで大きく沢が二手に分かれており、右沢を右俣と呼ぶくとにする。
帰りはこの沢を下りてくるつもり。登山道は本流の左岸に向けて伸びているようだ。
初っ端の1.5m小滝
4m滝(水流左を直登)
(3:1)二俣

本流を進むと、小滝が続く。。。ようやく滝らしい滝となる2段7m滝が現れたと思ったら、倒木で上部が覆われていた。
どうも左岸が大ガレをなしており、ここから崩れた模様。この大倒木帯を縫うように抜けると870mに位置する(2:3)二俣
明らかに右が本流と解るのだが、左は滝が続いて居て楽しそうだ。今回は、本流遡行が目的なので右に入る
2段7m滝
大ガレ
(2:3)二俣

本流は相変わらず平凡な様相で上がっていく感じ。大岩のある所を右に直角に曲がって進むと、10m曲り滝
が現れる。これを快適に直登すると、すぐにまた10m滝が現れた。この滝は水流左を直登。落ち口が難しそうな
感じに見えたが、スタンス充分で問題無かった。
大岩のある所
10m曲がり滝
すぐ上の10m滝

この滝を超えるとゴルジュになり、6m滝が行く手を阻む。両岸ノッペリしており、全く手がつけられない。今までの
平凡な様相が嘘のようだ。高巻きは左岸で大きく巻く事になる。下降は懸垂せずに沢床に下りれた。
このすぐ先で1030mに位置する(2:3)二俣。こちらも右が本流だが左の枝沢は滝が連続して面白そうだ。
ここを右の本流に進む。
行く手を阻む6m滝
左岸大高巻きルート
1030m(2:3)二俣。右が本流

ここから先、本流は完全に平凡な様相となる。しばらく行くと、左岸に作業小屋があったのだろうか、割れた瓶が
散乱していた。。。ここから先で沢は伏流となる。この伏流のまま1210mで沢筋が二分され、ここを右に入る。
しばらく登ると再び水が流れ出す。沢は平凡のまま。

このまま藪漕ぎすること無く稜線に詰め上がる。稜線には藪は全くなく、踏跡には。随所に”埼玉県”の記された
石標がある。
平凡な様相です
最後の詰め
稜線の様子。

稜線に付けられた踏跡を秩父槍ヶ岳(1341m)方向へ進む。途中1461mピークから北北西に伸びる尾根に入らない
事だけ注意。しばらく進むと、”中津川槍ヶ岳/相原橋”と書かれた道標が現れる。この道を下れば、
相原橋まで一足飛びだろう。
今回、せっかく足を運んできたので、この道を少し降りたところから、右俣へ移動し沢を下ることにする。
登山道から針葉樹の植林帯を抜け右俣の源頭と思われる所へ移動。結構急降下だが、ザイルの必要性は感じない。
水が流れ出すと、狭いゴルジュになり4段10mトイ状は右岸ルンゼを利用して巻いておりる。ここから少しナメ床状
になっているが、すぐに伏流となってしまう。そしてこの伏流が延々と続いてしまう・・・枝沢からは水量を落とすのだが、
本流は伏流のままだ。「これは下降する沢を間違ってしまったのかな・・・?」 と思ったが高度計が830mを指したところで
急に水が流れ出す。沢床は平凡のまま。本流にぶつかる。ここはやはり最初の(3:1)二俣。。。
やはり右俣を下ってきたのだ。
稜線に付けられた道標
右俣4段10mトイ状
標高830mまで下って急に水が流れ出す

ここからは登山道を利用して相原橋まで戻る。遊歩道感覚だ!
相原橋には多くの観光客が橋から相原沢に向かってシャッターを押している。登山道(遊歩道)があるのに
そこに一歩足を踏み入れる人は誰もいなかった・・・
登山道からの相原沢
到着でーす♪

P.S:相原沢は概ね平凡な沢ですが、水量は豊富で貧相な感じはしません。下りに登山道もあり
   初級者、初心者にはお勧めかもしれません。初級者がいる場合はザイルが30mザイルがあると便利でしょう。

遡行図(クリックして) 概念図(クリックして)


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