2010年7月10日 魚野川 万太郎谷 大ベタテ沢右俣

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m(使用せず)、カム、靴:フェルト
地図:茂倉岳
参考ガイド:上信越の谷105ルート
遡行図はこちら

家族サービスやら、オーケストラの練習やらで、1月近く沢に行けなかったので、今週こそは。。。 と意気込んでいたものの、やはり生憎の梅雨空・・・
しかし、天気予報では新潟方面だけ晴れマークが
出ていたので、サクッと終わる万太郎谷大ベタテ沢右俣を計画。この沢は、お手軽という事もあり、
WEBでも結構記録がアップされているが、やはり行った事のない沢は気になるもの。
本当は誰か誘いたかったのだが、なにしろ急に決めたので、単独で行くことにした。

アプローチ:フィット
4:20自宅発→5:31桐生太田→(高速)6:50湯沢IC→7:04万太郎谷基点駐車スペース。
7:24基点発→8:10大ベタテ沢出合→8:44二俣→11:05奥ノ二俣→11:50稜線登山道着→12:55基点駐車スペース着

万太郎本谷井戸小屋沢川棚沢オタキノ沢と続き、今回万太郎谷に来るのは5回目。土樽PAの横を通る道を進むと、
道は未舗装になるが、通常の車で問題無く走れる。基点駐車スペースではSoftbank携帯のアンテナが1本立った。
すでに数台の車があるが、駐車スペースは広いので特に問題は無い。

遡行準備を整え出発♪ せっかくなので沢通しで進む。
さすがに昨日まとまった雨が降ったので、水量は多い感じ。。。ここ最近出来た巨大堰堤は流行りの魚道が設けられたタイプで、
高巻きしないで突破できるので助かる。この先で石畳の様なナメ床が現れると大ベタテ沢出合いもすぐ。
顕著な水流で左岸から入るので、意識していれば見落とす事は無いだろう(標高820m)。上部にはスラブ滝が掛っており、
あれを登るのかと思うとチョット不安を覚える感じ。
基点駐車スペース
万太郎本谷の岩畳
大ベタテ沢出合

大べタテ沢入ってすぐは、両岸の灌木が茂りチョット暗い感じ。ガイドには旧登山道が横断しているように書かれてあるが
全く気付かなかった。

ナメ床が現れると3条5m滝が現れる。一番左の水流沿いを直登する。次の7mナメ滝も中央凸部分に取り付くと見た目の
悪い印象とは異なり、簡単に登れた。
大ベタテ序盤の様相
3条5m滝
7mナメ滝(カーソル当てて)

この先で4m滝を超えると早くも二俣となる。ガイドには右俣を紹介しているので、右俣の方が水量が多いのかと思いきや、
左俣の方が圧倒的に水量が多く(3:1)。。。こうなると左俣を遡行したくなるが、ガイドが紹介している所は押さえておくのも
大事かと(ナンノコッチャ?)と忠実に右俣に入る。

右俣に入るとすぐに9m階段状のナメ滝。水流右に取り付くもそのまま直上出来ず、水流を横断して左を直上。V
この先で小滝を超えると、沢は明るくなり5mナメがかかる。これを超えるとハイライトの5段60m滝だ。ガイドに『5段40m』とあるが、
もっと大きい。ただ、5段全部が綺麗に見える訳ではなく、登ってみると5段滝だった・・・という感じだろうか?
標高930mに位置する二俣(右に入る)
右俣の9m(カーソル当てて)
ハイライト5段60m滝

5段60m滝の1段目は正面突破はムリ。左右どちらでも巻けるが、左を選択。2段目は簡単。3段目も正面突破は難しく。
水流すぐ右の灌木を利用して強引に・・・と思ったが、いささか強引過ぎたようであえなく断念。ここでブヨの攻撃をくらってしまう。
ブヨに食われると腫れあがってしまう私は、すぐに抗アレルギー剤を飲む。。。結局3段目は右から巻いた。

4段目は水流が多いので(?)2条に流れており、その右水流沿いに取り付く。最初の一歩を気合いで体を持ち上げ(ショルダーだと楽でしょう)
直上するも、ホールドが無くなり、1cmのスタンスを拾って左の水流へなんとか移動。ここで安心かと思いきやここも途中で行き詰り、
水流反対側のガバを体を投げ倒して掴みに行く・・・という、巻けば何でもないところをアクロバット的なルートで突破した。核心W

5段目は高さがあるものの4段目ほど難しくなく、1か所念のためカム+シュリンゲでビレイしたが、水線上を直登出来た。
2段目、3段目(カーソル当てて)
核心となった4段目(カーソル当てて)
5段目

5段大滝を終えると、ナメ&ナメ小滝となり灌木の中に沢が入っていく。この先で2つの悪い6m滝が連続。どちらも直登TRYするが、
結局は左に逃げてしまった。

沢は、再び明るい様相となり5m滝を超えると2つ目のハイライト、20m3段ナメ滝となる。ガイドには”30m”とあるが、
せいぜい20mでしょう。 WEBの他の記録には『フリクション勝負』と書かれてあるが、岩の表面はギザギザしており、
フェルト底には良く馴染む印象。ルートは水流左。リスは無いが、1か所、木の根で中間支点が取れるところがあった。V+
2つの6m滝
5m滝
20m3段ナメ滝

20m3段ナメ滝上は3mトイ状。こっちの方が嫌らしく、右岸草付き岩で巻いた。
ここからは、小滝が続いていく。しばらく進むと奥ノ二俣。水量比(3:1)で、左に掛る8m滝を快適に直登。その先の5mナメを超えると
再び水量比(1:3)の二俣。ここを水量の多い右に入ったが、逆層の5m滝を超えた先で急に沢形が消えてしまう。 
3mトイ状
奥ノ二俣
最後の逆層5m滝

多くの記録に藪コギ無しと書いてあったのに、灌木帯の中に突っ込む事に(-_-;) まぁ10分弱だったので良しとする。
無事稜線到着 
前日の雨でツルツルになった吾策新道に足元を取られながらも1時間で下山。
源頭付近から振り返る
稜線到着♪


P.S:比較的短い日帰りコースですが内容充実で、お勧めの沢だと思います。どの滝も高巻き可能。
   ガイドには初級と書いてありますが、ルート取りによっては苦労する事もあるでしょう。
   水量が少ない沢と予想され、雨の次の日なんかが良いかも。残置支点は全くなし。ザイルは30m有れば足りるでしょう。

遡行図(クリックして)




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