2010年8月28、29日 蔵王連峰 名乗沢 小屋ノ沢本流→ガッカラ沢下降

メンバー:やますきーおさん、ひろた
装備:ザイル8mm×30m(2本)、カム、靴:フェルト
地図:蔵王山
遡行図はこちら

当初、中央アルプスへ行く予定だったが、天気予報により、急遽、蔵王東面の小屋ノ沢本流に変更。
この流域は昨年、大鍋沢を遡行しており、”機会があったら次は本流・・・”とストックしておいた沢だった。。。
車1台のアプローチの為、下降はガッカラ沢を利用する。

アプローチ:フィット
18:38自宅発→(一般道)20:15那須塩原→(黒磯ICから東北自動車道)22:20古関PA 仮眠、
6:05発→小屋ノ沢林道終点
7:10基点発→7:45ガッカラ沢出合→11:45 780m(1:1)二俣→15:30 40m大滝上幕営地(行動終了)

国道286号から名乗沢左岸林道に入るとすぐに未舗装路となる。30分弱走るとようやく林道終点。駐車スペースは車5台程。
入渓準備をして出発。ここからスグに入渓しても問題ないが。林道跡を少し進み大鍋沢を過ぎた辺りから小屋ノ沢本流に降りる。
沢は癒し系の平凡な様相。魚影もあり。いきなりヒラタケの群生を見つけハイテンション
そして出発から30分弱でガッカラ沢出合に到着。
林道終点駐車スペース
入渓付近の様相(カーソル当てて)
ガッカラ沢出合(右が本流です)

右の本流を進むと林道の橋の下から大釜を持った4m程度の小滝が3つ程連続。最初の滝は水流左壁を登り越え、
その先は左から巻いた。

少し進むとになり、泳ごうか迷うが、デジカメを濡らすのも面倒なので、左岸にぶら下がったトラロープを利用して小さく巻く。
(トラロープ利用しなくても巻ける)。この先の5m滝も行けそうな気はしたが、簡単に左岸から巻いた。
魚影は結構と見かけるので、釜で竿を出してみるが釣れず。。。しかし、この一帯でミズが大量に採れた
4m程度
左岸にトラロープのある淵
左岸を巻いた5m滝

左岸から4m滝で出合う枝沢(3:2)を過ぎて、5m滝を越えると再びヒラタケの群生を発見! その先で垂直に水を落とす8m滝
この下でイワナ2匹を釜隅に追い込み囲い込むも捕獲に至らず結構な時間を費やした。(+_+)
8m滝は右岸枝沢を利用して小さく巻く。イワナはこの上でも見かけたが、急激に減るので釣りを楽しむならこの8m滝下まで
と思ったほうが良いだろう。
左岸4m滝で出合う枝沢
8m滝
イワナを追い込むが・・・(カーソル当てて)

この先左岸枝沢を過ぎると13m魚止滝。頑張れば水流左を軽い飛沫を浴びながら直登出来そうだが気合いが入らず
右岸巻きに入る。右岸は1枚岩になってしまい苦労するので巻きは左岸の方が良いかも。ただ、チタケを数本GET出来た

この先で地図では標高875mに位置する三俣に見える箇所に到着。実際は(1:1)の二俣となっており、右に入るとすぐに
二俣となっているのが確認できる。
13m魚止滝(カーソル当てて)
標高875m(1:1)の二俣

左本流に入ると滝場が多くなってくる。5mナメ7mトイ状は水流通しで突破。その上の4mを越えると12m2条滝
ルートを追うと途中、細い潅木に赤いシュリンゲがぶら下がっていた。もちろん回収
ここはザイルを出し水流右に取り付く。落ち口直下の苔のついた1枚岩をトラバースし、水流を横断、滝上に出た。
やますきーおさんは水流右をまっすぐ直登。こちらも問題無かったようだ。W- 
濡れているのと、苔がついているので最近流行のアクアステルスでは直登は難しいと思う。
5mナメ
7mトイ状
12m2条滝(カーソル当てて)

この先の5m滝も水流通しで登れる。小滝を幾つか越え、"これは!♪"と思わせる20mナメを越えると左岸に整地済みの
絶好のテン場を発見。ここで幕営しても翌日明るいうちに下山できるが、時間も早いので、先に進む事にした。

6m滝は取り付いてみるも、ダメで左から小さく巻く。高巻き中は常にチタケモードとなるが、ここには残念ながらチタケは
見つからず・・・さらに5m程度の滝を越えしばらく進むと右岸から枝沢。奥に10m滝が落ちている。

この先、トイ状ナメを快適に越え2段6mを越えると狭い5m滝。チョット渋めだが水流右に取り付いて越えれた。
やますきーおさんは右から小さく巻く。ここでも残置ハーケン&シュリンゲを発見しイタダク(^^)v
20mナメ(傾斜は緩い)
登れなかった6m滝
5m滝

しばらく進むと倒木がかかる10m滝。右壁は垂直に切り立っており巻くなら右岸。
"倒木を利用して上がれるんじゃないかな・・・"
と思って水流左から取り付いて倒木を跨いで1段上に上がるが、1枚岩にまったくスタンス、ホールドがなくツルツル。
右壁にカムを噛ませるも、A0も難しくギブアップ。 やますきーおさんに右岸を巻いてもらいザイルを落としてもらう。。。
この10m滝をゴボウで上がるもツルツルゴルジュになっており、その上の3mナメも手足が出ない。これまた、上からシュリンゲを
落としてもらってツルツルゴルジュから脱出した。
倒木がかかる10m滝(カーソル当てて)
10m滝上のツルツルゴルジュ

このゴルジュを抜けると間髪居れずにハイライトの40m大滝となる。概ね4段になっているが、下からは3段しか見えない。
1段目は右の乾いた岩を上がれば簡単で、やますきーおさんはここを選択V−。私は左端のトイ状に水を落とす所に取り付く。
こちらはちょっと渋めW。上部に1箇所残置ハーケンがあるのでザイルを出した方が良いかも。
なんとかフリーでトイ状部分を直上し、1段目を終了。やますきーおさんの居る場所に合流。
2段目3段目は水流右の乾いた箇所を登り潅木帯にフリーで逃げ込む。残置ハーケンあり
このまま4段目を左岸巻きで やますきーおさんは越えようとしたが、1枚岩になっており渋いらしい。私は3段目上水流に出て
右岸に横断。こちらの方が簡単なので、やますきーおさんに声を掛け、2人とも4段目は右岸を巻いて大滝を終了する。
40m大滝登攀ルート(カーソル当てて)
左水流ルート(カーソル当てて)
大滝3段目上にて

大滝すぐ上のミニゴルジュを越えると左岸に平らな草地を見つけ、今日の行動を終了した。撒きをかき集め、ヒラタケやミズで
夕食が華やかになった・・・ちなみに、ここより上流には良いテン場は無い。


二日目
7:00出発→9:30 1440m付近稜線登山道→10:35我々/紅葉台分岐、10:55ガッカラ沢下降開始
→13:25小屋ノ沢本流出合→13:55基点着

テン場から先は両岸草付きのゴルジュが続き小滝がいくつも現れる。ノッペリした6m滝は右壁に取り付くもダメで
左岸を巻いた。二俣となり左に進路を取ると5m滝。これも残念ながら登れず左岸巻き。
V字ゴルジュ内3mCSは簡単
登れない6m滝(カーソル当てて)
5m滝もここまで登って敗退

ここからは3m程度の小滝が連続し、その最後に1枚岩の4m滝が鎮座。これを直登すると水流は有るものの両岸の草が
沢床を覆うようになる。水流の多い沢筋を選び、笹藪を20分弱漕ぐと1440m付近の登山道に出た。
1枚岩の4m滝
最後の詰めです
登山道から蔵王エコーライン方向

さて、下山だが、このまま登山道を我々温泉/紅葉台への分岐(猫鼻)まで下降。ここから少し戻った所からガッカラ沢の
右岸支流へ下降。登山道から1,2分下れば沢床に立つ。殆ど平凡な様相。5m滝を1回懸垂下降したくらいで、
ガッカラ沢本流が左から出合う。
左は死ぬけど、右は美味しい(゜o゜)
猫鼻に到着
5m滝の懸垂

この先、切り立ったゴルジュになった所に4段18m滝が現れる。この滝は左岸側から30mザイルを垂らすと、最下段上まで
ロープが届いていたので、"降りれなかったらロープもう一本足しましょう"ということで、懸垂下降を開始。
岩が脆く滝は狭い凹角状に水を落としているので、念入りに浮いた岩を落としながら降りていく。
最下段にある倒木に支点となる残置シュリンゲを発見、滝下まで降りれる事を確認してやますきーおさんに降りてきてもらう
結局2回の懸垂で14段18m滝下に下りた。
4段18m滝の最初の下降
4段18m滝2回目の懸垂

ここから先はこれといった滝は無く下降は容易。途中山菜採りの3人グループとすれ違う。
もちろん地元の方だがこんな所まで来るとは・・・向こうも上から人が降りてきたのでビックリしていたが。。。

左岸に林道の土台コンクリート壁を見ると小屋ノ沢本流もスグ。さらに30分程、流を下降し、基点駐車スペースに戻った。
ガッカラ沢下流部の様相
小屋ノ沢本流に出ました
終了です♪


P.S:小屋ノ沢本流は、癒し系の沢でいろんなレベルの人に楽しんでもらえると思います。
  アプローチも良いのでお勧めです。ザイルは30m1本で足りますが、45mザイルがあると
  ガッカラ沢の大滝が1回の懸垂で降りれるので落石に遭うリスクは減ります。
  テン場は中流部までは幾つか散見されますが、大滝を越えると我々が幕営した1箇所のみになります。






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