2010年11月13日 那須 湯川 御沢

メンバー:ohbuさん
装備:ザイル8mm×30m、カム
遡行図はこちら

栃木在住の私にとっては那須は地元と言っても良いが、那須 御沢の存在は今年になって初めて知った。
どうも温泉が湧いているらしい。
短い沢なので、オーケストラの練習が佳境に入ってから・・・と、温存しておき、今回、応募してくれたohbuさんをお連れして
遡行する事になった。

5:05自宅発(すべて一般道)→6:57基点駐車スペース
7:30基点駐車スペース→9:00御沢出合→12:40二俣(右俣へ)→13:22温泉源巡視路(温泉源経由、左俣へ移動)
→14:11左俣登山道横断点(遡行終了)→14:40三斗小屋温泉→16:05基点駐車スペース

自宅周辺で待ち合わせして。深山ダムを目指す。湯川左岸林道は道が右岸に渡る所でゲートが設置されており、
駐車スペースは3台ほど。この基点は大沢、井戸沢といった湯川流域のメジャーな沢と同じ。
今回、キノコ目当てもあるので、御沢出合いまで湯川を沢通しで進む。

湯川本流は、堰堤が2,3あるが、簡単に巻ける。取水堰堤までは魚影も見た。取水堰堤上はなぜか水は若干
白濁。残念ながらキノコは全く見つからない・・・。紅葉も終わっていた・・・
御沢出合いより手前で、一本顕著な枝沢が左岸から入るので、そこに入らない様に注意。
目立った滝も無く。基点から1時間半程で御沢出合いに到着。
湯沢を沢通しで行く
この左岸枝沢と間違わない様に
御沢出合い

御沢に入るとすぐに6m滝。階段状で問題なし。沢は左に曲がるとナメ床が現れる。ここを抜けると平凡な様相が続いた。
御沢最初の6m
ナメ小滝
多少ナメ床が続きます。

暫く進むと、左に曲がり15m滝。今までの平凡な様相に緩んだ気持ちも引き締まる。ここで、ザイルワークとコールに
ついてOhbuさんに説明。私がリード。傾斜は緩いが、結構滑りやすいので注意。釜が大きく飛沫を浴びない所で
ビレイしてもらうと、30mザイルでは中間地点まで行けないが、残置ハーケンもあり練習になるので、ピッチを切る。
ここで、リードは何をやっているのかも含め説明した後、再び、私がリードして、15m滝を終了。V
Ohbuのフォロー後、1段上がった灌木に支点を取っていたので、システムをすべて解除して降りようとした時、右手に
駆けた30cm四方の岩が動いた・・・ 
あっ!  と言う間に岩と共に落下。右頬からの衝撃と共に鈍い音、顎がずれる感覚・・・

 "トランペット ヤ・バ・イ・・・"  

水流を浴びながらうずくまる。 

すぐに起き上がれなかった。 

相方の「大丈夫かぁー」の声に起き上がり顎を動かす。 かみ合わせは幸いすぐに戻った。 
前歯の感覚も大丈夫そう。何しろ前歯の上下4本はトランペット演奏にとって非常に大きな影響を与え、歯の矯正したら
全く楽器が吹けなくなってしまうくらいなのだ。。。
頬は局所的に腫れたが、腫れあがる事は無く、骨までは行って居ない感じ、岩角で無く面で当たったのが幸いしたよう
だ。
15m滝
1ピッチ目
2ピッチ目フォロー

この先6m滝を水流右カンテから越えると左右、滝で出合う二俣になる。水量比はほぼ1対1。飛沫がかかり”寒い”
はずだが、なぜだか今まで以上に暖かい。左俣/右俣それぞれ確認すると、右俣の水温が暖かい。
そう右俣は温泉が流れているのだ。
左俣はトヨ状で直登は不可能。右俣は水流左から取り付けば直登可能。 ここは左俣の方が帰り道は近いが、温泉と
なっている右俣の15m滝をザイルを出して直登する。4m程の高さを1段上がった所でビレイしてもらい私がリードする。
滑った感じで、下から見た以上に渋め。途中No.4のカムが丁度決まるとこあり。そこから暖かい水流側に移動して、
ルートを探るが、1か所スタンスが取れない所があり、両手でガバを掴んで強引に突破した。
ohbuさんはカムで支点を取ったところをそのまま直上してクリヤー。V
二俣
右俣15m滝(カーソル当てて)

ここからは、狭い沢床となり、ナメ床も現れる。水が暖かいと、水流通しで行こうと思うから不思議!
シャワーでも温水シャワーだから快適なのです。

少し進むと、登山道の橋が頭上にかかる。
ここで行動終了という感じだが、「温泉源を突き止めよう!」とさらに上流に進むとすぐに温泉源となる。
水温は38度くらいだろうか、ちょっとお湯を溜めて入浴するにはこの時期はちょっと寒いか・・・?
暖かく快適です♪
登山道?
源泉施設

引き返して、先程の登山道を三斗小屋方向に向かうと、左俣の源泉施設へとつながっており、ここで道が途切れた。
この道は登山道から延びている源泉施設への作業道だった。
地図で確認すると、登山道はもっと標高の高いところを通っている模様。引き返すことはせず、このまま左俣を詰める
事にした。こちらは温泉では無いので、ただの水。先程まで ”生ぬるい” 遡行をしていたので、冷たさもひとしお・・・
途中直登不可能な5m滝を右岸から小さく巻き、しばらく平凡な様相進むと、登山道横断点に到着。
左俣に移動
右岸巻きの5m滝
登山道横断点

ここからは登山道を利用し、三斗小屋温泉へ移動。ここはかなり熱いお湯が出ていた。日帰り入浴は出来ないので注意。
泊まり客以外はとにかく、無愛想で嫌〜な印象が残っている・・・

あとは一般道を下って、基点駐車スペースに戻るだけだ。

P.S:御沢はわざわざ狙っていく沢では無いと思うが、ザイル操作を含めた初心者、初級者のトレーニングには
   3級程度の15m滝が2つあり、この山域では、一番お勧めの沢だと思う。二俣に掛る滝は温泉なので、
   春、これから沢登りを始める人を連れてくるなら、ここが良いかも。ザイルは30m有れば足りますが、
   練習を考えるなら45m以上が良いでしょう

遡行図(クリックして)





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