2012年5月5日 安倍川 関ノ沢 芝白沢(シバジロ沢)

メンバー:SACHさん、ひろた
装備:ザイル8mm×30m、カム 靴:アクアステルス
地形図:湯の森、梅ヶ島
遡行図、概念図はこちら

GW後半、1泊2日で安倍川 関ノ沢の支流を狙う。関ノ沢には本流以外に北からタル沢、芝白沢、ガリ沢、南沢、の遡行対象となる4本の支流がありどれも日帰り遡行可能だ。
タル沢の遡行記録はWEBで見るため、ガリ沢と芝白沢(シバジロ沢)を今回チョイス。これはその後半の芝白沢の遡行記録。

5:30中の段下基点発→6:00関ノ沢本流右岸林道終点(入渓点)→8:00芝白沢出合→13:35稜線登山道→14:00十枚山、14:25下山開始→15:40
基点着

芝白沢遡行の場合も前日同様、下山を"中の段"にするため、チャリをデポしておけば便利だが"中の段"下の基点駐車スペースから関ノ沢本流
入渓点まで30分程度なので、まぁそう大した問題ではないでしょう。さらに奥のタル沢遡行の場合は時間短縮のために多少は有効かも。。。

関ノ沢本流右岸の林道は地形図の通り大堰堤手前で終了。駐車スペースも1,2台なら全く問題なし。堰堤上から入渓。もう一つ堰堤を超えると
関ノ沢本流遡行が始まるといった感じになる。 それにしても昨日に引き続き今日も水量は多い。1昨日降った200mm以上の雨の影響はやはり
大きい様だ。最初の2段小滝は水流左から抜ける。右岸から18m程度の枝沢の滝。本来ならしょぼい滝かもしれないが、見事に見えるのは増水ならでは。
基点は昨日と同じ”中の段”下の駐車スペース
本流最初の2段小滝
右岸枝沢の18m滝

ここからゴルジュ風の中に大岩が多数転がっている様相。ここにある小滝は大岩で構成された物ばかりで、大岩を縫うように一つ一つクリヤーしていく。
今日の増水状況では小さく巻いて懸垂8mで降りる箇所もあり。
巨岩帯に突入
大岩右から突破
小さく左岸巻き(カーソルあてて)

さらに進んでいくと岩盤が発達した先で極狭ゴルジュが現れる。60mほど先に4m滝を落としており、今日の水量では近づく事もままならず、左岸を巻く。
極力小さく巻こうとしたが難しそうで、極狭ゴルジュ全体を巻いた。ここを過ぎると平凡な様相になり、右から顕著な水流の2段5m滝が現れる。
谷は大きく切れ込んでおりこれが芝白沢と容易に判断できる。
極狭ゴルジュ(カーソルあてると上流側から)
これでも平凡です・・・
芝白沢出合(2段5m滝)

2段5m滝は頭からのシャワーを避け左のザレから小さく巻く。するとすぐ上に7m直瀑が控えて居る。これも左から小さく巻くが、足元が不安定で
SACHさんにはザイルを出した。ここからは小滝が散見。この辺りの岩盤は特徴があり、薄い岩が積層した脆い岩質。足を乗せるとグシャっと崩れる。
7m滝(カーソルあてて)
左岸枝沢20m滝
特徴的な脆い岩質
小滝が散見

こんな岩盤が理由からか、両岸共にガレた様相の中4,5m程度の小滝を超えていくと、どこからともなく作業道跡が現れる。利用できるかは”?”。
この先は小滝が続く連瀑帯の様相。難しいところは無く高度を稼いでいく。
5m滝
作業道?テープも散見された
連瀑帯(カーソルあてて)

途中、両岸が崩れ荒れたところもあるが、連瀑帯は長く続き2条5m滝を超えると顕著な8m滝が現れる。右から簡単に巻けるが水流右から取りつき
まともなシャワーを避け右の凹角から直上。8m滝上も激流の小滝が続いていたが、水流を縫うように突破してみると楽しい
連瀑帯最後の5m2条
8m滝
8m滝をの小滝も中央突破

この先(1:3)二俣を右に入ると3段15m滝。1段目は水流左から、スタンスが細かいので注意。2段目6mは滑りそうなのでザイルを出してリード。
左灌木に1ポイント中間支点を取り、あとはスリップに注意しながら上がる。3段目はハングしており残念ながら直登は出来ずハング下から左に
回り込んで滝上に出た。
(1:3)二俣
3段15m滝下段(カーソルあてて)
2段目(カーソルあてて)
3段目(カーソルあてて)

3段滝上も小滝が続く。この先1200m付近に再び作業道跡が沢を横断していた。この上のトヨ状5m滝は頑張れば登れそうだが右岸を小さく巻いた。
さらに小滝を超えていくと二俣。右俣は上部が大ガレになっている。左俣は顕著な水流があり、左に入る。ここからも狭い沢幅に小滝がかかる
特に問題になるところは無い。これで、かなり高度は詰め上げているはずだが、水流が減ってこない。。。と、おもった大量の湧水を出している箇所が
あり、ここできゅうに沢筋は消える。
トヨ状5m滝
二俣、左に入ります。(カーソルあてて)
ここから一気に湧水が出ていました。

右の子尾根に上がると明瞭な獣道が付いていた。ここからは基本笹薮だが獣道を利用すれば藪漕ぎは少なく、思った以上に楽に稜線登山道に到着。
昨日は見えなかった富士山がバッチり見える。十枚山に到着すると昨日はガスって全く見えなかった光岳〜聖〜赤石の稜線さらに静岡から
伊豆半島まで見えるではないか。
下山は昨日と同じ中の段への道を下る。
薄い所で詰めあげる
稜線から
十枚山到着
十枚山から沼津方向を見る
私が言うんですから・・・

P.S:関ノ沢下流部もう久米芝白沢は小滝が多く、巻けるので初級者の方も安心して遡行できます。ヒルはこの時期でも出るので
   スパッツ等で防衛処置を施した方が良いでしょう。幕営適地は芝白沢に入るとほとんど有りません。ザイルは30mあれば十分です。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)



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