2012年9月8日 蔵王 横川 一枚石沢下降→二ツ石沢

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、カム 靴:アクアステルス
地形図:蔵王山
遡行図、概念図はこちら

蔵王山域の昭文社の地図を眺めているときに見つけた刈田岳南面の横川流域。下流から入渓するとアプローチが大変だが、蔵王エコーラインを基点とすると
日帰り遡行が可能な事が解り、早速WEBでも検索すると、マイナーな沢ではあるが、同じことを考えて遡行している方がいらっしゃるようだ。。。
今週、ずっと週末雨予報であったのだが、金曜に急に山形/宮城が晴天予報になり、温めておいた今回のルートを決行することにした。

アプローチ
17:45自宅発→19:00矢板IC→20:50白石→21:45蔵王エコーライン滝見台(仮眠)、→6:10刈田岳リフトP(基点)
6:35基点発→7:10エコーラインから一枚石沢へ下降開始→(竿だし)9:50取水堰堤→(竿だし)10:45二ツ石沢出合
→13:20入ナンバ沢出合→13:35 1335m(1:1)二俣→(右に入る) 16:10稜線登山道→16:55刈田岳リフトP

基点をめざし蔵王エコーラインを走る。今回のコースの場合、刈田岳リフト乗り場の駐車場を起点とするのが良いでしょう。Softbank携帯は繋がらない。
ここから遊歩道経由で一枚石沢下降点へ。地形図ではエコーラインから登山道が一枚石沢伸びて居るように書かれてあるので、これを利用しようと
したが、見つけられず、エコーラインのU字カーブから沢型方向に強引に降りていく。まぁ10mも藪を漕がないうちに沢型に降りれた。このあたりは両岸の
藪が若干うるさいが、下降には問題ない。
リフト乗り場駐車場が基点になります
湿原の遊歩道を抜けます
一枚岩沢に降り立ちます

一枚石沢は概ね平凡だが、ナメ床も長く続くところがあり、下降には良い沢だ。暫く下降すると、廃道となった登山道が一枚石沢を横断するポイント
(1375m)にたどり着く。ここは小さな堰堤になっており、廃道となった道はこの堰堤を造るための作業道だったらしい。
7mナメ滝
3m滝
1375mに位置する堰堤

堰堤から下もナメ床が所々現れる。右岸に顕著な土壁を見ると、沢は様相を代え森林帯の中を流れるようになる。ここで魚影を発見したため、
早速竿を出すと、型の良いイワナがすぐに掛かった。。。 竿を出しながら進むと、1125mに位置する取水堰堤。8割方の水を取られてしまうが、この下でも
魚影は見かける。しかし、魚影は濃いのだが何故か全く食わない。釣師が入っているようで、魚の前に餌を投げると、一瞬反応するも、すぐにそっぽを
向かれてしまう・・・
右岸顕著な土壁
樹林帯に入ります
取水堰堤到着

そうしているうちに、二ツ石沢との二俣に11時前に到着。

二ツ石沢に入り、4mナメを超えると癒し系の河原になり右岸に絶好のテン場が散見されるようになる。河原の奥に深い釜を持った2段4m滝があり、
ここでも竿を出すが、魚に相手にしてもらえず、竿をしまった。。。(涙)
一枚石沢/二ツ石沢出合
二ツ石沢に入っての極上テン場(カーソルあてて)


7mナメを登ると、取水堰堤。一枚石沢の取水堰堤と作業道路がつながっている様で、ここまでショートカット可能。

ここからは水量も豊富。平凡な様相をしばらく進むと見事な10m滝が現れる。水流左をフリーで取り付き直登したV
取水堰堤手前7m滝(カーソルあてて)
10m滝
10m滝登攀ルート(カーソルあてて)

滝上はイイ感じのナメ床が続く。この辺り、地形図ではゴルジュ記号となっているが、両岸切り立った状態ではなく快適。平凡な様相になると1220mに
位置する顕著な右岸枝沢が入る(2:1)。ここを左に入ると再びナメ床が現れ、深い釜を持つ3m滝。右壁の細かいホールド/スタンスを拾い突破した。
10m滝上のナメ
1220m(2:1)で左岸枝沢が入る
深い釜を持った3m滝(カーソルあてて)

次の4mナメを左から超えると、再びイイ感じナメが続き、入ナンバ沢が右岸から出合う。名前が付けられた沢ではあるが、水量は(1:4)と圧倒的に
右の方が多く、しかも渓相が明るいので、右を選択。
ナメ床はまだ続き、出てくる滝も2m前後。右岸から枝沢が入る様になると、ナメは終わり平凡な様相となる。
4m滝(水流左から)
入ナンバ沢出合
癒し系の様相が続きます。

4m滝を超え、右岸から枝沢を見ると(1:1)二俣にぶつかる。右俣には2段3mの脆そうな小滝が掛かっている。高度計は1345mを指しているが、地形図を
見るとこの辺りは枝沢が複雑に合流しており、どちらに進めば良いのかわかりにくい所。

ここを右に入ったのだが、左が正解・・・。。。 

右俣は2段3m滝のあと、3段7m滝を直登した先で(1:1)二俣になりここを左に入る。
(1:1)二俣 左が正解だと思う。私は右に・・・
二俣に掛かる2段3m
3段7m滝(直登容易)


既に源頭の雰囲気を漂わせていたが、直登不可能な8mトイ状が現れ、グズグズの土壁を這い上がって左岸巻き。その後両岸の藪がうるさくなって、
ネマガリタケの藪漕ぎに突入。これが思いのほか長く、エコーラインも見えてくるのだが、なかなか稜線に出ない。
さらにハイ松が混じり、かなり消耗。天気が悪くてガスっていたら、相当精神的にもまいってしまう事だろう。登山者の鈴の音が聞こえ、藪を漕ぐこと55分
ようやく登山道に出た。予定では、非難小屋付近に出るはずだったのだが、非難小屋は遥か彼方・・・かなり上に出てしまった。
8mトイ状(左岸巻き)
この先から長い藪漕ぎに・・・
遠くに非難小屋が・・・

登山道は明瞭。途中非難小屋に立ち寄る。割と綺麗で使用に耐えられるものだった。エコーラインに出て車道を歩き基点に到着する。。。
非難小屋
エコーラインに到着
基点リフト乗り場に到着

P.S:横川源流の二ツ石沢はナメの多い癒し系の沢でした。私の様に詰めを間違わなければ、そんなに苦しむ事は無いでしょう。ザイルは30mで足ります。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)




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