2012年11月10日 足尾 神子内川 手焼沢→長手沢下降

メンバー:SACHさん、ひろた
装備:ザイル8mm×30m、カム 靴:アクアステルス
地形図:中禅寺湖、日光南部
遡行図、概念図はこちら

2012シーズンも終わりに近づいてきた。春でも行ける妙義、奥多摩、丹沢方面を避けると、今週の天気予報では栃木県内の沢に絞られるが、北に行けば行くほど、
天気が悪い予報になっていたので、こんな時期、こんな時・・・と取っておいた、地元栃木の神子内川流域の手焼沢→長手沢下降に決定。
この沢はとうの昔に廃刊になっている、1988年に出版された(初版かどうかは不明)”足尾山塊の沢”に紹介されている。この記録では、茶ノ木平から入山しているが、
”いろは坂”の紅葉渋滞を避けるため、日足トンネル出口からの入渓にしてみた。


7:48基点発→8:00手焼沢/長手沢出合→(手焼沢)9:30 1135m(2:3)二俣→11:45稜線着→11:55長手沢下降開始
→12:40 1260m(1:2)本流筋出合→14:56手焼沢/長手沢出合→15:05基点P着

日光街道からR122に入り日足トンネルを抜けた直後に右手に見えるのが手焼沢/長手沢。
ここから100m先に駐車スペースがあるので、ここに車を停め出発。 国道から地蔵滝8mが見える。国道からは左岸に明瞭な導線が付けられており、
地蔵滝と、その上の堰堤を巻ける様になっている。
日足トンネル出口に駐車スペース
国道から見た入渓点
地蔵滝8m

堰堤上ですぐに手焼沢/長手沢の出合。いきなり魚影を見た。ここは左の手焼沢に入る。沢は概ね平凡。テン場適地は至る所に有る。両岸に石垣を見る
と、沢幅が狭まり石積み堰堤。左から巻くがここに赤ペンキで『大イワナ三浦』なる文字が書かれた石が立っていた。なんのこっちゃ?
手焼沢/長手沢出合
沢幅が狭くなってくると
石積堰堤(カーソルあてて)

ここから先も平凡だが、渓相は明るく非常に気持ちが良い。アプローチが便利な割には魚影も濃いが、キノコが見つからない。しばらく進むと淵を持った
ミニゴルジュになるが体を濡らすこと無く通過できる。その先で、沢が右に屈曲したところに7m滝。ここで、カモシカを見かけるがバラバラ落石を落して
くれ、いい迷惑。。。安全が確認できたところで、釜を左から廻り込んで直登する。滝上は大釜を持った小滝が続き、2条7m滝を超えて再び平凡な様相に
戻った。
ミニゴルジュ(カーソルあてて)
7m滝(カーソルあてて)
3m滝と2条7m(カーソルあてて)

キノコは相変わらず見つからず、しばらく進むと1135m付近に位置する顕著な二俣。水量比(2:3)で右の方が多く、こちら側に5m,6mと滝が掛かっている。
ここは右を選択。5m滝は簡単。次の6m滝は左から濡れずに登れるが、敢えて水流際に突っ込んで直登した。やはり、水は冷たい。
癒し系が続きます
1135m(2:3)二俣(カーソルあてて)
6m滝(カーソルあてて)

この先も概ね平凡で出てくる滝は3m〜4m程度。ただ、奥多摩の沢に比べるとさすがに渓相は良い。この先の1190m付近(1:2)二俣は右に進路を取る
3m滝
平凡だけどイイ感じ♪
1190m(1:2)二俣。右に入る。

この後も癒し系。。。魚影は結構奥まで散見され、楽しませてくれる。トイ状ナメを過ぎ、6m滝は右から簡単に超える。その後3m滝、4m滝を超えると
沢は大きく右にカーブしていく。しばらく進むと右岸側奥に中禅寺湖スカイラインのガードレールが見えた。
トイ状ナメ(カーソルあてて)
奥に6m滝(カーソルあてて)
4m滝

沢型はV字になり、詰めあげていくと、右岸、登山道と並行に沢筋が伸びるため、適当なところで右岸に上がると、藪漕ぎ無しで登山道に出た。
下に中禅寺湖スカイラインと中禅寺湖が見える。本当は男体山も見えるはずなのだが、雪雲が掛かっていて今日は見えない・・・
このまま登山道を茶ノ木平方向へ登ると。手焼沢/長手沢の境界尾根に到着。ここに”至 半月峠”の道標がある。ここから長手沢に向かって
下降を開始する。
源頭部の様相
稜線登山道着(カーソルあてて)
手焼沢/長手沢境界尾根(カーソルあてて)

腰下までの笹薮を降りていくと、すぐに沢型が現れる。3m程度の小滝も出てくるが、小さく巻いて下降可能。(1:1)で左岸から。そして、顕著な涸沢が左岸
から、さらに高度計で1300mを指すあたりで、降りて来た沢筋より水流の多い沢筋が左岸から出合う。ここから下流域になると魚影が現れ始めた。
こちらの沢は手焼沢よりも地味な印象だが、下降はしやすい。
長手沢小滝
左岸から顕著な涸沢が入る
(1:2)二俣 左から降りてきた。

暫く平凡な様相を下って行くと7m滝上に出る。この滝が『足尾山塊の沢』に掲載されていた滝だった。この辺りから長手沢の渓相も良くなってくる。

7m滝(カーソルあてて)
長手沢 小滝-1
長手沢 小滝-2

2段6m滝も、降りてみて大きく見れば6mと言う程度で何ら下降に問題ない。この先、ミニゴルジュ風になる所もあるが、最後まで癒し系の沢だった。
焚火休憩入れてちょうど3時間で手焼沢出合に到着する。
2段6m滝
(1:3)二俣
6m大釜滝

P.S:特徴のある滝は無いが、渓相は綺麗なので初心者を連れて行くにはお勧めの沢です。魚影が濃いので夏場釣りを兼ねて宴会遡行もお勧め!
   幕営適地はいたる所にあり。今回の様に手焼沢→長手沢下降の方が良いでしょう。ザイルは30m1本あれば十分。沢慣れしている人なら、
   ガチャ類は要りません。


遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)



inserted by FC2 system