2013年4月6日 西上州 相沢川右俣 左沢

メンバー:SACHさん、ひろた
装備:ザイル8mm×30m、カム 靴:アクアステルス
地形図:荒船山
遡行図、概念図はこちら

2013シーズン1発目。かつては奥多摩、丹沢辺りで迎えるシーズンインだが、渋滞でアプローチに難があり、北関東道でアプローチが楽になった西上州に狙いを付ける。
ここは妙義の沢が有名であるが、どこか遡行対象になりそうな沢は無いかと地形図を眺めると2011年遡行した道平川の隣に相沢川なる流域を見つけた。
顕著な沢筋は4本で、WEBで検索すると逍遙溪稜会が右俣→左俣下降の記録を残しているのみ。。。
今回、右俣→左俣左沢下降→左俣右沢遡行の1.5ラウンドで基点に戻るプランを立てたが、爆弾低気圧接近で、結果的に計画を大幅に短縮することになった。

6:30相沢登山口発→6:33相沢川右俣入渓→6:50左沢/右沢出合→9:25 15m滝下→11:05稜線→11:53トモ岩非難小屋下山開始
→12:40相沢登山口着

相沢川遡行の基点は相沢荒船山登山口になる。ここまで道は全舗装。ここの駐車スペースは3台分しかなく、有名な山の登山口にしては駐車スペースは
貧弱な感じ。。。林道はもう少し奥に伸びておりこの先に駐車スペースがあるのかは未調査。softbank携帯は圏外。
今回遡行する相沢川右俣は、この登山口から50m程林道を進んだ橋のかかった沢になる。橋からは4m滝が見えるのが目印。入渓はこの橋から。
4m滝は右から超えた。
相沢 荒船山登山口基点P
相沢川右俣に架かる橋
最初の4m滝

4m滝上は概ね平凡だが、ナメ床も散見される。魚は居そうな様相だが、魚影は全く見なかった。。。少し進むと、左沢/右沢を分ける(1:1)二俣
どちらに進めば楽しいのか、記録も無く解らないが、左沢の方が標高の高いところまで伸びているので、左沢に入った。
ナメと平凡な様相を繰り返すとインゼルになり、左岸に50m程の側壁が続くようになる。
小滝を快適に
(1:1)二俣。左沢に入ります。
快適なナメと左岸側壁(カーソルあてて)

しばらく進むと、10m滝が行く手を阻む。垂直落下の滝で手は出ず、左のグズグズ沢型から小さく巻いた。滝上左岸は広々しており、昔、作業小屋が
有った様だ。ここからナメも現れるが、急に伏流になる。一瞬”ハズした?”思ったが、すぐに顕著な水流が現れるので一安心・・・。 
10m滝(カーソルあてて)
このナメ床の先で一旦伏流
水流は急激に復活

小滝をいくつか超えるとミニ雪渓が現れ、雪渓に隠れた3m滝を超えると狭いゴルジュに突入する。ここに5m滝がかかる。シャワー覚悟で突っ込んでも
抜け口がCSになっており一筋縄でいかないと判断。左のルンゼを上がって巻こうと詰めあがるが、ルンゼと沢筋を分けるリッジへの取り付きポイントが
見つからず50m程巻き上げられてようやくリッジに上がれた。沢に戻るのに15mの懸垂下降(30mザイルギリギリ・・・)。5m滝は少し戻って左岸から巻いた
方が楽でしょう。この先もゴルジュは続き8m滝が現れる。これも直登は不可能で右から高巻く。脆い所があるので注意。これで、ゴルジュは終了。
ミニ雪渓を上がる
ゴルジュ内5m滝(カーソルあてて)
8m滝(カーソルあてて)

少し進むと、ハイライトの17m滝が現れる。すると、ここで今シーズンの物と思われる猟犬の死骸を発見。猟犬の首輪には無線機と飼い主の連絡先と
名前が刻まれていたのでsachさんが首輪を外し、送り届ける事にした。
 さて、この17m滝だが、水流右にルートを見いだせ、ザイルを出す。下部5mを登れば傾斜緩むので、そこまでが核心だが、階段状でグレードはVを
超えない。1ポイント段差が大きい所があり、ハーケンで支点をとり這い上がる。ここもホールドがあるが、昨年、岩が崩れ落ちた経験があるので、
ガバに対しても、さらに、打ったハーケンに対しても信頼を置きにくく、どうしても慎重になってしまうのは仕方がないのか・・・?
下段を上がって安全圏に入りカムで支点を取ってから水流をトラバース、30mザイルなので、ここでピッチを切る。上段は水流左をフリーで登って
終了した。
17m滝(カーソルあてて)
1ピッチ目(カーソルあてて)
2ピッチ目(カーソルあてて)

17m滝上は、いくつか小滝があるものの難所は無い。小滝を超え、癒し系の様相を暫く進むと地形図で1230mに位置する(1:1)二俣になる。左俣には
水が流れて居ない様に見えたが、確認するとしっかりと流れているので注意。ただ、ここの二俣はどちらに入っても然したる問題は無いはず。
今回は左を選択。水は悪天もあってか最後まで涸れず、沢型が無くなったと思ったらすぐに稜線登山道に出た。
大岩で分断された2条滝
5m滝
(1:1)二俣(左俣は入らないと水流があるのが解らない)

当初、左俣を下降しようと目論んでいたが、天気も悪く、ガスが掛かってしまっては写真撮るのも今一つなので、これで終了とする。一応、荒船山山頂
くらい行っておこうと、歩き出すが、行塚山に向かって歩いていた様で引き返す。。。トモ岩の上に行ってみるが、何も見えないので、そそくさと下山した。
ここまで歩いて引き返す
トモ岩展望台にて

P.S:相沢川右俣はナメ床も多く、高巻き、滝の登攀など、沢登りの基本技術が体験でき、下山も容易なところから初心者、初級者、足慣らしにはお勧めの沢です。
   ザイルは30mでもOKですが、40mあると安心かも。天気が良ければ左俣の沢を下降すれば、さらに充実することでしょう


遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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