2013年4月10日 前日光 東大芦川 蕗平川本流

メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m(使用せず)、靴:アクアステルス
地形図:日光南部
遡行図、概念図はこちら

今日は有休・・・今週末も沢に行くのでゴルフでも・・・と考えていたが、冬に散々やったので、近場の沢を行くことにした。
で・・・、今年になって知ったのだが、地元栃木県の鹿沼を流れる東大芦川流域には遡行対象となる沢が何本かあるらしく、
ヒノキガタア沢は割とWEBでも記録が掲載されていた。地形図を眺めているとその南に夕日岳と地蔵岳の間に詰めあがる沢があり、
地形図には沢名すらないが、この沢に架かる橋に蕗平川(ふきひらかわ)と名前が付けられていた。短時間で片づけたい今回の沢、
「いつ行くの?』 『今でしょ!』by東進ハイスクール。。。ってことで、調査遡行する。

アプローチ
5:12自宅発→6:35蕗平川林道終点
6:50基点発→7:43 650m右岸枝沢出合→8:15 750m((3:2)二俣→11:09稜線登山道→11:25地蔵岳、11:35南尾根下降開始
→12:12 1230mポイントから右岸支流に下降開始→13:25基点P着

今どき、ナビの無い車に乗ってるので蕗平川へのアプローチまで、2回ほど車を停め地図を眺める。東大芦沢沿いの車道が右岸側に移り少し進むと、
蕗平川を横断する小さな橋を見る。この橋で今回遡行する沢名が確認できた。蕗平川沿いの林道は未舗装で、右岸に移動してから道の状態が悪くなる。
フィットだと偶に下をするので注意。地形図で車道となっている箇所まで、なんとか車で進めた。
林業作業者が作った簡易ゲート手前に駐車スペース2台、その手前にも1,2台車が止められる。東大芦沢には、釣り師がいっぱい入って居たが、
蕗平川に入るとピタリと釣り師が居なくなる。この川は魚が居ないのか???

簡易ゲートの所から沢に降りたが、小さく巻けない堰堤が現れ、再び林道まで巻き上げられる。林道(跡)は565mで出合う右岸枝沢まで伸びており、
ここから沢に再び下降した。
これが無ければ無名沢
蕗平川林道ゲート手前P
早めに沢に降りると登れない堰堤が・・・

沢床は平凡。もう一つ堰堤が現れるが、これは簡単に超えられる。しばらく進むと、正面に巨大堰堤か? 思わとせる、白壁が現れる。
ここに右岸から顕著な枝沢が入る(600m)。下山はこの沢筋を利用する予定。

本流は左岸から3連続で枝沢の滝が入る。奥2本は、20m、30m程度の大きさ。平凡な様相に良いアクセントを与えてくれる。650m付近で再び右岸から
顕著な枝沢(1:2)。ここを過ぎると本流に最初の4m滝が現れる。足慣らしに水流左をヘツリ気味に敢えて登る。
600m右岸枝沢が出合う白壁(カーソルあてて)
右岸3連続枝沢(カーソルあてて)
650m右岸支流と本流4m滝(カーソルあてて)

暫く進むと今度は7m滝。水流右を簡単に登る。 この先ゴルジュっぽくなるが、幸い滝は無くあっけなく通過。この辺りまで、左岸は岩壁が続いている
ところが多く出合う枝沢はすべて滝で入って居る感じ。。。7m滝を超えると沢が左に曲がりゴルジュとなるが滝は無くホッとする。
左岸から3段10mで入る枝沢を見ると再び7m滝。この滝も難無く超えられる。すると顕著な二俣。水量比は(3:2)。高度計は750mここを右に入ると
夕日岳の東尾根に出る様だ。本流左に入る。
7m滝
左岸枝沢3段10mと7m滝(カーソルあてて)
750m(3:2)二俣。左に入る

少し進むと両岸が切り立ってきて、行く手を阻む5m滝。巻は右岸だが近づいてみる。「やっぱり巻だな」と思いつつ、一応、釜を左から経つって滝に
張り付いてみると、何となくスタンスが続いている。釜の深さもあるので、1段1段拾って上がって行く。行き詰った所で立ち上がると左手で掴んだ乾いた
岩が外れる・・・なんとかバランスを保ったが、もう、やめてほしい・・・・(涙) ここから水流を避けて落ち口に上がるにはホールドが甘く、右足を水流を
跨ぐように伸ばす。下半身にまともに水を受けながら、這い上がったW。ここがこの沢の核心か。。。 この上の4m滝を超えると、また平凡な様相。
その先で、トヨ状に水を落とす6m滝。左から簡単に巻けるが水流右のルンゼを直登。決して難しくないが、1度落ちたトラウマがあるのか、”おもいきり”
出ない。まぁ登れたが、この程度で気が疲れてしまう様ではこの先思いやられる・・・。
核心の5m滝(カーソルあてて)
渓相は良い。
6m滝(カーソルあてて)

この先、石積みの小滝を超えると、蕗平川最大の2条15m滝が現れる。残念ながら下部が取りつけず、少し戻って左岸から高巻く。この先で、1020mに
位置する(3:2)二俣。夕日岳に詰めるならここを右に入ると良い。今回は本流筋狙いなので、水流の多い左に入った。二俣すぐ先の3段5m滝を超えると
平凡な様相が続く。(3:1)の二俣が二つ現れるが共に水流の多い左に進路を取る。
2条15m滝
(3:2)二俣。左に入る
3段5m滝

水流も涸れ、3,4m程度の涸滝を超えると二俣になるが、もうここではどちらに入っても大差は無い。。。右に入って藪漕ぎ無しで詰めあげると地蔵岳-
夕日岳間の稜線に出た。夕日岳の見えるところまで歩いたが、ピークは結構先だったので、下山ルートにしていた地蔵岳へ向かう。
最後の二俣を右に入る
最後の詰め
展望の少ない地蔵岳山頂

地蔵岳から北に伸びる尾根を下って行く。正しく下降すれば左手に夕日岳が常に見えているはずだ。また、尾根を外してなければ、三角点の様な石標が
散見される。しかし良くこんな所にこんなものを設置したものだ・・・。。。細尾根に入ってしまえば、概ね間違う事は無い。地形図で1245mピーク付近まで下って
行くと祠が2か所見受けられた。ここを通り過ぎ高度計が1230mを指すあたりで沢に下降を開始する。
尾根を下り地蔵岳を振り返る
細尾根になればもう迷う事は無いだろう
2つ目の祠(割と新しい)

この沢筋はなかなか水が現れない。結局500m近く下ってようやく顕著に水が流れるようになった。その後も滝らしい滝は無く、両岸が植林帯になると
右岸に作業道が現れ、これを利用。滝もこの辺りから現れ始める。 作業道を下って行くと、狙った通り、白い壁がある右岸枝沢だった。 
このまま作業道を進むと、林道に繋がり終了となった。
こんな感じが長く続く
両岸が植林帯になってやっと滝が・・・(カーソルあてて)
白壁で本流合流。やはり狙った通りの沢だった・・・

P.S:蕗平川は概ね平凡な沢であった。遡行自体を目的にすると平凡な区間が多いだけに物足りなさを感じると思うが渓相はそんなに悪くはないイメージ。
   夕日岳、地蔵岳へのバリエーションルートとして、利用価値はあると思います。ザイルは30m 1本で足りるでしょう。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)



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