2013年11月9日 四万川流域 ブノウ沢左俣→右俣下降(見ズ沢→芝小屋沢下降)

メンバー:SACHさん、ひろた
装備、ザイル8mm×40m、カム、靴:アクアステルス
地形図:四万
遡行図、概念図はこちら

今期最終戦・・・(?) 日曜の天気が悪い予報が出ているので、土曜日帰りで、上信越国境(群馬/新潟県境)四万川(しまがわ)流域を狙う。この流域は初。本流は1泊2日でないと
遡行できないが、支流は短めで初級者向きの沢が多いようだ。11月中旬に入り、日も短いので、アプローチも便利なブノウ沢を狙う。登山大系をみると左俣の方が滝が多いようなので、
左俣→右俣下降とした。尚、地形図では左俣を見ズ沢、右俣を芝小屋沢と記載されているため、後者でこの記録は書く事にする。

アプローチ:フィット
19:15小金井駅発→19:45栃木IC→20:40渋川伊香保IC→21:30四万温泉、→7:00ブノウ沢基点P(しゃくなげの滝駐車場)
7:30基点発→8:30見ズ沢/芝小屋沢出合(途中焚火休憩有)→9:45 1030m(1:2)二俣→12:30 見ズ沢/芝小屋沢分岐尾根
→12:35芝小屋沢下降開始→14:50見ズ沢/芝小屋沢出合→15:05基点P着

関越自動車道、渋川伊香保ICを降り、四万川ダムを目指す。奥四万湖の周遊道路は全面舗装。ここからブノウ沢右岸に付けられた林道も全面舗装で
アプローチに何ら問題は無い。駐車スペースも何か所かあるが、”しゃくなげの滝”なる看板が目に留まったので、ここの駐車場に車を停めた。

しゃくなげの滝は15m程度の滝で観瀑台が作られている。SACHさんは観瀑台を回り込んでこの滝上に上がったが、せっかくなので、下まで降りて、水流
右からフリーで登った。V−
すると、この滝上は護岸工事がされていて用水路状になっていた。そういえば、誰かのWEB記録にそんなことが書いてあったっけ・・・? 最初は用水路内
を歩くと登れない小堰堤が一つ出てくるので、右岸を歩いた方が良い。小堰堤上から用水路内を歩いていくと。SACHさんがイワナを発見。水深が
ちょっとだけ深くなったところに居たそうだ・・・驚き。。。この用水路状で見ズ沢/芝小屋沢出合となる。どちらの沢もまだ用水路状で伸びている。
しゃくなげの滝駐車場を基点
しゃくなげの滝
用水路状を進むと見ズ沢/芝小屋沢出合(カーソルあてて)

見ズ沢に進路をとると、用水路状でサトミズ沢が右岸から入る。ここから100m位進んでようやく護岸工事が終了。平凡な様相を進むと7m滝。水流左から
フリーで直登。
サトミズ沢出合
用水路が終了
最初の7m滝(カーソルあてて)

滝上から、平凡な様相の中に時折黄色いナメ床を見せてくれる。登山大系にはこの見ズ沢の事を別名キノコ沢と名付けているが、ムキタケ、ナメコは
見つからない。2条5mナメ滝、3m、5mナメと続く小滝を超えるとナメ床が続くようになるが枯葉が結構堆積。10月中旬くらいだったら綺麗だったかも・・・
出てくる滝は精々4m程度で癒し系の様相が1030mの二俣まで続く。
2条5m滝
ナメ床が多いです(カーソルあてて)
1030m二俣まで出てくる滝はこの程度

1030m二俣はT字路の様で、水量比は(1:2)で右俣の方が多い。左俣は9mの滝を掛け、右俣は少し奥に入って2段10m滝を掛けている。芝小屋沢を下る
場合は右俣の方が近い。ただ、あとdで解った事だが、東京電力の送電線巡視路が群馬、新潟県境尾根(群馬県側)についており、これを利用すれば仮に
左俣に入っても楽に芝小屋沢側に移動できるだろう。 今回は、右に進路を取る。2段10m滝は水流右から快適に登れる。滝上すぐに8mヒョングリ滝
あり、右から小さく巻いた。
1030m二俣と左俣9m滝(カーソルあてて)
右俣2段10m滝
8mヒョングリ滝

少し進んだ河原状で焚火休憩していると30匹くらいのサルの群れが山ブドウ目当てでやってきた。この先7mナメ状6mナメをサルの群れを見ながら
登ると平凡な様相になり1130m付近に位置する(1:1)二俣。地形図を読み間違え左に進路を取ったが、荒れ模様。1180m(3:2)二俣まで行ったところで
引き返して、1130m二俣を右に入った。
7mナメ状
6mナメ
1130m二俣(芝小屋沢を下る場合は右に入る)

こちらの方があまり荒れていない。ちょっとした小ナメ滝を超えると詰めになり、腰の高さの薄い笹を掴みながら上がって行くと見ズ沢/芝小屋沢分岐
尾根を通る送電線巡視路に出る。100m程進むと鉄塔がある。ここから見ズ沢/芝小屋沢分岐尾根には踏跡は無く、下降は沢に求めるしかない様だ。
この尾根を笹薮を漕いで少し下ると芝小屋沢左俣に降りれるので地形図を確認してほしい。我々は、鉄塔の下から本流筋である芝小屋沢右俣に下降
していく。
1130m二俣を右に入っての様相(カーソルあてて)
源頭から送電線巡視路へ(カーソルあてて)
鉄塔下から芝小屋沢に下降します

沢形に出るとすぐに長いナメ床になる。枯葉で滑りやすいので、ちょっと下降に気を遣った。ナメ床状が埋もれてくると左岸から枝沢が入る。この先、平凡
な様相を下降していくと、割と大きな滝が現れるが、階段状で水流左側から上手く降りれた。振り返れば10mドーム状滝で、ブノウ沢流域にしては特異な
滝かも。
枯葉で滑りやすいナメ床
小滝を降りて行きます
10mドーム状滝(カーソルあてて)

少し進むと、今度は7m滝。左岸から枝沢がこの滝下で出合っている様で、中間尾根からも下れそうだが、7m滝もクライムダウンできる。左岸枝沢との
出合は1130mに位置し水量比(2:1)で降りてきた沢筋の方が多かった。この先はナメ床が散見される。芝小屋沢の方は、両岸が削られ大きな木が、
根本から倒れているのが目立つ。割と最近の事のようにも見えるが・・・ ナメと小滝を降りてくる間に左岸から(3:2)、(2:1)と顕著な枝沢が入る。
7m滝の下降(カーソルあてて)
根元から倒れている木が目立つ(カーソルあてて)
ナメ床は快適に下れます。

さらに下って行くとようやく右岸から顕著沢筋が入りここが左俣/右俣を別ける二俣になる水量比は(2:3)で右俣の方が若干多い。左俣に100m程度入ると
10m滝、6m滝くらいの滝で出合う二俣が見え、こちらに入るのも楽しいかもしれない。

ここから先、昔作られたと思われる土砂の流れ留を見る。さらに途中右岸に10mもある石柱が良いアクセントとなっている。さらにその先で、またしても
土砂の流れ留を発見。いったいなんだ?思いながら下って行くと、トロッコのレールが沢に落ちていた。なるほど、トロッコが二俣近くまでかつて伸びてい
たわけだ。それにしても、この軌道跡は崩壊が激しく、軌道跡とわかるのはほんの一部だけ。いつごろ利用されていた物だろうか・・・?
左俣/右俣出合と左俣最初の滝(カーソルあてて)
良いアクセントとなっている石柱
かつてのトロッコ軌道跡

トロッコ軌道跡はゴルジュ風の様相で完全に寸断。右岸から5m滝ではいる枝沢、左岸から12m滝で垂直に水を落す枝沢wみると左岸に壁に岩穴
見た。この先平凡な様相になると、堰堤が現れ、来る時見た用水路状になる。右岸にかつて踏跡らしいものがあったようだが、ほぼ消失。用水路状に
降りて歩いた方が早いだろう。見ズ沢出合を通り過ぎ。適当な所で右岸林道出て終了となった。
左岸12m滝で入る枝沢
左岸にあった岩穴
平凡な様相になると終了です(カーソルあてて)

P.S:取り付き付近は登山大系が書かれた頃からは大きく様変わりしたが、短い日帰りの沢としては、まずまずの様相で、東京の人が奥多摩の沢に入る・・・
そんな感覚でしょう。。難しい所は無く、ザイルは30m1本あれば問題なし。イワナは用水路でみましたが、居ないと思って良いでしょう。


遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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