2014年4月26、27日 丹沢 大又沢流域、白水沢下降→フジモク沢ワカゴノ沢→白石沢下降&バケモノ沢 赤沢

メンバー:SACHさん、ひろた
装備、ザイル8mm×30m 靴:アクアステルス
地形図:中川、御正体山
遡行図・概念図はこちら

当初、静岡の沢を予定していたが、天気予報の急変で、急遽行先を変更して、西丹沢世附川の最大支流、大又沢(大股沢)流域を狙う。この流域は釣り師が多く入る様で、
我々も竿を用意。アプローチは丹沢湖側ではなく、道志側から城ヶ尾峠越とした。流域内はいくつもの沢があり、1回の入渓ですべてを抑えることはムリだが、沢中1泊で、
初日は表題に記した通り、フジモク沢側(本水沢側)、二日目をバケモノ沢側を遡行することにした。

18:20自宅発→21:10新狭山→21:30入間IC→21:49高尾山IC→22:27癒しの湯、5:11同発→5:50道の駅道志→6:15基点P
初日
6:20基点発→7:00城ヶ尾峠→7:25白水沢下降開始→8:55白水沢/フジモク沢出合→10:28白石沢出合(荷物デポ)

→11:42フジモク沢/ワカゴノ沢出合→13:53稜線→14:28白石沢下降開始→16:05白石沢/フジモク沢出合(行動終了)
二日目
7:20白石沢/フジモク沢出合発→7:55白水沢橋→8:05富士見橋→8:15バケモノ沢入渓→10:45赤沢/水晶沢出合→12:50城ヶ尾峠
→13:45基点着

道の駅「道志」から三ヶ瀬川キャンプ場を入っていくと、道を塞ぐ1台の車。すると、キャンプ場の従業員の様で、「登山ですか? ならばキャンプ場内には車を
停めないで下さい」との事。朝早くからご苦労な事だ・・・、キャンプ場は通過する事だけを伝え入っていく。キャンプ場を過ぎると、林道も荒れるが、なんとか
2WDフィットでも入っていけるレベル。川を横断したところにゲートがあり、近くに駐車スペースを見つけたので、ここに車を停める。

ここから40分の登りで城ヶ尾峠に到着。思ったよりも早く着くので、大又川流域を狙うのは、このアプローチは結構使えそうだ。
簡易ゲートから出発
城ヶ尾峠への登山道
城ヶ尾峠

地形図ではここから、バケモノ沢/白水沢を分ける尾根に登山道があるようだが廃道になっている。まぁ構わず入っていくと、確かに一部崩落したり、木橋
が傾いていたりしているが、まぁ問題なく突破。白石沢に引き込まれない様に中間尾根を1100m以下まで降り、白水沢に下降する。しばらくは窪が続く
イメージ。水が流れてくると、10mナメ状滝。クライムダウン。この滝下には7m滝があり、これもクライムダウンする。
廃道から白水沢への下降(カーソルあてて)
10mナメ状滝の下降(カーソルあてて)
7m滝

ここから先は概ね平凡な様相、下降を続けると、820m付近からだろうか、急に水が白く濁ってきた。この水が白水沢の由来なのだろう。この水のせいで、
この沢には魚は生息しない。
小さな石積堰堤を右から降りると3mの小滝、ここは頑張ってクライムダウンするも、すぐ先の3mは降りれず小さく左岸を巻く。 広河原状に変化すると
大きな堰堤が出てきて左岸林道跡に上がり、少し下ればフジモク沢(本水沢)出合も近い。フジモク沢と白水沢の水量比は(5:1)で圧倒的にフジモク沢の
方が多かった。
水が急に白濁化(カーソルあてて)
小滝を降りる(カーソルあてて)
フジモク沢/白水沢出合

フジモク沢に入ると型は小さいが魚影が現れる。早速、竿を出してみるが、そう簡単には釣れない。石積み堰堤を二つ超え、白水沢から35分で白石沢
出合。水量比は(2:1)でフジモク沢の方が多い、ここで荷物をデポして、フジモク沢を進む。変化が少ない平凡な様相。ようやく、1匹目がかかったが、小さな
ヤマメだった。ヤマメはイワナより釣りにくいと聞くが、とにかく、ここのヤマメ(?)は人の気配に敏感。赤系のウェアが目立ちすぎなのかな?

すると、SACHさんが、右岸上方からクマが降りて来るのを発見。なんと、竿を出している私の上を通過したとの事、ヤマメにはすぐ気付かれてしまうのに
クマはこちらに気付かない。それにしても結構でかい。すでにビビッている私をしり目にSACHさんがビデオ撮りに成功。クマもようやく気付いて、山に逃げ
て行ってくれた。翌日出合った釣師が言うには、現在丹沢には24頭のクマがいるそうだ。遭遇するのは宝くじ並みの確立だね!とか言ってた・・・
白水沢出合からフジモク沢へ(カーソルあてて)
ちびっこヤマメ
こっちは大きかった・・・

さて、沢の方は様相に大きな変化はなく、790mで(3:2)の顕著な二俣となる。右がフジモク沢、左がワカゴノ沢(渓流釣場辞典から)というらしい。ここは
水量の多いワカゴノ沢に入る。少し進むと初めて滝らしい滝が現れる・・・、と言っても3m程度。。。これを超えると5m滝が現れる。あまりに滝が無いと、
これくらいでオォ!と声を出してしまうから不思議だ。魚影はまだあり、結局、ちびっこヤマメ3匹釣って終了する。
790mフジモク沢/ワカゴノ沢出合
ワカゴノ沢3m滝
同5m滝

この先、また平凡な様相を進むと、広河原状の中に(1:2)二俣、ここを右に入るとすぐに(1:1)二俣。地形図で確認すると標高1000m位のところだ。魚影は
この手前でなくなる。まっすぐ正面に進めば、菰釣山山頂付近に詰めあげるようだが、ここは下山で使う白石沢側に出るよう右に入る。水も枯れ、わずか
に残る雪渓を歩き藪漕ぎ無しで、稜線に詰めあげる。50mも進めば菰釣山避難小屋が見えてきた。この小屋は綺麗で、外で料理していたり、何人か今日
宿泊する様だ。
標高1000m付近(1:2)二俣
源頭部の雪渓と、最後の詰め(カーソルあてて)
菰釣山避難小屋

ここから下降する白石沢を目指す。地形図をみると、1280mピーク(中ノ丸)を超えれば良い様だ。稜線上を30分ほど歩いて、白石沢下降点に到着。
ここは白石沢左俣を詰めたポイントとなる。ここから下ると水が流れる前に6m涸滝が一つあるだけで、あとはひたすら平凡な様相で終わってしまった。
ただ、魚影は多いので、釣師は多く入っていると思う。約1時間半で荷物をデポしたフジモク沢出合に到着。今日はここで幕営する。
白石沢を下降
唯一懸垂した6m涸滝
白石沢唯一(?)のナメ


二日目
今日は、バケモノ沢を上がるだけなので、いつもよりは遅く出発。フジモク沢を下って白水沢橋に出ると、二人の釣師と会う。丹沢湖側から来たようだが、
ここまで1時間半で来れるそうだ。
ここから林道を歩いて、バケモノ沢にかかる富士見橋(富士山は全く見えないが・・・)に到着。ここからバケモノ沢沿いの林道跡を進むと釣師が堰堤下で竿を
出していた。クマじゃないけど、気づかれないようにそぉーっと抜いていく。。。堰堤上から入渓するとすぐにセギノ沢出合。水量比は(3:2)でバケモノ沢の
方が多い。ここをバケモノ沢側に入り平凡な様相をしばらく進むと8m位ある石積み堰堤。これは左岸を大きく巻いて超えた。
林道を歩いて、バケモノ沢に移動します
バケモノ沢/セギノ沢出合(カーソルあてて)
石積み堰堤がは大きく左岸巻き(カーソルあてて)

渓相はフジモク沢より、バケモノ沢の方が良い感じ。しばらく進むと、緩い傾斜2段4m。さらに見事な8m滝が現れる。滑るが、傾斜は緩いので、快適に
上がれるだろう。滝上は3mナメがありこれも快適に超えるとすぐに石積み堰堤。ここは左壁を登る。どうもここが、バケモノ沢のハイライトの様だ。
2段4m滝
8m滝(カーソルあてて)
3mナメと石積堰堤(カーソルあてて)

この先は平凡な様相が続くようになる。魚影はまだあり、先ほどすれ違った釣師が言うには、フジモク沢はヤマメでバケモノ沢はイワナが生息しているとの
事。竿を出してみたが、イワナというくせに、なかなか釣れず竿をしまった。しばらく進むと、赤沢/水晶沢の出合に到着。水量比(1:1)どちらに行こうか
迷った挙句、赤沢を選択。一瞬ナメ床も出るが、おおむね癒し系の平凡な様相が続く。しばらく進むと6m滝が現れ、概ねここが魚留めになる。

癒し系の様相
赤沢/水晶沢出合から赤沢へ(カーソルあてて)
奥に魚留めとなる6m滝(カーソルあてて)

この先、890mに位置する三俣。ここは迷わず真ん中に進み、920m(1:1)は左。さらに935m(1:1)を左に入る。軽くシャワーとなる小滝を超えると廃道跡
が現れ、ここで沢がミグ90度に曲がったところに8m滝。これは問題なく上がれる。
解りにくいが890m三俣
935m(1:1)二俣を左へ(カーソルあてて)
8m滝

ここからは源頭部の様相。急傾斜になりザレたところで右岸に上がって詰めると、昨日白水沢下降で使った廃道に出た。ここから城ヶ尾峠に上がり、尾根
を跨いで、基点に戻る。
最後の4m滝
ラストの詰め。
廃道に出て終了です。

P.S:大又川流域はフジモク沢側もバケモノ沢側も概ね平凡。渓相はバケモノ沢側の方が良い。変化に乏しい印象はぬぐえませんが、魚影はあるので、
   竿を持っていき宴会遡行とすれば楽しめるでしょう。テン場は至る所にあり、困ることはありません。ザイルは30m一本あれば問題無し。

大又沢遡行図(クリックして) 概念図(クリックして)


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