2015年5月1日 鈴鹿 宇賀川 蛇谷

メンバー:ひろた、他1名
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.4、0.5 靴:アクアステルス
地形図:竜ヶ岳
遡行図、概念図はこちら

あまり手広く遡行対象域を広げると収拾がつかなくなる思いから避けていた関西の沢。。。1枚の写真がきっかけで、ついにその扉を開くことに。。。当初単独でと思っていたが、
1昨年、打込谷ですれ違った大阪在住の河田さんがご一緒してくれることになり計画が具体化。さらに関東組からΣさんが参戦していただき、”GW関西沢ツアー”と銘打って、
日帰り×4本の沢をチョイスした。初日は関東組だけで鈴鹿 宇賀川 蛇谷を遡行することにした。


4/30 12:30自宅発→14:37安行(首都高)→15:32永田IC→16:48香川駅、18:10同発→(寒川北IC)→21:45伊勢湾岸自動車道 湾岸長島PA(仮眠)、
    5:22同発→6:00宇賀渓入口P着

6:35発→6:40入渓→7:15林道終点(再入渓)→7:55蛇谷出合→12:15 840m(2:1)二俣→13:10 1060m付近稜線登山道
→13:15竜ヶ岳山頂、13:20下山開始→14:20林道終点→14:55基点P着


4/30が休日なので、Σさんが仕事からの帰宅時間に合わせて神奈川県に向かう。ここまで車で来てしまえば、新東名で4時間足らずで鈴鹿まで来れる。
神奈川在住なら普通の土日で行けるじゃん!
さて、今回の宇賀川 蛇谷の基点は”宇賀渓”と言う観光地が基点となる。国道からこの門を潜ると有料駐車場しかないので、その門手前の国道沿い
50m手前の無料駐車場に車を停めた。この駐車場すぐ横に宇賀川本流が流れており、ここからすぐ入渓する。

出てくる堰堤を左岸で巻くと右岸から番犬に吠えられる。それもやけにシツコイ・・・。この先も堰堤が幾つか出てきそうな様相だったので、一つ二つ超え
た所で左岸の車道に上がった。そのまま林道を進み林道終点で入渓。すると左岸から枝沢。後日知ったが、”ホタガ谷”と言って、なんと日本100名谷に
入っているそうな・・・へぇぇぇ~
国道沿いの無料駐車場が基点
国道下から入渓(カーソルあてて)
林道終点から入渓。正面はホタガ谷(カーソルあてて)

本流は概ね平凡な様相。少し進むと6m滝。右から直登出来そうだったのでフリーで直登。Ⅲ- 振り返ると、滝下で二人組が来たが、追いついて来ない
ところを見ると沢登りでは無い様だ。 滝上は岩盤が発達してイイ感じ。ヌメリも少なくラバーソールなので、すごく快適。偶に出てくる小滝をこなしていくと
暗い様相になり蛇谷出合になる。本流は左直角に折れ”つばめ滝”と名付けられた見事な8m滝が掛かっているので間違う事は無いだろう。。
6m滝は右から快適に直登
宇賀川本流の小滝を快適に(カーソルあてて)
右:蛇谷、左:本流のツバメ滝(カーソルあてて)

蛇谷にかかる4mCSを超えると12m滝が立ちはだかる。よく見ると右壁に残置ボルトが打ってあるが、右から水流に向かって伸びるバンドにルートを
見出す。そのまま水流に出れれば良いが、バンドの先端まで進み覗いてみるが、どうも悪いので、ここでザイルを出し、1.5m程戻った所にある凹角に
上がる。そこから落ち口に向かってトラバースを掛け、最後に1mを登れば終了。Ⅲ+

蛇谷最初の4mCSは快適
12m滝(カーソルあてて)
斜上バンドから取りつく(カーソルあてて)

12m滝上の4mを左からこえると10m滝。左岸に『五階滝』と言う案内板が立っていた。この滝は階段状で何ら問題なくノーザイルで水流右を登って行ける
が、新しいボルトまでご丁寧に打ってあった。。。この上にある8m滝は癒し系。この先でゴルジュに入っていく。魚影があるので竿を出してみるもののヒット
せず。ゴルジュ内には難しい滝は無く、2条4m滝を超えるといったんゴルジュが終了。

五階滝10mは水流右から
美しい8m滝
ゴルジュの様相と2条4m(カーソルあてて)

ただ、すぐに7mトイ状滝が姿を現す。水流左に取りつくと見た目より簡単に登って行ける。すると間髪入れずに6mトイ状。これも水流左を快適に直登。
この先も小滝ながら滝は途切れる事なく続いていて非常に楽しい。。。さらに6mCSも快適だったが、次の3mCSが濡れないように登ろうとすると厄介。
ノッペリした右壁にツッパッった足でスタンスを作り、そこにΣさんが足を乗せて、ガバを掴み這い上がる。Σさんにカムを決めてもらい、自分はゴボウで
登った。
7m滝(カーソルあてて)
6mトイ状(カーソルあてて)
一番難しかった3mCS

小滝を超え、今度は4m倒木滝。滑った右のバンドをタワシで磨きながらじりじり進み、ハーケンを右壁に1枚打ってシュリンゲでA0して、倒木に手が届き
突破。Σさんにはお助け紐を出す。ここを超えるといったん落ち付いたようそうになり右岸炭焼き窯跡で休憩。。。

この先、再びゴルジュ風になり5m滝。左から取りついて上がる。ここから、沢は様相を徐々に変化させ平凡な様相になる。
4m倒木有(カーソルあてて)
5m滝は水流左
徐々に平凡な様相に(カーソルあてて)

4m滝を超え、散見される小滝を超えると、840mに位置する(2:1)二俣に到着。水流の多い左を選択。すこし進むと沢が左に折れるところに8m、3m、4m、
4m多条滝と滝が続く。どれも突破に問題はない。
4m滝
840mに位置する(2:1)二俣
8m滝と4m多条滝(カーソルあてて)

この先、また概ね平凡な様相。3m程度の小滝を超えると、沢は急に開け、竜ヶ岳が見えてくる。この変化は中央アルプスの中御所谷で急に千畳敷カール
に飛び出す・・・そこまで言うと極端だが、そんな感じに近い。すると965mに位置する(1:1)二俣。左に進路を取る。もうすでに源頭の様相。登山道が近く
なった所で沢床から離れる。笹藪だが膝程度の高さなので、藪漕ぎと言った感じでは無い。5分弱のトラバースで稜線登山道に出た。
3m滝を超えると開ける(カーソルあてて)
965m奥の二俣
明るい最後の詰め

竜ヶ岳山頂はすぐそこ。荷物をデポし往復する。 下りは、地形図には記載のない金山尾根につけられた登山道で下山。

竜ヶ岳山頂
帰路から竜ヶ岳を振り返る
新しく出来たみたいです(カーソルあてて)

P.S:蛇谷は直登可能な滝が続く楽しい沢でした。宇賀川本流も含め花崗岩も綺麗で、さらに源頭部は巻機山の様に開けお勧めの沢であることは間違いありません。
   ザイルは30m1本で十分。靴はラバーソールがお勧めです。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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