2015年5月10日 西上州 神流川 大神楽沢左俣→右俣下降
メンバー:ひろた、他1名
装備、ザイル8mm×30m 2本、カム#0.5、 靴:アクアステルス
地形図:浜平
GWの関西ツアーを終え、オーケストラの演奏会も翌週に控えていたため、軽めの沢として神流川流域 大神楽沢を狙う。神流川流域は初。大神楽沢は左俣/右俣があるが、
左俣を遡行し右俣下降で計画。今回はfacebookでご友人の、沢登りで有名な某山岳会所属のNaoさんに声をかけ、お付き合いしてもらった。 18:05自宅発→18:40小金井→20:00太田桐生IC→20:42下仁田IC→21:03道の駅「なんもく」、5:48諏訪山登山口P
6:35基点P発→6:40入渓→7:27二俣(途中焚火休憩)→10:10 25m大滝下→12:05諏訪山山頂、12:30下降開始→13:00沢形に入る →15:45二俣→16:25基点P着
栃木から、神流川へはアプローチに難があるように思われたが、南牧村から国道299号線をつなぐ県道45号線の湯ノ沢トンネルのおかげで、下仁田ICから神流川上流部へのアクセスが非常に便利になっている。基点となる浜平にある“諏訪山登山口“を目指しクルマを進める。大神楽沢出合に、“諏訪山
登山口“があり、広い駐車場に車を停める。Softbank携帯ではここは圏外。トイレなし。 諏訪山登山口から歩き始め、登山道が大神楽沢を横断するところから入渓。少し進むと、堰堤が1つ現れ左岸巻き。堰堤上は伏流になっているが、 すぐに水が現れホッとする。5月上旬だが、この辺りでは新緑終わり、葉が生い茂っていた。
渓相は概ね平凡だが、岩盤が発達しているところもあり、そう悪くは無い。ただ、魚影は全く持って見ない。暫く進むと。顕著な二俣。水量比(3:1)。どうも ここが左俣/右俣の分岐らしい。左俣の方が水量が多いので、迷うことなく左俣に入る。
左岸の岩壁を見ながら左俣を進むに。沢が大きく右カーブし小滝を超えると右岸からガレ沢が入る。その先で3mトイ状滝。簡単なので、水線で超える。 続く5m滝は釜が意外に深いので釜を経つって滝を登る。Naoさんはフェルトソールだが、私はアクアステルスなので、滑ってムダに濡れる。タワシで磨いて 突破・・・。この先少しくと沢は左直角に折れ、幅狭ゴルジュになる。幸い淵も浅く通過に問題無し。 幅狭ゴルジュの先には4m滝。傾斜も緩く簡単に超えられた。幅狭ゴルジュはここですぐに終了、3mナメ、3mトイ状と小滝を快適にクリヤーしていく。
ここから先は大岩が転がる様相に変化。3段の小滝を超えると910mで右岸から枝沢が入る。水量比は(2:3)。*** 右の本流に入り、さらに大岩帯を超えると急に平凡な様相に変化。ここで、左岸から奥に7~8mクラスの滝を擁した枝沢が入る。本流は倒木のある4m滝。
これも快適に登れる。この上で、岩潜りの小滝が見えるが、隙間が小さく、細身&空身でないと潜れず左から巻く(笑)。
ここから先も、平凡な様相から小滝が散見。一箇所4mハング滝があり、これは手が出ず左岸を小さく巻いた。すると、その先に今までの様相に似つか わしくない大滝が視界に入る。近づいて見ると、25mもある大滝だ。Naoさんの所属する山岳会のトップクライマーは登れるかも? と言っている・・・ そうだとすれば超スゴイ! 我々は引き下がって、左岸を高巻く。リッジを利用すると、滝を見ながら巻けるのでお勧め。小さく巻いたが、最後は10m懸垂で 滝上に出る。高巻きルートから、さらに滝上から見る限り、山登魂さんの記述を拝借すれば『人類にはムリ滝』にしか見えない。
いくと、1280mで完全水涸れ。夏場は多めに水を汲んで置いた方がよい。藪漕ぎ無しで上がれるが詰めは長い。稜線に出たと思ったら諏訪山の山頂は すぐそこだった。 諏訪山は展望はない。時間は12時過ぎ。登山道で降りれば2時間程度で戻れるらしいが、予定通り右俣を下降する。山頂から北西に伸びる尾根を進む
尾根は途中二つに分かれるので注意。。。懸垂の必要性は感じない程度の急斜面を降りていくと丁度沢型が終了するくらいの所に出た。平凡な様相を 下降すると1200m付近で水が流れ始める。1130mで左岸から枝沢。水量比は(1:1)。
ここから先は両岸の側壁が切り立つ大ゴルジュとなる。両岸にザイルを掛けられる灌木は皆無。ハーケンは二人で7枚。30mザイル2本用意しているので まぁ何とかなるでしょう。3m滝はnaoさんにはシュリンゲを繋げて降りてもらって、自分は残置を嫌って、クライムダウン。次の4m滝はザイルを出してnao さんには懸垂で降りてもらったが、支点の倒木の状態が悪かったため、自分はココもクライムダウンで頑張る。が、この滝は脆くて、結構ヤバカッタ。。。 今回の沢の核心は、このクライムダウンと言ってもいい。ハーケンとシュリンゲ残置すれば、怖い思いはしなくても大丈夫でしょう。
悪いゴルジュはまだ続く。。。次に出てきた5m滝は大岩にダイレクトにザイルを掛け懸垂で降りる。この下で徐々に右岸側の壁が広がりを見せ、大ゴル ジュが終了。高度計見ると1035mを指していた。ここからは概ね平凡な様相が続く。
簡単な小滝を降りて行くと、5mヒョングリ滝。右の小尾根を上がって、大き目に巻いて降りる。この下で2条2m滝を降りると、ようやく左俣/右俣が出合う 二俣に到着。後は来た沢筋を戻り、堰堤手前で水が涸れた辺りで県道に上がる。基点駐車場はトンネルを潜ってすぐだ。
P.S:大神楽沢は左俣と右俣では様相が異なり、左俣は大滝が出てくるものの高巻きは用意で、それ以外はほぼ水線通しで遡行でき簡単な沢。
右俣は上部で大ゴルジュを形成しており、滝はせいぜい5m程度だが、高巻きは出来ず逃げ道が無い。左俣のみの遡行であれば、ザイルは 30m1本で十分。下りは諏訪山から2時間で基点に戻れる。右俣を下降する場合は、40m以上を持っていってもハーケン、シュリンゲを残置 しての懸垂下降を余儀なくされる可能性があるので注意。 |