2015年5月23日 五頭 折居川 南俣沢→三蔵沢下降

メンバー:ひろた、他1名
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.4、#0.5 靴:アクアステルス
地形図:出湯、天王
遡行図、概念図はこちら

昨年から行き始めた五頭。今年は雪解けが早いので、5月下旬に足を運んでみる。五頭山塊は西面を“表五頭”、東面を“裏五頭”と呼び、表五頭のほうが雪解けは早い。
今回はRURUさんにご同行いただき、表五頭では割りと地味な存在である折居川流域から南俣沢(みなまたさわ)を選択、さらに翌日、ひらっぺさんが加わり大荒川西小倉沢
の日帰り×2で計画してみた。


17:35自宅発→18:35片岡駅、18:52同発→18:55矢板IC→21:24阿賀野川SA、4:50同発→4:55安田IC→5:18折居川ゲー
5:45ゲート発→6:10南俣沢出合(竿だし遡行)→11:25核心ゴルジュ入口→13:12核心ゴルジュ終了→14:25(765m)左岸枝沢
→15:11稜線登山道→15:40山葵山(三蔵沢下降)→16:35南俣沢本流→17:50折居川本流合流→18:10ゲート着

磐越自動車道、安田ICから国道290号線を北上、折居川右岸林道に入るが国道からの入り口は非常に地味。。。以前は折居川から山葵山への登山道が
通じて いたが、今では廃道となっており、登山口すらないのが主な理由だ。折居集落を抜けるとフラットダート。フィットでも問題なく入って行けるが、比較
的手前 にゲートが設けられている(概念図参照)。ゲート手前に駐車スペースは3台程度。ここまで来るとさすがにsoftbank、auでは圏外。

ゲートから歩き出す。林道はまだクルマが走れる状態だが、それも700m程度まで。岩の沢を横断すると道は草で覆われるようになる。少し進んだ先で
折居川本流に掛かる堰堤上から入渓。本流筋のセイジョ沢と南俣沢の出合は想像以上に貧弱だ。水量比は(3:2)でセイジョ沢の方が多い。

折居川右岸林道ゲート手前基点P
岩ノ沢横断点
貧弱なセイジョ沢/南俣沢出合**

平凡な様相を進むと二つの堰堤があり、いずれも右から小さく巻いて上がる。沢床は平凡な様相が続くが両岸は潅木が生い茂り、テン場になりそうな場所
は少ない感じ。序盤から竿を出してみたが、釣師が多く入るのか、この辺りでは魚影は少ない。
暫く進むとようやく滝らしい滝となる5m滝が現れ、左から小さく巻くと続いて4m滝。ここには水流右にトラロープがぶら下がっていた。トラロープを利用せず
水流右登る。

南俣沢序盤の様相(カーソルあてて)
早速竿だし遡行(カーソルあてて)
最初の滝らしい滝となる5m滝

2条小滝を過ぎると左岸から今回下降に使う三蔵沢が入るが、竿を出していたのか気がつかなかった。ここからも小滝を交えた癒し系の様相が続く。ただ
、整地済みのテン場は見当たらなかった。何匹かイワナが釣れたものの、糸が絡まったりして、南俣沢の核心部入り口となる2段4m滝に着いたときは、
すでに11時半前・・・。2段4mは水流右側に残置ハーケンとシュリンゲがぶら下がっており、更にシュリンゲを足してA0で右壁を上がる。

2条小滝。この上で下降に使った三蔵沢が入る
この程度の小滝が散見(カーソルあてて)
核心部入口になる2段4m滝(カーソルあてて)

滝上は間髪入れずに2段10m滝。左から簡単に巻けそうだが、ザイルを引っ張って水流左から取りつき、途中からリッジに上がってクリヤー。  この先
ちょっとしたゴルジュを進むと右から9m滝が入る。直登は難しそうなので、左ルンゼを利用して小さく巻いた。巻いた直後に7m滝。釜が意外と深いので、
水流右に渡り登って行く。

2段10m滝(カーソルあてて)
9m滝は左ルンゼから小さく巻く
7m滝は右から直登

7m滝を上がると、またすぐに2段18m滝。左から逃げれるような感じもするが、下段は右にバンドが伸びているように見えるので、取りついてみる。泥壁
ルンゼを上がってバンドまで上がれれば、あとはスリップに注意すればよい。RURUさんも泥壁ルンゼを上がってくれ、そこからは上からザイルを投げて
フォローする。 上段は手が出ず水流を横断し右岸から小さく巻いて上がった。


2段18m滝(カーソルあてるとルートが出ます)
右バンドに取りつく
上段は手が出ず右岸巻き

巻き終えると、またすぐ滝。8mはあろうか。水流左の壁を上がるが、最初の1歩が段差が高くショルダーで上がる。RURUさんには上からシュリンゲをつな
いで、上がってきてもらう。これで南俣沢の核心部は終了。一転穏やかな様相になる。ここで焚火休憩。
ここまでくれば、何処の左岸枝沢を詰めても登山道に上がれるので、時間を見て何処まで詰めるかを検討すればよい。我々は670mに位置する(3:1)の
左岸枝沢は見送り、(4:1)で出合う765m左岸枝沢でエスケープした。


核心部最後の8m滝(カーソルあてて)
核心部が終了し穏やかな様相に
765m左岸枝沢でエスケープ(カーソルあてて))

枝沢に入ると雪渓が現れる。全て上を通過。途中、水が滴る程度であるが、20mナメが出てきて、水流右を潅木を掴みながら小さく巻いて上がった。 
稜線登山道到着は15時過ぎ。大荒川側に下山できれば何の問題も無いが、折居川に下りるとなると、山葵山から折居川へ伸びる廃道と聞く道の状態が
気になるところだ。 
北面の枝沢にはまだ雪渓が残る
20mナメ(右から小さく巻く)
稜線登山道を山葵山に向かう

20分程度歩いて山葵山に到着。山頂の標識横から道は伸びるが、30m程進むと、もう道は解らなくなる。せめて赤テープくらい残してもらえれば、沢屋が
歩くので状態は多少なりともキープできるのだが全く無い。。。尾根沿いの歩きやすい場所を選んで進み、三蔵沢へ下降する。
三蔵沢自体は大きな滝も無く、下流部で5~7m程度の懸垂下降を2回ほどやって南俣沢に出た。ただ、ここからが結構長く。1時間20分本流を下降して
18時前にようやく林道に到着。5月下旬なのでまだ明るく、急いで車に乗り込み、本日の焚き火&仮眠場所とする大荒川魚留滝駐車場に移動した。
山葵山からの廃道入口
三蔵沢の下降(カーソルあてて)
南俣沢/南俣沢出合

P.S:南俣沢は概ね癒し系の沢。核心部は巻いたりすることも出来るので、特に問題にはならないだろう。ただ、下降は登山道が廃道になっているのが難。
   三蔵沢の下降で良いのだが、南俣沢に出てからが長いので、車が2台あれば、大荒川側にクルマを1台デポすればかなり楽になるはず。沢中1泊で
   セイジョ沢を下降に使えば、さらに充実した遡行になるだろう。ザイルは今回のルートでは30m1本で足ります。全体通して整地済みテン場は見つけられ
   なかったが、整地すれば、核心部以外はなんとかなる所は見つかると思う。



遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


inserted by FC2 system