2015年3月28日 西上州 南牧川 渋沢川左俣

メンバー:ひろた単独、
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.5、#0.4 靴:アクアステルス
地形図:十石峠
遡行図、概念図はこちら

先週の碓氷川本流遡行で西上州の積雪がほぼ無い事が判明したため、同じ西上州の南牧川(ナンモクガワ)流域を狙う。南牧村のサイトを見ると流域中の滝が見所として
幾つか紹介しているが、林道が多く走っているため遡行対象の沢は少ない。今回、地形図を睨み北面の渋沢川左俣(仮名)を狙う。

18:30自宅発→18:57 R4(自治医大交差点)→19:40 R50→20:15太田桐生IC通過→20:52伊勢崎IC→21:15甘楽PA、5:28同発→5:35下仁田IC→6:15渋沢川林道基点P
6:40基点発→6:45入渓→6:55左俣/本流出合(竿だし遡行+焚火休憩)→13:35 855m付近林道横断点→15:15 1379mピーク着
→15:20下山開始→16:20 1273/1072m鞍部(砥山本谷源頭)→17:05砥山本谷林道横断点→17:35基点着

下仁田ICから県道93号線に入り、砥沢集落を目指す。県道が南牧川の右岸から左岸に渡ると目的地は近い。私の様にナビが付いていない車に乗って
る場合は、地形図の他に昭文社の地図も用意しておくと安心だろう。渋沢川入口には”本山の滝”と書かれた案内板が建てられているが、”本山の滝”は
隣の砥山本谷にある滝なので、お間違えなき様。。。渋沢川左岸林道は完全舗装。あまりよい駐車スペースは見つからないので、渋沢川を横断する橋
横に車を停めた(概念図参照)。 
渋沢川左岸林道を60m程度歩き、沢に降りれる所から入渓する。すぐ先に石積堰堤が現れ、右岸を小さく巻く。ここから少し進むと左俣/本流を分ける
二俣。水量比は(2:1)で本流では無く左俣の方が多い。今回、”渋沢川左俣” と記したが、沢名がちゃんと付けられているかもしれない。

県道93号にある目印と基点(カーソルあてて)
入渓点付近の堰堤
左俣/本流の二俣(左俣に入ります)

左俣に入ると、すぐに魚影が走るので、つい竿を出してしまう。そんなに魚影は多くないが早速15cm程度がヒット。ここはヤマメが主体の様だ。しばらくは釣りに適した様相が続く。途中、ミニ淵や2m程度の小滝が出てきたが、竿は片手で持ったまま超えた。。。一箇所深い釜を持った3m滝は流石に泳ぎ
たくないので左から小さく巻いた。この先5m滝が出てきて竿をしまうが。既に時間は9時40分を差している。5m滝は右から簡単に直登可能。
早速竿を出してしまう
ミニ淵と唯一巻いた3m滝(カーソルあてて)
5m滝

この滝を超えると、すぐ先にも滝が落ちているのが見える、近づいて見ると9m滝・・・高巻きは左岸だろうが、チョット戻っての大高巻きになりそう。近づい
て見ると、6m登れれば、傾斜は緩み何とかなりそう。今シーズンまだ直登と言えるような事をやっていないので、足慣らしに取りついてみる。滑りやすいの
で、タワシは必携。左手はホールドは皆無だが、右側の乾いた壁に安定したホールドが得られるのが救い。カムは決められる箇所は無いが、ハーケンは
打てそう。傾斜が緩んだところからは右手のホールドも無くなるので、スリップに注意。さすがに6m以上のフリーは緊張感が走る。水はやたら冷たく、水に
触れる左手はしびれる程だが、なんとかフリーで直登できた。Ⅲ+ 滝上は岩盤が発達した様相で小滝があり、良い感じ!
9m滝(カーソルあてて)
2m弱登った所から見上げる
9m滝上の様相

ここを抜けると、大岩が転がった様相の先に次の滝が見える。ここは3段6m滝。左岸の壁が威圧感を出して、さらに奥には大岩が引っかかっており、
岩潜りの滝になって居る。高巻きは右岸だろうが、楽しそうなのでここは直登したいところだ。 出だしは水流右だが、ノッペリ1枚岩をどう登るかがカギに
なりそう。右側の乾いた岩をうまく利用して両足ツッパリ気味にあがりなんとか1段目を上がった。2段目3段目は容易。このすぐ上の8m岩潜り滝は傾斜が
緩いので、片手にデジカメを持ってビデオ撮影しながら登る。 滝上も左岸の岩壁が残り、前方に見えた2段7mナメ滝は水流左から超えた。
3段6m滝(カーソルあてて)
8m岩潜り滝
2段7mナメは水流左から

このすぐ上にも、良い感じのナメ小滝があり、渋沢川の短いハイライトが終わる。ここで再び竿を出すと、またアタリが来る。。。ふと左岸に目をやると、
高い位置に林道のガードレールが見える。この林道は持ってきた地形図には無いが、昭文社の地図で掲載されている。 この先2m、2mの滝を超えると
堰堤が現れる、この先堰堤だらけかと思ったが、この一つだけ。。。焚火休憩の後、5m滝を超えると、林道横断点となる。
高度計読みで850m付近。
平凡な様相。左岸上方に林道発見(カーソルあてて)
5m滝
林道横断点

遡行して解ったことだが、この先、本流筋は概ね平凡な様相が続くので、ここで終了して基点に戻るのもアリかもしれない。林道横断点を過ぎてすぐ、顕著
な二俣、地形図を見ると860mで出合う左岸枝沢で、水量比は(3:2)。ここは水量の多い本流筋に進む。この少し先で今度は890mに位置する右岸枝沢。
水量比(1:2)。右岸枝沢には滝が掛かっていたので見に行くと10m多段滝で直登可能。本流に戻り遡行を続ける。
北面の沢だが雪はここまで全く無い。
雪を見たのは1000mでの岩陰が最初。

860mで出合う左岸枝沢
890m右岸枝沢に掛かる10m多段滝
1060m付近で雪はこの程度

石積みの小滝を超えると1100mに位置する(1:2)二俣。目指す1379mピークに向かう為、水量の少ない左を選択。この先、2条の小滝と若干氷が付いて
いる7mナメ滝を超えると沢は雪に覆われてくる。藪も濃くなってきた為、左岸小尾根に上がった。藪は薄い。。。地形図で登山道が記されている場所は
一応、うっすら草が刈られた感じはするものの、ほとんど歩かれていない様だ。すると山の反対側には送電線の巡視路と思われる地形図に無い車道が
通っていた。。。1379mピークは寂しいもので、小さな三角点があるのみ。夏場は展望もあまり得られないだろう。

1100mに位置する(1:2)二俣を左に入る
7mナメと最後の詰めの様相(カーソルあてて)
山の反対側に巡視路が伸びる

前半部で竿を出しすぎ、時間はすでに15時過ぎ・・・下山を急ぐ。尾根通しについた薄い踏跡をたどると先ほど見た巡視路に出る。巡視路を少し歩くと、
送電線の鉄塔が尾根にあるので、そこに向かって登り、そこから尾根通しで歩く。次の鉄塔のところで、巡視路に再び出るが、ここで、送電線に気を
取られてると、尾根から外れてしまうので注意。送電線は忘れて、1273mのピークに向かう。

1379mピーク付近の登山道は不明瞭。
巡視路を少し利用。尾根から離れないように
1273mピークへ伸びる尾根

問題はここからで、1273mから踏跡は完全に消失。さらにザイルを出したくなるくらいの急降下。まぁノーザイルで降りれたけど、靴がムダに傷んでしまう
感じ。。。それでも地形図にある登山道の通りに降りて、1273mと1072mの鞍部に出た 。ここには”たつま”と記された目印がある。意味は不明。。。
ここから砥山本谷沿いに道が付いているはずなのだが、やはり完全廃道。ただの沢の下降になる。元々登山道が付けられた沢なので、悪場は皆無。
ただ、林道に出るまで結構長い。。。17時過ぎてようやく林道に出た。この林道、完全舗装ではあるが4月20日まで冬季閉鎖。・・・が、すでに落石は多い。
開通時には整備が入るのか・・・?  ここからハイペースで歩き、基点に戻った。
1273/1072m鞍部にある”たつま”と記されている目印
砥山本谷を下降する(カーソルあてて)
林道横断点に到着(カーソルあてて)

P.S:渋沢川は特に遡行価値のある沢と言う感じでは無かったが、魚影はあるし、滝の直登も出来たので、オフシーズンには良いかもしれない。
   ただ、長丁場ではあるので、人数が多いときは林道横断点で引き返すのも良いだろう。テン場は900m付近まで随所にあるので、釣りをしながら
   のんびり1泊で宴会遡行も有りだと思う。ザイルは30m1本で十分。


遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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