2015年11月13、14日 会越 叶津川 木ノ根沢

メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×30m、 靴:フェルト
地形図:守門岳、只見
遡行図、概念図はこちら

全体的に標高の低い会越は晩秋でも沢登りを楽しめる山域の一つ。日帰りだときついけど・・・1泊なら余裕というコースならば晩秋向き、さらにチャリンコアプローチならさらに楽・・・
とうことで、単独遡行の晩秋向けとして11月はここに行くと昨年から決めていた木ノ根沢。。。現在国道289号線が工事中のため、静けさが保たれている叶津川流域だが、
平成30年代(もしかしたらオリンピックイヤー?)に国道が開通すると、多くの釣り人でにぎわってしまうかも・・・。。。静けさが保たれている内に遡行してみる。


17:25会社発→(食事)18:30矢板IC前通過→20:40只見駅、6:10同発→6:20叶津川R289ゲート手前P
6:45ゲート発→7:10八十里越入口にチャリデポ→7:25木ノ根沢橋(入渓点)→10:25 665m(左俣/右俣分岐)→15:00 855m付近行動終了

二日目
6:55出発→7:50県境尾根→8:25 1135mピーク→9:00田代平横登山道→9:45八十里越→12:00チャリデポP→12:20ゲート着


昨年、叶津川赤崩沢の遡行をしたので、ゲート等の位置は確認済み。今日は平日という事もあり、浅草岳登山口には誰も車を停めていなかった。この少
し先で建設中の国道にゲートが掛かる。今回はゲート手前スノーシェッド横に車を停めた。softbank携帯では圏外。水は浅草岳登山口で汲めるので、
ご参考まで。。。ここから木ノ根沢まで歩くと1時間以上掛かるが、今回はチャリを用意したので気分は楽。道は大方舗装されている。下山口となる八十
里越入口はこの国道から砂利道で降りる様に付けられており間違う事はないはず。ここにチャリをデポしてここから歩く事15分で入渓点の木ノ根橋
(橋に記載有)に到着。まぁ歩くより30分以上は早いだろう。
ゲートすぐ手前が基点
長ーい直線の先に・・・八十里越入口(カーソルあてて)
木ノ根沢上から

橋を渡った所から沢に降りる。序盤は平凡な様相が続く。概ね沢幅いっぱいに水が流れているので、テン場適地は少ない印象。魚影は1km以上歩くと
偶に現れる感じ。早速ナメコも発見! 紅葉はすでに終わっているが、朝日に照らされると”黄金色”というと大げさかもしれないが、両岸が美しい。
しばらく進むと、2段10m滝が現れる。傾斜も緩く、問題無くクリヤー。
沢床はゴーロ状が続きます
3mナメで出合う右岸枝沢
2段10m滝

2段滝上は、一瞬岩盤が発達した様相を見せるが、すぐにゴーロ状に戻る。しばらく進むと顕著な二俣。水量比は(1:2)。地形図で確認するとどうも665m
に位置する二俣
の様だ。ここで左俣/右俣に分かれる。ここを左俣に入った記録をWEBで見たが、左俣ならば日帰り遡行も十分可能だろう。今回は本流
筋の右俣に入る。するとすぐに4mナメ。今回はフェルトソールだったが水流右から登れた。
2段滝上で一瞬だけ1枚岩になる
665m(左俣/右俣出合)
右俣最初の4mナメ

滝上はナメ床。。。またゴーロ状に戻った先で2mナメが現れ、ここから両岸が立ってくる。夏なら何ら問題ないが、この時期は腰上まで濡らしたくない・・・
弱点を見つけて経つって進むと楽しい。途中深い釜を持った3m滝が現れ、どうにもならず左岸を小さく巻いた。滝上で左岸から顕著な枝沢どちらもナメ床
で出合う。地形図をみると695m左岸枝沢の様だ。
ここを本流の左に入る。
2mナメ両岸が切り立ってくる(カーソルあてて)
どうにもならず左岸を小さく巻いた3m滝)
695m(3:2)二俣

すると、ナメ床からゴーロ状になり、再びゴルジュ。先ほどよりも狭い。奥に7m滝(下からは下部5mしか見えない)が隠れており、この手前で足を滑らせて
ドボン!胸近くまで水に浸かってしまい あたふた・・・何とか這い上がって、7m滝は水流左から登る。この先魚影をピタリと見ないので、この滝が魚留めか
・・・?ここからナメ床が現れるが、大釜が現れ、左岸巻きを余儀なくされる。釜自体は小さく巻けるが、良い下降点が無く、ザイル出そうか迷ったが、
クライムダウン&滑り落ちですぐに沢床に復帰。しかし、また腰上までドップリ浸からないと突破出来ない淵が現れ、もう濡れていたし、いったん高巻くと
すぐに沢床に復帰出来なさそうなので、ダメ押しという事で釜に飛び込む。へそのちょっと上位までで、気分的にセーフと言った感じ・・・
最狭部先に7m滝(カーソルあてて)
どーにもならない深い釜・・・左岸巻き
諦めて釜に飛び込む

さらにゴルジュを進むと左岸から枝沢、覗くと3mCSが掛かっており、先ほど飛び込んだ釜を高巻くと、ここまでザイル出して懸垂しない限り沢床に降りれ
そうもない。ここを過ぎるとゴルジュは終了。5m滝、3m滝とクリヤーして、そろそろ幕営地探しの時間だが、なかなか絶好!という物件は無い。855m付近
で幕営という記録を見たので、とりあえず高度計読みでその高度まで上がってみると、右岸に草付台地を発見。でも絶好という物件からは程遠く、まぁ整
地すれば1人・2人なら何とかといった感じ。まぁ薪は豊富にあるし、時間も15時ジャスト。今日はここで行動終了とした
3mCS滝を持つ左岸枝沢
5m滝
855m付近右岸で行動終了(カーソルあてて)


二日目
当初、二日目の昼前後に雨が降りだす予報だったが、夜中の12時くらいに雨が降りだしてしまい。またまた不快な夜となってしまった。まぁ今回はシュラフ
カバーを持ってきたので、寒くは無かったのが救い。ただ、朝起きても雨は降っており、潰れ掛けたツェルトを頭と背中で押し広げ、ツェルト内でお湯だけ
沸かしてパンをかじっての朝食。う~ん焚火だけはしたかったんだけど。。。

荷物をまとめ歩き出すと、行動計読み875mで左岸に最終となるテン場適地を発見。こちらの方が自分が泊まった所よりいい物件かも・・・
ここからはゴーロ状を詰め上げていくだけ。雨も降っているせいか、水は県境尾根付近まで流れている。沢型が無くなるとすぐ県境尾根に到着。幅の広い
尾根で、新潟県側から風がゴーゴー吹きこんでくるので、若干福島県側で、南西方向に進み1135mピークを目指す。灌木と笹のミックス藪だが、それほど
密では無いので、苦労は少ない。
875m付近左岸最終テンバ
最後の詰め
1135mピーク付近の稜線

1135mピークから付近の尾根に立つと、天気が良ければ眼下に田代平が見えるはずだが、今日は完全ガスの中・・・。とりあえず南に進めば八十里越えの登山道にぶつかるので、躊躇なく急降下。途中沢形が現れ、これを利用すると30分程度で登山道にぶつかった。ここは数少ない登山道の国道(R289)
だ。大正時代まで越後の物資の輸送道として利用されていた様で、実際は八里くらいの長さらしいが、難ルートのためこう名付けられたらしい。道は明瞭。
分岐にある道標は壊れかけているが、道を間違う事は無いだろう。

県境となる八十里峠には標高を記した岩と、木ノ根茶屋跡と刻まれた石碑が立っている。それにしても、こんな山奥に茶屋があったとは・・・。。。

この先も道が崩壊したところにはちゃんと赤テープが付けられているので安心。長ーい道だが、当時の人々の苦労を知るには良い体験になるだろう。
ようやく自転車デポ地に到着♪ 今回は ”左カーブを曲がってクマ!!!” な~んてことはなく、無事基点Pに戻った。
田代平が見え、八十里越え登山道へ(カーソルあてて)
八十里峠(カーソルあてて)
八十里越入口に到着です。

P.S:木ノ根沢は癒し系の1.5日コース。敢えてチョイスするほどの内容でもないので、晩秋にお勧め。今回腰上まで濡らしてしまったが、
   懸垂含めた丁寧な高巻き をすれば腰を濡らす事はないでしょう。ザイルは20mで十分。テンバは比較的少ないので注意。
   靴はフェルトで行ったが、ラバーソールの方がへつりには良い かも。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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