2016年2月27日 房総 湊川高宕川本流→志組川下降

メンバー:ひろた、
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.5、 靴:フェルト
地形図:鬼泪山
概念図はこちら

春一番は先々週位に吹いたのだが、どうも、このところ週末に天気が悪かったり、気温が低かったりが続く。。。まぁ2月なんで房総の沢を一本行ってみることにした。
今回選択したのは高宕川(たかごがわ)。この沢はWEB記録も散見され、房総の中でも評価は高い。。。2月下旬という事で陽も伸びたので今回、一本南側に位置する
志組川(しくみがわ)を下降して最後尾根越えで基点に戻る周遊コースとしてみた。


3:20自宅発→4:15谷和原IC→5:26松が丘IC→6:00富津中央IC(途中休憩)→7:05高溝集落林道終点基点着
7:20基点発→7:30入渓→8:00急駟(きゅうし)滝→11:35稜線登山道→12:10高宕山山頂→12:25志組川下降開始
→14:15 95m林道横断点→14:35志組川右岸支流林道基点→15:05高宕川/志組川境界尾根(高宕川右俣下降)
→15:55急駟滝→16:10基点着


高宕川への基点は高溝集落になるが、道は非常に狭いので3ナンバー車でアプローチしない方が良いだろう。集落内には駐車スペースは無く、許可を
もらって道路脇に停めさせてもらったが、集落を過ぎて未舗装路になった先に壁をくり抜いた素掘りトンネル入口右側に唯一あった。

素掘りトンネルを抜けたところで入渓。林道はそのまま沢に繋がっており、ここで入渓しても良いだろう。入渓付近は幅広いナメ床となっており、房総の沢
にしては遡行感度は良い。
集落内に停めさせてもらう
手掘りトンネル手前に駐車スペースあり(カーソルあてて)
入渓点付近は幅広ナメ

少し進むと黒滝と名付けられた2m弱の滝が現れる。左側に階段が掘られているが、フリクションは利くのでこれを利用せずとも上がれる。この滝上で
北沢との出合になる。水量比は(1:4)で圧倒的だが、北沢は滝が幾つかあってそれなりに面白いそうだ。。。本流の幅広ナメを進むと、右俣と本流の分岐
になり本流側には急駟滝(きゅうしたき)と名付けられた房総特有の”川廻し”で出来た滝が掛かる。高さは15m程。右にロープが垂れているが、結構フリ
クションの利く滝で、残置ロープに頼らずフェルトソールで登って行けた。滝上は川廻しのトンネルとなっている。
黒滝(カーソルあてて)
北沢出合と北沢最初の滝(カーソルあてて)
急駟滝(カーソルあてて)

滝上もナメ床が続いている。途中取水口なのか人工物を発見・・・。。。ナメ床が埋ると、代わりに右岸、左岸の岩壁が楽しませてくれる。さらに水深の深い
所を注意深く見てみると、時折10cm弱の魚が群れをなして泳いでいる。房総の沢にイワナ・ヤマメは居ないので、ウグイ、オイカワ・・・と言った所か。。。
この先は滝も無く、随所に現れるナメを進んでいく

途中人工物有・・・
側壁も見事
水流方向に刻まれるナメ床

急駟滝以降はもう滝らしい滝は無かった。右岸、左岸から多くの枝沢が入るが、GPSを持っていない私も迷う所は無く。水流の多い方を忠実に選択すれば
良い。221mピークを回り込んだ辺りで水も枯れ、焚火休憩。水は終始、”飲むにはチョット・・・”と言う感じなので、用意していった方が良いかも。最後の
詰めで二俣になるが、右を選択。詰め上がった所で右に目を向けると登山道が見えた。後で解ったが、ここは315mピークに登る旧登山道。現在は315m
ピークの東側で巻くように明瞭な登山道が付けられている。315mピークは三角点はあるが展望は得られない。

上流部のナメ
焚火休憩
稜線の旧道と315mピーク(カーソルあてて)

ここから高宕山に向かう、一旦下ってから登るので一汗かいてしまう。途中ジーパン・運動靴で歩いている10名前後のガイド登山者を抜いて山頂に出る
とそこにも5、6人のグループがお弁当を広げていた。確かに360度展望の利く山だが、こう人が多いとは思わなかった。時間は12時過ぎ・・・。予定通り
志組川の下降へ向け移動する。志組川は稜線付近で扇形に沢筋を伸ばしているので、315mピークの南側に200mほど進んで下降すれば自動的に志組川
に降りれる。出だしがナメ床なのだが、すぐ埋ってしまう。。。ただ、高度170mまで下ると早くもナメ床が続くようになる。

展望の良い高宕山山頂
登山道脇から志組川に下降(カーソルあてて)
高度170m付近でナメ床が続くようになる

志組川のナメは高宕川本流よりも長く続くイメージで幅も広い。途中、岩の隙間から白い液体が流れ出している所を発見したがこれは硫黄臭はしないし、
これはいったい何なのだろう。

上流部の幅広ナメと小滝(カーソルあてて)
この白い液体は何?
長年の浸食で出来た見事な岩壁

歩きやすい幅広ナメを飽きるほど歩いていくと、ようやく林道の橋が現れた。結構高い所に掛かっている橋で、ここで下降を打ち切り左岸で橋に上がる。
上がってみると結構しっかりした道で、ここを志組集落に向かって歩いていく。今回は基点に戻るため、ここからもうひと歩きしなければならない。。。
志組川の右岸枝沢沿いに付けられている登山道を利用して、高宕川/志組川境界尾根を跨いで車に戻るルート予定だ(概念図参照)
林道を下って行くと、そこは登山道ではなく、明瞭な車道が付けられていた。”この先行き止まり”と記載されているが、どこまで進んでも車道は続いている
。結局上がったり下がったりで高度120mの所ま林道が続いており、その先登山道があるわけでも無く、100m程引き返して、沢筋で境界尾根を目指す。
(概念図参照)
林道が見えた所で志組川の下降終了する
志組川右岸支流沿いの道は車道だった
林道終点。沢筋から境界尾根をめざす(カーソルあてて)

ここから急ぎ足で10分ほどの登りで境界尾根に出ることが出来た。道らしい道は無く、適当な所で尾根を跨いで高宕川右俣に降りて行く。序盤ナメ床で
歩きやすかったが、途中岩がゴロゴロしていると事があり、チョイト面倒。ここを抜けると左岸側から顕著な枝沢が合流。少し進むと急駟滝の掛かる本流
と合流した。境界尾根から急ぎ足で50分。後は来た道を戻るだけ。15分ほど歩いて基点に戻る。
高宕川/志組川境界尾根
高宕川右俣を下降します
左から降りて、急駟滝へ(カーソルあてて)

P.S:高宕川も志組川もナメが多く、幅も広いので房総の沢にしてはお勧めかと思います。一度に欲張ったので行動時間が長く、初心者が居る場合は、車を2台用意するか、
  志組川を下らず、高宕山から北西尾根を歩いて適当な所で、高宕川右岸枝沢を利用して戻るのが良いでしょう。靴はフェルトがお勧め。


概念図(クリックして)


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