2016年4月3日 西上州 神流川 橋倉川本流→今泉沢下降
メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.5、 靴:アクアステルス
地形図:神ヶ原
今回、パートナーさんの急な体調不調もあり、計画していた丹沢方面を取りやめ、温めていた西上州の沢に。。。上信越、奥秩父と沢の本が出版されて来たなかで、この西上州を
取り上げる本は無く空白スポットとなっているが、近年になって少しづつ紹介されるようになってきた。今回取り上げる橋倉川は620m付近で 二つに分かれ、左俣/右俣と紹介されて いる記録があるが、左が橋倉川本流。右を今泉沢と呼ぶらしい。先人の記録では今泉沢は単調とあるため、橋倉川本流→ 今泉沢下降とすることにした。 15:52自宅発→18:00 R50/県道73交差点→18:10伊勢崎→18:40本庄児玉IC通過→19:45宮地グランドP、5:50同発→6:15橋倉集落着
6:35基点発→9:00スリットゴルジュ入口→10:15 928m二俣→11:20林道→11:45今泉橋、(小豆の滝往復)、12:50今泉橋から下降開始
→14:15基点P 神流川流域を遡行する場合、R462、R299沿いで、仮眠を取ることが多いと思うが、道の駅を利用すると、地元の走り屋が爆音を立てて占拠することが
あるので注意。今回R299とR462合流点ちょっと手前の宮地グランドの駐車場を利用した。トイレもあり、国道から若干離れているのでお勧め。携帯も (Softbank)使える。 ここから25分程度で基点となる橋倉集落。集落沿いには良い駐車スペースは無い。下山時に解った事だが、橋倉沢本流/今泉沢の出合付近に対岸に 降りる道が付けられており、この道を降りて行くと巨大堰堤横に駐車スペースがある。ちなみに橋倉集落でもsoftbank携帯が使えた。 民家の脇、小さな堰堤の上から入渓。すると、大きな堰堤が2連続で出てくるので右岸で小さく巻くが堰堤上から降りれず。懸垂下降で沢床に復帰する。
少し進むと、急に巨岩帯の様相。。。まぁ両岸は杉の植林帯なので突破に問題はない。岩の間から落ちる小滝は登れないものが多く。巨岩の弱点を縫っ て進んでいく。これを抜けると高さ5m位の石積み堰堤。どうも、これが最終堰堤の様だ。堰堤上も水量は少なくショボ沢かと思いきや、ここから先が楽しく なってくる。前衛の2m弱の小滝を上がると、岩壁に囲まれた3m滝。大釜を左から経つって直登。 3m滝上はゴルジュになっており、出口の4m滝は深い釜に阻まれ、腰上まで濡れないと右岸巻きを選択せざる得ない状況に・・・ショボ沢とバカには出来な
い。。。 滝上は癒し系の様相。魚影は小さいのが走るが数は少ない印象。時折みせる左岸岩壁が見事。
しばらく進むと、岩潜り4m滝が良いアクセントとなって現れる。この先沢床は概ね平凡だが徐々に両岸の岩壁は荒々しく切り立ってきて、一つの見どころ を形成。すると岩を切り裂くように流れる6m滝で始まるスリットゴルジュが現れる。側壁は両岸共に切立ち、簡単には高巻きを許さない感じだが、左岸に 1箇所ルンゼが岩間を割くように伸びており、ここが高巻きルートになるだろう。
ただ、幸いにも滝の傾斜は緩く水量も今日は比較的少ないため、見えている最奥の滝の様子が解りづらいが、行けるとこまで行ってみることにした。。。 スリットゴルジュ入口6m滝は水流左から直登。濡れた岩は滑りやすいので注意。すぐ上に5mトイ状も特に問題は無く登れたが、問題はスリットゴルジュ 出口に控える5m滝。滝に取り付ければ水流みぎが登れそうだが、釜が深く、ほぼ泳ぎ前提で、その先は頭からのシャワーを覚悟しなければならない。 右壁を1段上がった所からトラバースを試みるも、スタンスが足りず。ハーケンも打てず断念。ここは覚悟を決めて釜に入って取りつく。足は付いたが、胸 までドップリ。ここから水流右に逃げたかったが、良いスタンスが無く。まともに水流を浴びながら滝に這い上がる。這い上がってしまえば後は簡単で、 滝上に出れた。Ⅲ スリットゴルジュはここで終了するが、ゴルジュは続いており、円形劇場のような岩壁に囲まれ、そこに7m滝を落としている。左岸は1か所ルンゼが岩壁を 切り裂いており、スリットゴルジュを高巻くとここに出てくることになる。幸い7m滝も難しくなく直登可能。滝上で水流は右に屈曲、間髪入れずに5mトイ状滝 。これも快適に超えると沢床は180度折れ曲がり奥に深い釜を持った6m直瀑が現れる。この直瀑は直登不可能で右壁から小さく巻いて上がった。
巻き上がると、葉が完全に落ちた状況も加わり、明るいナメ床が現れ解放的な様相に一変する。ナメ床は長くは続かないが、平凡な様相になる928mに 位置する(1:1)二俣となる。右俣は12m滝が掛かり、左俣には5m滝。今回は今泉沢を下降するので、右俣に進む予定。12m滝もザイルを出して頑張れば 登れそう。単独なので、左俣の5mを登って右俣12m滝を巻き上がる。左俣は見える限りでは平凡な様相が続いていた。右俣も12m滝は平凡で林道が右岸に見えてくる。少し歩くと護岸工事されていたので遡行を終了し林道に上がった。
林道は完全舗装。なんと4/16に自動車ラリーがこの道で開かれるとの立て看板も見る。さらに住宅も見たのはビックリ! この林道を歩く事25分で今泉沢 に到着。当初、橋倉川左俣・右俣と思っていたのだが、橋に”今泉沢”と明記されていたことで沢名が解った次第・・・。。。この橋から10分程上流側に進む と”小豆の滝”なる銘うった滝があるらしいので観に行く。沢通しで15分ほど進むとそれは見えてきた!
25mくらいあろうか・・・なんか快適に登れそうだったので折角だし登ってみる。最下段は水流右から階段状を直登中段から上段に掛けては2,3ラインが あるが、安全を期して一番簡単な水流左の乾いたところを上がる。落ち口直下、残り3mを残すと岩も濡れて&高さもあり緊張。ラストはガバが無い状態で ツッパリで水流を跨ぎ神頼みで上がれた。。。Ⅲ+ これより上には上がらず、左岸側から懸垂を1回交え小豆の滝を下降。そのまま遊歩道で林道まで戻り、今泉沢の下降を始める。。。今泉沢は地形図を 観るとゴルジュマークがあるが、橋倉沢本流で見た様な岩壁はほぼ皆無で、ほぼ平凡な様相が続く。魚影は意外と多く、釣りをするならこっちの沢の方が 良いだろう。最後10m多段トイ状を左岸側から下ると河原状になり巨大堰堤を持って下降を終了する。車を停めた所までは5分程度で到着できた。
P.S:橋倉川は短い区間に手ごろな滝を擁し、日帰りの沢として十分楽しめる内容でした。この時期だと南面で葉も茂ってないので明るい様相でお勧めです。
林道利用で下降は今泉沢を利用すると短時間で下降できるのでお勧め。。。ザイルはスリットゴルジュを巻くか突破するかで変わりますが、突破なら30m 一本で足りると思います。濡れている所はかなり滑りますが靴はラバーソール+タワシmustが良いでしょう。 |