2016年4月16日 西上州 神流川流域 野栗沢川 所ノ沢

メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×30m、 靴:アクアステルス
地形図:両神山
遡行図、概念図はこちら

3週連続で神流川流域を狙う。神流川流域は結構多くの沢を抱えているのだが、林道が随所に通っているので地形図を見ながら「ここなら楽しめるんじゃないか?」と
遡行対象沢を見つけるところから始まる。。。そうした中、今回は野栗沢川所ノ沢(しょのさわ)を選択。ここは山登魂の方々が遡行されたようで、そう難しくは無いらしい。
西上州の沢として是非、押さえておきたいと思い、早速行ってみることにした。

17:50自宅発→20:05伊勢崎IC横→20:45本庄児玉→21:37宮地グランド、5:45同発→6:05所ノ沢橋
6:20基点発→10:50 910m(2:1)→12:30 1070m(1:1)→13:30主稜線-大ナゲシ間尾根→14:00大ナゲシ→14:45赤岩峠→16:00基点P

前夜、仮眠をとった宮地グランド (トイレ完備、softbank使える)から野栗沢川へ向かう。野栗沢川沿いの林道は全舗装。野栗集落を過ぎると携帯が圏外になる。林道が右岸から左岸に渡る橋に所ノ沢橋の記載があるので良い目印になった。少し先で林道に広めの路側帯があるので、ここに車を停める。
所ノ沢沿いには林道が伸びるが適当な所で入渓。。。小滝を超えると、堰堤が現れたがスリット堰堤で巻き上がらずに済む。林道はここまでで、そこから
左岸に作業道が伸びているようだ。すると奥にもう一つ堰堤があり、右岸で小さく巻いて上がった。堰堤はここまで。。。
広い路側帯に駐車
ガードレール切れ目から入渓(カーソルあてて)
最終堰堤を右岸で巻く

堰堤上少し進むと、右岸からワサビ田跡をもった枝沢を見る。西上州では珍しい・・・。すると本流は大釜をたたえクランク状に沢床を延ばす。岩はとて
も滑りやすく。クランク状先に3mナメ状が掛かっているのだが直登出来ず。左の乾いた壁で上がった。この辺りは、2~3m程度の小滝が散見する程度の
平凡な内容だが。渓相は割とよい。偶に魚影もみるが、この沢は全面禁漁になっているようだ。今日は結構寒いので早速焚火休憩。。。
ワサビ田がある右岸枝沢
大釜を湛えクランク状に(カーソルあてて)
2~3m程度の小滝が散見(カーソルあてて)

遡行を続けると、すぐに淵を持ったゴルジュが現れる。右岸から簡単に巻けるが腰上まで水に浸かって進んでいく。出口に立ちはだかる4mCS滝も腰ま
で水に浸かって右を経つって進むが、とにかく足元が滑って、釜から上がれない。頭からも飛沫が掛かる状況の中、敗退・・・。水から上がれれば、右端か
ら上がって行けそうだ。この先、3段5m滝を超えると行く手を阻むかのような大釜を持った5m滝が現れる。幸い水流左は簡単そうだったので助かる。
ゴルジュと敗退した出口の4m滝(カーソルあてて)
3段5m滝
大釜をもった5m滝

5m滝上はゴルジュ。小ナメを上がると、所ノ沢ハイライトとなる2段18m滝が現れる。下段8mは深い釜を有しており傾斜も強く取り付けず、右岸を巻いた。
簡単に巻けるが、沢床に降りるところは注意が必要。初級者はザイルで確保した方が良いかも。上段は傾斜が緩いので、若干傾斜が強い水流左から
直登を試みるが、上部、あと1,2歩が岩が乾いているにも関わらずグリップが今一つで、ドフリーで行くにはチョットリスクが高いと判断・・・一旦戻る。
右側は傾斜が緩いが、水流近くはやはり悪く、どんどん水流から離れ、直登とは言い難いラインで超えた。

2段18m滝(カーソルあてて)
2段18m滝上段(カーソルあてて)
左はあと1,2歩が渋い

2段滝上は、石積み3m。一見、何処からでも登れそうだが、弱点は少なく右端から登った。これでゴルジュは終了。。。振り返って見上げると、右岸は
50m以上の崖となっていた。。。ゴルジュを抜けると平凡な様相が続く。右岸から二本の枝沢が入り、その先で顕著な二俣。地形図を観ると910m(2:1)の
二俣。ここを水量の多い左に入る。
石積み3mと右岸の崖(クリックして)
癒し系の平凡な様相が続く
910m(2:1)二俣

ここからも平凡な様相がながく続く。すると990mに位置する(1:1)二俣。左俣には滝が見えている。ここを左に入ると滝の大きさは7m。水流右から滑る
岩を磨きながら慎重に直登。滝上は短いがナメ床になっている。これが終わると、倒木が若干うるさい区間を抜け、右岸から4m滝で出合う1070mに位置
する(1:1)二俣
。ここを左に入ってみた。
990m(1:1)二俣を左に入る
7m滝は水流左を直登するとナメ床(カーソルあてて)
ナメ床が現れる

4m滝上は一瞬ナメ床になるが、すぐに平凡な様相となってしまう。この少し先でナメ状の流れを見せるが、断続的に伏流になり、最後1360m付近に位置
する二俣を左を選択し詰め上げると、藪漕ぎ無しで主稜線から大ナゲシを繋げる尾根に出た。
4m滝上は一瞬ナメ床
源頭部の様相から断続的に伏流(カーソルあてて)
1360mの二俣を左に入って詰め上げる

折角なので、大ナゲシに登ってみる。直下の岩場にはロープなどが付けられているが、かなり立っている。ピークに到着すると、南陵側から人の声が聞こ
えてくる。どこぞの山岳会が悪沢から大ナゲシに向かって詰め上げているのだろうか・・・?、声は割と近くから聞こえたが最後が難しいのか、なかなか上
がってこないので、お先にピークを後にさせていただく。。。

主稜線の道は概ね明瞭。赤岩岳の側壁を見ながら赤岩峠へ向かう。赤岩峠からの道は、雨量計跡と書かれた立板から地形図とは若干異なって付けられている。沢筋に降りて行くと若干不明瞭な箇所もあるがテープは頻繁につけられているので問題ない。赤岩峠から1時間15分で基点に戻ることが出来た。
主稜線から見る大ナゲシとそのピーク(カーソルあてて)
大ナゲシから赤岩岳遠望
主稜線の分岐と赤岩峠(カーソルあてて)

P.S:所ノ沢は,910m以降、平凡な様相が長い感じではあったが、途中のゴルジュは割と楽しい。難しい滝はないので、ザイル確保すれば初級者も楽しめるはず。
   帰りがけ大ナゲシに登ってみるのも良いでしょう。岩は結構滑りやすいのですが、フリクション勝負の場所も多いのでラバーソール+タワシがお勧め。
   ザイル30m1本で足ります。コースタイムはスローペースなので初級者交えた3~4人パーティーでもこのくらいのコースタイムで行けると思います。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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