2016年5月2日 台高 蓮川 唐谷川
メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×40m、カム#0.4、#0.5 靴:アクアステルス
地形図:七日市
GW、蓮川(はちすがわ)集中の最終日、今日は唐谷川に行ってみる。蓮ダムの下流側、1309mの迷岳に詰め上げる北面の沢で三つの大滝を擁する関西では非常にメジャーな沢の
一つらしい。この三つの滝の中には登れるのもあるらしいが何処まで楽しめるのだろうか。。。 6:20基点P発→7:45一ノ滝下→10:00 595m二俣→11:45登山道横断点→12:00 794m奥ノ二俣→13:35 迷岳、13:55下山開始(尾根ルート)
→15:30基点P着 唐谷橋発15:50→飯高駅(温泉)発17:35→18:30松阪IC→20:30岡崎SA→22:15清水PA、0:00同発→2:35五霞IC→3:25自宅着 唐谷川の基点は、ホテルスメール近くの唐谷橋。橋の横に広い無料駐車場がある。トイレは無いが携帯はすべて繋がる場所だ。道路を挟んで迷岳への
登山道が伸び、ここを少し歩いて、沢がクランク状に曲がり終えた場所付近から沢床に降りる。平凡な様相を進むと釜を持った2m滝を左から上がる。
さらに進むと、巨大釜をもった4m滝・・・。唐谷川はこのような大釜を持った小滝が非常に多い。左から巻いて滝に取りつくと残置ハーケンが打ってあった が利用せず登って行ける。この先は岩盤が発達してきてナメや大釜を持った小滝が出てくる。水も綺麗で渓相は非常に良い。しばらく進むと大岩がが詰ま ったゴルジュになる。出口には4m滝が掛かっていたが左から簡単に上がれた。
この先、岩間4m滝を上がると一ノ滝が見えてくる。2段滝で下段は20mトイ状。水線沿い直登はムリで左の草付で小さく巻く。落ち口付近い近づいてくると 草も無くなり、外傾しているので四つん這いになって這い上がる。1歩滑ったらアウトなので、スタンスをタワシで磨きながら慎重に上がって行く。フリーソロ だと割と緊張させられる。ここから上段を見上げると40mの見事な滝・・・。なんとか下段落ち口の岩に手が届き上がろうとしたら上段と下段の間には深い 釜があり、滝の飛沫が飛ぶ中、安心して立てるスペースすらない。ビビッて左の壁を2m上がると、こちらからでは上段の滝に取りつく事は出来ず機会を失 ってしまった・・・。一応ラインを確認すると右から取りついて20m程登って水流を横断。水流左の細かいホールド・スタンスを拾って上がって行く感じだが、 フリーソロで登る滝では無い。上からトップロープで試登してみたかったが、車の中にユマールを置いてきてしまったのは悔やまれる。
仕方なく右岸で小巻くが、2段目落ち口上に抜けるところ1.5m区間に安定したスタンスが無く&灌木も無い。強引なトラバースはリスキーなので長めのシュリ ンゲでセルフを取りトラバース先の灌木に向かってシュリンゲを投げて巻き付ける。結構渋かった。。。一ノ滝は多くの記録で高巻いていると書かれてあっ たが、もっと大きく高巻いているのだろうか???
一ノ滝上は岩盤の発達したちょっとしたゴルジュ。出口に8mネジレ滝があり水流右を敢えて直登したが若干渋め。巨岩5m滝は右のルンゼから上がる。 ここを上がると徐々に沢の様相がおとなしくなってくる。癒し系になった所で竿を出してみたらアマゴが釣れた!
すると、今度は二ノ滝が現れる。3段構成だが、最初の10m滝と2段目の12m滝は80mほど離れており距離があり、三つの滝の総称を”二ノ滝”といった方 が良いのかも。最下段の直登は難しく右から巻いた。続く2段目は右の草付で直上。3段目も右の苔が付いたところで上がるが、2段目よりやさしかった。
二ノ滝を超えて少し進むと595mに位置する二俣となる水量比は(2:3)で進行方向の右俣の方が多い。ちなみにココにはテン場は無い。ここで焚火休憩 した後、10分ほど進むと三ノ滝が見えてくる。2段50m圧巻の大滝で、ほぼ垂直に水を落としている。高巻きはルートを探ると、右岸40m程上がった所から 1段目落ち口に向かってルートが伸びているように見え、もしかしたら2段目だけでも登れるかもと思い、右岸壁の切れた所から巻き始める。一段目落ち口 の高さで滝に向かってトラバースしていくと、1段目落ち口に向かうルートがやはり存在していた。バンドと言えるものでは無いが、灌木や僅かなスタンスを 繋げて1段目落ち口横に出る。
しかしながら、灌木が切れ、滝本体の1段目上には出れず。たとえ出れたとしても2段目の直登は出来そうに無い事が解る。仕方なくこの位置から2段目を 高巻くルートを探る。。。1段上がって滝から離れる方向に延びるバンドを辿って行くと。1か所弱点があり、さらに5m程登って1段上のバンドに上がれた。 これを慎重に辿って行くと滝上ジャストに出れた。
三ノ滝上には3mヒョングリがあり、右から小さく巻いて超えると平凡な様相になり、ロープが沢を横断したポイントが出てくる。ここが登山道横断点となる ようだが、両岸に明瞭な道は無く、廃道なのだろうか? この先、2段7m滝や3m程度の小滝を超えていくと794mに位置する奥ノ二俣に到着する。水量比 は(2:3)で、迷岳に向かう右の方が多い。杉林の中に幕営可能な場所がある。魚影はここまでか。ここは右に入る。
ここからは平凡な様相が続く。845mに位置する(1:1)二俣は右を選択。4m滝を超え右岸に炭焼釜跡を見ると突如10mナメが現れビックリ。930mで右岸 枝沢が入る・・・。かと思ったら迷岳に直接詰め上げる沢筋は伏流になっていた。水流のある右岸枝沢は奥に滝まで掛けていたので、ここを左に入る
930mの位置から見えていた滝は7mトイ状。この先3m前後の小滝を越えていくと5mナメ滝が現れ、この滝を上がるとナメ床が長く続いていた。このナメ が終わると水枯れ。
さらに伸びる沢形を上がって行くと迷岳から延びる枝尾根に到着。ここから10分ほど上がって行くと迷岳山頂に到着した。4日間の計画の無事達成の喜び と、関西まで足を延ばして、これから帰るのか・・・という”何やってるんだ感”が入り混じった妙な感覚に・・・。。。。。。 下りはあくまで登山道なのだが膝に悪そうな急傾斜。沢を横断した登山道は廃道では無い様だが、このまま尾根ルートで降りて行く。走りはしなかったが 山頂から1時間半強で基点に戻れた。温泉は道の駅『飯高駅』の温泉に入る。多くの浴槽があり、貸タオル付で640円。
P.S:唐谷川は内容充実のお勧め沢です。一ノ滝、二ノ滝を登り、三ノ滝を絶妙な巻きで上がって行けばさらに充実するでしょう。ペースが遅くなったら、
三ノ滝終了後登山道横断点から右岸の唐谷川林道に出れるショートカットルートもあるので安心です。ザイルは一ノ滝上段も登るのなら45m以上 あった方が良いかもしれません。ここを巻くのなら30mで十分でしょう。靴はラバーソール+タワシの組み合わせがお勧めです。 |