2016年5月21日 男鹿山塊 塩原 箒川流域 赤川
メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.4、#0.5、 靴:アクアステルス
地形図:塩原、五十里湖
栃木県の沢というと奥日光か、那須と言ったイメージが強いが、ハンターマウンテンスキー場がある高原山周辺にもいくつか興味深い沢ある。地形図を観てみると
そのハンター横に”赤川”なる沢が流れているのを発見!早速ネット検索してみると幾つか遡行記録が出ており、スカ沢ではない事を確認。家から近いし、どんな感じか 早速行っててみることにした。 3:57自宅発→5:25ハンターマウンテン横終了点付近チャリデポ→5:54元湯基点P
6:10基点発→6:20入渓→6:57鎌研沢出合→10:05 20m大滝下→11:50 1058m(3:1)→16:10日塩有料道路、16:20チャリデポ地発
→16:55元湯基点P着 赤川を日帰り遡行する場合、基点と終了点が離れている為、車を2台用意するか、チャリを1台用意すると下山が楽になる。今回は、赤川本流が日塩有
料道路と横断する付近にチャリを1台デポする計画。ここには”カーブ38”というモミジ柄の看板が立っているので目印にすると良い。まぁGPSがあれば何ら問題 ないだろうが。。。日塩有料道路の料金徴収時間は8時~20時までなので、それまでに車かチャリをデポして料金所を出ていれば、車両1台分の通行料金で 済む。駐車スペースは赤沢横断点からハンターMT側に150m位進むと広い場所があるのでここにチャリをデポした。。。 ここから車で、基点となる元湯温泉に移動。道はすべて舗装路。ゲート手前に駐車スペースが4,5台分あるのでこちらも問題ないだろう。。。 しばらく林道を歩き最初の堰堤上から入渓する。水に温泉成分が混じっているのか、水が少し青味を帯びていた。
平凡な様相が続き、滝は出てこない。しばらく進むと立派な吊橋が現れる。遡行後、元湯の宿に聞いてみると、この吊橋まで両岸に遊歩道がつけられて
堰堤を超えると赤茶く染まった岩が目立ってくる。少し進むと初めての滝となる5m滝が出現。階段状で何ら問題なく登れる。滝上はナメ床だが赤茶に染
まった岩のナメの美しさは賛否両論があるかも。この先割と顕著な左岸枝沢が3m滝で入る。こちらの水の色は全く普通。
本流は左直角に曲がって大釜が連続、その奥に5m滝を掛けていた。コバルトブルー色の釜と赤く染まった岩のコントラストが美しい。。。ここは大釜を左
から経つって直登する。赤く染まった岩はそれほど滑らない印象。 この先、両岸が切り立ってくると正面にハイライトの20m滝が登場! この滝もコバルト ブルーの大釜を持っており美しい♪ ただ、完全な直瀑で直登はムリ。左岸で高巻くが、足元が緩いので踏抜き・スリップには要注意。中途半端にトラロー プが付けられていたが足元は脆そうだし、トラロープ自体も怪しいのでこれは使わなかった。左岸岩壁にぶつかる所まで上がってトラバースして滝の真横 の壁にぶつかったら少し降りて弱点から滝上に出る。
大滝上はナメ滝が散見。右岸から10m滝で入る枝沢が入ると1025mに位置する二俣。水量比は(1:4)で圧倒的に右の方が多く岩が赤く染まっているのも右の本流側だ!ここで焚火休憩して、右の本流筋に入る。この先もナメ床が頻繁に表れる。すると今度は1058mに位置する左岸枝沢。水量比(3:1)で、
ここも水量の多い本流左の方が岩が赤い。この左岸枝沢には8m滝が掛かっている。
本流に戻って少し行くと9m滝が掛かっていた。水流左から登れそうな気もするが、丁度滝上の良い所に灌木が見えている。今日はユマール持ってきた
ので、一旦左岸を巻いて上がってから、トップロープで試登してみることに・・・。灌木に支点を取り懸垂下降。ユマールを取り付けて水流左に取りつく。 下から見て難しいと思えた所は左手側にガバが取れ突破。途中、つま先しか掛からないスタンスがあるが安定しておりヌメリも少なくⅣと言った所だろう。 10m滝上少し行くと、3m滝?と思ったら沢床より高い所から水を落としている不思議な光景を見る。近づいて見ると、なんとここから大量の温泉(と言っても 25度以下だが。。。)が湧きだしていた。岩の赤茶色はここが起点となっていた。。。
ここから先の色彩は完全に通常の沢の色彩に。。。平凡な様相を進むと、右から10m滝。左岸を巻いて登ると、落ち口横の大木に残置シュリンゲと缶付
ここから大釜を持つ小滝を2つほど見てさらに進んでいくと深い釜を持った5mS字滝が現れる。もう終了点は近いと言うのに、この滝は泳がなければ取りカラビナが残置されていた。この滝を懸垂した物と思われるが、ダイレクトにザイル掛ければ良いじゃん・・・と思うのだが。。。缶付カラビナはいただく事にした。 この先は3mスダレ状、3段小ナメ滝と癒し系の様相になる。
付けず30m程戻って右岸を高巻いた。沢床に戻ってすぐ再び深い釜を持った5m滝が現れる。滝下から日塩有料道路が見え、これが最後の滝の様だ。 左岸から巻いたが、すぐ上に取水施設があり、右岸に階段が取り付けられているので最後の5m滝は右岸で巻いた方が簡単かも。。。階段を上がって 有料道路に出る。。。 水量はまだまだ豊富に流れているので時間があれば、有料道路より上流部も遡行してみるつもりだったが、のんびり遡行をしてしまったため時間は16時。 おとなしく遡行終了とした。
ここから歩いて1分でチャリデポ地。爽快に下って行くつもりだったが、走り出してすぐ雨が降りだしてしまう。。。途中、料金所のオジサンに「ちょっと待てば雨 やむよ!」と言われたが、5分経ってもやまないし、濡れる前提の格好なので雨の中再びチャリを進める。基点Pまですべて下りだったら楽なのだが、新湯か ら元湯を繋ぐ道は全舗装ながら少し登りになる。また元湯から基点Pまで九十九折区間は短いながらも急な登り・・・。。。とは言っても30分くらいで基点に もどれた。 P.S:赤川は序盤は平凡なものの、日帰りの沢として十分楽しめる内容をもった沢でした。紅葉時期はもっと綺麗かもしれません。下山に難があるため、
車を2台用意するか、チャリを用意した方がよいでしょう。ザイルは30m1本で十分。竿を出したり、焚き火をしなければ、サクサク抜けられると思います。 温泉は入りませんでしたが、元湯には黒い色をした温泉があり、折角首都圏から足を運ぶのでしたら、入ってみると良いかも・・・! |