2016年10月7日 秋田駒ヶ岳 竜川 小柳沢

メンバー:ひろた単独
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.4、0.5 靴:イドログリップ
地形図:国見温泉、秋田駒ヶ岳
遡行図、概念図はこちら

世間は3連休。しかし今週も・・・、また今週も天気が不安定。。。いや、天気予報からして不安定。もはや、北東北~から中央アルプスまで案を立てておかなければ
どこにも行けなくなりそうな感じだ。。。結局、天気が一番持ちそうな北東北の小柳沢に行ってみる事にした。北東北では有名な癒し系の沢で以前から温めていた沢だ。
WEBでも記録が多い。秋田駒ヶ岳周辺も歩いた事がないので、丁度いい機会と考える。
当初、ノンビリ沢中1泊で計画していたのだが、直前になって翌日の雨の降りだし時間がどんどん早まる予報に変化したため、日帰りで抜ける事にした。


16:40会社発→18:20白河IC→21:38築波SA、4:35同発→4:52盛岡IC→5:30国見温泉基点P着
5:53国見温泉発(チャリ移動)→6:30チャリデポ地→6:50最終堰堤上入渓→10:25 920mテン場適地→13:05 1220m右岸枝沢出合
→14:00稜線登山道→14:10湯森山→15:00横岳→16:10国見温泉基点P着


今週から始まった東北観光フリーパスを利用。通常、白河→盛岡まで深夜割引でも高速代が片道5220円掛かるが、これを利用すると往復7500円で済む
ので、利用しない手は無い。移動中ガラ携で秋田駒ヶ岳の天気をチェックするが、やはり二日目は朝から雨予報となっていた。。。
国道46号線から側道に入り国見温泉を目指す。温泉宿の駐車場のすぐ下に登山者用の広い無料駐車場がありここを起点にした。(トイレあり、softbank携帯
は圏外)
。今日は、宿泊装備&食料も車に積んであるため、下山後、直帰では無く焚火して車中泊後帰宅とするため、宿泊装備を車に残し、チャリで小柳沢
に向かう。国見温泉から荒沢橋先の林道入り口までは概ね下りであることは地形図で確認済み。林道に入るとフラットダートになり,チョットした登りになる
が、辛いのはこのワンポイントだけ。40分弱の移動で林道が分岐する所(概念図参照)にチャリを停める。車道はどちらもまだ伸びているが、車で入ったとし
ても、これ以上先には車を入れない方が良いだろう。ここから林道を左に入り、林道終点後、踏跡に導かれるように進んで行くと丁度最終堰堤の上で入渓
出来た。
国見温泉駐車場に車を停める
林道の二俣にチャリを停める
林道末端から踏跡に入り最終遠て上に(カーソルあてて)

沢は平凡な様相だが、河原は少なく歩きにくい。途中ブナハリをGET! しばらく進んで右岸大ガレを見ると大岩帯に入る。少し進むと初めての滝となる
2条5m滝。右から簡単に越える。ここで大岩帯は終了。すると釜を持った8m滝。水流右端から登る。
右岸大ガレの先から大岩帯(カーソルあてて)
大岩帯出口の2条5m滝
8m滝

ここから少し行くと6m幅広滝。夏ならいろいろルートが取れそうだが、左の細い水流沿いで上がる。さらに少し行くと、先ほど見た8mと同じような6m滝
現れる。ここは釜を回り込んで右側から超える。さらにこの上に2段7m滝。。。この辺りが小柳沢のハイライトだ。
6m幅広滝
6m滝
2段7m滝

この先、ゴーロ状から河原状に変化し、右岸に幾つものパーティを向かい入れたであろう絶好のテン場適地を発見する。ここがWEBの記録で数多く記載
されている920mテン場適地の様だ。
ここを見送り、インゼルを過ぎると小柳沢最大の12m滝が現れる。この滝は水流右端から快適直登出来た。(途中残置ハーケン有) 滝上には小滝があり、
この上左岸も整地すればテン場になりそうな台地がある。
河原状になると右岸に絶好のテン場(カーソルあてて)
12m滝
12m滝上の小滝

この先、小滝の3連瀑。最後の3m滝を上がると1010mで出合う左岸枝。魚影はここまでと思った方が良いだろう。この先、右岸枝沢?と思わせるイン
ゼルが現れる。本流筋の右側には直登不可能な6m滝を掛けていたので、左側の沢筋で進む。さらに出てくるインゼルをパスすると、水を空中に飛ばす
滝が視界に入る。近づいて見ると門な様な入口の先に9m程の高さで水を落としていた。「大高巻きか・・・」と思ったが”門”を抜け釜を右から回り込むと滝の
裏側から右岸に横断小さく高巻く事が出来た。
小滝3連瀑上に1010m左岸枝沢(カーソルあてて)
右岸枝沢を思わせるインゼルと6m滝(カーソルあてて)
9m裏見滝(カーソルあてて)

滝上に上がると、癒し系のナメ滝。ただ、ナメ床は散見されるのみで長くは続かない。インゼルを交えた沢床を進んでいくと高度計読み1210m左岸に幕営
可能な場所がある。二日目の行動時間を短くしたければ、ここまで来ておけば安心だろう。
癒し系の小ナメ滝が現れます
明るい開放的な様相へ
1210m付近左岸幕営可能地

ここを通り過ぎると右岸からボサ沢が入る。多くのWEB記録では本流筋を最後まで詰めると最後は藪との格闘になるらしく、1220mで出合う右岸枝沢に入
ると、詰めは草付で容易に登山道に出れるとの事。。。この貧弱なボサ沢がそれなのだろうか??? ”それにしてはいくらなんでも・・・”という感じ。さらに目印
として対象の右岸枝沢の反対の左岸には小さいガレがあり、それが目印・・・という記録も見た。このボサ沢の対岸にはそれが無い。。。もうちょっと先に
行ってみようと、15秒程本流を進むと左岸に目印となる小さなガレを発見! すると、その10m先に対象となる右岸枝沢が入っていた!水量比は(1:4)。
さすがに手前のボサ沢よりはしっかり水が流れている。
河原状になったら両岸に注意
目印の左岸の小さなガレ
10m先に1220m右岸枝沢。ここを入る

”1220mで出合う右岸枝沢は出合いは貧弱だが、進んでいくとしっかりした沢筋になる・・・” なる記載を目にしたが、大方両岸からの笹が沢にせり出し、ウザい印象はぬ
ぐえない。若干の小滝を超えていくと、1330m付近で二俣・・・と思ったら右の沢筋がもう一本別れた三俣になる。ここは一番明るい沢筋の右沢を選択した
が、これが正解だった様だ。両岸の笹がせり出す沢筋をさらに進むと急に沢筋が開け草地が広がる!と思いきや、上方に登山者の姿を発見。 沢筋は左
直角に折れ曲ってまだ水を流していたが、沢形を離れこの草地を登山道めがけて30m程登り登山道に出た。

右岸枝沢の様相
1330m三俣を右に入る
最後は急に開ける!(カーソルあてて)

登山道に出て5分ほどで湯森山に到着!時間は14時過ぎ。ここから八合目小屋の方に下山できれば早いのだが、横岳経由で国見温泉を目指して遡行距
離同等の長さの登山道を歩かなくてはいけない・・・。幸い今日は終日好天に恵まれ、初めて間近に秋田駒ヶ岳の山容を拝むことが出来た! 横岳周辺
の登山道は風を遮るものが一切ないため、雨風強いときは辛いだろう。雷雨予想の時も要注意。。。長~い登山道を2時間ほど歩いて国見温泉に到着
20時までお風呂に入れる看板を見たが、一応確認取った方がよいだろう。

さて、時間は16時過ぎ。車で荒沢橋まで移動し、橋の下近くで焚火で夕食 車中泊したが夜はかなり冷え込んだ。夜中から激しい雨も降りだし、日帰り
にしてやはり正解だった様だ。早朝、デポしたチャリを回収して帰路に向かう。。。
湯森山から秋田駒
女岳と吹きさらしの登山道(カーソルあてて)
国見温泉に下山♪

P.S:小柳沢は車が2台あると1台を八合目小屋でデポする事でかなり下山が楽になります。特に雷雨の予報がある時は。八合目小屋に下山する計画の方が
   ベターです。車が1台しかないときは今回の様にチャリを用意しておくと良いでしょう。癒し系の沢ですが、滝も多くなく、平凡な区間も長いので、秋田駒ヶ岳
   を見たい!登りたい!と言うのでなければ、敢えて関東から出向く程でも無いかも。。。ザイルは沢慣れしたパーティーであれば補助ロープ程度でOKです。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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