2003年10月25日 東沢 鶏冠谷右俣

メンバー:単独
天気:曇り時々晴れ
装備:9mm×20m(初心者がいる場合は45mはあったほうが良い)
参考ガイド:東京周辺の沢


土日天気が良いという事だったが、台風の進路が微妙で行く沢を色々考えた末、10月下旬だと西沢渓谷辺りが紅葉も
見頃なので6月に行った鶏冠谷左俣の本流側になる右俣を遡行することにした

前夜アプローチ
18:39自宅発→(一般道)20:30JR太田駅前通過→21:07花園IC通過→22:23三峰神社入口(大同川)→22:53西沢渓谷駐車場着

コンビニは秩父を過ぎるとぐっと少なくなるので、秩父までに買い物を済ませておくと良いだろう。秩父の手前にスーパーがあり、
今回はそこで買い物をした。夜10時近いということもあり、全部半額!!! 携帯(Softbank)は荒川村にはいると繋がりにくくなるが、
西沢渓谷駐車場では繋がる。
さて、この時期に沢をやる人が気になる気温だが、秩父湖過ぎたところにある温度計で4℃を表示していた。西沢渓谷に着き、車の中で
夏用寝袋+薄手のスキーウエアで寝たがチョット寒かった。。。

当日
6:45西沢渓谷駐車場着出発→7:45鶏冠谷出合→8:53奥飯盛沢出合→9:46二俣→10:37 25m滝上→12:20 40m滝下
→13:24本流遡行終了枝沢に入る→13:42戸渡尾根稜線着13:56下降開始→(徳ちゃん新道)15:21西沢渓谷遊歩道→15:43駐車場着
16:00西沢渓谷駐車場着出発→17:24大滝温泉発→19:57JR太田駅前通過→21:33自宅着

少しでも暖かい方が良いと思い、少し遅めに出発。西沢渓谷の遊歩道を歩いていくと、ヘルメットを持った若い女性二人組みが歩いているではないか!

 「どちらに行かれるんですか?」と聞くと。釜ノ沢西俣との事。なんだよ、俺は鶏冠谷だよ。。。トホホと思いつつ、硬派な私は(荷物が軽い私は(^^)ヾ)
先に行かせてもらう。

さて、東沢と西沢の二俣にかかる大きな釣り橋をを渡った直後を右に入るのだが、ドーン!と『東沢立ち入り禁止』の看板が踏跡前に立ちはだかる。
なーんだ、入渓禁止なんだーと思ってしまいそうだ。
東沢の河原で入渓準備をしていると、先程の女性達が来た。聞いてみると、中央大学探検部に在籍されている現役女子大生らしい!

「下りは鶏冠尾根を下る予定なんですけどどうなんでしょう?」
と尋ねられたので、今年6月の遡行で体験した記憶をTOSSする。
 「じゃぁそこまで一緒に行きましょう」と声をかけ鶏冠谷出会い違った”出合”まで一緒に歩く。。。とは言ってもたったの300mだけど・・・
 
悲しくも、「東沢の渓谷道が左岸に付いてるから、右側見ながら歩くと道が見つかるよ!」との親切なお兄さんを演じ切って鶏冠谷に入る。
女子大生どうしで沢かぁ〜…俺も行き先を考えなきゃいかんなぁ。。。
大堰堤を超えて東沢へ
鶏冠谷に入る

と悶々としている内に10m魚止滝に出た。6月の左俣遡行の時は、やる気満々だったが、まだ顔の筋肉緩んでいるので弱気。。。
通常左岸を小さく巻くが、右岸の倒木のあるルンゼを試しに巻いてみる。ルンゼから水流側にトラバースしていく所は結構緊張した。

奥飯盛沢出合までは、ゴーロ帯が殆どだが、6月とは異なり、秋ルート(キノコが生えてそうな倒木に向かって歩く)で行くが、なかなかキノコは見つからず、
ツキヨタケだけが、『食べて食べてー!』と言わんばかりに群生しているのを発見!。。。食用キノコは既に採られてしまったのだろうか?
結局、この日採れたのはニカワハリタケと謎のきのこ
10m魚止滝
2段5m滝
奥飯盛沢

 奥飯盛沢出合にかかる3段12m滝は、前回は最下段を右から小さく巻いたが、今回は左から小さく巻いてみる。が、こちらも若干キビシメなので、
右をお勧めする。 ここを突破すると右俣の場合核心となる20m逆くの字滝が現れる。良く見ると、6月にきた時よりも残置シュリンゲの数が多く
なっているような???
早速取り付くと、下段は簡単な記憶だったが、水が冷たいという理由であまり濡れない様に登ったせいか、前回よりも難しい印象。くの字の屈曲点に
たどり着いてからも慎重に足を運んだ分、手にも力が入る、やはりここも前回よりも難しい印象だった。
3段12m滝
3段12m滝上から
20m逆くの字滝

二俣到着し、いよいよ右俣の遡行が始まる。ガイドでは二俣からも見える25m滝とその前衛の4m滝を一緒に右岸から巻いてしまうらしいが、
せっかくなので、25m滝の滝壷まで視察する。前衛の4m滝を水流右から越えると、右岸に残置ロープを発見。25m滝の滝壷からは右岸は絶壁に
なっていて高巻き不可能。ここから見ると右岸の巻きはかなり大きく巻く必要がありそうだ。一方、左岸を見ると最初の3mを突破できれば、
滝の落ち口に上手く出れそうだが、落ち口右の1.m〜1.5mくらいの所の壁が容易なのか難しいのかが解からない。とりあえず左岸巻きTRYで
取り付いては見たが、やはりチョイト難しい。今一つ気合も入らないので断念して、先ほど見つけた残置ロープを使って右岸を高巻くことにした。
しかしこのルート、残置ロープの終了点から先がかなりの急斜面。足場も土で潅木も少なく緊張を強いられる。安全に巻く為には、
やはり前衛の4m滝も一緒に巻いてしまう事を勧める。いづれにしろ、大高巻きになるが25m滝への落ち口へは懸垂下降せずに降りれる。
二俣
右俣に入って最初の4m滝
25m滝

 ここから先は浅いゴルジュとなっており、夏だとちょっと暗い感じがするかも。この時期は葉も落ちているので、結構明るい。ゴルジュ内の5m滝
左岸をヘツるがスタンスは全く無く残置ハーケンに足を乗っけて取り付き両手でアンダーホールドを持ってカニ歩きで落ち口方向に進む。
この先の30m4段滝は水流左手前のバンドを水流に向かって進むと3段目の上に出る、そこからから上はそのまま直登。
25m滝を超えてゴルジュに入る
ゴルジュ内5m滝(カーソルあてて)
30m4段滝

ここから先は、もうひたすらナメという感じ。ただ所々ガイドに無い5〜10m弱の滝が時たま現れる。どれもが滑りやすいので注意。
ただ、すべて小さく巻けるので、初心者でも問題ないだろう。ただ、水が冷たく手が徐々にかじかんでくる。こうなってくると、
完全にガバホールドで無いと、手に力が入らない。この時期の遡行はこんなところまで注意が必要だ。
6m滝
8m滝
ナメが続きます

ナメ、ナメ滝を満喫すると、ガイドにエスケープルートとされる2:1の二俣に出る。ここから40m大滝が見えるので、間違いは無いはずだ。
40m滝はルートファインディングするが、道見ても直登は難しそうだ。ガイドの通り左岸を巻くが、ここの巻きも急で初心者にはザイルを出したほうが良い。
この滝を越えるとすぐに1:1の二俣。右から入る滝を登る。15mとあるが30mくらいはありそう。水流左から小さく巻けるが、直登する。やはり水が冷たい。
エスケープルートとなる2:1の二俣
40m滝(カーソルあてて)
40m滝上の1:1の二俣

これで、滝もほぼ終わりか。。。と思ったが、この直後に2段30m滝が現れる。これを中央から水流右に抜け、上段も水流右から突破。
この先も5mクラスのナメ滝がいくつか連続。ようやく長い長いナメ、ナメ滝が終了すると沢は戸渡尾根と平行に伸びる。
まだ、本流に水は充分流れているが、日も短いので本流遡行を終了し、窪地みたいなところを詰める。グサグサの針葉樹林帯を詰めること20分で
戸渡尾根に出た。ここでは携帯が繋がる。
右俣を詰める
2段30m滝
遡行終了点

下山は、徳ちゃん新道で下る。針葉樹林、広葉樹林が交互にかわりユニーク。思ったより早く下れた。
帰りは、雁坂トンネルを渡り、荒川村の大滝温泉にはいる。昨シーズンまでは夜6時で終了するという”使えない温泉”だったが、
4月から8時までOPENすることになったそうだ。

P.S:右俣は左俣以上にナメが連続。大滝も多く、左俣と同様面白い。ただ滝の巻きは急なので注意。
   夏は木々が茂り暗めという事なので紅葉の時期がお勧めか。


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