2007年4月8日奥多摩日原川 小川谷滝上谷大栗窪→カロー川谷下降

メンバー:単独
装備:8mm×30m、靴:フェルト
参考ガイド:奥多摩の谷123ルート
遡行図はこちら

当初カロー川谷を遡行してみる計画を立てたのだが、下降利用しようとしたに隣の沢が滝上谷と言って、
滝が多く面白そうな事がガイドに書かれてあったので、急遽予定を変更して滝上谷大栗窪→カロー川谷下降で調査遡行する事にした

アプローチCR-X
3:32自宅発→4:32久喜IC通過→4:45 R16→6:15奥多摩駅→6:42カロー川谷出合過ぎ基点駐車スペース着
6:55基点駐車スペース出発→7:13滝上谷橋(入渓)→8:55大栗窪出合→10:42 10mハング滝下→11:25稜線
11:55カロー川谷下降開始→12:55 30m大滝上→13:35 30m滝下出発→15:25小川谷林道着
15:36基点駐車スペース着
15:55同発→20:55自宅着

青梅方面から奥多摩流域に入る場合、夜間/早朝、コンビニは青梅を過ぎると殆ど無いので買い物は手前で
済ませておく事。携帯は奥多摩駅を過ぎ、日原街道に入ると繋がらなくなるので要注意。 
 日原鍾乳洞を過ぎると未舗装になるが、ゆっくり走れば2WDクーペでも問題ない。カロー川谷出合と滝上谷出合
にはそれぞれ同じ名前の橋が架かっているため、間違う事はないでしょう。
滝上谷出合とカロー川谷出合は林道を歩いて30分程度。丁度中間地点に車2台停められるスペースがある。

 入渓準備を整え15分程林道を歩くと滝上谷出合。入渓してすぐ左岸に大崩壊復旧地をみる。ここに
"東京都水道局"のプレート。こういう作業も水道局がやるのか・・・
ここから左岸に杉の植林地帯を見ながら平凡な様相を進む。沢自体は荒れていない。
駐車スペース
滝上谷入渓点


小振りな滝をいくつか越え、
巨岩で構成された5m滝を過ぎると左岸の壁がそそり立つゴルジュになり入り口に5mヒョングリ滝。左から巻けるが、
ココは右から取り付く。ホールドがぐらつく物があるので注意。微妙なバランスで突破。次の6mは下からは見えない
上の5m2段滝と合わせて"大小屋ノ滝"と呼ばれているらしい。直登しないと、左の壁を12m程登らなくてはいけない。
ノーザイルだとチョット不安かも。自分は水流右からフリーで登った。(3級) 次の5m2段は一瞬シャワーを覚悟すれ
ば容易。しかし濡れるのが嫌なのか、左壁に残置シュリンゲが多数ぶら下がっている。折角なのでA0で一旦壁を
登って3本中2本いただき、飛び降りる。もうこのルートはA0困難です(笑)
カッパを着込んでシャワーで登る。ほんの一瞬濡れるだけなので、思ったとおり問題なし。
5mヒョングリ滝
大小屋ノ滝下部6m滝(水流右を直登)
大小屋ノ滝上部5m2段滝

ゴルジュを抜けると仕事道の橋が沢を横断。この仕事道がどの様に繋がっているのかは不明。
左岸に小屋跡&ワサビ田跡をみながら平凡な様相を進むと時折ナメ状になり、10m滝が現れる。
左右とも直登出来そうだが、ここは水流左を選択。中段まで快適だったが、上部でホールドスタンスが急減。
冷たい水に手をつけながら、何とか水流右に移動して事無きを得る。最初から水流右の方が良いのかな???
10m滝上でまた仕事道が横断。5m2条を容易に越えると2段7m。これは容易に左から負けるが水流右の凹角から
直登TRY。滑っているので要注意。
10m滝
2段7m


これを越えると(3:2)二俣となる。本流が右なのだが、ここはガイドに書かれている様に左の大栗窪に入る。
水量もこちらの方が多い。

大栗窪に入るとすぐにゴルジュ。3m→3mCS→2mCS→4mトイと4つの滝が連続する。どれも困難な事は無い。
4mトイは突っ張りで越えられるのでTRYして見て欲しい!
時折現れるナメ床を交えながら進むと次は3段12m。水流沿いに快適に直登可能だが残置シュリンゲが有ったので、
これもいただいた。
大栗窪3mCS
ツッパリで超える4mトイ
3段12m

この滝を過ぎるとしばらく平凡な様相。途中、冷えた体を焚き火で温める。水量も乏しくなり、通常この辺りから
涸沢になるようだ。しかし、ココから涸滝が"これでもか"と連続。そのなかの一つ"10m涸滝" は3級+で直登可能。
またどれも巻きが可能なので、自分のレベルに合わせて登る事が出来ます。私は全部直登。
今日は、先日の冷え込みがあってか、この辺りから雪が積もっていて、そのせいか、若干また水が流れていました。
涸滝を片っ端からやっつけて行くと、沢は二俣になり、左俣に細い水を落とす12mハング滝。これはどう見ても
直登不可能。ガイドは右から巻くように書いてあるが、小さく巻くことはムリで。それより左から小さく巻けるルートを
見出したので左から巻く。
この巻きはチョット嫌らしい部分もあるので、初級者にはザイルを出した方が良いかも。
10m涸滝
12mハング滝

次の6mハングも中央突破は難しい。右から容易に巻くのがセオリーだが、滝の左端にルートを見出しなんとか登っ た。
これを越えると3m、2段5m、2段7mで滝は終了。雪は山全体を覆うようになるが、精々10cmくらいの積雪なので
特に支障なし。藪コギも無く稜線に出た。
2段7m
稜線到着!

下降するカロー川谷へ移動。途中遡行してきた滝上谷全貌を見渡せるハナド岩があるので休憩するならココが
お勧め。滝上谷とカロー川谷を分ける"ハンギョウ尾根"の位置も判る為、是非立ち寄って欲しい。
ハナド岩から登山道をさらに進むと天目山山頂に登るルートと分岐(道標有り)。この辺りで下ればカロー川谷に
降りれるが、急勾配なのでもう少し一杯水小屋の方に進むと、いかにも"ココから下ってください"と導びいてくれるかの様
沢筋が延びているので、ここを利用。カロー川谷の下降に入る


しばらくは滝も無く平凡だが、一発目の滝が2段15m滝で左岸から懸垂下降。30mザイルでは下まで届かないので
下段は水流を横断し、右岸側の潅木を利用して懸垂。
再び平凡な様相を下っていくと、カロー川谷のハイライトである30m大滝に出た。
ココも左岸から潅木利用の懸垂2回で降りる。この30m滝だが、ガイドには"右岸の大高巻き"と書かれてあるが、
私が懸垂した左岸から潅木を掴みながら登れると思われる。
さらに水流左(右岸側)の岩壁に黄色のペンキ印を付けられているのを発見。ルートを追ってみると、どうもここも
4級〜4級+で直登可能な模様。下部10m程登ってみたが、確かに行けそうな感じ。フラットソール使ってどなたか
TRYしてみてください!
2段15m滝
30m大滝(クリックすると
左壁直登ラインが出ます)

さらに下降を続けると石積み堰堤がありこの辺りから沢沿い右岸に仕事道がつけられている。沢は平凡なので
仕事道を利用する。仕事道は左岸に移り、小屋跡で一方の道は右岸の彼方へ、もう一方はまだ左岸沢沿いに
伸びている。沢の様相は相変わらず平凡なのでここも仕事道を安易に利用。この仕事道は8m滝上で右岸に移動。
この8m滝もクライムダウン出来ないので、仕事道を利用して巻く。さらに仕事道を進むと下に堰堤が見える。
このまま仕事道を進むと沢からどんどん離れてしまう感じなので、堰堤下で再び沢に戻った。
この仕事道は林道まで続いているようなので、エスケープルートとして利用できると思う。
小屋跡(橋を渡らず左岸の仕事道を利用)
8m滝

4m滝をクライムダウンするとその先からゴルジュチックになる。このゴルジュ入り口左岸に20m滝で出合う煙窪が
合流。ゴルジュ入り口の5mナメは右岸側の壁を微妙なへつりとジャンプでクライムダウン。ゴルジュ内は顕著な
滝は無いが釜は深いので滑り落ちないように注意する。
一旦沢は開けるが再びゴルジュに入る。ここも顕著な滝は無いが、へつりはこちらの方が難しい。夏なら釜に飛び
込んで中央突破も楽しいが、この時期は自殺行為なので緊張感があって別の意味で楽しい(笑)
 倒木のある4mナメは水流右端(右岸側)を慎重にクライムダウン。滑っていてかなり神経を使った。これを無事
下ると。取水口のような堰堤、その奥にコンクリート護岸が見え、林道に到着する。中流部で利用した仕事はこの
コンクリート護岸で合流している。
ここから、車を停めてある所まで10分程度。なかなか満足な遡行だった。。。
煙窪の20m滝
ゴルジュ入り口の5mナメ
倒木のある4mナメ


P.S:滝上沢は大滝は無いものの、直登可能な滝が多く足慣らしには持って来いかも。
   軍刀利沢をもうちょっと滝の数を増やした感じ。殆どの滝で巻きも可能なので初級者も楽しめるはず。
   一方、カロー川谷は概ね平凡だが30m大滝は一見の価値あり。さらにこの左壁はTRYしてみる価値はあるかも!

遡行図


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