2008年11月15日 男鹿山塊 箒川 シラン沢

メンバー:単独
装備:8mm×30m(使用せず)、靴:フェルト
地図:日留賀岳、塩原
遡行図はこちら

当初奥多摩の簡単な沢を計画していたが、それだったら、アタリでもハズレでもホームである栃木県の
知られざる沢に行ってみようと思い立ち、急遽、男鹿山塊、塩原に位置する箒川シラン沢をチョイス。
この沢、”登山大系”にも掲載されておらず、WEB上でも記録ない。地図を見ると悪い所はなさそうなので
初級と信じて入渓してみることにした。

アプローチ:CR-X
4:45自宅発→6:15日留賀岳登山口
6:31日留賀岳登山口(小山氏宅)発→6:51送電線鉄塔→7:05シラン沢入渓→10:28奥の二俣
→11:55稜線(1622m付近)着
12:00下山開始→13:40日留賀岳登山口(小山氏宅)

シラン沢のアプローチは日留賀岳登山口になるが、『白戸』という地名の普通の民家の軒先を通るというかなり
変わった登山口なのでここにたどり着くのがまずは一苦労かもしれない。
まず、塩原温泉の木の葉化石園をめざす。箒川の左岸に渡る橋は多くないので、そう迷う事はないでしょう。
箒川に掛る橋を渡って200mほど進むと、道は右に曲がるが、細い道がまっすぐ延び左に急カーブする道を入る
しばらく進むと右に畑が広がる。道の右側に小さい看板で日留賀岳登山口の看板があるのでここを入ると、
日留賀岳登山口の小山氏宅に到着。ちょうど農作業中で、挨拶すると、家の左に位置する駐車場を勧められた。
ちなみに家の100m程度手前にも駐車スペースがあるので、ここを利用しても良い。(ソフトバンクは繋がらない)
登山口は、家を正面に見て右側。つまり家の軒先を横切る事になる。
箒川を渡るとこの光景(カーソルを当てて)
登山口となる小山氏宅(カーソルを当てて)
ここを右に入ると登山口

さて、シラン沢の入渓点であるが、地図上で登山口となる小山氏宅の位置がわからないため、勢いあまって送電線の
鉄柱まで上がってしまった。(^^ゞ 本来、途中で沢筋を下ると、シラン沢の堰堤バックウォーターに出れるはずだ。
鉄柱の所から、強引に沢に下りる。
ここを真っ直ぐ降りれば良い?
ここまで上がると登りすぎ

せっかくなので下流側に向けて降りたら、2段10m滝下に出た。ここでハーネスを付け早速、2段10m滝に取りつく。
下段は左から取り水流沿いを直登。上段は水流と水流の間が登れる。この先、堰堤が出現。送電線は丁度この
堰堤の真上を通っている。

平凡な様相のまま2つ目の堰堤を超える。平凡な様相はさらに続くが、南アの石空川南沢で見たような巨岩が
沢床の真ん中で微妙なバランスで鎮座していた。(2か所あり)
2段10m滝下(カーソルを当てて)
平凡だが美しい
巨岩が鎮座

3つ目の堰堤を超えると頭上に渡しケーブルが横切っていた。その昔、何を運んでいたんでしょう?炭かな?
 この先で右から伏流で出合う顕著な二俣。。。地図で確認すると標高780mで出合う沢筋の様だ。すると今度は
右岸から水量比(1:4)で枝沢が入る。この先にも先ほど見た物と同じ渡しケーブルを発見。さらに右岸には作業小屋
と思われる小屋の跡があった。さらに軌道レールの残骸も近くで発見する。
渡しケーブル
二俣。左に入ります
(1:4)二俣。右が本流

ここから先は、全く人の手が入っていない様な本来の沢の姿(?)となる。時折ナメ床が混じるものの沢の傾斜は
緩く平凡。もう距離的には半分くらい歩いたので、ここで焚き火休憩。ここまでは焚き木とテン場には全く困らない。

十分温まったので歩きだす。平凡な様相の中に4m程度の小滝。少し沢の傾斜が強まってきて、沢が右に屈曲した
ところにようやく滝らしい滝の2段10mが行く手を阻む。上段は嫌らしそうに見えるが3級レベルで直登可能だ。
この滝のすぐ上に、8m滝が控えていた。これも水流左を直登。最後は水流側に1m程トラバースし、直上した。V
4m滝
2段10m(カーソルを当てて)
8m滝(カーソルを当てて)

8m滝を越えるとナメの小滝が散見。大きくてもせいぜい4m程度の滝で通過になんら支障は無い。倒木が沢床を
覆う箇所を過ぎると標高1160mに位置する奥の二俣に到着。当初の予定ではここを左に入りサクット終了させる
つもりだったのだが、左俣は全く水が流れていないので本流の右俣に入る。ちなみにここを左に入ると標高1514m
ピーク付近に詰め上がり、エスケープルートとなるはずだ。
4mの小滝
標高1160mに位置する奥の二俣(右に入ります)

本流をしばらく進むと、ナメ床、ナメの小滝が続くようになる。下段がトイ状に流れる2段6m滝は水流に沿って
上がれる。すぐ上の5m2段も細かい凹凸を拾い直上。さらにもうひとつ2段5m滝を越えると右岸から涸沢が入る。
本流は4mナメ。この4mナメ滝を越えると本流も笹に覆われ水も極端に少なくなる。
本流のナメ床
下段がトイ状の2段6m滝
右岸から涸れ沢が入る所の4mナメ滝

地図で確認すると本流は稜線登山道とほぼ平行に上がっている為、ここで本流遡行を辞め、4mナメ下で出合う
右岸涸沢へ移動。稜線登山道に向かって詰める。しばらくは沢形を上がるが、やがて背丈程の笹薮帯に突入。
結構密藪なので横たわる大木の上に上がると左に沢形を発見♪ 左に移動しさらに詰め上がるとまた笹薮に
なってしまったが、傾斜も緩くなり日留賀岳登山道1622m付近に到着。右岸の涸沢に入ってからちょうど30分。
笹薮帯に入って25分といった所か。。。

登山道は地図若干異なる様に付けられているが明瞭で問題無い。下降を続けると林道に出て林道をしばらく歩くと
見覚えのある送電線の鉄柱に出る。そのまま、下降を続け起点となる小山氏宅に到着。下山中、水場は全く無いので、
夏場は要注意だ。
本流の様相ここで引き返す
右岸涸沢
稜線登山道
林道を進むと送電線


P.S:シラン沢は概ね平凡で水量も少なめだが、北関東から奥多摩に行くよりは良いと思いますよ。
   ザイルは沢慣れしてる人なら要らないかも。魚影無し。とりあえず謎の沢を公にすることが出来て満足です♪




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