2009年4月19日 丹沢 中川川 箱根屋沢

メンバー:Takahashiさん、ひろた
装備:ザイル 8mm×30m、、靴:フェルト
地図:中川
参考ガイド:丹沢の谷110ルート

昨日の悪沢に引き続き、こちらもガイドに”上級”と書かれてある『箱根屋沢』。いわゆる”技術系”の沢で、
A1で登る「F8」と呼ばれる滝が有名みたいです。小生、アブミは2年以上前に1回しか練習したことが無く、
ハングは全く登れなかった記憶がこびりついてて、ここは行ったとしても、F8は巻きかなぁと、思っていました。
まぁ、一応アブミを用意して挑むことにする。

7:08箱根橋(入渓点)発→9:10 F8 15m滝下→10:05 F8 15m滝上→11:25稜線到着→12:05大滝沢林道ゲート着

大滝沢本流の幕営ポイントから、大滝沢林道ゲート手前に車をデポし、箱根屋沢の基点となる箱根橋に向かう。
箱根橋すぐ横に車2台分の駐車スペースあり。Softbank携帯も繋がる。

入渓すると左岸に立派な作業道が尾根へと上がっていた。この道は大滝沢/箱根屋沢を分ける尾根に上がり、
屏風岩山までつながっているのだろうか?今回は大滝沢側に下降するので確認する事は出来ないのが残念。

Takahashiさんが、この作業道付近でなにやら作業道具一式が置かれている横穴を覗き込んでいる。割と新しい
ザイル10m程度を見つけだす。
「もってちゃうのはマズイんじゃないのー?(笑)」って事でその場に残し。先に進む。
ここが入渓点になります
立派な作業道でザイルを見つける

3つ目の堰堤上で二俣になり右に入るとナメの小滝が現れ、その奥にF1 10mナメ滝。一見登れなさそうだが、
近くで見ると3級レベル。一応ザイル出して登る。残置支点が1箇所有り。何の問題も無く快適に登る。

この先には下段石積み堰堤、上段4m滝という変則な滝が現れる。F2 2段7m
「なんだこれは!」
と言いながら二人ともフリーで水流右を直登。
F1 10mナメ滝
F1を快適に直登
F2 2段7m
F2の上段を直登

少し進むと沢が左に屈曲した所にF3 9m。持って来たガイドに写真付で掲載されているがF4と間違って書かれている。
写真を見ると悪そうだったが、実際F3を見ると。水流右を容易に登れそう。滑りやすいが、
スタンス/ホールド共に充分。V−。Takahashiは水流左を難なく直登してきた。
F3 9m
F3 私は右から
F3 高橋さんは左から

F3のすぐ上には、水を1直線に落としているF4 12m。水流左は絶望的&水流右はかなり渋そうで右から小さく巻く
感じで、上部の乾いた岩に取り付く。残置ハーケンがあるので、やはりこれがオーソドックスなルートなんでしょう。
乾いた岩に上がる1歩がちょっと勇気が要るが、残置シュリンゲを利用すれば何の問題も無し。そこからの直上は
問題無い。不安な人は、残置シュリンゲもぶら下がっているので、これを使えば楽勝でしょう。
滝上には綺麗なザイルがぶら下がっており、昨今、講習会や、ルート整備でも行ったのでしょうか? ちょっと残し過ぎ
といった感はありますが、持って帰る代物でも無いのでそのままにしておく。
F4 12m(カーソルを当てて)
F4 上部の乾いた壁を登る
特に難しいところは有りません

12m滝上は平凡な様相。次に控えるF5 2段10m(実質7m)は水流左から取り付き落ち口に向かって登る。
落ち口付近が悪いので、念のため残置ハーケンに長めのシュリンゲでセルフビレイを取り。上にあがる。W。
Takahashiには念のためザイルを出す。次の4m滝は左から取り付いた後、水線に沿って直上。
F5 2段10m(カーソルを当てて)
ここから落ち口に向かいます
Takahashiさんも余裕のクリヤー

話は変わるが、この沢はやたら鹿の死骸&骨が沢に転がっている。さすがにここまで多いと沢の水を飲む気には
なれない。階段状6m滝上にF6 8m(実質8m)。左上の乾いた岩に残置シュリンゲがぶら下がっているのが見える。。。
とりあえず下からフリーで残置シュリンゲを目指して登る下部は容易。乾いた岩に上がる所は残置を使わなくても登れた。
二人ともそのままフリーで直登。このすぐ上にある3m滝上に"39"赤ペンキで書かれた岩がある。意味は不明・・・
F6 8m(カーソル当てて)
乾いた岩に・・・
上がる!
フリーで登れます

ナメの小滝上にはF7 8m(実質10m)ここも左上の乾いた岩にオレンジ色のテープの様な物がぶら下がっている。
テープにしては幅5cm以上ありそうで、またもや「あれはなんだ!?」と言う事になる。 左から取り付き水流に一旦
近づいた所から、乾いた岩にあがって、オレンジ色のテープ目掛けて登る。このテープ、ビニール製っぽいが、割りと
丈夫そう。さらにこのすぐ上にも残置シュリンゲあり。どうもここで、草付バンドに1段上がる所が核心のようだ。
頑張ればA0しないで上がれそうだが、ノーザイルで取り付いているので、A0して1段あがる。ここから草付バンドを
慎重に落ち口に向かって進めば終了。V+A0。
F7 8m(カーソルを当てて)
F7 8m直登
オレンジのテープ目掛けて登る
ここでA0で上がる

これを越えるとすぐにこの沢のハイライト(?)となるF8 15m(実質15m)人工登攀滝になる。やっぱりリードは私・・・
2年以上のブランクでアブミを使うのは2回目。シュリンゲとカラビナをたんまり受け取り、取り付く。出来んのかなぁー???
なんて思い取り付いたが、支点の距離が近いので意外と簡単に登れる。支点は古い物ばかりだが何回か繰り返して
いくと不安も無くなる。1箇所支点が遠い所もあったが、アブミの一番上に上れば余裕で手が届く。
結局何の問題も無くA1部分は終了。ハーケン、ボルト打ってくれた先人に感謝。ここからV-の登りが3m程あり、
Takahashiさんはアブミを持ってきていない様なので、アブミを投げ落としてから直上、F8 を終了した。岩登りもやる
Takahashiさんにはこの程度のA1は何の問題も無い模様。
F8 15m(カーソルを当てて)
余裕をカマす♪
もう作業ですねー!

この先のF9 10m(実質10m)はのっぺりとしており悪そう。途中に残置シュリンゲが数箇所ぶら下がっている。
取り付いてみると、スタンス、ホールド共に細かい。ここはA0で行ける所まで行き、最後の方は残置に長めの
シュリンゲでセルフを一応取り、安全圏で解除。滝上にあがった。全体重をシュリンゲに掛けないと上がれないと思う。
上からザイルを投げてTakahashiさんもA0で突破。後日トポを見るとここもA1するようですね。まぁそんな感じはします・・・
A0の滝ではこのF9が一番むずかしいと思う。
F9 10m
この辺からA0です
この辺は運と気合いです
運動靴で登るTakahashiさん

F9を超えると、もう小滝はあるものの、Fナンバーを付けるような滝は無い(ガイドにはF10まであるが・・・)。
二俣を右に入る、相変わらず鹿の骨が散見される。
F9上の様相
二俣(右に入ります)

二俣を右に入って最初の5m滝は容易。癒し系の様相が続き、源頭の様相へ。さらに二俣となるが、尾根が右を
走っているため、右に入るのが良いでしょう。沢形が胡散臭くなった所で右の植林帯に上がり、一息で尾根に上がる。
時間は12時前。。。半日で終わってラッキー!これで東名の渋滞に巻きこまれずに済みそうだ。
5m滝
二俣は右に・・・
ここまでくれば尾根は近い

さて、下山だが、尾根に明瞭な道が通っているため、これを利用。道に沿って下降を続けると白い看板が現れる。
ここで道が二つに分かれるるようで、左に入ると大滝沢林道のゲート上へ。右に入ると箱根屋沢入渓点にいくのだろうか(?)

ここを左に入り、大滝沢林道に出て終了♪ 温泉にも入らず、渋滞に巻き込まれないよう、逃げるように西丹沢を
後にする・・・
概念図です
白い看板 ここで道が分かれる
大滝沢林道ゲートにて。終了です♪


P.S:短い沢で完全に技術系の沢です。残置シュリンゲがやたら多いので、上級と書いてありますが
   A0すれば、そんな難しさは無いです。A1もハーケン残置シュリンゲが多いので、練習1回で問題無い筈。
   隣の悪沢に比べると1ランク易しいと思って良いでしょう。
   半日で終わってしまうので。東京方向への渋滞回避には良いかも。ザイルは30mで十分です。




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