2010年4月10日 妙義 中木川 星穴沢 金銅沢→小山沢下降

装備:ザイル8mm×50m(使用せず)、靴:フェルト
地図:南軽井沢
山行ガイド:上信越の谷105ルート(←中古本で信じられない値段が付いてる!)
遡行図はこちら

当初、奥多摩盆堀川流域を狙っていたが、相方が体調不調で急遽キャンセルになった為、
独り奥多摩で帰りの渋滞にハマるのを避け、三度、妙義の沢に向かう。今回狙った金銅沢で、
上信越の谷105ルートに掲載されてる沢は、一本の敗退含めすべて足を踏み入れたことになる。

4:50自宅発→6:02桐生太田IC→6:48松井田妙義IC→7:00国民宿舎裏妙義
7:17国民宿舎発→7:37星穴橋→9:44星穴沢/金銅沢分岐→11:35稜線
→12:45小山沢下降開始→14:40林道→14:46国民宿舎

前回同様、国民宿舎のフロントで「車置かせてください」とお願いし、無料で宿の裏手に駐車する。
中木川の右岸林道を20分程歩けば星穴橋に到着。二つ目の堰堤上から入渓する。入渓するとすぐに2条ナメ小滝
国民宿舎の駐車場
林道から星穴橋を見る
星穴沢最初の2条ナメ小滝

この上にはいい感じのナメが続く。右岸から2本の枝沢を見送ると、妙義で珍しい深い釜を持った3m2条滝。ガイドに
『泳げる沢』なんて書いてあったが、ここを泳ぐというのだろうか??? 今日は、カッパを忘れてきてるし、もちろん
4月上旬に泳ぎたくないので左を経って越える。この上も妙義にしては極上のナメ。その上の2段4m滝も釜が深く右を
経って越える。
妙義では珍しいいい感じのナメ
3m2条滝
2段4m滝

この先で3m滝で始まるゴルジュに突入。右直角に曲ったところに掛かる3mトイ状はノッペリしているが突っ張りでクリヤー。
左岸に枝沢の20m滝が出会うところに深い釜を持った2m滝が二つ。最初の滝は左を経って濡れずに越えられるが、
2つ目の2m滝は、どうにもこうにも濡れないと駄目そう。ゴルジュ内に一旦入ると高巻きも苦労しそうで、仕方なく釜に入る。
深さは胸まではあった。(涙)
ゴルジュと左岸枝沢20m滝
ツッパリ突破3mトイ状
左壁を経つれた2m小滝
胸まで浸かる2m小滝

狭いゴルジュはここで終了するが、両岸はまだ立っている。4m2条滝では堆積した枯葉を踏むと深い釜になっており
バランス崩してまた濡れる。。。その次の4m滝も釜を持つが、水流右に取り付くと意外に容易に登れた。
この先は、前衛3m滝を持った6m滝。この滝も水線沿いを突っ込まなければ直登は難しく。冷えた体にはチョイト辛い所。
ただ、3級レベルなので登攀に問題は無い。さすがに寒いので早速焚き火を始める。杉の枯葉が良い着火材となり、
瞬く間にビッグファイヤーとなりやっと体が温まってきた。
4m2条滝
4m滝(水流右を直登)
6m滝(シャワー突破)

再び出発するとすぐに金銅沢/星穴沢を分ける二俣。水量比は(2:1)で左の金銅沢の方が多い。
金銅沢に入るとまたすぐに二俣、水量比は(3:1)で、ここがガイドに書かれている左俣/右俣を分ける二俣の様だ。
左のほうが多いが、ガイドに書いてある20m4段滝見たさに右に入る。
ガイドには『右俣の方が上部まで水流が続く』とあるが、右俣最初の4mナメ滝を越えると水が涸れてしまう。
ちなみに右岸に旧登山道あり。ここから先、細く水が流れるのは1,2箇所程度なので、水汲みは早めにやっておいた方が
良い。
二俣の星穴沢側
金銅沢 左俣/右俣を別ける(3:1)二俣
右沢最初の4mナメ滝

2m、7mと二つの涸れ滝を越え、進んでいくと正面にガイドに書かれている20m4段滝とおぼしき涸滝が行く手を阻む。
右岸にも12m涸滝あり。正面の20m4段滝は直登するなら右隅だが、岩も脆く取り付かないほうが無難。高巻きは左岸だ。
ガイドを見ると20m4段滝を越えると特に内容も無さそうなので、まだ直登出来そうな、右岸にある12m涸滝に
取り付くことにした。

12m涸滝は正面から取り付いて、ノッペリした所から右に移動。フリーで直登した。ザイルを出して登れば支点も
取れるので問題ないが、安定したビレイポイントは本流沢床に求めた方が良いので、ザイルは50m近く欲しい所。V+
20m4段滝とおぼしき涸滝
右岸枝沢12m涸滝
12m涸滝(カーソル当てて)

枯葉で埋まる沢筋(枯葉の下はナメ床状)を進むと、こんどは8m涸滝が正面に見えてくる。ルートを探るが、
ほぼ垂直。単独フリーは危険と判断。右から小さく巻く。
この滝を越えると稜線はすぐ。人が歩いているのも近くで見えた。詰めに藪漕ぎは無いが、
結構な急登。潅木を掴みながら稜線に出た。
12m枯滝上の様相
8m涸滝(右に逃げる)
稜線への最後の詰め
裏妙義方向を見る

今回は、小山沢に下降ルートを求め、相馬岳方向へ進むが、鎖場の垂直下降など、表妙義の縦走路は、なんだか
沢登りより怖い。。。鎖が濡れてるとザイル出した方が良いでしょう。途中で星穴橋へ下る登山道もあった

相馬岳への登りが辛そうだったので、金銅沢/小山沢の分水尾根を越えたところからすぐに小山沢へ下降を開始する。
傾斜は強いが、巻き気味に下りればザイルは要らない。
東側を見る
星穴橋への下降路有り
小山沢下降開始

小山沢はナメ床が多い感じ。本流筋は相馬岳方面へ詰めているので、右岸から出合う沢筋が本流筋になるはず。
右岸から2本沢筋が入ると9mナメ滝。左岸を巻いて下降。その下の8mナメをクライムダウンすると一旦伏流になってしまい。
右岸から15mナメで出合う沢筋が入る。これが本流筋か???
9mナメ滝(左岸巻き)
8mナメ(強行クライムダウン)
15mナメ(これが本流筋?)

真っ黒岩の5m2段滝を過ぎると赤いナメが目立ってくる。この赤岩ナメが小山沢の特徴と言っても良いだろう。
3段9mナメを左岸巻き。右岸から顕著な沢筋が出合った所で一瞬伏流となる。再び、赤いナメ床を下っていくと
10mハング滝。右岸を巻いて降りるが小さく巻こうとするとザイルが必要かも。
5m2段滝
赤いナメ
3段9mナメ
10mハング滝

 この先で沢はゴルジュ状になる。大きく左岸を巻くか、ゴルジュ内に降りるか悩み所だが、最悪登り返せば脱出可能
なのでゴルジュ内に降りていく。ゴルジュ最上部は大岩のCSナメになっている。ゴルジュ内は釜を持つ5mナメ滝
下降が難しく。細かいスタンスを拾い何とかクライムダウンした。
ゴルジュ内の様相
大岩のCSナメ
5mナメ滝(釜も深そう)

ゴルジュを通過すると癒し系のナメ床。あとは小滝を越えていけば、中木川右岸林道に到着。ここから国民宿舎までは
5分足らずだ。

P.S:星穴沢は金銅沢/星穴沢の分岐までは結構楽しい。金銅沢に入ると急に水が少なくなる。
   右沢は上部涸滝を巻くのであればザイルは要らない。
   小山沢はナメ床が多く癒し系の沢です。どの滝も巻けるので初級者も安心して遡行できると思います。 

遡行図(クリックして)


沢登りトップへ     その空の下で。。。トップへ




inserted by FC2 system