2015年5月29日 五頭 阿賀野川 上ノ沢川

メンバー:ひろた、他1名
装備:ザイル8mm×30m、カム#0.4、#0.5 靴:アクアステルス
地形図:出湯、馬下
遡行図、概念図はこちら

五頭山塊は西側の表五頭と、東側の裏五頭があるが、裏五頭の雪解けは若干遅いとの事で、今回は南五頭と言うのだろうか、阿賀野川から直接流れ込む五頭山塊の最南に位置する
上ノ沢川と下ノ沢川を日帰り×2で狙う。。。WEBで地元山岳会の記録がアップされているが栃木県民&東京都民がこの沢を遡行するのは初である。。。たぶん・・・(笑)

17:49自宅発→19:05矢板IC→20:40会津坂下→20:53西会津→21:20阿賀野川SA、5:00同発→5:06安田IC→5:24石戸 菱ヶ岳登山口着
5:48登山口発→6:25上ノ沢川橋→5:31入渓→8:55 330m右岸枝沢出合→9:00 5m岩潜り滝下→11:05 470m二俣
→14:05稜線登山道→14:15野須張、14:20下山開始→15:25石戸 菱ヶ岳登山口着


上ノ沢川遡行の場合、下山は平坪沢にある宝珠山登山口か石戸にある菱ゲ岳登山口のどちらかになるので、車が2台あると便利。クルマは1台しかない
ので、下山に時間がかからない石戸側の登山口に車を停める。登山口手前には駐車スペースは3台程度しかないが、この登山口はマイナーな為、多分
車は停められるだろう。今日は平日なので問題なし。

ここから地形図にある阿賀野川左岸林道を歩いていくが、車は通れず、埋もれた。所もあるので自転車でも通れないだろう。R49の歩道を少し歩いて
上ノ沢川 へ近づくと、通りがかりのオジサンから『熊出るから気をつけて』 と声を掛けられる。。。登山口から歩く事と35分で上ノ沢川に到着。橋から下を
見ると護岸工事がされていた。

石戸 菱ヶ岳登山口(すぐ先にゲートあり)
阿賀野川右岸林道跡でショートカット(カーソルあてて)
上ノ沢川に到着(カーソルあてて)


右岸側か ら入っていくが、磐越自動車道下には金網で柵がめぐらされ乗り越えた。浸入って感じ・・・。。。堰堤を二つ越えると広河原・・・と思いきや、
草が生い茂る湿地帯と言った様相。そこに毛虫が ビッシリ居るからたまらない。。。後で聞いたが、今年は大発生しているとの事・・・。。。もちろん水流に
は居ないが、木々が覆っていたりしているのでココも危険。岩の上にも居たりして、もはや逃げ場無し・・・と言った状態だ。RURUさんも騒いでいるが、
本当に毛虫嫌いな人だったら、ここ で “敗退“ というレベル。この草地帯が終了するとようやく、“毛虫多いな・・・“レベルに落ち着いた・・・(笑)

2つ目堰堤上から入渓(クリック きけん)
入渓点付近は湿地帯の雰囲気
沢登りっぽくなってくる

2段2条3m滝を元気にRURUさんが右壁を取りついていくが、いきなり目の前で落下。釜にドボン。怪我は無くてホッとする。この後4m滝を超え、少し進む
とゴルジュになり、最初の難関2段5m滝が立ちはだかる。水流左からへつりで下段を超えようとするが、バランスを崩し、今度は自分が釜に落ちる、
もちろん再度TRY。今度はハーケンを1発ってのA0で下段をクリヤー、RURUさんはムリとの事で、ハーケン回収後右岸を高巻いていった。踏跡があるらしい
 さて2段5mの上段だが、これがまた厄介。両手両足ツッパリにしては距離が遠く、体の堅い自分にはムリそう。左壁に上がってへつりでTRYしようとしたら
古い残置ハーケンとシュリンゲを発見。ここは単独だし、ムリは危険。遠慮せずに使わせてもらうが、これを使っても左壁の経つりで行くのは難しい。
シュリンゲを掴んで1段降りて水流跨いで反対側に移動して滝上に出れた。2段5m滝上もゴルジュが続き、25mほど先でRURUさんがゴルジュ出口で待って
いる・・・。 ゴルジュ内4m、2段3mCSを超え、ゴルジュが終了。
最初の難関 2段5m滝の下段(カーソルあてて)
2段5m滝上段(カーソルあてて)
ゴルジュ出口が見える(カーソルあてて)

この先は平凡。魚影はこの辺りでは見ない。しばらく進むと5m滝が出てくるが登れず左岸巻き。するとそのすぐ上にまた5m滝が控えており、一緒に
高巻いた。巻き終えるとまた平凡な様相になり、左岸から295mで出合う枝沢、さらに330mで出合う右岸枝沢を見送ると特徴的な5m岩潜り滝が現れる。
すっぽり嵌った大岩はもはや芸術的とも言えそうだ!水流左側から行けば上半身をあまり濡らさないで登れる。

左岸を巻いた5m滝
295mで出合う左岸枝沢
5m岩潜り滝(カーソルあてて)

岩潜り滝から先はゴルジュが続く。2条3m滝は中央から突破。滑るのでタワシが無いとキツイかもしれない。ゴルジュはどんどん狭くなり、出口の4m滝
登れず右から上がるが、滝の高さで高巻けた。


2条3m滝
ゴルジュはどんどん狭くなる(カーソルあてて)
ゴルジュ出口の4m滝は右から

このゴルジュは一瞬緩むがすぐにスリットゴルジュになり、その奥に10m滝が控えていた。上部はトイ状・・・ザイルを出して取りつくが、水流通しは、
ちょっとリスクが高そうなので右壁を直上。そのまま灌木帯に入り滝上に出た。この先に2条4m滝を超えると470mに位置する(3:2)二俣。ここで、
ダメ元で竿を出してみると、結構良い型が掛かった! ただ竿を出せる区間は少なく、敢無く竿をしまう。
スリットゴルジュ奥に10m滝
10m滝を登るカーソルあてて)
470m二俣付近にて

3m滝を左から巻くと(1:3)二俣。水量の多い右に入ると3段10m滝。これは登れず小さく右岸を巻いた。次の4mCSは登れなくもないが、頭から濡れそう
なので、これも小さく左から巻いて超える。
500m付近(1:3)二俣を右に入る
3段10m滝は右岸巻き
4mCSも勝負せず

この先もゴルジュでは無いものの滝は続く。5m滝は水流右をショルダーで上がらせてもらい、上からお助け紐を投げる。2段8mCSは快適に直登。続く
9m滝はザイルを出して水流右を直登するが落ち口は嫌な感じがして、ラスト2mを左の灌木帯に逃げて滝上に出た。
5m滝。この後ショルダーで上がらせてもらう
2段8mCSは快適に上がる(カーソルあてて)
9m滝は最後は逃げる(カーソルあてて)

この後、2段6m滝を超えると、2段12m・・・。これは登れず右岸を巻くと、すぐ上に10mトイ状が控えており、一緒に右岸を巻いて降りる。この後5m、5m
2連瀑を快適に直登すると滝も無くなる。僅かに残る雪渓を通過し、690mに位置する(1:2)を水量の多い右に、そして、770mに位置する右岸枝沢で
ショートカットして野須張の北尾根に出るルートを選択。灌木帯の藪を5分漕いで登山道に出る事が出来た。

右岸巻きの2段12m滝と10mトイ状(カーソルあてて)
最後の5m、5mの連瀑
雪渓は出てきてもこの程度

せっかくなので、野須張(903m)を往復。展望は東に開ける。石戸川にもほぼ雪渓は無い様だった。ここから明瞭な登山道を下る。最後、地形図には無い
林道が出てくるが、林道を歩かずほぼ真っ直ぐに登山道が伸びているので、迷うことなかれ。1時間チョイの下りで登山口に到着した。
野須張ピーク
石戸への登山道
林道に出るが横断。

P.S:上ノ沢川は五頭山塊ではマイナーな位置づけかもしれない。入渓点も護岸工事がされていてパッとしないが、結構テクニカルで楽しい沢だった。
   滝が多いので、初級者が多いと、かなり時間が掛かるだろう。魚は居るには居るが竿を出せる所は少ない。テン場も良い所は無くかなり時間を
   掛けての整地が必要だろう。ザイルは30m1本で足ります。5月中旬~6月中旬は毛虫に注意(笑)


遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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