2016年8月28日 会津 桧枝岐川 保太橋沢(保太沢)

メンバー:RURUさん、ひろた
装備、ザイル8mm×30m、カム#0.4、0.5、 靴:イドログリップ
地形図:内川
遡行図、概念図はこちら

2006年に黒檜沢を遡行してから、隣に位置する保太橋沢の存在は知っていたのだが、10年の月日が経ってしまった。。。この間にWEBにもいくつか記録がアップされ、想像していた
以上に綺麗な沢であることを確認。”わらじの仲間”の2016年の記録を拝見すると、桧枝岐川流域の沢ではアブは大量発生しない・・・との記載が決め手になり、8月この時期に遡行
する事にした。


17:50自宅発→18:25石橋駅発→19:20片岡駅→20:50道の駅番屋、5:05同発→5:35保太沢橋
6:00基点P発→9:10 1036m二俣→10:20 1291m二俣(休憩&右俣偵察)、12:10同発(左俣遡行)→14:10 1785m稜線登山道
→14:20三岩岳避難小屋→15:52基点P着


国道352を走り、保太橋沢を目指す。橋に名前がつけられているので、間違うことはないだろう。橋から100mくらい離れたところに路側があり、ここに
駐車する。すると、1台のクルマが前に停車下と思ったら、スメラギさんとFEELさんが降りてきてビックリ! 彼らは下ノ沢を遡行するとの事。。。

さて、保太橋沢の入渓だが、橋の横には別荘があり、脇を通らせて貰い7m滝上から入渓する。岩は滑りやすいとの記録も見たが、前日にまとまった雨が
降った影響か、ラバーソールでもそんなに滑らない。2m程度の小滝を幾つか超えると河原状。事前情報通りアブは全くと言って良いほど居ないが、イワナ
も居ない。
保太橋沢近くの路側帯が基点
保太橋から別荘を回り込んで入渓(カーソルあてて)
イイ感じの小滝でスタート

ここからミニゴルジュっぽい様相になる。淵はそれほど深くなく、水に浸かりながらでも、経つりでもどちらでも行けそうな癒し系ゴルジュだ。快適に進んで
行くと5m滝。若干のっぺり気味の滝だが左ルンゼ状から取りついて水流左を登った。RURUさんには上からザイルを投げて上がって来てもらう。。。
5m滝上も似たようなゴルジュで、その先に再び5m滝。こちらは水流左を容易に上がれる
癒し系ゴルジュがはじまる(カーソルあてて)
5m滝は左から
似たようなゴルジュからまた5m滝(カーソルあてて)

滝上で一旦ゴルジュが切れ、左岸枝沢の滝が良いアクセントとなっている。この先またゴルジュが現れる。こちらのゴルジュの方が悪そうに見えるが、ここ
も濡れても腰程度。。。ゴルジュ内の3m滝を超えると2段10m滝が現れる。下段は水流右。上段は水流左から快適に上がれる。
滝上は間髪入れず5m滝
が出て来たが、左右どちらからでも容易に登れる。
良いアクセントとなっている左岸枝沢
再びゴルジュ(カーソルあてて)
2段10滝

滝上に出ると河原状。お腹が空いたので、早速朝食&焚火休憩  この河原状を進むと8m滝。水流右に取りついてチョット草付を交えてそのまま水流
右で滝上に上がれる。この上に2段9mが控えていたが、これも水流左で快適に登れた。
河原状。イワナが居ればいいのだが・・・
8m滝は右から
2段9mは水流左で登る

滝上はゴーロ状。途中、また左岸枝沢の滝がイイ感じに水を落としている。平凡な様相をしばらく進むと1036mの二俣。ここを左に入るとすぐに今度は
三俣となる。ココは真ん中が本流筋。さらにゴーロ状を進むと、突如トイ状4m滝の2連瀑。下段4mは両手両足ツッパリで上がって最後は水流右から上が
るが、フェルトのRURUは水流右にあがる一歩が渋そうなので、お助け紐を出した。上段4m滝は今日の水量だと頭から怒涛の水流を浴びながらノールック
でTRYしないとダメそうなので、巻きにかかる。振り返ると左岸側の灌木帯に上がって行けるルンゼがあるが、藪漕ぎが面倒そうなので、右岸を選択。灌木
にシュリンゲを投げて巻き付け、RURUさんのショルダーで壁を上がらせてもらった。RURUさんを引き上げ2連瀑を終了する。

また左岸枝沢が良いアクセントで迎えてくれる
1036m二俣と三俣(カーソルあてて)
4mトイ状2連瀑(カーソルあてて)

この先は、小滝が一つ現れただけで、1291m二俣までゴーロ状が続く。テン場も若干の整地ををすれば数か所見つけられるはずだ。1291m二俣は水量
比(1:1)。焚火休憩しながら、どちらに進むか検討する。登山大系が左俣を遡行しているのを始め、すべてのWEB記録が左俣に入っている。。。地形図を
見る限りでは、等高線は左俣と右俣でほぼ同じ様につけられているので、今回、窓明山に詰め上げる右俣がどうなっているのか観てみよう!という事
で決着。

ゴーロ状の右俣に入るとすぐに岩盤が発達してナメ床状に変化 これはラッキーと思いさらに進むと、1370mに位置する(1:1)二俣の到着。左はゴーロ
状だが明るい様相。一方、右は小滝が続く狭い様相となっていた。右に入ると、窓明山山頂に直接出れるので、右を選択して上がっていく。だが、小滝を
越えるとほぼ平凡な様相になるのに加え、イタドリなどの草が沢を覆うようになり、全くもって面白くない。。。時間もまだ余裕があるので、RURUさんには
申し訳ないが、1480mまで詰めた所で打ち切って、1370mの二俣まで引き返す。。。

「ならば左か・・・」と、左沢に入ってみるが、開けているのは良いのだが平凡な様相が延々続いている雰囲気で、こちらも1400mまで上がって引き返す。
仕方なく1291m二俣まで下降、セオリー通り滝が続くと言われる左俣に入ってみる事にした。。。1時間のロスとなったが、時間は12時過ぎ・・・焦りは無い。

1291m(1:1)二俣
右俣、ナメの小滝が続き1370m(1:1)へ(カーソルあてて)
1370m二俣から窓明山に詰める沢筋(カーソルあてて)

左俣に入ると、5mトイ状、やはり先人の記録の通り、左俣は滝がすぐに出てくる。この滝を水線通しで登ると、右割りと顕著な水量で水を落とす右岸
枝沢
。ここから本流筋は4m前後の小滝の連続となる。”やはり右俣を詰め上げなくて良かった・・・”との思いを共有。これらの小滝は、一見悪そうな印象
を持つものもあるが、すべて3級レベルで快適に登れるのが嬉しい。
左俣に入って最初の5mトイ状
右岸から顕著な枝沢
快適に登れる小滝が連続(カーソルあてて)

小滝連続区間が終わると高度計は1615mを指していた。ここからは平凡な様相を詰め上げるだけ。高度計読み1750mを超えると、沢形も消失する感じに
なり、左岸側に薄い踏跡の様なものを見つけたので利入ってみるとすぐ稜線に出れた。ただ登山道は袖沢側についており、尾根上の密笹藪を5分ほど漕
ぎ、1775m付近の登山道に到着。。。
地形図には記載が無いが、三岩岳非難小屋は三岩岳への分岐の所にあり、まずまず綺麗なので、ここで宿泊する計画もありだろう。ただ、小屋付近では水は得られない。明瞭な登山道を1時間半程下降して基点に戻る。

ラストの詰め
稜線登山道に出る
三岩岳避難小屋

P.S:保太橋沢は大滝や発達したゴルジュは無いものの、快適に登れる滝がほとんどで、癒し系日帰りの沢としてお勧めです。1291mで分ける左俣・右俣で
   内容が大きく異なり右俣は内容が薄いので、左俣遡行がお勧め。幕営適地は1291m二俣から先は左俣・右俣共に良いところが無いので注意。ザイルは
   30m1本で十分。靴はラバーソールがやはり良いですかね。

遡行図(クリックして)
概念図(クリックして)


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