2016年9月3、4日 清津川 釜川 左俣
メンバー:bicycleさん、ひろた
装備、ザイル8mm×40m、カム#0.4、0.5 靴:イドログリップ
地形図:赤沢、苗場山
釜川と言えば、三ツ釜のある右俣が有名、次にヤド沢だが、本流筋と言うと霧ノ塔に詰め上がる左俣かもしれない。沢を中心に活動している山岳会がここ数年
入渓しており、難易度は釜川の中で左俣が一番難しいらしい。自分も右俣とヤド沢を遡行したので、この左俣を残すのみ。今回車2台でのアプローチになるため ならば、下山が楽になる左俣を・・・という事でようやく計画を実行できる時が来た。 17:10自宅発→18:50 太田桐生IC通過→20:02赤城IC通過→20:30月夜野IC通過→21:20元橋P、5:05同発→5:35祓川登山口車デポ、5:55同発→7:15釜川基点P着
初日
7:30基点P発→8:25左俣/右俣出合→10:45第2ゴルジュ終了→12:15第3ゴルジュ入口→13:45林道横断点→15:05 1310m二俣行動終了 二日目 6:55出発→9:35 1680m右岸枝沢出合→10:15祓川/釜川境界尾根→10:25祓川下降開始→11:50祓川登山口着 bicycleさんと平標登山口で集合し、かぐらスキー場第2リフト乗り場駐車場に車をデポする。ここから釜川の基点まで車で1時間20分程。今回は、霧ノ塔に
この先ゴルジュを進み、2段5m滝は左バンドから。第1ゴルジュ最後の4m滝は、右壁を経つって取りつき両足ツッパリを駆使して這い上がった。bicycle んにはザイルを投げるが、ギブアップらしくゴボウで上がってきた。この先ひと泳ぎすると第1ゴルジュは終了する。今回初めて1.5mm厚の簡易ウエットを着 てきたが意外と動きやすいし、保温効果もマズマズで寒くはない。
右岸から枝沢を見、第2ゴルジュに入って行くが、第2ゴルジュは両岸の切立ちがあまりなく、”ゴルジュ?”と言った感じだ。最初の4m滝を右から越えると
6mナメは水流左を快適直登。2段10m滝は右壁を少し登って灌木帯に入り滝上に出る。広河原状で焚火休憩をはさんで5m滝を越えたら第2ゴルジュが 終了。
第2ゴルジュ終了点から第3ゴルジュ入り口までは結構距離が長い・・・。テン場適地も散見されるが、さすがにココで行動終了すると翌日は大変だ! とこ ろで、釜川というと魚影が非常に濃くて、尺イワナしか掛からない・・・なんてイメージ を持っていたのだが、いまひとつ魚影は薄い・・・。。。一応、竿を出して みるが不安が的中、当たりがこない。沢泊2回目というbicycleさんはまだイワナを食べた事が無いらしく、イワナを食べ させてあげたいという思いで辛うじ て2匹のイワナをGETし竿をしまった。 第3ゴルジュ最初の4m滝は泳いで取りつけば登れるが簡単に右から巻いて超える。両岸は威圧感は無いものの泥壁で雪渓の付き方によっては苦労さ せられそうだ。。。緊張な面持ちで進むと3m倒木滝。太い倒木がルートを遮り、跨いで何とか超えた。
すると、よくWEBに掲載されている4m滝が現れた。この滝、沢で有名な山岳会の方々が右壁を空荷で取り付いていたのが頭に焼き付いていたのだが、 「あれ?! 右岸から簡単に小さく巻けるじゃん」 というラインを発見。。。一応、どんなものか自分も右壁を経つってみるも、スタンス・ホールド共に細かく滑っており、かなり渋い・・・。さすがに簡単に巻け るラインを発見してしまうと、“何もここまで・・・“という気持ちになってしまい、bicycleさんに「右岸で巻きますか!?」と声を掛けると、ホッとされていた 様なので、潔く右岸高まきに入る。6~7m程登ったところにバンドがあり、これを利用すると、4m滝上に3段12m滝が間髪入れずに現れた。バンドは4m滝 上ちょうど終わっており、このまま右岸で3段12m滝を巻くのは難しそう。一旦クライムダウンして4m滝と3段12m滝の釜の間に降 り立つ。ここでザイルを取 り出して最下段7mのルートを探る。見た感じ滝中央のワンポイントを左から右に横断できれば突破出来そう。釜を左から回り込んで取り付いてみる。岩は かなり滑っているのでタワシMUST。水流を浴びながら、右足を伸ばして中央小リッジに移動できるかがポイントとなる感じ。このまま滝上まで出てしまって もOKだが、意思疎通が難しくなるため、下段のみでピッチを切る。中段は水流右から、上段は右壁でノーザイルで超えた。
第3ゴルジュはこれで終了。少し進むと大釜を持った2段12m滝で始まる第4ゴルジュとなるこの滝は釜を右から巻いて快適に直登できる。このゴルジュは
二日目 出発してまもなくゴルジュになり、2段12m滝が行く手を阻む。よく見れば左右どちらでも登れそうだが、定石っぽく見える左を選択。最初の2mの段差を上 がるのがポイント。#0.5カムが決まってA0しようとしたが、良いホールドが見つかりクリヤー。bicycleさんにはシュリンゲを出して上がってもら う。ここからは草付と1枚岩のコンタクトラインを直上し滝上に出た。 この先は、何もないのかと思いきや、ポツポツ滝は出てくる。割と見ごたえのある8m滝は左右どちらからでも登れる。この滝上で増水には耐えられないが まずまずの物件が左岸にある。ここから先、癒し系の小滝を堪能。
大釜5m滝を超えるとこの沢には珍しいナメ床が現れる。すると、この先で3段ナメが登場。見た目はとても良いのだが、登るのは難儀。最初の5mは左ル ンゼに取り付くが、そこから滝上に出る一歩が嫌らしい。コケを落として奥行き1.5cmくらいのスタンスに足を決めて這い上がる。2段目3mは容易だが、3段 目4mも渋く、右の土壁を這い上がってバンドトラバースで滝上に出た。そのすぐ先にある3mCSも若干渋めで、右岸の笹を掴みながらのトラバースで超えた。
この先も両手両足ツッパリで超える淵や、水流横断の小滝など癒し系アトラクションをこなしながら進んでいくと、1650m付近で源頭の様相になる。
葉樹が散見される気持ちの良い様相を上がっていくと、1680m出合う右岸枝沢。祓川側に車をデポしているので、この枝沢を詰めると下山は早い。霧ノ 塔方向はガスも掛かり始めているので、枝沢利用でショートカットする事で意見が一致。両岸の草や笹がウザイ箇所も散見されるが、沢形は奥まで伸びて いる。祓川と釜川の境界尾根だが、1770m付近の祓川側は草地となって開けているため、ここに向かって詰め上げると良いだろう。尾根からはダム湖 スキー場のリフト等の展望があり、気持ちのよいところだ。 祓川への下降だが、1箇所涸小滝をクライムダウンしたのみで滝は無い。祓川本流に出て右岸の尾根が低くなったところで、壊れかけたミニ堰堤がある。ここで右岸に赤テープを発見。ここは和田小屋への取水場所となっているようで、ここkら作業道が和田小屋へと続いており、楽に戻ることが出来た。
P.S:釜川左俣は釜川流域では1番難しいと聞いてたので緊張しましたが、雪渓も無く水量に救われたのか、そう苦しめられずに遡行することが出来ました。
泳ぎは何箇所か出て くるので、夏向きの沢です。細かいスタンスに足を決めるポントがいくつか出てくるので、靴はラバーそるを薦めます。ザイルは、 釜が小さいので、荷物の引き上げを考慮しても30m1 本でOK。テン場は1310m二俣を過ぎるとあまり良いところはありませんが、整地に時間を掛ければ 数箇所は見つかる印象。霧ノ塔から小松原小屋経由で戻る場合、稜線は森林限界を超えているので、雷雨予報の場合は今回の様にかぐらスキー場側に 車をデポしておくと安心かもしれません。 |