2008年4月27〜29日(3) 玄倉川ザンザ洞二ノ沢→下駄小屋沢下降
                      →檜洞沢→彦右エ
門谷左俣下降


メンバー:単独
装備:ザイル8mm×30m、靴:フェルト
参考ガイド:丹沢の谷110ルート
遡行図はこちら

兼ねてからアプローチの問題で見送ってきた檜洞沢流域の石小屋沢、ザンザ洞をGWの連休を利用して
行く事にした。玄倉川林道は厳重なゲートで自転車さえも通れないというmoto.pさんの情報もあり、
栃木在住の自分は裏丹沢の神ノ川に車を置き、神ノ川乗越でユーシン沢を下降。ユーシン沢/檜洞沢出合に
ベースを張り、石小屋沢、ザンザ洞を遡行するルートで行く。帰りは下駄小屋沢を下り、檜洞沢を詰め、彦右エ門谷
の左俣を下降。全2泊3日の計画だ。
このページは、三日目:ザンザ洞二ノ沢から彦右エ門谷左俣下降までの記録です。 (初日の記録はこちら二日目の記録はこちら)

6:17檜洞沢/ユーシン沢出合発→6:38ザンザ洞出合着→9:06ザンザ洞二ノ沢/下駄小屋沢尾根着
(下駄小屋沢下降)→9:45檜洞沢出合→10:36稜線登山道(彦右エ門沢下降)→12:35神ノ川林道着(自転車)
13:00長者舎手前ゲート着

今日は昨日と異なりテント、寝袋等の全装備を背負って出発。
昨日、ザンザ洞本谷を遡行したので、淡々とザンザ洞出合まで、檜洞沢を詰める。檜洞沢はテン場はいたる所に
ある。

ザンザ洞の水量は昨日より少なめ。早速、核心のF1 15m滝下に到着。昨日、登った二ノ沢F1だが、今日は荷物が重い。
空荷で登ってザイルセットし、再度荷物を背負って登り返す事も考えたが、アッセンダーを忘れた事もあり、荷物を
背負ったままフリーで直登。下部は容易。左足をつっぱって段を乗り越える核心部は昨日と同じように長めのシュリンゲを
残置ハーケンにセット。一応セルフビレイを取り登ったが、昨日は段を上がった時点で回収出来たシュリンゲが、
今日はなぜか手が届かない。ここは無理せず、ビレイを解除し、一旦滝上に上がり、懸垂で、回収しに行った。
次の15mは水流右を登るが下部の7mが核心。ガイドには途中ランナーが取れないとあるが、すでに残置シュリンゲが
かかっていた。倒木もあるのだが、30cmくらいの石の上に微妙なバランスで支えられているので、この倒木に頼れない。
なんとかクラックに足を突っ込みA0しないで登れた。
ザンザ洞本谷と二ノ沢(右)
二ノ沢F1の上部6m(カーソルを当てて)
15m滝 水流右のクラックを直登

15m滝を超えると、巨岩帯に突入。あまりに岩が大きいので、突破困難と思われたが、ルートを選べば3級レベルで
この巨岩帯を突破できる。巨岩帯を終了すると6mナメ滝。ここにも岩小屋あり。 この先倒木のある4mナメを超えると
10m2段滝。水流のすぐ右に取りつくが、かなり細かいので要注意。もっと右から取り付けば簡単なはず。
巨岩帯
6mナメ
10m2段滝

10m2段滝を超えると沢は左に曲がり、平凡な様相。次の8m「S」字滝は寝ているので快適。3mトイ、2段6m滝と
快適に超えると沢は右に屈曲し、白い岩の6mナメ滝。細い水流の流れる所をツッパリで登るが、のっぺりしており
かなり渋め。。。右から巻けるので、ムリしなくてもよいだろう。
2段6m
白い岩の6mナメ滝
拡大写真

次の2段7mも快適に直登。滝上はナメも見られるものの、概ね平凡。水はほぼ涸れ、6m涸滝はガバだらけで容易。
これを超えると二俣。左が本流筋であと100mも上がれば稜線だが、下駄小屋沢の下降を考慮し、ここを右に入る。
少し進むとまた二俣になるので、ここも右に入る。ちょっとザレっぽいが、小尾根に出る。やはり獣道あり。
7m2段滝
この二俣を右に入る
小尾根に出る

下駄小屋沢へ確実に下降するため、少しだけ小尾根を登る。。。時間はまだ9時過ぎ。磁石を取り出すと、足もとに
ある急峻なザレを下れば下駄小屋沢に出そう。30mザイルを灌木にかけ、懸垂下降を2回つなげて、下降を開始。
滝もなく、ガレを下っていくと、下駄小屋沢の本流に出る。下駄小屋沢の沢幅は広く、平凡。全く滝は無い。
あっという間に、檜洞沢と合流。ここに下駄小屋沢出合を示す案内版が立っている
ここを下って来た
下駄小屋沢の様相
檜洞沢との合流点に立つ案内版

さて、ここから檜洞沢を登り、彦右エ門沢左俣の下降をめざす。1/25000地図を見ると、下駄小屋沢の出合から2本目
で左岸から入る沢筋を詰めれば良さそう。左岸から入る枝沢は確かに地図の通りに入っており、磁石を取り出し
2本目の左岸枝沢に入る。なぜか、この沢筋にはテープが所々に見られた。。。 
さらに右や左に沢筋が分かれるが、地図の通りになっているので磁石と合わせて進めば大きな誤りはしないだろう。
稜線の登山道に出たのが10時半過ぎ。。。
檜洞沢本流左岸から入る枝沢に入る。(写真右の沢筋)
このようなテープがある

この位置から、地図を見ると1昨日遡行した金山沢への沢筋も近い。磁石を合わせ、真北に延びる沢である事を
確認して下降していく。彦右エ門沢は右俣がガイドに紹介されているが、左俣は無いので様相はしていたが、
平凡な様相が続く。。。しかし、7m多段滝を降りると、クライムダウン出来ない滝に出くわす。覗きこめば10m近い滝
近くにザイルを掛ける灌木がないので右岸に上がり、下降ルートを探った。”2回の懸垂をつなげれば・・・” 
思って1回目の懸垂をしている途中で良い下降ルートを発見し、懸垂1回で下降出来た。
ここから先はまた平凡。右俣と合流すると巨大堰堤が連続。すべて左岸側を巻くと神ノ川林道に出る。
彦右エ門沢左俣 7m多段滝
10m滝(カーソルを当てて)
平凡な様相を下る

自転車をデポしておいたので、下りは楽チン。2泊3日の丹沢継続遡行を終了する。

P.S:ザンザ洞二ノ沢から檜洞丸山頂に出るルートも当然考えたが、稜線に出てから檜洞丸まで結構な登りなので
   神ノ川に下る事を考えると、檜洞沢に下る方が楽で早いと思う。

遡行図(クリックして)




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